Upgrade to PRO for Only $50/Year—Limited-Time Offer! 🔥
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
ファイルシステム
Search
Satoru Takeuchi
PRO
August 20, 2025
Technology
1
87
ファイルシステム
以下動画のテキストです
https://youtu.be/0X0g2rephE8
Satoru Takeuchi
PRO
August 20, 2025
Tweet
Share
More Decks by Satoru Takeuchi
See All by Satoru Takeuchi
eBPF
sat
PRO
1
70
waruiBPF
sat
PRO
0
61
eBPFとwaruiBPF
sat
PRO
4
2.2k
Pythonのコードの気になる行でスタックトレースを出す
sat
PRO
0
86
ソースコードを読むときの思考プロセスの例 ~markdownのレンダリング方法を知りたかった2 markdownパッケージ~
sat
PRO
0
170
様々なファイルシステム
sat
PRO
0
310
ソースを読む時の思考プロセスの例-MkDocs
sat
PRO
1
400
ソースを読むプロセスの例
sat
PRO
22
17k
メモリマップトファイル
sat
PRO
1
160
Other Decks in Technology
See All in Technology
【AWS re:Invent 2025速報】AIビルダー向けアップデートをまとめて解説!
minorun365
2
280
生成AI・AIエージェント時代、データサイエンティストは何をする人なのか?そして、今学生であるあなたは何を学ぶべきか?
kuri8ive
2
1.9k
名刺メーカーDevグループ 紹介資料
sansan33
PRO
0
980
32のキーワードで学ぶ はじめての耐量子暗号(PQC) / Getting Started with Post-Quantum Cryptography in 32 keywords
quiver
0
240
タグ付きユニオン型を便利に使うテクニックとその注意点
uhyo
2
690
Modern Data Stack大好きマンが語るSnowflakeの魅力
sagara
0
280
シンプルを極める。アンチパターンなDB設計の本質
facilo_inc
1
1.3k
研究開発部メンバーの働き⽅ / Sansan R&D Profile
sansan33
PRO
3
21k
知っていると得する!Movable Type 9 の新機能を徹底解説
masakah
0
220
形式手法特論:CEGAR を用いたモデル検査の状態空間削減 #kernelvm / Kernel VM Study Hokuriku Part 8
ytaka23
2
320
計算機科学をRubyと歩む 〜DFA型正規表現エンジンをつくる~
ydah
3
110
AI時代におけるアジャイル開発について
polyscape_inc
0
110
Featured
See All Featured
KATA
mclloyd
PRO
32
15k
Writing Fast Ruby
sferik
630
62k
Product Roadmaps are Hard
iamctodd
PRO
55
12k
For a Future-Friendly Web
brad_frost
180
10k
How to Ace a Technical Interview
jacobian
280
24k
The World Runs on Bad Software
bkeepers
PRO
72
12k
Java REST API Framework Comparison - PWX 2021
mraible
34
9k
Become a Pro
speakerdeck
PRO
30
5.7k
The Art of Programming - Codeland 2020
erikaheidi
56
14k
How to train your dragon (web standard)
notwaldorf
97
6.4k
Fashionably flexible responsive web design (full day workshop)
malarkey
407
66k
Making the Leap to Tech Lead
cromwellryan
135
9.6k
Transcript
ファイルシステム Aug. 20th, 2025 Satoru Takeuchi X: satoru_takeuchi 1
ユーザのデータはどこに保存(永続化)するのか • ストレージデバイス(ブロックデバイス)に保存 ◦ 📝 その58「Linuxの色々なブロックデバイス」 ◦ 📝 その98「デバイスにアクセスするデバイスファイル」 ◦
📝 その100「デバイスドライバ」 • ストレージデバイスを直接扱うのは大変で現実的ではない ◦ 「文書、スプレッドシートといったデータをストレージデバイスに保存して、保存した場所を人間が覚 えておく」というのは現実的ではない • そこでファイルシステムですよ 2
ファイルシステム • コンピュータがデータの読み書き、管理をするための仕組みの一つ • Linuxで広く使われるファイルシステムの利用者から見た構造 ◦ 「ファイル」と「ディレクトリ」という基本単位から構成される ◦ 「ルート」と呼ばれるディレクトリの下に木構造を構成する ▪
ディレクトリは内部ノード。子ノードとしてファイルとディレクトリを持てる ▪ ファイルは利用者のデータを保持するバイト列 3 root dir0 dir1 f0 f1 f2 dir2 f3
内部構造 • 「ファイルを保存するためのデータ構造」と「データにアクセスするコード」の2つから 構成されるプログラム • 様々な実装がある: ext4, XFS, Btrfs ◦
それぞれ「データ構造」「コード」が全然異なる ◦ 性能、機能も全然違う • どれを使えばいいのか? ◦ 完璧なものはない ◦ 自分の要件を定義して、それに合う好きなものを使えばいい ◦ 厳しい要件がなければ、迷ったら「 distroのデフォルトのもの」を使えばよい 4
概念図 5 ユーザモード カーネルモード ストレージデバイス プロセス ファイルシステムの コード どこに何のファイルがあ るかを保存するメタデー
タ f0のデータ 1. ファイルf0を読み 出すよう依頼 2. f0の場所を検索 3.データ読み出し 4.データを渡す
TIPS • データを整理、管理する方法はLinuxのようなツリー構造のファイルシステムだけで はない • オブジェクトストレージ ◦ ディレクトリという概念が無い ◦ バケットという1つの名前空間の下に様々な大きさのオブジェクトが全て保存される
• データセット ◦ メインフレームで使われているデータ保存方式 ◦ 個々のデータはバイトストリームではなく固定長のレコード ◦ 📝 Wikipediaのデータセットの項目 ▪ https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%87%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%82%BB%E 3%83%83%E3%83%88_(IBM%E3%83%A1%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%95% E3%83%AC%E3%83%BC%E3%83%A0) 6
まとめ • 通常はストレージデバイス上のデータにファイルシステムを使ってアクセス • Linuxのファイルシステムはファイルとディレクトリから成るツリー構造 • 様々なファイルシステムがあり、どれも一長一短 • Linuxのようなファイルシステム以外にもデータを保存する様々な方法がある 7