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「円環の理」は なぜ、ほむらを救えなかったのか?

「円環の理」は なぜ、ほむらを救えなかったのか?

2026.4.11 【劇場版】アニメから得た学びを発表会2026

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おだかとしゆき

April 11, 2026

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Transcript

  1. 自己紹介 おだかとしゆき as JGEEM(@EM4326168385309) 事業(J)会社(G)の元(Ex)EM / 53才 現職はアーキテクチャと格闘 / と思ったらまた部門長的なポジションに

    定年までできることしたいことを探る日々 定年後もキャリアは続く/ AIIT 科目等履修生 / 貢献てなんだろう see also scrapbox,speakerdeck 2
  2. 4 https://www.madoka-magica.com/rebellion/intro/ ©Magica Quartet / Aniplex ・ Madoka Movie Project

    Rebellion INTRODUCTION 魔法少女は絶望から救われたのか “円環の理”に導かれて、少女たちの新たな物語がはじまる 鹿目まどか。かつて、 幸せな日々をおくっていた平凡な一人の少女が、 その身を賭してすべての魔法少女たちを 残酷な運命の連鎖から解き放った。 まどかへの想いを果たせぬままに取り残された 魔法少女・暁美ほむらは、 彼女の残した世界でひとり戦い続ける。 「懐かしいあの笑顔と再びめぐり合うことを夢見て――」 テレビシリーズをベースに製作された 『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ[前編/後編]』を経て、 満を持して送り出される『[新編]叛逆の物語』。 総監督・新房昭之、脚本・虚淵玄(ニトロプラス)、 キャラクター原案・蒼樹うめ、アニメーション制作スタジオ・シャフト。 そして彼らを中心に多くのメインスタッフが再集結。 脚本・作画、全てが完全新作。 鹿目まどかは世界を変えた。 その後の世界で、魔法少女が見るのは、 希望か、絶望か。
  3. 円環の理 と 叛逆 は 本質的に同じ 5 円環の理(まどか) • 当事者の意向は介在しない •

    意思決定は「まどか一人」に集約 • 「救いたい」という愛 と 希望 • 世界のシステムを上書きする 独善的な 救済 叛逆(ほむら) • 当事者の意向は介在しない • 意思決定は「ほむら一人」に集約 • 「幸せにしたい」という愛 と 執着 • 世界を箱庭として作り変える どちらも「当事者の不在」によって成立している
  4. 善悪の境界 6 叛逆: 不満の可視化 さやかの 怒り 、世界に対する 違和感 。 失ったはずの幸せ。円環の理では叶えられなかった幸せ。

    その幸せは 欺瞞 によるものであるという示唆。 円環の理: 不満の消去 魔法少女の苦しみは「発生前」に消し去られ、救われる。 誰しもが救われたかったのだろうか? (強制的に救済された)怨嗟・不満・怒りは 観測不能 。
  5. まどかの選択 と ほむらの選択 まどかの選択 • 世界の 破滅が目前に 迫っている • 選択肢はない(描かれない)

    • 破滅を避けるには、まどかの選択が ほぼ唯一解 • 選択には 自己犠牲 を伴う(概念となり個の幸せを失う) 7 https://www.madoka-magica.com/anime/still/?episode= ©Magica Quartet / Aniplex, Madoka Project
  6. まどかの選択 と ほむらの選択 ほむらの選択 • 自らの 願いが永遠に絶たれる瞬間が目前に 迫っている • 選択肢はない(理の一部にはなれない)

    • まどかを幸せにするには、ほむらの選択が ほぼ唯一解 • 選択には 自己犠牲 を伴う(まどかと敵対する) 8 https://www.madoka-magica.com/anime/still/?episode= ©Magica Quartet / Aniplex, Madoka Project
  7. 組織 と エゴ にどう向き合うべきか EMとしては、当事者の意思 / 目的に寄り添って 選択肢を増やす提案 をしてあげたい •

    EMとして為すべきは、 組織の意向(功利主義) vs エンジニアの願い(エゴ) という二項対立ではない 15 • エンジニアのエゴを「なぜそうしたいのか」を深く理解する • 同時に、組織の制約や他メンバーへの影響も誠実に伝える • どちらか一方の論理を押しつけない
  8. 組織 と 個人 の共進化を目指す • 組織の枠組みそのものを、 対話を通じて段階的に進化させる • それは 円環の理

    や 叛逆 のような 「世界の書き換え」ではなく 「世界の成長」を目指すということ 16
  9. ほら、そこにも Harness Engineering (Context Engineering でも Middle-loop でも何でも) • 「我々の知るプログラミング」が終わろうとしている

    • レビュー地獄から解放される!生産性が向上する!ようや くビジネスインパクトにつながる!などと、 功利主義的に無批判に取り込もうとしていませんか? • エンジニア個々の願いと向き合えてますか? 18
  10. 20

  11. 21 ©Magica Quartet/Aniplex,WR https://www.madoka-magica.com/wr/ 2011年にTVシリーズとして放送され、大きな話題となった 「魔法少女まどか☆マギカ」。 監督の新房昭之、脚本の虚淵玄(ニトロプラス)、 キャラクター原案の蒼樹うめが作りだす、かわいらしい少女たちの日常、 先の読めないスリリングな展開、少女と魔法少女が暮らす世界観。 アニメーション制作を手掛けるシャフトの映像表現と、

    異空間設計を担当した劇団イヌカレーのアバンギャルドなビジュアル、 音楽を受け持つ梶浦由記のドラマチックなBGM。 当代きってのクリエイターたちが手がけるストーリーは 幅広い分野から高い評価を集めた。 2012年にはTVシリーズを二編に分け再編集した 劇場版「[前編]始まりの物語」、「[後編]永遠の物語」を公開。 その二作を経て、2013年に「[新編]叛逆の物語」が公開され、 深夜アニメの劇場版作品として初の興行収入20億円超えを記録した。 その後も人気は衰えることなく、コミカライズやゲーム、 フィギュア等のグッズなど、絶えず様々な展開が続いてきた 「魔法少女まどか☆マギカ」。 そして2026年、ファン待望の 完全新作『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ 〈ワルプルギスの廻天〉』公開。 新房昭之×虚淵玄(ニトロプラス)×蒼樹うめ×シャフトによる 「叛逆の物語」の正統なる続編――そして、新たな始まり。