Fin-JAWS 第42回「re:Invent 2025 〜re:Cap〜」で話した登壇資料です。
テーマは「コスト異常監視」。システムが正常でも、コストが異常ならそれはビジネス上のインシデント——予期せぬスパイク・設定ミスによる高額請求・リソースの消し忘れを、いかに人手をかけずに捕まえるか、という話です。
これまで、リソースへのタグ付けは AWS Config / SCP で強制できても、「監視ツールに新しいタグ値を手で追加する」運用は強制できませんでした。この手動追加の漏れが、誰にも見られていない “サイレント” なリソースを生む原因でした。
re:Invent 2025 で登場した AWS Cost Anomaly Detection の新機能「Managed Monitors for Dimensions」は、ここを解決します。コスト配分タグ / リンクアカウント / コストカテゴリのディメンションに対応し、新しいタグ値やアカウントが増えても、手動介入なしで自動的に監視対象に入る。“監視設定の追加作業” そのものを捨てられます。
実際に t2.nano → c5.4xlarge で異常を起こして Cost Explorer と比較検証し、「10日間の学習期間が必要」「リアルタイム検知ではない(あくまで財務的なセーフティネット)」といった制約や、ノイズを抑えるしきい値設計(割合 + 絶対額の複合条件)のコツまで、手を動かして確かめた内容を共有しています。
最後に伝えたかったのは、私たちの役割が「作業者(Operator)」から「設計者(Architect)」へ変わるということ。予防的統制(タグの無いリソースは作らせない)+ 発見的統制(タグ付きは全部自動監視)で、人の記憶ではなく仕組みで守る——“Automated Governance” の実装です。
【本日のまとめ】
1. 強制できない「監視設定の追加作業」は、廃止せよ
2. 強制できる「タグ付け」と「自動監視」を、セットで導入せよ
3. 人の記憶ではなく、仕組みで守れ
同じくコスト監視やガバナンスの自動化に取り組んでいる方、ぜひ感想ください。ありがとうございました。