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ソクラテスに学ぶAI活用術

 ソクラテスに学ぶAI活用術

AIに聞きたいことは自分が知らないこと。だから原理的にうまく説明できない。この根本的な矛盾をソクラテスの「無知の知」で解きほぐし、実践的なテクニックを導き出しました。

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tomfook

March 26, 2026
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  1. 古 典 に 学 ぶ A I 活 用 術

    | S e r i e s 0 3 ソクラテスに学ぶ AI活用術 「無知の知」が拓くAIとの対話 Tomoya Fukumoto (福本 知也)
  2. 01 無知の知 POINT 1 ─ AIが知る由もない「自分の知識背景」を渡せ。それが知識の輪郭。 × 輪郭なし 「DNAの機能を教えて」 AIにとって知る由もない情報がない。どの深さで回答

    するか手がかりがない。 ◦ 輪郭あり 「物理学の学位あり。生物学は専門外。DNAの機 能を教えて」 AIは「物理・化学の接点から説明しよう」と判断でき る。深さと切り口が定まる。 POINT 2 ─ 輪郭を描くには最低限の認知が必要。「DNAは生物学」を知らないと輪郭が描けない。 Lv.0 DNAという言葉すら知らない → 輪郭を描く以前の問題 Lv.1 「DNAは生物学の領域」と知っている → 輪郭が描ける。ここからが無知の知 Lv.2 生物学のどこまで知ってるか把握して いる → 精度の高い輪郭が渡せる 知識の輪郭を把握し、AIに渡せ。
  3. 02 問答法 自分の無知の輪郭を描くためにAIに逆に質問させよ。 ① 質問を依頼 「〇〇について 私の理解を深めるため 一問一答で私に問え」 ② AIが問う

    AIがソクラテス役 になる ③ 自分が答える 答えを通じて 自分の理解が見える ④ 知らなかったことに 気付く 問いに答える中で無知 の輪郭が次第に明らか になる ⑤ 繰り返す 自分が知りたかったこ とが明確になる 関係を逆転させAIを問う側にする。 ソクラテスの役割を担わせることで、自分の思考の輪郭を外から照らし出す。
  4. 03 盲点の原則 自分が無意識に信じていることは言語化できない。外からの問いや視点でしか炙り出せない 天動説の罠 天動説を信じる人が 天体の運行について質問する → どんな文脈を渡しても 地球が動いていることには 気づけない

    盲点は文脈にすら乗らない 解決策 前提を疑う問いを依頼する 「私は〇〇についてこう考えている。 無意識に前提としていることを指摘してくれ」 考えの穴を明示依頼する 「私の考えの穴を探してくれ」 別の視点・フレームから問い直す 「〇〇について私が想定していないフレームで語れ」