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増幅と触媒と私
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Yoshihiro Ibayashi
February 17, 2026
2
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増幅と触媒と私
Yoshihiro Ibayashi
February 17, 2026
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Transcript
増幅と触媒と私 背中を押すマネジメント ― 人が動く瞬間をつくる触媒
こんばんは!!! ちゃんさんです!! 🔗https://x.com/chan_san_jp 所属など: とある会社🐝のCTOをやってます 趣味:飲み会🍻 / ディズニー🐭 / 犬🐶 /
スキー⛷スノボ🏂 話したいこと・最近の出来事・その他 PR: EMConf2026で当日スタッフやります! 去年はポッドキャストにゲストで2件参加しました!いい話をし てるので是非聞いて下さい! あらたま・いくおのマネジメントRadio CTOの視座(Guest: ちゃ んさん.. 【ぐちポジfm番外編】狂気のアドカレ!すどうカレンダーをふり かえる(前半) w/ ちゃん
昔から好きなものや最近取り組んでいることなど 群衆の英知もしくは狂気 なんか色々飲み会やってます ガンダムにハマりました コテンラジオ ジェンダー・インクルーシブ COTEN Project Gender Inclusive
群衆の英知もしくは狂気
色んな飲み会 ナンバーズ ワイ鍋
ガンダム
コテンラジオ ジェンダー・インクルーシブ あらたまさんのやつわかりやすいよ
ここからが本題 趣味の伏線はあとで回収します
なぜ、ぼくたちは背中を押すのか? マネージャーだから? 役割だから? 違いますよね。 親も友人も同僚も、誰でもやってる。 ぼくも昔から、色んな人の背中を押してきました。 じゃあなんで、わざわざこれをテーマに話すのか。
ぼくは「背中を押す」の優先度が高い 人の可能性を見たい 活躍してほしい 選択肢を増やしたい これが、ぼくの中で優先度が高い事項です。 でも、なんでこんなにやってしまうんだろう?
「背中を押す」を分解する 背中を押す=行動の一歩目を生むこと • 「納得させる」「評価する」「指示する」とは違う • 「直接」と「間接」は違う • 同じ言葉でも、誰が言うかで効き目が違う
押す と 支える 押す: 前に進ませる力 決断・締切・役割 支える: 倒れないようにする力 安心・許可・失敗耐性 どちらも「背中を押す」だけど、効き方が全然違う
内発 と 外発 内発的: 本人の意思・好奇心・納得 外発的: 評価・期待・締切・役割 「どっちが良い」ではなく「どっちを今使うか」
触媒(Catalyst) 摩擦を減らす 不安・恥・失敗コスト・最初の一歩の重さ → 反応条件を整える 「支える」ということ
増幅(Amplification) すでにある力を強める 可視化・役割・場・ネットワーク → 出力を上げる ゼロから作るのではなく、あるものを大きくする。
背中押しの四象限 触媒(摩擦 ↓) 増幅(出力 ↑) 個人 許可・安心 役割・期待 集団 場づくり
ネットワーク設計
触媒 → 増幅 → 再触媒 押し続けるのではなく、ループを回す 触媒で摩擦を下げる 増幅でエネルギーを載せる 新しい摩擦が出たら、また触媒 これが設計の中心
順番が大事 触媒が先。増幅が後。 摩擦を下げないまま増幅すると エネルギーは "狂気側" に振れやすい (後押しの場合)
群衆は英知にも狂気にもなる 鍵はつながり方 密な塊は "早い" が "偏る" 橋渡しは "広がる" が "摩擦"
も増える 増幅の設計 = ネットワークの設計
本人の状態で、効く押し方が違う 状態 よくあるNG 効く押し方 満足して停滞 説得・理屈 横の刺激 自信はあるが遠慮 発破 許可・保証
不安で止まる 根性論 小さな成功 迷っている 選択肢を増やす 選択肢を減らす
ここから6つの実例
押して良かった 1: 会社のメンバー 個人 × 増幅 / 満足して停滞 摩擦:「今のままで困っていない」。一歩先が想像できない 触媒:踏み出さない理由を言語化し、摩擦の正体を小さくした
増幅:横(同僚)からの働きかけを設計した。上司じゃなく横 → 社員登用 → マネージャー → 更に挑戦を続けている
押して良かった 2: 友人 個人 × 触媒 / 自信はあるが遠慮 摩擦:自我を出す=衝突、と短絡。組織コストの過大評価 触媒:一つ一つの行動に「それでいい」を繰り返す=許可
増幅:本人を中心にチームの形を組み替えた → 自我 → 意思決定 → 周囲の信頼 → CTO
押して良かった 3: コミュニティ 集団 × 触媒 → 増幅(二段階) 摩擦:熱量が散って消える(発火点がない) 触媒:始める理由を一言で定義し、開始のハードルを下げた
増幅:連鎖を前提にした設計。書く→触発→また書く → 群衆が勝手に増幅。
押して良かった 4: インターン生 個人 × 触媒(起点) / 迷っている 摩擦:現状維持バイアス、申し訳なさ=順当に就活タイミングで離脱予定だった 触媒:自分の人生だからという大丈夫という安心感を与えた
増幅:自分の意思で離脱を決断する経験による、その後の世界を具体化 → 今は某企業でGoのエキスパートに。
押せなかった 1: とある組織での出来事 集団 × 増幅 → 狂気側 熱量がありリード役に相応しいと思った 周囲の悪い評判も知っていた。良い面を見ていないだけだと思った
本人を強く推し、周囲にも布教し続けた → 増幅したのは「可能性」、受け取られたのは「リスク」。善意が反転
押せなかった 1:今ならどうする 評判を否定しない 閾値(受容条件)を見に行く 関係修復の小さな触媒を先に打つ それでも動かないなら……押さない
押せなかった 2: 個人的にサポートしてた人 個人 × 触媒の失敗 癖を直せば一段上へ行けると確信していた 指導・後押しを続けた 触媒は反応物がなければ意味がない →
「変えたい」のはぼく。本人のwillはそこになかった
押せなかった 2:今ならどうする "変えたい" じゃなく "増やしたい選択肢" として提示する willがないなら、押さない 押さなくても、見守り続けるのも設計の一部
人は人を変えられない。 でも、条件は設計できる。
背中押し設計チェックリスト 押す前に、5つだけ確認する 1. エネルギーはどこにある?(個人/集団) 2. 摩擦は何か? 3. 触媒で何を下げる? 4. 増幅をどの象限でかける?
5. そのネットワークは今、英知と狂気のどっち寄り?
まとめ
僕はなぜ背中を押してしまうのか 僕自身、可能性を閉じたくない、選択肢を広げ続けたいという欲望があります 結局のところ、人は自分の欲望に従って動く生き物である 自分自身が可能性を閉じたくないから、だからこそ他者にもそれを求めてしまう 一握りの成功も数々の失敗も、全部この欲望に引っ張られた結果 それを意識して行動することで、良いマネジメントが出来ると信じています 増幅と触媒と私(の欲望)
僕は触媒の効果をとても大事にしています。ぜひ、群衆の英知もしくは狂気で伝播シミュ レーションをしてみてください。ミートアップ(飲み会)やガンダムは趣味ではありますが、 このネットワーク効果(触媒)による強い支えを受け、自己の増幅、更には他者からの増 幅も得られていると感じています。 趣味の伏線回収 ジェンダーインクルーシブはより複雑で すが、問題解消に向けたスパイラルアッ プはまさに増幅と触媒です
人の持つ可能性を、ぼくは信じたい。