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“Badass”アジャイルコーチへの成長ガイド

wassan
January 10, 2025
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 “Badass”アジャイルコーチへの成長ガイド

RSGT2025登壇資料となります。

タイトル:“Badass”アジャイルコーチへの成長ガイド

講演概要:
悩めるスクラムマスター、アジャイルコーチ、アジャイルリーダーの皆さんへ。

Scrum Allianceのアジャイルコーチコミュニティで長年業界の標準を確立するために活動してきたBob Galen氏が、アジャイルコーチの成長ガイドとして、2022年に"Extraordinarily Badass Agile Coaching: The Journey from Beginner to Mastery and Beyond"を出版しました。

この本は、スクラムマスターやアジャイルコーチ、アジャイルリーダーに求められるマインドセットやスキルを分かりやすく体系化した「Agile Coaching Growth Wheel」モデルの活用方法を中心に、あなたがプロフェッショナルで情熱的な"Badass(タフでイケてる)"なコーチやリーダーになるための実践的な方法を紹介しています。

また、この本には、アジャイルやスクラムを組織全体へと押し広げ、チームや組織の成果を最大化するために欠かすことができない経営層へのコーチングの具体的なアイディアも詰まっています。

同書の翻訳出版に携わっている私達が著者のBobさんとも連携しつつ、本書のエッセンスをご紹介したいと思います。

wassan

January 10, 2025
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Transcript

  1. 高江洲 睦 有限会社Studio LJ 取締役 アジャイルコーチ15年くらい 共訳いろいろ 吉田 裕美子 株式会社Hyper-collaboration 代表 ・EQアセッサー/プラクティショナー/

     上級EQ ファシリテータ ・プロフェッショナルコーチ ・トランジションデザイナー 和田 圭介 SmartHR アジャイルコーチ Registered Scrum/S@S Trainer ・「成長を支援するということ」監訳 ・「スクラムガイド」共訳 ・「Scrum@Scaleガイド」翻訳 浅木 麗子 グロース・アーキテクチャ&チームス (Graat) 取締役 ・EQアセッサー ・DXコンサルタント ・「サービスブループリント導入ガイド」 共訳 2
  2. Agile Coaching Growth Wheel誕生までの先人たちのチャレンジ Agile Coaching Competency Framework, Lyssa Adkins

    and Michael Spayd, Agile Coaching Institute (ACI), 2011 “X-Wing” model 左のACCFに手を加え、本書内に掲載されて いる図。 Jonathan Kessel-Fell氏 による拡張 https://www.linkedin.com/p ulse/new-perspective-agile- coaching-competency-fram ework-kessel-fell/ 5
  3. Agile Coaching Growth Wheel 各コンピテンシーに対する5つのレベル 1. Beginner 2. Advanced Beginner

    3. Practitioner 4. Guide 5. Catalyst 現在地を知り、成長の方向性を計画する 6
  4. ホイールの中心となる、Self MasteryとEQ Self Mastery:ピーター・センゲらが提唱する 「学習する組織」を実現する5つのディシプリン(学習領 域)の1つ。 個人が自分の能力と意識を継続的に向上させ、 心から望む結果を生み出す ためのプロセスを指す 。

    Self-awareness 自己認識 Self-regulation 自己統制 Motivation 動機づけ Empathy  共感性 Social skills ソーシャルスキル 感情は、人を動かすエネルギーであ り、メッセージ。 コーチとして、望む結果を生み出すた めに自己を統制する力(感情に対し てどうレスポンスするか選択する力) として、EQが重要。 ゴールマンモデルにおける5つの EQコンピテンシー 7
  5. Professional Coaching と Agile Coaching の違い 「スタンス」に言及する各種モデル • スタンスは本書のキーワードのひと つ!

    • 指示的なスタンス • クライアント自身の変容を促すスタ ンス - Inside-out • 教師のスタンスがBobさんの基本 • コーチのスタンスの功罪 10
  6. Coaching Up のためのリファレンスモデル アジャイルリーダースペクトラム • Bill Joinerの Leadership Agility を原典とするモデル

    • 3つのレベルは相互排他的では ない • クライアントは今どの段階にいる のか? • クライアントの志向を見極め 内省と成長を促す効果的な言葉 を選ぶ * 本書の記載をもとに発表者が図表化 12
  7. コーチングの対話の流れの型(Coaching Arc) 大きく3つの局面がある • 序盤の動き(およそ10/60) ◦ ゴールを設定する ◦ 場づくり •

    中盤戦(およそ40/60) ◦ 話を広げる ◦ 絞り込んで計画をたてる • 最終局面(およそ10/60) ◦ 締めくくる 事前にそれぞれの局面 でどのスタンスでのぞむ かなどの計画を立てる 振り返りにも使う 15
  8. アウトカムを明確にする(Canvas) おもにコーチングセッションの前に作成 • クライアントとともに期待やアウトカムを明確にする コーチングセッション後などのアクションプランの助けに • Coaching Arcの終盤にも使える • 定期的に見直す

    全部で6種類ある • Agile Coaching Agreement Canvas • Agile Coach Entry-Prep Canvas • Agile Coaching Client Canvas • Agile Pair-Coaching Canvas • Agile Coaching Daily Prep Canvas • Agile Coaching Self-Care Canvas クライアントと使うものだ けではなく、コーチ自身 で使うものもある 16
  9. 道場における効果的なロールプレイングの運営方法 3つの役割 コーチ:クライアントに適切な質問を投げ かけ、気づきを引き出し、必要に応じて コーチングの技法やスタンスを試す クライアント:クライアントの性格やペルソ ナ、行動特性、態度を再現し、現実の状 況を反映した応答を行う。 観察者:主にコーチングセッション後に、 コーチやクライアントへ具体的かつ建設

    的なフィードバックを行う。必要に応じて、 過剰または控えめな演技を是正する。 1. 安全で学びやすい環境を作る 2. 現実的かつ具体的なシナリオを使用する 3. 毎回の役割を明確にし、頻繁に交代する 4. フィードバックと振り返りを徹底する 5. 継続性と柔軟性を持つ運営を心掛ける 効果的な運営方法のポイント 22
  10. 最後に • 翻訳してます! ◦ 年内発売目標 ◦ 読書会もやっていきたい ◦ レビュアーの募集(時期未定) •

    興味を持ってくださった方は お声がけください ◦ 登壇者のFBやXへ連絡、または、 以下のFBグループにご参加ください   https://www.facebook.com/groups/ebacjp/ 23