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自動運転におけるモーション予測手法の進化

kotaro_tanahashi
November 05, 2023
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 自動運転におけるモーション予測手法の進化

11/5の関東CV勉強会で発表した資料です。
MotionLM: Multi-Agent Motion Forecasting as Language Modelingについての紹介です。

kotaro_tanahashi

November 05, 2023
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  1. 自己紹介 略歴 2014年 CloudLaTeXを開発(会員6万人以上) 2015年 リクルート新卒入社。 DSPなどのアドテクのシステム開 発に従事 2017年 PyQUBOを開発

    (90万ダウンロード) 2018年 IPA未踏ターゲット事業プロジェクトマネージャ就任 2020年 量子ソフトウェア研究会運営委員就任 2023年 Turingに入社。Brain Researchチームで完全自動運転 の研究開発を行っている。 Turing (株) 棚橋耕太郎, Brain Research所属 https://huggingface.co/turing-motors https://zenn.dev/turing_motors/articles/ce20c5202e107e
  2. https://www.youtube.com/watch?v=RpiN3LyMLB8 モデルの入力データ形式, 「ラスター」or「ベクター」 • ラスター画像表現(マスクピクセル形式) + 簡潔に特徴を表現可能 + CNNなど既存の画像処理モデルが利用可能 -

    長距離相互作用を入れにくい - リッチな連続情報を離散化する必要 • ベクター表現入力(ポリライン形式) + スパース + FOV(扱える範囲)が広い + 連続量を保持できる - モデルアーキテクチャーどうする?
  3. MultiPath (CoRL 2019) • ラスター画像からCNNを用いて自車中心の特徴量を作成 • 不確実性を2つに分解:「意図の不確実性」「制御の不確実性」 ◦ 「意図の不確実性」は複数のアンカー trajectoryによって表現

    ◦ 「制御の不確実性」は 1つのtrajectoryに沿った密度関数で表現 直進するか、左折するかは車の意図に よって決まるので、意図の不確実性 左折した場合にどのコースを通るかは 「制御の不確実性」の問題
  4. MultiPath++ (ICRA 2022) • MultiPathの進化版 • LSTMとCG(Context Gating, 下図参照)を使ってベクター情報をエンコード •

    出力はMultiPathと同様にGaussian Mixture Model (GMM)で複数trajectoryを出力 • CGモジュールの構造。CGはクロスアテンションの近似と考えることができ、より効率的に点の集合を扱う ことができるモジュールとして提案されている。
  5. WayFormer (ICRA 2023) • 構造がシンプル。encoder-decoder構造のtransformerにベクター情報を入力。 • 大規模データを扱うことができ、推論も高速に動作させることが可能。 ◦ 異なるモーダルの情報をどのタイミングで融合するか3つのパターン (late,

    early, hierarchical)を提案 ◦ 時系列×要素において、アテンションをどのようにかけるか 3つのパターンを提案 ◦ 求める精度と推論速度に応じてパターンの組み合わせを決定する attentionの3つのパターン 融合の3つのパターン
  6. WayFormerの入力 • 特徴量の形式 ◦ [A, T, S, D]という形のテンソル。 A:予測対象のエージェント数 ,

    T: 考慮する過去の時間 ステップ, S: 関わる別エージェントの集合サイズ , D: 特徴次元。 • 予測に使うことができる情報 ◦ 道路情報(road graph) ▪ [A, 1, S, D] Sは考慮する近傍のロードセグメント。時刻情報はなし。 ◦ 信号機の状態(traffic light state)情報(road graph) ▪ [A, T, S, D] Sは近傍の信号機、Dは信号機の状態と信頼度。 ◦ エージェント間の相互作用 (agent interactions) ▪ [A, T, S, D] Sは自車の動きに影響を与える他エージェント。 Dは相対速度や相対 位置情報。 ◦ エージェントの履歴(agent history) ▪ [A, T, 1, D] Dは相対速度や相対位置情報。
  7. JFP: Joint Future Prediction (CoRL 2022) • 車同士の相互作用をグラフィカルモデル (MRF)でモデル化 •

    Belief Propagation (MRFの近似的な尤度最大化手法 )を用いて推論を行う
  8. MotionLMの基本動作 • Sceneエンコーダによりベクター情報から各エージェント情報を Scene Embeddingとして獲得 • Scene Embeddingは各エージェントごとに独立して cross-attentionとして適用される •

    各推論ステップ(t)において、N個の経路の次のトークンの分布が出力されるのでサンプルする • これを繰り返してサンプルした複数の trajectoryに対して、NMSとk-meansで重複を排除する(後処理)
  9. 評価データ: Waymo Open Motion Dataset • Waymoが公開しているモーション予測のためのデータセット • 103k シーン

    (20s 10Hz)で 540時間のデータ • センサーデータはLidarのみ(画像はなし) • アメリカの6つの都市のデータ • 3次元Bounding Box情報 (Perception Dataで学習したモデルが付けたもの ) https://www.youtube.com/watch?v=cOFjqeBNN6g&t=2042s
  10. Ablation Study (1) • 相互作用の必要性を評価するために他車との attentionの頻度を減らす実験 • attention頻度が減るとminADEとminFDEが増大 している •

    軌跡の生成数(number of rollout)を変化させた時の mAPとMiss Rateの変化を評価 • 生成数が少ないとmAPとmiss rateは極端に悪くなる → Rolloutが少ないと多様な軌跡が生成されないからだ と考えられる
  11. 宣伝 • Vision LanguageモデルのHeronをリリースしました。 ◦ 様々なアダプタ、LLM、ビジョンエンコーダで V&Lモデ ルの学習が行えます! • レベル5自動運転技術を研究開発するリサーチャー、研究

    用のデータ基盤を構築するデータエンジニア、学習基盤であ るGPUクラスタ環境を整備するインフラエンジニアを募集し ています! • 東京にオフィス移転予定です! 現在開催中の JMSで展示中の「 Turing Machine Alpha」