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フラットなスクラムチーム中心型の組織づくり
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須田 一也
January 22, 2025
1
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フラットなスクラムチーム中心型の組織づくり
2025/1/24 Findy Lunch LT「事業成長へ導く スクラム運用 ~アジャイル組織を推進するヒントを学ぶ~」の資料です。
須田 一也
January 22, 2025
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Transcript
フラットなスクラムチーム中心型の組織づくり 2025.1.24 KDDIアジャイル開発センター株式会社 須田 一也
1 ©️2025 KDDI Agile Development Center Corporation 自己紹介 KDDIアジャイル開発センター株式会社(KAG) プラットフォームエンジニアリング部長
須田 一也(すだ かずや) 主な経歴 2016~ auでんきアプリ開発スクラムオブスクラムマスター(AWS×スクラム) 2019~ MaaSアプリ開発スクラムマスター(AWS×GCP×スクラム) 2021~ Scrum Inc. Japanスクラムコーチ兼務 202207~ KDDIアジャイル開発センター株式会社兼務出向 202404~ KAGプラットフォームエンジニアリング部長
2 ©️2025 KDDI Agile Development Center Corporation 趣味など ランニング、サッカー、日本酒、猫、コーヒーなど X:
@curanosuke
3 ©️2025 KDDI Agile Development Center Corporation KDDIアジャイル開発センター株式会社(KAG) について
4 ©️2025 KDDI Agile Development Center Corporation 所在地 東京都港区虎ノ門1丁目17番1号 虎ノ門ヒルズビジネスタワー
28F 本社 代表取締役社長 事業内容 設立年月日 2022年5月12日 社員数 185名 re-INNOVATE YOUR BUSINESS “Be Agile, Update Culture” DX専業のエンジニア集団 拠点 What’s KAG? 72% 舞鶴/三島/那覇/秋田/高崎/札幌/福岡/大阪/ 名古屋/仙台/広島/金沢 職種比率 エンジニア…72% デザイナ… 10% その他…18% 木暮 圭一 アジャイル開発事業および保守事業
5 ©️2025 KDDI Agile Development Center Corporation クラウドインテグレーション・マネージド アジャイル開発 国内におけるLLMのリーディングカンパニー
企業用データ連携・データ活用プラットフォーム アジャイルコンサルティング・コーチ オン ライ ンと リア ルの コミ ュニ ケーシ ョン サー ビス KDDI Digital Divergence Group 法人顧客のDXを加速するため2022.7.1 設立 グループ事業戦略立案・推進
6 ©️2025 KDDI Agile Development Center Corporation 課題感や状況に合わせて、 システム開発の導入~定着までオーダーメイドで提案。 プロジェクトのどのフェーズからも伴走し、ご支援いたします。
アジャイル開発支援 アジャイルな組織に 変革したい 自社でアジャイル 開発をしたい UXデザイン・PoC支援 アイデア創出と 仮説検証をしたい アジャイルを 初めて導入したい アジャイル教育 KAGが提供するアジャイル開発支援
7 ©️2025 KDDI Agile Development Center Corporation 各拠点で活躍中
8 ©️2025 KDDI Agile Development Center Corporation 2022年7月〜2023年 KAG設立当初
9 ©️2025 KDDI Agile Development Center Corporation 会社設立にあたり課題が山積み 部署ごと子会社化し、開発チームはそのまま出向(当時約80名)。業務のやり方や手続きが未整備なものが頻出。 会社のロゴ利用は
誰に許可を取れば いいんだろう? グループメール ってどうやって 作るのかな? イベントの スポンサーに応募 できるかな? 会社のコーポ レートカードって あるのかな? 新たなメンバー 採用するには どうすればいい?
10 ©️2025 KDDI Agile Development Center Corporation Asanaを導入 組織課題を一元管理 タスク名
担当者 課題カテゴリ 優先度 期日 ロゴ利用申請の整備 須田 マーケ関連 高 8月31日 グループメールの申請方法の確認 山田 コーポ関連 高 8月31日 イベントスポンサー応募時のルール整備 須田 マーケ関連 高 8月31日 コーポレートカード準備 山田 コーポ関連 高 9月15日 メンバー採用のためのパートナー企業と の契約締結 山田 コーポ関連 高 9月30日 ◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯ ◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯ ◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯ ◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯ ◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯ プロジェクト:KAG組織課題
11 ©️2025 KDDI Agile Development Center Corporation 課題を解決する組織が不在 管理職が自主的に会社の課題解決も担当 課題解決が進まず、スクラムチームの支援もおろそかに
定期的な棚卸しで、課題が多いカテゴリを組織化し、 管理職の配置転換(開発→人事など)や、採用を強化 人事部 コーポレート部
12 ©️2025 KDDI Agile Development Center Corporation 2024年〜 組織課題の解決のために スクラムプロセスを本格導入
13 ©️2025 KDDI Agile Development Center Corporation Scrum@Scaleの導入 • OKR(会社の目標、部の目標)に紐づくタスクを戦略バックログとして管理:POサイクル
• スクラムチームで解決できない課題を組織バックログとして管理:SMサイクル Scrum@Scaleについて 「アジャイルを組織全体に拡大する」 https://scruminc.jp/scrum-at-scale/ Asanaのゴール機能で 会社のOKR、部のOKRを設定
14 ©️2025 KDDI Agile Development Center Corporation チームや部で解決できない課題をDailyで起票 週2回の経営メンバー、管理職参加の会議(計画会議、リファイメント)で対応部署、担当者をアサイン 月
火 水 木 金 10:00−10:15 デイリースクラム (スクラムチームの朝会) 10:15−10:30 スケールドデイリースクラム (SDS:部の朝会) エグゼクティブアクションチーム (EAT) 部では解決できない課題を 会社レベルで協力して解決 チームでは解決できない課題を 部レベルで協力して解決 (各チームのスクラムマスター+α) 日々の進捗の確認と個人では 解決できない課題を チームで協力して解決 スプリントプランニング (計画会議+進捗確認) バックログリファイメント (優先度決め+進捗確認)
15 ©️2025 KDDI Agile Development Center Corporation 導入による効果 組織ごとに解決策を探したり、スクラムチームごとに同じものを作ろうとせず、共通課題として解決 (個別ルール、シャドーIT、車輪の再発明の削減)
UIデザインで利用したい SaaS使えないか相談し たら、既に導入している 部署があって手続きス ムーズだったわ 会社のルールや手続きで 決まってないことがあっ ても、すぐに対応部署が 決まって、周知してくれ るようになったよ 生成AI Chatbotを 専任チームで開発して、 全社員活用できるし、 GitHub Copilotも開発で 使えるようになった
16 ©️2025 KDDI Agile Development Center Corporation その他の組織横断での取り組み
17 ©️2025 KDDI Agile Development Center Corporation KAG Slackワークスペース わからないことは気軽に相談、趣味ごとのチャンネルで雑談
Slackでの相談から モブが始まって 無事解決!! 趣味、共通テーマの チャンネルも 増殖中
18 ©️2025 KDDI Agile Development Center Corporation KAGレビュー/OST(Open Space Technology)
組織横断で週1で各部の取り組み共有、自由テーマのディスカッション開催 毎回100件以上 のコメント ディスカッションで 挙がった課題 組織課題や制度、 要望など
19 ©️2025 KDDI Agile Development Center Corporation プラットフォームエンジニアリング部 • 開発チームのクラウドインフラやセキュリティのノウハウを提供し、組織横断でスクラムチームの価値提供を支援
• 社員、スクラムチーム共通のSaaSの管理、業務の効率化を支援
20 ©️2025 KDDI Agile Development Center Corporation インナーソース化も推進 チーム間で利用可能なコードをインナーソースとして内部公開 https://speakerdeck.com/shimagaji/20241220-sapporoengineerbase
21 ©️2025 KDDI Agile Development Center Corporation 組織横断でスクラムに取り組むために 最も必要なこと
22 ©️2025 KDDI Agile Development Center Corporation フラットなチーム中心型であること 組織はチームのために重点をおく 必要な権限はチームに移譲されている
自己管理型で誰が何を、いつ、どのように行うかはチームが決める リーダーはチームをよく観察し、すばやく価値を出すために必要な支援を行う (サーバントリーダー) タスクはチームで共有され、協力して取り組む
23 ©️2025 KDDI Agile Development Center Corporation 心理的安全性のあるチーム、組織であること 目標・価値に対する共感が前提としてあり、チーム、組織のメンバーに信頼と尊敬を持って発言できる チームメンバーが自らのイメージ、地位、キャリアにマイナスな影響がおよぶ恐れなく行動できる
という共通の概念として定義される。 (中略) チームに高い心理的安全性があると、彼らは家族のように感じ、「一緒に魔法を起こしている」 ように感じられるという。 心理的に安全なチームにおける主なポジティブかつ望ましい行動規範は、「発言」するというものだ。 チームメンバーが常にオープンで恐ることなく自らの意見を言い、批判し、貢献できる状態を指す。 『心理的安全性とアジャイル』ドゥエナ・ブロムストロム著 用語集「心理的安全性」から抜粋
Be a Change Leader. アジャイルに力を与え 共に成長し続ける社会を創る