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経営管理ドメインでどのように顧客理解を進めるか

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November 27, 2024
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 経営管理ドメインでどのように顧客理解を進めるか

2024/11/26 プロダクトマネージャー座談会 @ Money Forward
https://pm-roundtable.connpass.com/event/332958/

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November 27, 2024
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Transcript

  1. © 2024 Loglass Inc. 0 © 2024 Loglass Inc. 経営管理ドメインで

    どのように 顧客理解を進めるか 株式会社ログラス 佐藤 悠 2024.11.26
  2. © 2024 Loglass Inc. 1 自己紹介 株式会社ログラス プロダクトマネージャー 佐藤 悠

    Yu Sato 2022年ログラス入社。エンジニアからPMへジョブチェンジし経営管理クラ ウドLoglassのプロダクトマネジメントに従事。 プロダクト戦略策定や開発アイテムの要求定義、仮説検証、価値計測など現場 で手を動かすプロダクトマネージャーをやっています。
  3. © 2024 Loglass Inc. 5 01|ドメイン理解、顧客理解の難しさ 経営管理: 経営資源の最適配置をし、実行・改善するための管理プロセスのこと 経営管理ドメインの難しさ 1.

    経験の不足 a. 経営の実体験がない 2. 多様性の壁 a. 業界による違い i. 例えば、IT企業の経営とラーメンチェーンの経営では利益構造が全く違う ⇒だからこそ、ログラスのPMはドメイン/顧客の深い理解を重要視しています! なぜ「経営管理」というドメインの理解が難しいのか?
  4. © 2024 Loglass Inc. 7 どのようにやっているか - お客様の会社へ訪問し、席を用意してもらう - 業務をしている現場に参加させていただく

    - 質問をしながら観察し、業務のコンテキストを理解する a. 説明してもらう i. どういうタスクをやるのか b. 質問する i. なぜやるのか ii. 何を考えているのか c. 記録する 02|ログラスでどのように向き合っているか プロセスモニタリング(業務観察)という選択
  5. © 2024 Loglass Inc. 9 • 状況を掘り下げる ◦ 「この作業の前後で何が起きますか?」 •

    感情を理解する ◦ 「不安はあったりしますか?」 • 判断の背景を探る ◦ 「なぜそのように判断されましたか?」 02|プロセスモニタリングのポイント ①業務のコンテキストを深める質問をする(状況/感情/背景/文化) 集計に時間がかかる ミスが許されない 責任の重さ 集計の正しさに 確信が持てない不安 表面的な課題 背景の課題 集計の確認に 時間がかかる エクセルで集計する 業務 コンテキストを理解し、課題の本質を見つけることが重要
  6. © 2024 Loglass Inc. 10 1. 観察事実 a. 要素 i.

    業務フロー整理図 ii. コンテキスト情報 - 状況/感情/背景/会話 b. 例: 集計作業で2回確認し直した 2. 解釈・仮説 a. 例: 集計値の正確性に不安を抱いている 3. インサイト a. 例: 確認操作/正しさが重要 事実と解釈を分けて客観性を保ちましょう 02|プロセスモニタリングのポイント ②三層構造で記録する ファイル コンテキスト タスク 作成した業務フロー整理図
  7. © 2024 Loglass Inc. 11 02|プロセスモニタリングのポイント ③:業務に参加し「経験」する PMが扱う不確実性の高い議論 - プロダクトビジョン

    - プロダクト戦略 - 長期ロードマップ ⇒不確実性が高い領域は空想で語りがち ⇒判断を誤る可能性が高い 未来 現在 抽象度:高 経験を拡張し、正しい判断ができる蓋然性を上げることが重要 PMの意思決定の難しさ 1つの経験から、擬似的な経験を生み出す 擬似経験 顧客情報
  8. © 2024 Loglass Inc. 12 02|プロセスモニタリングのポイント ③:業務に参加し「経験」する ポイント: 自分が担当者だと思い込んで口を出す -

    「〇〇に原因がありそうなので××を確認してみませんか」 - 「〇〇ということから××という整理ができそうですね」 ⇒一緒になって業務を遂行し、頭を抱えてマウスをぶん投げたくなった経験に最も価値がある
  9. © 2024 Loglass Inc. 13 02|プロセスモニタリングのポイント ④:実施のハードルを下げる 定量的に成果を示すことが難しい - プロセスモニタリングの本質的な価値は、数値化が難しい「理解」や「共感」にある

    - 実施による成果を重視しすぎると本来の目的である「顧客の深い理解」から逸れる可能性がある 定性的な価値の重要性 - 「わかった気になっていた」ことと「実際に経験する」ことの差は、体験してみないとわからない - 顧客の深い理解は、その後の意思決定の質を根本的に向上させるはず - お客様とめちゃくちゃ仲良くなれる(こともある) 「学びを得る機会」として位置づけ、小さく始める