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タップルのサービス特性に合わせた設計方針を考える

nade
October 20, 2023

 タップルのサービス特性に合わせた設計方針を考える

nade

October 20, 2023
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  1. ┃経歴 ・2019年4月 新卒入社       (同期に yasui_akio, kazu) ・2019年5月 タップル iOS ・2023年2月

    タップル iOSチーム リーダー ・2023年4月 Cyberagent Next Experts iOS ┃その他 ・なで肩 → なで ・昨日Mac版のバイオハザード ヴィレッジを クリアしました👏(2022 WWDCで紹介) 永野 一馬 / なで ながの かずま
  2. CA.internal.swift について • CA.swift の社内限定版やってます ◦ 社内で意見をもらったり議論したり ◦ そこから社外発表に繋げたり ◦

    外では話せないここだけの話をしたり • 対外的なCA.swiftと並んで、より気軽に事業部横断での 技術共有ができる場
  3. “アーキテクトは、 • ドメインの関心事 • 明示的な要件 • 暗黙的な特性 という、少なくとも 3 つの方向からアーキテクチャ特性を明らかにできる。"

    アーキテクチャ特性を明らかにする 『ソフトウェアアーキテクチャの基礎』 5章 アーキテクチャ特性を明らかにする p.67
  4. 事業の特徴 • 事業フェーズ ◦ 市場の伸び < 競合との競争 ◦ 速度感=アジリティが優位性に ◦

    システム投資が回収可能なフェーズ • 新規参入より大手の寡占市場 ◦ 大規模なリデザイン < 機能改修 • マーケティング連動 ◦ CM ◦ コラボ機能
  5. タップルのシステム特性 • コンテンツ = ユーザーの能動的なアクション ◦ eg) 新規登録、ユーザー情報入力、フリック ◦ アクションを増やすための快適な

    UXの重要度が高い • いい人と出会える ◦ リコメンデーションロジック • サービスの信頼性 ◦ 安心安全、本人認証 • 高い可用性が求められる機能が限定的に ◦ メッセージ • 従量 / サブスクリプションの充実 ◦ 課金システム
  6. コードボリューム ---------------------------------------------------------------------------------------------- Language files blank comment code ---------------------------------------------------------------------------------------------- Swift 2966

    41886 28497 237091 ---------------------------------------------------------------------------------------------- SUM: 2966 41886 28497 237091 ----------------------------------------------------------------------------------------------
  7. 直近のモバイルチームの課題 • メンバーが半年で倍に(5人 → 10人) ◦ ドメイン知識の浸透が不足気味 ◦ 新しい技術に対して意欲的なメンバーが多い •

    モバイルのワンチーム化 ◦ ユーザー数がiOSのが多いが、メンバーは Androidのが層が厚い • KMP / BFFによる技術の学習コスト増大 ◦ Swift / Kotlin / Typescriptの3言語とそれに伴う環境構築が求められる ◦ 十分な知識を習得しないまま KMP / BFFを利用し結果的に生産性を落とす場合も • 検証の大規模化 ◦ 半期をかけたタブ単位の検証など、検証対象の規模が拡大 ◦ 同時に複数の検証が走るケースなど検証数も増 • 設計パターンの変更に伴うオーバーヘッド ◦ FluxとSwift ConcurrencyやKMPとの相性が悪い ◦ KMPとパターン統一をしつつ SwftUI / Swift Concurrencyを活用したコードに
  8. 事業ドメイン • アジリティ(保守容易性 / 拡張性)の事業要求が高い • 安心安全のためのセキュリティ / 品質 特徴的な機能要件

    • モジュール性(機能単位での堅牢性) • モバイルはユーザー行動を促進させるUXに集中(ユーザビリティ) 暗黙的な特性 • 大規模、複数の検証を容易に(検証容易性) • 若手が多く開発難易度を下げる必要あり(保守容易性) タップルのアーキテクチャ特性 『ソフトウェアアーキテクチャの基礎』 5章 アーキテクチャ特性を明らかにする p.67
  9. タップルは • モジュール性を高めてUXを磨いていく ◦ マイクロサービス&BFF / Feature Module / 課金システム刷新

    • 開発の難易度を下げて保守を簡単にしていく ◦ リアーキテクチャ / SwiftUI / Swift Concurrency • より大規模な検証を可能にする検証容易性に投資 ◦ セグメント最適化 / Personalization タップルのアーキテクチャ特性まとめ
  10. 保守容易性 • KMPの責務限定 ◦ Android ⇨ iOS の動きに限定 ◦ iOSメンバーの専門性としてはアディショナルにし、若手の必須スキルにはしない

    • 主要画面のアーキテクチャスタイル統一 ◦ 半年目処で統一していく モジュール性 / カスタマイズ性 • Server Driven UI の検証 • 生成AIの推進 これから
  11. なぜServer Driven UI ? • 当初の責務に沿った形でのBFF活用を目指せる • すでに導入済みのBFFを活用して検証容易性を推進できる ◦ リリースなしでのUI変更

    ◦ 大規模な個別最適化 • SwiftUIによってState ⇔ UIの変換がなめらかになった • BFFに責務を集約することで短期的な生成AIの活用を推進できる