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ブロックチェーン比較(DEX, StableCoin,SecurityToken)

Sota Watanabe
October 25, 2018
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ブロックチェーン比較(DEX, StableCoin,SecurityToken)

Sota Watanabe

October 25, 2018
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  1. 自己紹介(Twitter : WatanabeSota) 渡辺創太 / Sota Watanabe Cryptoeconomics Lab 東京案件担当

    CryptoAge Organizer Decrypt Founder Chronicled 好きなもの 「キングダム」「BlueGiant」「タピオカ」 座右の銘 「人生はアップでみると悲劇だがロングショットではコ メディだ。」 Decrypt
  2. コンテンツ • ブロックチェーン比較 • ブロックチェーン諸問題比較 ◦ スケーラビリティ ▪ Layer1,2 ソリューション

    ◦ 相互運用性(インターオペラビリティ) ▪ PolkadotとCosmos ◦ 流動性 ▪ DEX ▪ ステーブルコイン • 最近注目の取り組み ◦ セキュリティートークン ◦ などなど • その他もろもろ
  3. *アカデミックな場なのでブロックチェーンを定義しておきます。 DLT(Distributed Ledger Technology) Blockchain DAG etc • 世の中のいう「ブロックチェーン」は一般 的にDLTを指す

    →しっかり分けるべき • DLT=分散型台帳 • ブロックチェーン(次のページ) • DAG=有向非循環グラフ 詳細はこちらに回しておきます。 • 他にもTEMPOとかがある • 今日お話するのはDLTの比較
  4. ブロックチェーンの比較 Bitcoin Ethereum NEO EOS NEM Zilliqa コンセンサス アルゴリズム PoW

    PoW→PoS dBFT dPoS PoI PBFT ノード数[1] 10,180 12,881 7-120 21-100 502 3600 メイン地域 Global Global 中国 中国 アジア アジア Block Time 10min 15s 10-20s 0.5s(minimum) 1min 2min Non-Fundigle Token なし あり なし なし Mosaic なし [1] ノード数は時間ごとに変わるので現時点の値と上記の値は必ずしも一致しません。
  5. 相互運用性解決策比較 Polkadotにおけるinteroperability Cosmosにおけるinteroperability Relaychainが全体を管理している。 ParachainがRelaychainにつ ながることができ、 Bridgeという機能でつながっている。 セキュリティモデル 全体のセキュリティ強度が同じ。セキュリティ強度は 1つであり、

    Parachain間でセキュリティを共有する。これは Parachainを作る 時に独自トークン Dotを担保にいれる必要があるため可能となる。 メインネットローンチ予定 2019年のQ3 Cosmos Hubを中心にZoneと呼ばれるブロックチェーンを相互に 接続することができる。 Hubのネイティブトークンは Atomであり、 Validationノードは100個だが、時間とともに増える予定。 セキュリティモデル チェーンを作る時に独自トークン Atomを担保に入れる必要はな い。Cosmos ZoneにCosmos Hubをつなげるかはガバナンスが 決める。つまり Zone内でどのHubにつなげるかの意思決定が行 われることによりセキュリティの強度はバラバラである。 メインネットローンチ予定 明言されていないがこちらから確認できる。 RelayChain上でスマートコントラクト は動かせず、Parachain上のみ可能 である。 Cosmosネットワークは、Inter Blockchain Communicationプロトコル」を使ってブロック チェーンをつなげる。
  6. 相互運用性解決策比較 コンセンサスアルゴリズムには AurandとPBFTが使われている。 Aurandはブロックを提案する Validatorをランダムに選出するアルゴリズムであり、選出され たValidatorが悪意を働くと罰せられる。 PBFTよりは承認速度が早いが Validatorが悪意を持 つとブロックを戻さざるを得ない。上の図のように 5ブロック置きに

    PBFTによってファイナリ ティを確保している。中間の 4ブロックは2/3の承認を得ずに進める。 Tendermintを使用している。 Polkadotにおけるコンセンサス Cosmosにおけるコンセンサス コンセンサスアルゴリズムには Tendermint(PBFT×PoS)が使われている。 2/3以上のマイナー(Validator)による承認が必要。
  7. 流動性解決策DEXの比較 そもそもDEXとは何か? DEXとはDecentralized Exchangeの略称であり、第三者に 依存せずトラストレスにトークンの交換ができる仕組みであ る。運営主体は存在せず、スマートコントラクトによって運営さ れている。 CEXのデメリットとメリット DEXの対立となる概念に CEX(Conventipnal

    Exchange)が ある。これは既存の取引所である。 CEXの場合、取引所が資 産を管理するので、秘密鍵が盗まれハッキングを受ける可能 性が高くなっている。 また、単一障害点となっているので、 DDOS攻撃や取引所の サーバーがダウンする可能性も考えられる。 一方でブロックチェーンを使わないので取引速度が早くなって いるというメリットがある。 DEXのメリット DEXの課題 1. 遅い、高い 多くの場合ブロックチェーンを使うため CEXと比べて取引速度が 遅い。またEthereumで言うGasの様な取引手数料がかかるた め高い。 2. 流動性が低い 遅い、高いなどの理由でユーザーの数が少ないと Exchangeが できないので流動性が低くなる。流動性が低くなると通貨にボラ ティリティがでる可能性が高くなる。 3. フロントランニング問題 取引内容をみた参加者もしくはマイナーが悪意ある攻撃をする ことが可能となってしまう。 1. 流動性 異なる暗号通貨への価値交換を簡単に行うことができる。また、 0xなどはマーケットプレイスを作り出していることでより分散化さ れたネットワークを構築している。 2. セキュリティ プライベートキーを運営主体は管理していないのでハッキングさ れることがない。また国による規制も受けづらい。
  8. DEXの比較 DEXの詳細 -0xについて- <会社概要> CEO : Will Warren 本拠地:サンフランシスコ 資金調達額:$24M

    HP : https://0xproject.com/ <プロジェクト概要?> 0xはイーサリアムのスマートコントラクトで作成された、 DEXを 構築するためのプロトコル。非中央集権性を担保した上で異なるトークン間の流 動性の向上を目指している。決済以外の処理を オフチェーン上で 行うことによって、高速な処理と低手数料を実現している。( Off-chain order relay On-chain settlement)0xは単なるDEXではなく、プラットフォームであり、ゲー ム、アート、未来予測、ローンなどのアプリケーションが 0x上で作られている。 プロジェクトの進捗詳細は 0x protpcol Wikiから確認できる。 <チーム>          <アドバイザリー> CEO : Will Warren Los Alamos Nat Labで 物理学を応用。 UCサン ディエゴメカニカル エンジニアPhD中退 CTO: Amir Bandeali Olaf Carlson-Wee Polychain capital founder Joey Krug CIO Pantera Capital. Augur Founder Fred Ehrsam Coinbase Founder ①売り注文と買い注文をオフチェーンで マッチングさせている。 ②ERC20トークンであれば何でもこのプロトコル 上で交換可能。 <鍵となる「リレイヤー」> 取引内容をマッチングさせるため、リレイヤーという取引所のようなものがあ る。(1つではない)0xプロトコル上でリレイヤー同士がオフチェーンでメッセー ジを送り注文をマッチングさせることによってオンチェーンでの取引を行う。 リレイヤーは取引の手数料を徴収することをインセンティブに運営を行い、 0x 上のリレイヤーはそれぞれ手数料の %を決めることができる。 <プロトコルとしての 0x> 0xはあくまでプロトコルであるので、トークンのマッチングをしたい個人だけで はなく、DAppsの架け橋となることができる。 DApps内でトークンの交換をし たい場合0xプロトコルを使って実行することができる。 <ポイント>
  9. DEXの比較 DEXの詳細 -Kyber Networkについて- <会社概要> CEO : Loi Luu 本拠地:シンガポール

    資金調達額:$106M フェーズ:Initial Coin Offering済 HP:https://kyber.network/ <プロジェクト概要> kyber networkはシンガポールを拠点とする DEXで2018年の2月にプロダクトをメ インネットにローンチしている。別々のブロックチェーン間での通過の交換を可能 にするAPIを提供している。また、 6月にはkyberGoを発表し、このフレームワーク 内のkyber networkで取引可能なERC20トークンであればどのトークンでも取引 可能になる。上記によって、仮想通貨の送金や決済が簡単になると予想される。 <チーム>         <アドバイザリー>         Vitalik Buterin CEO:Loi Luu シンガポール国立大学 PhD 同大学で仮想通貨、セキュリティ、 スマートコントラクトの研究を 行う。Zilliqaのシャーディングを 最初にデザインした一人でもある。 CTO : Yaron Velner テルアビブ大学 Phd同大学で ブロックチェーンにおける ゲーム理論とスマートコントラクト の研究を行った。 <ポイント> ①オンチェーンで処理を行っている。 ②cosmosやPolkadotのクロスチェーンを想定 ③オーダーブックがない。Reserveにトークンが蓄 えられる。 <Reserve> 複数存在するReserveという場所にトークンが蓄えられる。 各 Reserveにマネージャーがおり、レートを選定することができ る。各Reserveマネージャー間で競争を促すことにより流動 性を高く保てる設計となっていることがミソとなっている。
  10. DEXの比較 DEXの詳細 -Bancorについて- <会社概要> CEO : Bernard Lietaer 本拠地:スイス 資金調達額:$153M

    フェーズ:Initial Coin Offering済 HP : https://about.bancor.network/protocol/ <プロジェクト概要> トークン交換に焦点を置く DEX。スマートコントラクトによって交換時の価格を自動 的に算出し売りたい人と、買いたい人をマッチングなしに取引を可能にする。 トー クンを発行しているプロジェクトであれば、 Bancorのネットワーク上でそのトークン 専用の新しいリレートークンを発行することで、ウォレットから直接トークンの交換 を行える。 Bancorに上場しているトークンは、 ETH、DAI、BNBなどで、8,000以 上の取引ペアで即座に交換が可能。 <チーム> <アドバイザリー>          Tim Draper Brock PiErce Blockchain Capital Bernard Lietaer Foundation Council President <ポイント> ①マイナーなトークンでもBancorプロトコルに従っ て作成されたスマートトークンであれば常に交換 可能。 ②数式によるレートの自動選定 ※スマートトークンと、その準備金の割合のことをConnector Weightと言う。
  11. DEXの比較 Source : The Current State of Decentralized Exchange Trading

    Volume — May 2018 ※2018年5月のデータ あくまで比較のために掲載。変化が目まぐるしい。どのDEXが主流になるかは予測できない。 2018年5月までのデータ 2018年10月までのデータ
  12. ステーブルコインの比較 ステーブルコインとはなにか? ステーブルコインがなぜ重要なのか? 現在、ボラティリティが激しいのが、暗号通貨の流動性を落と している一要因である。そして流動性が低いことによって暗号 通貨はcurrencyではなくassetと化してしまっている。価格が一 定(Stable)なトークンが作成されることのメリットは以下であ る。 • 暗号通貨で初めて価値がほぼ一定である通貨ができ

    る。 • 現状、暗号通貨をボラティリティの低い汎用的な通貨 に変えようとした場合法定通貨に換金する選択肢しか ないが、法定通貨に換金する際に法律や規制、税金な どが密接に絡んでくる。ステーブルコインによって暗号 通貨→法定通貨への換金が減り 暗号通貨の市場規模 を拡大する可能性が高い。 Ref : https://media.consensys.net/the-state-of-stabl ecoins-2018-79ccb9988e63
  13. ステーブルコインの比較 DAI TrueUSD Paxos Gemini USD COin Address 6,673 2,643

    230 220 141 Transaction 286,366 44,347 1,340 930 711 ※2018/10/17時点での投稿
  14. ユーティリティートークンとセキュリティートークン ユーティリティートークンとセキュリティートークン セキュリティートークンの特徴 • 24時間365日取引できる市場 • 分割できる所有権 • 約定まで時間の大幅な短縮 •

    劇的なコスト減少 • 流動性の増加 • コンプライアンス /法律の遵守の自動化 • アセット同士の互換性 • 新しいタイプのアセットの誕生 セキュリティートークンオファーリング • ユーティリティートークン ◦ 一定のサービスを利用するために使用するトークン。イ メージとしては電子マネー。過去の勉強会で出てきた地 域通貨などはユーティリティートークンに分類される。 • セキュリティートークン ◦ 証券トークンと呼ばれる。セキュリティーとは、発行者に 対して権利を得ていることであり、株や社債のように法 的に金融商品として裏付けされているトークン。 参考:Ethereum Industry Summit STOの実現とeWASM。Twitter :@meikamiyamoto97 • ICOとは異なり、規制当局( SEC)に対して資金調 達の許可を受ける?機関投資家に販売を制限す る。 • 2018年7月にICOは証券法の対象になると警告。 証券法の対象になる場合、厳しい警告。 • STOは予めSECの規制に従い厳密にリーガル チェックした上で実施される。
  15. セキュリティートークンプロジェクト HP: https://polymath.network/ 「金融商品をブロックチェーン上で作成およ び取引できるマーケットプレイス」。ここでいう 金融商品とかセキュリティーのことなので、 セキュリティートークンを発行するプラット フォームという役割をもっている。企業がトー クンを発行し、法律事務所や開発者などの サービスプロバイダーが、そのプラットフォー

    ム上でサービスを提供し、トークンセールの 一連の流れを遂行できるようなプラット フォームを目指している。 概要 見どころ ST-20 ST20はPolymathネットワーク内で使用 されるトークンの規格。ST20では、KYC 情報がトークンの中に刻まれており、 Ethereumのアドレスによって参加資格 のあると判断されたプレーヤーのみが ネットワークに参加できる。これによっ て、参加資格をステータス、地域などで 制限ができるようになる。これは2次流 通市場においても適応されるという点で 革新的である。 Polymath ワークフロー ①発行者がパラメーターを持った  スマートコントラクトを作成 ②質を担保するため最低3ヶ月間  のロックがかかり監査 ③セールの日程が決定 ④投資家購入可能に ⑤投資家は発行主体によって定めされた基準  をクリアする必要があるのでKYCの手続きを  Ethereumアドレスを経由して行う。 ⑥KYC手続きに必要であった情報は秘匿化され  ブロックチェーン上に刻まれるため、  証拠品となる。
  16. セキュリティートークンプロジェクト HP: https://www.openfinance.io/ OpenFinance Networkはエクイティや不動 産業界の投資業界から暗号通貨業界へ進 出した。Security Tokenの取引所、Security Tokenの仕様(PolymathのST20のようなも の)を開発している。S3(Smart

    Security Standard) 概要 見どころ ①参加者の個人情報はサイドチェーン で管理される。 ②個人情報の秘匿化にはZK-SNARKs が使われている。 ③提携が多い。 OpenFinance Network OpenFinance NetworkのトークンとしてOFNを発行予定。 ライセンス代わりとなっており、カテゴリはユーティリティトー クン。しかし、発行と配布はまだ実施されていない。