Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
プロダクトアウトから価値探索へ:生成AIが加速させたエージェント開発の実践録
Search
hashiba daiki
December 15, 2025
1.2k
0
Share
プロダクトアウトから価値探索へ:生成AIが加速させたエージェント開発の実践録
プロダクトアウトなエージェントアプリを開発した実践録です。
hashiba daiki
December 15, 2025
More Decks by hashiba daiki
See All by hashiba daiki
補足資料:LLMとは?
hashibadaiki
0
36
苦しんで向き合うLLM時代の開発
hashibadaiki
13
4.8k
Astro の pros / cons
hashibadaiki
1
1.3k
フロントエンドの大規模開発におけるTips
hashibadaiki
3
1.5k
Featured
See All Featured
The Success of Rails: Ensuring Growth for the Next 100 Years
eileencodes
47
8.1k
Why Our Code Smells
bkeepers
PRO
340
58k
Building Adaptive Systems
keathley
44
3k
Visualization
eitanlees
150
17k
Claude Code のすすめ
schroneko
67
220k
Cheating the UX When There Is Nothing More to Optimize - PixelPioneers
stephaniewalter
287
14k
The AI Search Optimization Roadmap by Aleyda Solis
aleyda
1
5.7k
Neural Spatial Audio Processing for Sound Field Analysis and Control
skoyamalab
0
270
Taking LLMs out of the black box: A practical guide to human-in-the-loop distillation
inesmontani
PRO
3
2.2k
Scaling GitHub
holman
464
140k
Building AI with AI
inesmontani
PRO
1
930
Making the Leap to Tech Lead
cromwellryan
135
9.8k
Transcript
2025.12.15 Product Engineer ⽻柴 プロダクトアウトから価値探索へ:⽣成AI が加速させたエージェント開発の実践録
2 前段 ⾃⼰紹介 • 基本情報 ◦ ⽻柴 ⼤⽣(はしば だいき) ◦
⾹川県在住。2⼈の娘がいます • 経歴 1. 情報系の⾼校 / 情報系の⼤学を経て何故かパチンコ屋店⻑🎰に。なんや かんやを経験しソフトウェア開発の現場へ 2. comsica: React を中⼼とした開発 3. chot Inc: Next.js を中⼼とした開発 → EM 4. Stockmark Inc ▪ Webフロントエンド中⼼に、モバイルやサーバー側も開発したり。 最近はマネジメント中⼼になりつつある ▪ 技術探索エージェント チームリード
3 前段 ⽣成AIの活⽤!となると ⽣成AIを使って業務を効率化するのか? ⽣成AIを今のアプリケーションに組み込むのか? という話がありますが、今⽇はどちらも話します (ちなみにエージェント開発といっても⼤きくワークフロー型とエージェント型がありますが、⾃ 分たちが開発したのはワークフロー型です) 今⽇話す内容
前段(自己紹介・今日話す内容) エージェント開発の経緯 実際に作ってみた感想 まとめ
5 エージェント開発の経緯 新機能の策定〜製品紹介〜 • 製造業の企画、研究、開発向けの SaaS • ユーザーに価値のある情報を届ける (ニュース、特許、論⽂ etc...)
6 エージェント開発の経緯 新機能の策定 • ふわっと役に⽴つではなく、具体的に お客様のペインを解決する必要がある
7 エージェント開発の経緯 新機能の策定 • ふわっと役に⽴つではなく、具体的に お客様のペインを解決する必要がある • 幾多の調査を経て2つのペインを進め ることになった a.
研究着⼿前の侵害予防調査、⼈の ⽬でひどいと数千件という特許を 読み込む b. 顧客や事業部からの要望が⼤量に あり、技術解決策を検討すること に忙殺されている
8 エージェント開発の経緯 新機能の策定 • ふわっと役に⽴つではなく、具体的に お客様のペインを解決する必要がある • 幾多の調査を経て2つのペインを進め ることになった a.
研究着⼿前の侵害予防調査、⼈の ⽬でひどいと数千件という特許を 読み込む b. 顧客や事業部からの要望が⼤量に あり、技術解決策を検討すること に忙殺されている
9 エージェント開発の経緯 技術探索 is 何 研究開発のフローに以下のようなものがある
10 エージェント開発の経緯 技術探索 is 何 ソフトウェア開発に似ているなと思った。開発は楽しい
11 エージェント開発の経緯 技術探索 is 何 ⾮定型業務かつ、暗黙知が多くある領域を対象に
12 エージェント開発の経緯 技術探索 is 何
13 エージェント開発の経緯 技術探索 is 何 要望(= 課題) 解決策の選定 報告
14 エージェント開発の経緯 技術探索 is 何 要望(= 課題) 解決策の選定 報告 対象とする範囲
15 エージェント開発の経緯 技術探索 is 何 要望(= 課題) 解決策の選定 報告 対象とする範囲
まずはこれを開発しよう
16 エージェント開発の経緯 最初に作ろうとしたアプリ • 顧客は何をしたらいいか、ある程度あたりがつい ている • その上で検索して解決策に辿り着きたい • 全般的に⾮定型のタスクなのでまずは触ってみな
いと分からない ⇒検索が軸のprototypeアプリ開発へ
17 エージェント開発の経緯 実際に作ったprototypeアプリ 知りたいことを調べる 要約された⽂献が出る
18 エージェント開発の経緯 実際に作ったprototypeアプリ 気になる情報を選択 深掘りできる
19 エージェント開発の経緯 prototypeアプリの反応 ☺ • 論⽂や特許が要約されて読めるのが良い • 検索で出てきた論⽂で気になるものがあった 🤔 •
そもそも課題が抽象的なことがある • あまりピンとこない
20 エージェント開発の経緯 prototypeアプリの反応 ☺ • 論⽂や特許が要約されて読めるのが良い • 検索で出てきた論⽂で気になるものがあった 🤔 •
そもそも課題が抽象的なことがある • あまりピンとこない →事前のヒアリングでシニア寄りの⽅が多かったことが起因
21 エージェント開発の経緯 技術探索 is 何 対象とする範囲 まずはこれを開発しよう
22 エージェント開発の経緯 技術探索 is 何 対象とする範囲 特にペイン強め
23 エージェント開発の経緯 課題の抽象度が⾼かったり、分解が不⼗分なことが問題 • 「保⽔率を上げる⽅法はこれです!」と持ってこら れても「なぜ保⽔率をあげればいいの?」「他の⽅ 法は?」となる • ⼈によっては抽象度の⾼い課題でも、必要なヒアリ ングを重ねて課題を分解できる。が、できる⼈は限
られている • ソフトウェア開発でも似た話はある。例えば「ユー ザー招待機能をつけたい」となっても「ユーザーは そもそも何を解決したいのですか?」と聞かれる ⇒課題の分解を軸にしたアプリの開発へ
24 エージェント開発の経緯 実際に作ったアプリ 「窓ガラスの強度をあげたい」という抽象的な 課題に対して様々な⾓度の仮説が展開 それぞれの仮説に対して解決策が紐付く
25 エージェント開発の経緯 実際に作ったアプリ 解決策に紐付く関連⽂献が表⽰される • 探す → 課題を分解するが主⽬的になった • エクスポート機能をつけユーザーからのヒアリング
を重ねて、アウトプットの品質を確認 • RAGを⾏う蓋然性が⾒えなかったため1stリリース からは外した • 余談ですが、企画 → リリースまで約半年 😱(実際 にリリースしたアプリに着⼿できたのが9⽉1週⽬で リリースが10⽉末)
前段(自己紹介・今日話す内容) エージェント開発の経緯 実際に作ってみた感想 まとめ
27 実際に作ってみた感想 プロダクトアウトなアプリ開発で顧客価値と向き合う楽しさ、困難さ • ユーザーヒアリングだけでは答えに辿りつけない • ⽣成AIをアプリに組み込むことの困難さ • RAGむずすぎ
28 実際に作ってみた感想 プロダクトアウトなアプリ開発で顧客価値と向き合う楽しさ、困難さ • ユーザーヒアリングだけでは答えに辿りつけない ◦ 暗黙知がそのままなのは理由がある。⾔語化は難しい ◦ 顧客解像度を上げる、体験的な感覚を共有する、実現可能性を測ると いう意味で、prototypeの開発は必須だった
• ⽣成AIをアプリに組み込むことの困難さ • RAGむずすぎ
29 実際に作ってみた感想 プロダクトアウトなアプリ開発で顧客価値と向き合う楽しさ、困難さ • ユーザーヒアリングだけでは答えに辿りつけない • ⽣成AIをアプリに組み込むことの困難さ ◦ できる幅が広すぎる(さらに⽇進⽉歩で進む) ◦
評価が必須になっている。ドメイン知識がさらに求められる • RAGむずすぎ
30 実際に作ってみた感想 プロダクトアウトなアプリ開発で顧客価値と向き合う楽しさ、困難さ • ユーザーヒアリングだけでは答えに辿りつけない • ⽣成AIをアプリに組み込むことの困難さ • RAGむずすぎ ◦
どうやって検索するか(チャンク検索なのか、キーワード検索なのか) ◦ LLMに渡す値(これにより品質、料⾦、速度に影響がある)は? ◦ ユーザーに出⼒する情報はどういったものがいいのか(UX⽂脈での検討) ◦ 品質、料⾦、速度 に明確なゴールがあるわけではなく、総合的な判断が必要 ◦ RAG(でユーザーが求める品質をコストも考えつつ、安定して提供するのが)むずすぎ
31 実際に作ってみた感想 ⽣成AIを利⽤した爆速開発(実質2ヶ⽉でリリースできた⼟台) • PdMが爆速でMocを作って開発が先⾏した • vibe codingとDify
32 実際に作ってみた感想 ⽣成AIを利⽤した爆速開発(実質2ヶ⽉でリリースできた⼟台) • PdMが爆速でMocを作って開発が先⾏した ◦ ちょうど Claude Code がリリースされたタイミングだった
◦ 開発側の思考が進む要因となった • vibe codingとDify Claude Code にご満悦なPdMの様⼦
33 実際に作ってみた感想 ⽣成AIを利⽤した爆速開発(実質2ヶ⽉でリリースできた⼟台) • PdMが爆速でMocを作って開発が先⾏した • vibe codingとDify ◦ prototypeアプリはvibe
codingを中⼼に4⽇で作れました。 prototypeがある状態で会話が進んだので、関係者の意思決定が素早 くできた ◦ PdMが細かくpromptの調整をしたり、modelのパラメーターを触る のに Dify は⼤変重宝しました。これ1つでエージェントアプリの多く のことが賄えた(開発時のみ。そこそこ癖はありましたが)
前段(自己紹介・今日話す内容) エージェント開発の経緯 実際に作ってみた感想 まとめ
35 まとめ • ⽣成AIができることが広く、成⻑速度が早く、アウトプットが安定しないという性質により、 プロダクトに組み込んで安定した価値をユーザーに届けるということが⾮常に難しい • できることが増えるにつれユーザーの要求レベルも上がっている。エージェンティックなアプ リの開発など、今までにないアプリの開発が始まっている • これらを解消する意味でも素早いプロトタイプ開発
→ フィードバックのサイクルが必須に なっている ⽣成AIの登場により、プロダクト開発は⼤きく変わった
36 まとめ • ⽣成AIができることが広く、成⻑速度が早く、アウトプットが安定しないという性質により、 プロダクトに組み込んで安定した価値をユーザーに届けるということが⾮常に難しい • できることが増えるにつれユーザーの要求レベルも上がっている。エージェンティックなアプ リの開発など、今までにないアプリの開発が始まっている • これらを解消する意味でも素早いプロトタイプ開発
→ フィードバックのサイクルが必須に なっている こんなカオスな状況ですが、新時代のアプリケーション開発のど先頭に⾃ 分がいるんだと思うと胸が踊る!! ⽣成AIの登場により、プロダクト開発は⼤きく変わった
37 We Are Hiring!!! こんなカオスを⼀緒に楽しめる仲間を募集しています https://herp.careers/v1/stockmark
None