$30 off During Our Annual Pro Sale. View Details »
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
Go コードベースの構成と AI コンテキスト定義
Search
ANDPAD inc
December 08, 2025
Programming
0
20
Go コードベースの構成と AI コンテキスト定義
奥村 雅敏
2025 年 12 月 8 日
GO・GMOペパボ・アンドパッド "Go" 同勉強会
ANDPAD inc
December 08, 2025
Tweet
Share
More Decks by ANDPAD inc
See All by ANDPAD inc
「もっと正確に、もっと効率的に」ANDPADの写真書き込み機能における、 現場の声を形にしたエンハンス
andpad
0
380
複数チーム並行開発下でのコード移行アプローチ ~手動 Codemod から「生成AI 活用」への進化
andpad
0
210
Building the Real World with Ruby
andpad
0
42
Catch Up: Go Style Guide Update
andpad
0
290
OSS開発者という働き方
andpad
5
1.8k
Vue・React マルチプロダクト開発を支える Vite
andpad
0
160
プロダクト開発を支えるデータ利活用:中央集権から「民主化」までの軌跡
andpad
0
210
アンドパッドの Go 勉強会「 gopher 会」とその内容の紹介
andpad
0
430
読もう! Android build ドキュメント
andpad
1
480
Other Decks in Programming
See All in Programming
How Software Deployment tools have changed in the past 20 years
geshan
0
28k
目的で駆動する、AI時代のアーキテクチャ設計 / purpose-driven-architecture
minodriven
11
4k
dnx で実行できるコマンド、作ってみました
tomohisa
0
140
Google Antigravity and Vibe Coding: Agentic Development Guide
mickey_kubo
2
140
著者と進める!『AIと個人開発したくなったらまずCursorで要件定義だ!』
yasunacoffee
0
120
『実践MLOps』から学ぶ DevOps for ML
nsakki55
2
560
【CA.ai #3】Google ADKを活用したAI Agent開発と運用知見
harappa80
0
280
俺流レスポンシブコーディング 2025
tak_dcxi
13
8k
手が足りない!兼業データエンジニアに必要だったアーキテクチャと立ち回り
zinkosuke
0
430
Full-Cycle Reactivity in Angular: SignalStore mit Signal Forms und Resources
manfredsteyer
PRO
0
100
TUIライブラリつくってみた / i-just-make-TUI-library
kazto
1
320
モダンJSフレームワークのビルドプロセス 〜なぜReactは503行、Svelteは12行なのか〜
fuuki12
0
200
Featured
See All Featured
Unsuck your backbone
ammeep
671
58k
KATA
mclloyd
PRO
32
15k
YesSQL, Process and Tooling at Scale
rocio
174
15k
It's Worth the Effort
3n
187
29k
The Web Performance Landscape in 2024 [PerfNow 2024]
tammyeverts
12
970
Docker and Python
trallard
46
3.7k
Sharpening the Axe: The Primacy of Toolmaking
bcantrill
46
2.6k
RailsConf & Balkan Ruby 2019: The Past, Present, and Future of Rails at GitHub
eileencodes
140
34k
How Fast Is Fast Enough? [PerfNow 2025]
tammyeverts
3
380
Done Done
chrislema
186
16k
Statistics for Hackers
jakevdp
799
230k
GraphQLの誤解/rethinking-graphql
sonatard
73
11k
Transcript
© 2025 ANDPAD All Rights Reserved. Confidential 1 Goコードベースの構成とAIコンテキスト定義 奥村
雅敏
© 2025 ANDPAD All Rights Reserved. Confidential 2021年に自動車業界からSWEに転身 2024年 アンドパッド入社
アンドパッドでは請求管理プロダクトでバックエンド開発に従事 奥村 雅敏 株式会社アンドパッド 開発本部 Profile | 経 歴 2 自己紹介
© 2025 ANDPAD All Rights Reserved. Confidential テスト 3 開発でのAI活用
機能実装 リファクタリング ドキュメント作成・要約
© 2025 ANDPAD All Rights Reserved. Confidential 4 AIに対してプロジェクトの内容を伝える難しさ AIには背景情報を理解した上で回答してほしい
• 一般的なことではなくプロジェクト固有の文脈を理解してほしい • 質問のたび同じことを説明する手間 ➢ ドメイン知識 ➢ プロジェクトの構成 ➢ コーディングルール AIに伝わりやすくするための試みと知見を共有します
© 2025 ANDPAD All Rights Reserved. Confidential 5 AIにプロジェクトを伝える工夫 〜コンテキストを書く〜
複数のAIツールが共通して参照できるコンテキストを1箇所で管理する チームの開発環境では複数のAIツールを使っている Github上での自動レビュー Github Copilot AI統合エディタ Cursor / Claude Code MCP連携 Gemini 共通コンテキスト
© 2025 ANDPAD All Rights Reserved. Confidential • ディレクトリ構造の詳細 ◦
ツリー形式で構造を説明 + 各層の詳細を説明 ▪ 各層の責務と役割 • 依存関係のルール • 何を書くのかだけでなく、何を書いてはいけないのか • テストのガイドライン ◦ どのようにテストを書くのか ◦ お手本にするファイルを示す 6 共通コンテキストに書くこと①
© 2025 ANDPAD All Rights Reserved. Confidential 7 共通コンテキストに書くこと② •
実行してほしいコマンドを明確に書く ◦ AIが書いたものはAIでLintやテストをしてほしい ◦ 環境依存のコマンドをシームレスに実行 ▪ 環境変数などの設定も含めて一括で実行してもらう • 指定していても環境変数をうまく設定できないことが良くある ◦ 使ってほしいコマンドを使ってくれない時が良くある ▪ “RECOMMENDED”や「頻繁に使用」といった脚注を追記すると 従ってくれやすくなる様子
© 2025 ANDPAD All Rights Reserved. Confidential 8 共通コンテキストに書くこと③ •
技術スタックや使用技術 ◦ 使用言語 / インフラ / DB ◦ 全体像の把握に役立ちそう ▪ 人間が最初に見るような場所はAI向けにも有効そう • 外部ライブラリ使用のガイドライン ◦ AIは一般的なライブラリを引っ張ってきてしまいがち • 関連リポジトリ・周辺サービス・監視体制 ◦ 一応記述。影響するかも?
© 2025 ANDPAD All Rights Reserved. Confidential 詳細なREADMEを書く感覚 • チームにジョインした新メンバーのために、
丁寧に文書を残すように伝える • 細かいことでも書けることは書く 9 共通コンテキストを書く
© 2025 ANDPAD All Rights Reserved. Confidential とは言え、 AIにプロジェクト固有のルールを 毎回把握してもらい、
適切な出力をしてもらうのは難しい 10 AIに歩み寄った実装をする
© 2025 ANDPAD All Rights Reserved. Confidential 特にクリーンアーキテクチャはAIと相性が良さそう • 広く認知されているため、AIとしても学習データが多そう
• どこに何を書くのかが的確 • 各層が独立しているため、層のルールに従えば適切なコードを書ける ◦ AIがプロジェクト全体を把握する必要が無い ◦ コンテキストを理解していなくても、ある程度正確に出力される 11 歩み寄る工夫①: 一般論に合わせる 一般的なアプリケーションアーキテクチャにこちらから寄せに行く
© 2025 ANDPAD All Rights Reserved. Confidential Goならではのメリット • コードスタイルが揺れない
• 制御フローが分かりやすい • 構造体に余計な機能がついていない ◦ 継承がない ◦ コンストラクタ・デストラクタがない • Goのインターフェースは依存関係が明確になるので積極的に使いたい 挙動が予測しやすいので、AIにも読みやすい言語と言える 12 歩み寄る工夫②: Go言語の「予測しやすさ」を活かす
© 2025 ANDPAD All Rights Reserved. Confidential • 値オブジェクトを使う ◦
Goなら型定義・型エイリアスを使う ◦ プリミティブ型の意図が分かりやすくなる ◦ Goだと変数名を省略しがちなので、より分かりやすさが 増すかも ◦ 感覚としてかなり有効なので、置き換えを進めている ▪ 一つパターンを用意すれば、 同じ様な置き換えは結構正確にやっていくれる 13 歩み寄る工夫②: Go言語の「予測しやすさ」を活かす
© 2025 ANDPAD All Rights Reserved. Confidential 1 まとめ: AIとの協業は「対話」と「設計」で
1. AIに「教える」 AIをチームの新メンバーと捉え、 詳細なREADMEを書くように プロジェクトを伝える 2. AIに「歩み寄る」 AIが理解しやすいように、 予測可能で責務が明確な コードベースを設計する AIとのスムーズな協業
© 2025 ANDPAD All Rights Reserved. Confidential 既存のパターンに沿った実装を正確に生成はしてくれるが、 ゼロから新しい機能を完全に自動生成するのは難しい。 設計の判断が必要な部分は人間が介入する必要がある。
15 AIと共に開発を進める中での課題 ゼロからの実装は難しい
© 2025 ANDPAD All Rights Reserved. Confidential コーディング規約は定めていても、 細かい部分は見落としてしまう。 Lintツールとの併用が必要
16 AIと共に開発を進める中での課題 AgentモードとPlanモードなどの違 いが明確に分かっていない 各種モードの 使い分けができていない 細部の記法は 見落としがち
© 2025 ANDPAD All Rights Reserved. Confidential 17 ご清聴ありがとうございました