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役割の細分化で生まれる、成長機会と負荷分散の戦略
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takayasu hattori
September 12, 2024
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役割の細分化で生まれる、成長機会と負荷分散の戦略
takayasu hattori
September 12, 2024
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Transcript
アソビュー株式会社 役割の細分化で生まれる 成長機会と負荷分散の戦略 アソビュー株式会社 服部 毅保
自己紹介 服部 毅保 アソビュー株式会社 VP of Engineering X : @tkyshat
2012年新卒で富士通入社。2015年に海外のスタートアップに転職。 2016年にアソビューに入社し。遊びのECサイト「アソビュー」の開発やグロースを担当。 2018年よりベトナムオフショア開発組織の立て直しと拡大文脈でベトナム組織のCTO担当。 2020年以降は日本の組織のエンジニアリングマネージャーに携わり、2024年よりVP of Engineeringとして組織全体 のマネジメントを担当。
Index • 会社紹介 • マネジメントの負荷とは • マネジメントの負荷軽減 ◦ 役割の可視化と任用 •
役割任用による自己組織化 • まとめ
Index • 会社紹介 • マネジメントの負荷とは • マネジメントの負荷軽減 ◦ 役割の可視化と任用 •
役割任用による自己組織化 • まとめ
アソビューについて Mission Vision Value 生きるに、遊びを。 FOR YOU すべては顧客の期待を超えるために PROFESSIONAL
ONE TEAM プロであり続けるために チームに貢献するために
サービス紹介
数字から見るサービス規模感 • 1stサービスローンチ : 2012年 • サービス数 : 20+ services(toC,
toB, toGなど様々なステークホルダー • 会員数 : 約1,200万人 • 契約施設数 : 約10,000施設 • テーブル数 : 約2,000以上 • ピークトラフィック : 4,000 rps • プロダクト部門人数 : 約100名 • チーム数 : 15
数字から見るサービス規模感 • 1stサービスローンチ : 2012年 • サービス数 : 20+ services(toC,
toB, toGなど様々なステークホルダー • 会員数 : 約1,200万人 • 契約施設数 : 約10,000施設 • テーブル数 : 約2,000以上 • ピークトラフィック : 4,000 rps • プロダクト部門人数 : 約100名 • チーム数 : 15
プロダクト部門人数の推移 2018 2019 2020 2021 2022 2023 • プロダクト開発に関わる人員は約100人 ❇業務委託含む
◦ 2022年と比較すると1年で約2倍の組織に
プロダクト組織の事業との関わり方 新規事業 営業 マーケティング カスタマーサクセス サポートデスク プロダクト組織 コーポレート 事業部メンバー 事業部メンバー
事業部メンバー 事業部メンバー 事業部メンバー
プロダクト組織の全体像 新規事業 CTO / CPO / VPoE プロダクト 開発チーム プロダクト
開発チーム プロダクト 開発チーム プロダクト 開発チーム プロダクト 開発チーム データ基盤チーム コーポレートソリューションチーム SREチーム Product Engineering Platform Engineering Organizational Improvement
Index • 会社紹介 • マネジメントの負荷とは • マネジメントの負荷軽減 ◦ 役割の可視化と任用 •
役割任用による自己組織化 • まとめ
マネジメントの役割 マネジメントは組織をして成果を上げさせるための 道具、機能、機関 Peter Ferdinand Drucker
ミドルマネジメントの負荷 メンバー 経営 期待・要求 期待・要求
- 戦略の実行と達成 - コスト管理 - 組織の成長 - リーダーシップの発揮 etc.. ミドルマネジメントの負荷
メンバー 経営 - 現場への理解とサポート - 現実的な目標設定 - リソースやツールの提供 - フィードバックやコーチング etc..
スタートアップならではの負荷 • 急速な組織変化への対応 • 多岐にわたる役割の兼務 • 不確実性の高い環境での意思決定 • チームのモチベーション維持 •
スピード重視のプレッシャー etc...
社会の変化に伴うマネジメントの変化 • 多様性とインクルージョン • ワークライフバランスの重視 • リーダーシップスタイルの変化 • 透明性の高い評価とフィードバック •
ハラスメントリスク etc...
マネジメントの役割と負荷 マネジメントは組織をして成果を上げさせるための 道具、機能、機関 Peter Ferdinand Drucker 役割は据え置き、負荷は増加
Index • 会社紹介 • マネジメントの負荷とは • マネジメントの負荷軽減 ◦ 役割の可視化と任用 •
役割任用による自己組織化 • まとめ
マネジメントの負荷軽減 システムの負荷対策と人の負荷を下げるアプローチは同じ • ボトルネックを特定し対策していく ◦ マイクロサービス化(役割の細分化) ◦ 水平スケール(役割を担える人を増やす) ◦ 垂直スケール(個人の生産性改善)
◦ キャッシュ(標準化されたプロセス・ガイドライン作成) ◦ ロードバランシング(負荷が集中しないようタスク割当) etc...
マネジメントの負荷軽減 システムの負荷対策と人の負荷を下げるアプローチは同じ • ボトルネックを特定し対策していく ◦ マイクロサービス化(役割の細分化) ◦ 水平スケール(役割を担える人を増やす) ◦ 垂直スケール(個人の生産性改善)
◦ キャッシュ(標準化されたプロセス・ガイドライン作成) ◦ ロードバランシング(負荷が集中しないようタスク割当) etc...
ボトルネックの特定 = 役割の可視化 概念的になっていた役割を可視化します リーダー
ボトルネックの特定 = 役割の可視化 概念的になっていた役割を可視化します リーダー リーダー会の参 加 メンバーとの 1on1 スクラムイベン
トの実施
可視化された役割の中で、任していけるものを分離します スクラムイベン トの実施 リーダー会の参 加 メンバーとの 1on1 マイクロサービス化 = 役割の細分化
スクラムイベン トの実施 リーダー会の参 加 メンバーとの 1on1 スクラムイベン トの実施
細分化された新しい役割をメンバーに任用していく 水平スケール = 役割の任用 スクラムイベン トの実施 リーダー会の参 加 メンバーとの 1on1
スクラムイベン トの実施 リーダー会の参 加 メンバーとの 1on1 負荷軽減された リーダー 新たな役割
この3ステップで... 役割の可視化、細分化、任用で 負荷分散とメンバーの成長を同時に実現!
この3ステップで... 負荷分散は理解できるが、 メンバーの成長!? 役割の可視化、細分化、任用で 負荷分散とメンバーの成長を同時に実現!
役割任用はメンバーにとって成長に繋がる • 具体的経験 - 実際の体験をする。 • 省察的観察 - その経験を振り返り、観察する。 •
抽象的概念化 - 観察を基に理論や概念を構築する。 • 能動的実験 - 新たな理解や理論に基づき、新しい行動 を試みる。 具体的 経験 省察的 観察 抽象的 概念化 能動的 実験 経験学習 モデル
実際にどう進めていくのか
拡大期のマネジメントの課題 • マネージャー : 4名(当時のCTO + 3名) • 開発チームリーダー :
7名(マネージャーとの兼務含む) • 100名の組織規模に対して、マネジメント層のSOC限界を迎えていた • 役割を権限委譲したくても、役割が重すぎて渡せない状態
役割の可視化 細分化 任用 • マネージャー : 4名(当時のCTO + 3名) •
開発チームリーダー : 7名(マネージャーとの兼務含む) • 100名の組織規模に対して、マネジメント層のSOC限界を迎えていた • 役割を権限委譲したくても、役割が重すぎて渡せない状態 拡大期のマネジメントの課題
マネージャー・リーダーが何を担っているのかを可視化 マネージャー メンバー との1on1 部⾨イベン トの設計 全社施策の 浸透 リリース 承認
重⼤インシ デントコマ ンダー 評価 休⽇シフト 作成 マネジメントの役割を可視化
可視化していくと、意外と他の人でもできそうなものがたくさんあることに 気づく メンバー との1on1 部⾨イベン トの設計 全社施策の 浸透 リリース 承認
重⼤インシ デントコマ ンダー 評価 休⽇シフト 作成 部⾨イベン トの設計 リリース 承認 メンバー との1on1 部⾨イベン トの設計 全社施策の 浸透 リリース 承認 重⼤インシ デントコマ ンダー 評価 休⽇シフト 作成 休⽇シフト 作成 マネジメントの役割を細分化と委譲
メンバー との1on1 部⾨イベン トの設計 全社施策の 浸透 リリース 承認 重⼤インシ デントコマ
ンダー 評価 休⽇シフト 作成 部⾨イベン トの設計 リリース 承認 メンバー との1on1 部⾨イベン トの設計 全社施策の 浸透 リリース 承認 重⼤インシ デントコマ ンダー 評価 休⽇シフト 作成 休⽇シフト 作成 マネジメントの負荷軽減 マネジメントの役割を細分化と委譲 可視化していくと、意外と他の人でもできそうなものがたくさんあることに 気づく
メンバー との1on1 重⼤インシ デントコマ ンダー 評価 全社施策の 浸透 メンバー との1on1
部⾨イベン トの設計 休⽇シフト 作成 リリース 承認 重⼤インシ デントコマ ンダー 評価 全社施策の 浸透 軽減されたマネジメントの役割に任用していく 一部の役割を委譲することで、マネジメントやリーダーという役割自体の負 荷が軽減されるので、任用難易度が下がる
メンバー との1on1 重⼤インシ デントコマ ンダー 評価 全社施策の 浸透 メンバー との1on1
部⾨イベン トの設計 休⽇シフト 作成 リリース 承認 重⼤インシ デントコマ ンダー 評価 全社施策の 浸透 マネジメントの負荷分散 軽減されたマネジメントの役割に任用していく 一部の役割を委譲することで、マネジメントやリーダーという役割自体の負 荷が軽減されるので、任用難易度が下がる
• マネージャー : 4名 → 9名 • リーダー : 7名
→ 14名 役割を可視化・細分化・任用していった結果 マネジメントの負荷軽減と負荷分散に成功 複利として、メンバーの成長機会の提供促進
Index • 会社紹介 • マネジメントの負荷とは • マネジメントの負荷軽減 ◦ 役割の可視化と任用 •
役割任用による自己組織化 • まとめ
役割任用による自己組織化の推進 マネジメントの負荷軽減だけでなく、 兼務になりがちな「採用」などのプロジェクトや、 新規で始めるようなプロジェクト。 「役割を可視化して任用する」を活用することで、 自己組織化の推進に繋がります
新規プロジェクトの例
開発生産性向上プロジェクト プロダクト開発に携わっているチーム全てでFindy Team+を導入し、 FourKeysを目標とし、開発生産性を向上していく取り組みを全社で開始
開発生産性向上プロジェクト プロダクト開発に携わっているチーム全てでFindy Team+を導入し、 FourKeysを目標とし、開発生産性を向上していく取り組みを全社で開始 新しいプロジェクトだ!! よし、マネージャーとリーダーでやっちゃおう!
開発生産性向上プロジェクト プロダクト開発に携わっているチーム全てでFindy Team+を導入し、 FourKeysを目標とし、開発生産性を向上していく取り組みを全社で開始 新しいプロジェクトだ!! よし、マネージャーとリーダーでやっちゃおう! 積極的にメンバーに任せる! 成長を促進していく
開発生産性向上プロジェクト 委員会発足 • 開発生産性委員会を発足 ◦ 組織全体の開発生産性を継続的に向上させるための、環境とプロセ スを整備実行する。各チームの代表の集まり • 各チームごとに1人ずつ委員を決めてもらう ◦
リーダーの負荷を上げないために、リーダー以外のメンバーで実施 • 委員の役割 ◦ 隔週での報告(成果・課題の持ち寄り) ◦ チーム内でのFindy Team+運用推進
全17チーム同時に開発生産性向上の推進 メンバーのリーダーシップも醸成された • 率先してFindy Team+を見ながら改善活動を推進するように ◦ 開発プロセスが本当に最適なものなのか、少しずついい意味で疑え るようになった • プロジェクトだけでなく、チームの中でも存在感が出てくるように
開発生産性向上プロジェクト 結果
既存プロジェクトの例
技術広報プロジェクト 技術広報は運営をほぼ1人でやっている状態。複雑度の高い作業もあれば、 単純な作業もあるが、整理できていなかった
技術広報プロジェクト 技術広報は運営をほぼ1人でやっている状態。複雑度の高い作業もあれば、 単純な作業もあるが、整理できていなかった 技術広報 ← 何をやってる人なの...
• イベントの特性から役割を可視化 ◦ 社外との連携イベント : 複雑 度が高そう ◦ 社内で完結するイベント :
ハ ンドリングが可能 • 技術広報運営チーム立ち上げ • 役割 ◦ 週1回必ず社内LT会を開く ◦ ブログ投稿を全社で継続させ る 技術広報プロジェクト 可視化と任用
• 任用されたメンバーが自発的に技術広報運営に関するインプットや社外 LTへの参加をするようになった • 自分たちで新しい様々な企画を考え、周囲を巻き込み、社内LT会に登壇 するメンバーも増加 技術広報プロジェクト 結果 1人で運用していたメンバーの負荷の軽減 若手メンバーの成長、組織の活性化・文化醸成に貢献
Index • 会社紹介 • マネジメントの負荷とは • マネジメントの負荷軽減 ◦ 役割の可視化と任用 •
役割任用による自己組織化 • まとめ
ここまでキレイな役割可視化・細分化・任用の プロセスを説明してきましたが、 まとめ...その前に
ここまでキレイな役割可視化・細分化・任用の プロセスを説明してきましたが、 まとめ...その前に 任用が一番大変!
メンバーにとって - 納得感 - やりがい - 挑戦できる風土 がある まとめ...その前に メンバーの
- やりたいこと - できること を把握できている 組織の - やるべきこと と メンバーの - やりたいこと - できること が重なっている
メンバーにとって - 納得感 - やりがい - 挑戦できる風土 がある まとめ...その前に メンバーの
- やりたいこと - できること を把握できている 組織の - やるべきこと と メンバーの - やりたいこと - できること が重なっている これらすべてが揃ってないと いくら役割を作っても任用は進まない
メンバーにとって - 納得感 - やりがい - 挑戦できる風土 がある まとめ...その前に メンバーの
- やりたいこと - できること を把握できている 組織の - やるべきこと と メンバーの - やりたいこと - できること が重なっている
メンバーにとって - 納得感 - やりがい - 挑戦できる風土 がある まとめ...その前に メンバーの
- やりたいこと - できること を把握できている 組織の - やるべきこと と メンバーの - やりたいこと - できること が重なっている 対話しないと進まない
• 役割を可視化・細分化することで、 ◦ 偏っていた負荷を分散して柔軟に対応できる ◦ メンバーが自分の個性を活かしつつ、成長できる機会を増やせる まとめ 何をするにしても目的や背景の説明は大事 たくさん対話しましょう
生きるに、遊びを。