Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
”育てる”から”育つ”仕組みへ!スクラムによる新入社員教育
Search
a-nakamura1015
June 20, 2025
Education
0
130
”育てる”から”育つ”仕組みへ!スクラムによる新入社員教育
KAG の LT 会 #6 に登壇した際のスライドです。
https://kddi-agile.connpass.com/event/357862/
a-nakamura1015
June 20, 2025
Tweet
Share
Other Decks in Education
See All in Education
大学院進学について(2025年度版)
imash
0
110
2025年度春学期 統計学 第11回 分布の「型」を考える ー 確率分布モデルと正規分布 (2025. 6. 19)
akiraasano
PRO
0
160
人になにかを教えるときに考えていること(2025-05版 / VRC-LT #18)
sksat
4
1.1k
OJTに夢を見すぎていませんか? ロールプレイ研修の試行錯誤/tryanderror-in-roleplaying-training
takipone
1
220
Info Session MSc Computer Science & MSc Applied Informatics
signer
PRO
0
210
日本の教育の未来 を考える テクノロジーは教育をどのように変えるのか
kzkmaeda
1
230
教える側は、初学者に谷越えまで伴走すべき(ダニング・クルーガー効果からの考察)
hysmrk
3
120
アントレプレナーシップ教育 ~ 自分で自分の幸せを決めるために ~
yoshizaki
0
160
日本の情報系社会人院生のリアル -JAIST 修士編-
yurikomium
1
110
探査機自作ゼミ2025スライド
sksat
3
740
シリコンバレーでスタートアップを共同創業したファウンディングエンジニアとしての学び
tomoima525
1
1.1k
理想の英語力に一直線!最高効率な英語学習のすゝめ
logica0419
6
380
Featured
See All Featured
Designing Experiences People Love
moore
142
24k
Intergalactic Javascript Robots from Outer Space
tanoku
272
27k
Side Projects
sachag
455
43k
XXLCSS - How to scale CSS and keep your sanity
sugarenia
248
1.3M
A Modern Web Designer's Workflow
chriscoyier
696
190k
Making Projects Easy
brettharned
117
6.4k
The Illustrated Children's Guide to Kubernetes
chrisshort
48
50k
実際に使うSQLの書き方 徹底解説 / pgcon21j-tutorial
soudai
PRO
185
54k
Navigating Team Friction
lara
189
15k
StorybookのUI Testing Handbookを読んだ
zakiyama
30
6k
How to Ace a Technical Interview
jacobian
279
23k
Refactoring Trust on Your Teams (GOTO; Chicago 2020)
rmw
34
3.1k
Transcript
"育てる"から"育つ"仕組みへ! スクラムによる新入社員教育 2025-06-18 KAGのLT #6
福井県から来ました! 🚄💨
仲村 新太 @a-nakamura1015 所属 生業 ソフトウェアエンジニア / エンジニア育成支援 ミッション 『再現性のあるエンジニア育成の仕組みづくり』
インターンシップ 新卒採用 面接 新人教育 OJT 採用活動 〜 OJTまで一貫して育成を担当しています!
インターンシップ 新卒採用 面接 新人教育 OJT 今回はここのお話しをします! 採用活動 〜 OJTまで一貫して育成を担当しています!
育てる ➡ 育つ 私のマインドチェンジのお話しです
当社の新入社員教育をご紹介します!
今年の新入社員で ITサービス事業部に配属と なったメンバーは3名!
• 自主学習の基盤を確立する プロジェクト配属後に扱う言語に関わらず、 自主学習で言語学習を進められる基礎力を身につける。 • 多角的なインプットの機会を提供する 書籍の黙読にとどまらず、講習会や先輩社員との交流を通じて、 現場のリアルな知識や考え方を学ぶ。 • 学んだことをアウトプットする機会を増やす
学習した内容を実践する機会を多く設け、理解度の確認と深めることを目的とする。 新入社員教育の目標 この3つの目標をもとに、新入社員が自ら学び、成長し続けられる環境を整える。
WEB DEVELOPER ROAD MAP プログラミング インフラ STEP1 STEP2 STEP3 ネットワーク
DB & SQL 開発環境 バージョン管理 開発ツール パッケージ管理 テストコード STEP1 STEP2 STEP3 STEP5 STEP4
スケジュール 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
1月 Input Phase 4月9日スタート! Output Phase OJT 演習課題 インターン シップ OJT 準備 個人で アプリ作り! 2days×2回 2weeks×1回 全体ふりかえり 隔週で新入社員とメンターを集めてふりかえり
しかし、実際にやってみると うまくいかないことがでてくる ...
私が直面した新入社員教育の悩み
躓いていてしまっているが、自分で解決しようとする 悪いことではないが、時間だけが流れていってしまう... 【考えられる原因】 • 心理的安全性を確保できていない • 「わからないところがわからない」状態になっている 悩み① 新入社員がなかなか質問できない
OJT で実務に入ってから「実は基本構文の理解すら怪しくて...」と なってしまうケースもある 【考えられる原因】 • 自習形式で学習を進めているため、新入社員がつまづいていることに気 づけない • Chat GPT
でその場を凌いでしまう 悩み② 新入社員の課題が見えてこない
開発業務をやりながら新入社員教育の時間を確保する必要がある 教材制作や講習会の準備などやることはたくさんで手が回らなくなっていく 【考えられる原因】 • 育成するメンバーの属人化 • 新入社員への過剰なフォロー 悩み③ 育てる側が疲弊する
育てる ➡ 育つ
育成を仕組み化する必要がある どうしたら ... 🤔
スクラムだ!
• 安心して学べる場を作る • 新入社員が発信できる場を作る • 成長を実感できるカリキュラムを作る 育成を仕組みにするために取り組んでみたこと
① 安心して学べる場を作る 新入社員 Edu Guild 新入社員教育ソリューションチーム 学習サポート 質問 "安心して学べる場"を作るために、 役割が異なる2つのスクラムチームを作りました!
安心して学べる場を作る 新入社員 Edu Guild 学習サポート 質問 新入社員教育ソリューションチーム • 新入社員の質問に答えたり、 直接声かけを行う
• 主に2・3年目の若手メンバーと、 経験豊富な先輩エンジニアで構成 • 朝会・夕会、週次ふりかえりを実施し、困 りごとや改善点を検知していく • 新入社員の習熟度を評価する 育成の実行部隊
安心して学べる場を作る 新入社員 新入社員教育ソリューションチーム 学習サポート 質問 Edu Guild • 学習コンテンツや課題の作成 •
育成計画の策定 • 学習の進捗状況の管理 • 講習会の企画 • 主に『技術転換』(リスキル)で 自己研鑽をしてモダンプロジェクトで 活動しているメンバーで構成 育成のマネージャー
新入社員が発信のタイミングを図れるように定期的な予定を設けるのが望ましい ② 新入社員が発信できる場を作る デイリースクラム 週次ふりかえり 1on2
• テストコードやインフラなど、初心者にとっては概念を知るところから 始まる物に関しては、先輩社員による講習会を受けることから始める! ◦ 講習会で概要を知ったうえで学習に入ることで、 スッと内容が入ってくるようになることが期待される • インプットが終わったら段階的に力試しをやっていく! ◦ ①
プログラミングの理解度を測る練習問題を解く ➡ 先輩に PR 依頼! ◦ ② 1人でシンプルな Web アプリを作ってみる ➡ 先輩に PR 依頼! ◦ ③ Scrumを体験できるインターンシップの場で、 学生さんと Web アプリを作ってみる ③ 成長を実感できるカリキュラムを作る
当社で活躍するアジャイルコーチの伴走のもと、 模擬プロジェクトを通じて、アジャイル開発の考え方やス クラムの進め方を実践的に学んでいます! • ユーザーの1日の流れを可視化するジャーニーマップの作成 • インセプションデッキを使ってプロダクトの目的や スコープを整理 • ユーザーストーリー
から開発タスクへの分解 • 他チームのアウトプットを見て、称賛とフィードバック 交換 など アジャイルコーチと実践するプ ロダクト開発研修! 株式会社永和システムマネジメント アジャイルコーチ / スクラムマスター 一條 凌佑 アジャイルの楽しさを 伝えるぞ🔥 講習会の例
折り紙でアジャイル開発を模擬体験! 楽しくアジャイルの概念に触れています!
最後にちょっと脱線して、 最近の新入社員教育の 出来事を3つ紹介します!
先輩社員も成長を実感できる! 去年 今年 React が難しいです... 新入社員が React でつまづいているみ たいなんで講習会やりますよ! 💦
‼ OJT 💪 業務経験 💪 新人教育のレクチャー💪 成長するのは新入社員だけじゃない 1年目 2年目
今年度のうれしかったこととして、 新入社員が自発的に『疑問を共有する会』を開 催するようになりました! 自信のないところが視覚化されること以上に、自 分たちで必要性を感じて動いてくれたことが嬉し かったです! 新入社員の主体的な行動が 生まれた! チームのアクションで新入社員も変化していく 「いいアクションだね
👍」と伝えることも大事!
今年は例年以上に新入社員からの質問がこないな〜と思っていたら、 実は ChatGPT が全部解決してくれていたとのこと😅 この先必須となるツールだと思うので学習に大いに役立ててほしいところですが、 「ただ答えをもらうだけ」にならないように伝えていく必要性を感じています。 新入社員から質問がこない 🤔 育成における ChatGPT
の活用 これまで気づけていた躓きに気づけなくなった 💦 より一層対話の機会を設けることが重要になったと感じる
まとめ
• 『育てる』➡『育つ』にシフトをして主体的を発揮できる場を作る! • 『自己成長の土壌』はスクラムで作れる! • やらされる学習から、やりたい学習へ! 育つ場づくりの本質
スクラムが育てるのは、 プロダクトだけじゃない
スクラム × 教育 = "学びの循環 "