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スタートアップこそ全員で Platform Engineering スピードと持続性を両立する...

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September 18, 2025

スタートアップこそ全員で Platform Engineering スピードと持続性を両立する文化の作り方

Platform Engineering Kaigi 2025 で登壇した際の資料です。

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KaoruTsuda

September 18, 2025
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  1. • 経歴 ◦ 2013/04 株式会社ワークスアプリケーションズ ◦ 2019/04 株式会社ビットキー ◦ 2023/04

    株式会社Works Human Intelligence ◦ 2025/01 現職 • 業務 ◦ 共通基盤系 ◦ 非機能要件系 • 技術 ◦ 最近はEvent Sourcing推し • 趣味 ◦ 1歳の娘と3匹の猫のした働き 自己紹介 2 津田 薫 (ツダ カオル)
  2. © Dress Code Inc . All rights reserved. 14.1億円  資金調達を実施

    Pre Seed&Seed Round 180+社 が利用中  Number of companies Number of countries 4カ国 で事業を展開  Dress Code 会社概要 Company Name / 会社名 Dress Code 株式会社 2024年9月 正式創業:2025年4月 22名 東京都中央区築地2-1-4 銀座PREX East 8F CEO / 代表取締役 Date of establishment / 設立年月 Location / 所在地 江尻 祐樹 Member / メンバー数 4
  3. © Dress Code Inc . All rights reserved. 経営陣:CEO、COO プロダクトマネジャー:

    1名 エンジニア: 9名 デザイナー: 2名 セールス: 2名 CS:3名 リクルーティング: 1名 コーポレート: 1名 創業チーム構成/Founding Members 
 Members 22名 Product & Technology Customer & Business Corporate & Administration Board Member 2名 5名 12名 2名 ・エンタープライズソフトウェア事業のグロース ・複数事業・プロダクトのポートフォリオマネジメント 
 ・ビジネス・エンジニアリング・コーポレートの横断 
 ・Day1から各ファンクションに必要となるリード人材が参画 
 Key capability チーム
 ※役員・従業員2025年9月 5
  4. © Dress Code Inc . All rights reserved. Dress Code

    株式会社は コンパウンドプロダクトDRESS CODEの提供を通じて 経営/業務の摩擦を全て解消することを目的とし、 最初の領域として「Workforce Management」からスタートし 世界で戦える=大きく価値提供する事業を一気に作り上げていきます。 事業概要 6
  5. © Dress Code Inc . All rights reserved. 挑戦する事業ドメイン/マーケット Dress

    Codeが初めに挑戦するのは、グローバル(まずアジア)のWorkforce Management 領域全体 Asia to Global Workforce Management領域 労務 管理 育成/ 定着 人事/ 配置 採用 管理 拠点/ 環境 プロ ジェ クト 福利 厚生 ITツール /備品 外部 人材 活用 セキュ リティ /ガバナ ンス 【Entry】 入社/入場 【Retire】 退職/退場 ライフサイクル × 7
  6. © Dress Code Inc . All rights reserved. デジタル化に伴う社会課題 -「摩擦問題」

    - SaaS/ツール乱立に伴い、システムの分断・業務のサイロ化が進む 採用 部門 法務 部門 労務 部門 人事 部門 情報 システム 部門 総務 部門 採用管理 システム 契約管理 システム 労務管理 システム 勤怠管理 システム SaaS管理 システム デバイス 管理台帳 採用関連データ 契約関連データ 労務関連データ 勤怠関連データ SaaS関連データ デバイス関連データ ツールの乱立で、使いこなせない/慣れるのまでに時間がかかる ツール/部門間のアナログ連携が大変 担当間/部門間の摩擦が増大している 各業務担当者 経営/管理部全体 最適なSaaSを選定することが困難 データが散在していて利用/活用できない 連携/メンテのためのコスト(時間・お金)が膨大 ❌
 分断
 ❌
 分断
 ❌
 分断
 ❌
 分断
 ❌
 分断
 8
  7. Copyright © DressCode Inc. All rights reserved. 9 HR Force

    RCT Force GA Force PJ Force Platform Capabilities DRESS CODE 全体スコープ 
 DRESS CODE Series
 CG Force ソフトウェア管理 デバイス管理 ID & アクセス ライセンス管理 セキュリティ & MDM ストレージ & ファイルズ メンバー管理 組織管理 労務コア 給与計算 勤怠管理 福利厚生 メンバーサーベイ 業務契約者コア ATS 入社前事前調査 面談管理 リファラル推進管理 役職&職務内容管理 オファーレター&サイン 拠点管理 備品&消耗品管理 車両管理 選考ステップ最適化 タレントプール プロジェクト 予算管理 リソース管理 スケジュール管理 マンパワー&ワークロード プライバシー リスク & インシデント コンプライアンス 監査 ベンダー管理 IT Force プロビジョニング&スケジューラ 
 通知&回答
 ユーザーアカウント&認証 
 契約&支払 
 People Graph + CoreDBs 分析&レポート
 ワークフロー&自動化
 ルール&ポリシー
 権限&役割 
 オペレーションエンジン 
 UI/UX デザインシステム 
 ※Recruiting ※General Affairs ※Project ※Corporate Governance ファシリティ管理 安否確認 郵便管理 社内イベント 株主総会 3 other Products ネットワーク管理 IT オペレーションコア マーケットプレイス 
 共通のデータベースとミドルウェアを基盤に「ヒト」にまつわる全ての管理業務システムを一つのプラットフォームで展開

  8. Copyright © DressCode Inc. All rights reserved. 10 HR Force

    RCT Force GA Force PJ Force Platform Capabilities DRESS CODE 全体スコープ 
 DRESS CODE Series
 CG Force ソフトウェア管理 デバイス管理 ID & アクセス ライセンス管理 セキュリティ & MDM ストレージ & ファイルズ メンバー管理 組織管 理 労務コア 給与計算 勤怠管 理 福利厚生 メンバーサーベイ 業務契約者コア ATS 入社前事前調査 面談管理 リファラル推進管理 役職&職務内容管理 オファーレター&サイン 拠点管 理 備品&消耗品管 理 車両管 理 選考ステップ最適化 タレントプール プロジェクト 予算管理 リソース管理 スケジュール管理 マンパワー&ワークロード プライバシー リスク & インシデント コンプライアンス 監査 ベンダー管理 IT Force プロビジョニング&スケジューラ 
 通知&回答
 ユーザーアカウント&認証 
 契約&支払 
 People Graph + CoreDBs 分析&レポート
 ワークフロー&自動化
 ルール&ポリシー
 権限&役割 
 オペレーションエンジン 
 UI/UX デザインシステム 
 ※Recruiting ※General Affairs ※Project ※Corporate Governance ファシリティ管理 安否確認 郵便管理 社内イベント 株主総会 3 other Products ネットワーク管理 IT オペレーションコア マーケットプレイス 
 共通のデータベースとミドルウェアを基盤に「ヒト」にまつわる全ての管理業務システムを一つのプラットフォームで展開

  9. © Dress Code Inc . All rights reserved. スタートアップこそ全員で Platform

    Engineering スピードと持続性を両立する文化の作り方 11
  10. © Dress Code Inc . All rights reserved. - リソースは常に不足

    - 走りながら考える - ドキュメントは後回し - PoCがProductionへ スタートアップならではのプロダクト開発 13
  11. © Dress Code Inc . All rights reserved. - 手動あるいは秘伝のタレスクリプトによる環境構築

    - 技術選定 / 意思決定のロジックが喪失 - 属人化が進み、特に”出来る”個人が疲弊 スタートアップならではのプロダクト開発 14
  12. © Dress Code Inc . All rights reserved. スタートアップにPlatform Engineeringは

    必要 可能 なのか? 16 Platform Engineering = ツール提供 と捉えると難しい
  13. © Dress Code Inc . All rights reserved. “ プラットフォームエンジニアリングとは、ソフトウェア開発者を支援するツールとプロセスを構

    築する技術です。 開発者がソフトウェアを作る過程全体で必要とするものを満たすように設計され たセルフサービスステーションを作るようなものです。 (中略) “ 開発者が革新的なコードを書くという本質的な作業に集中できるようにします ref. https://glossary.cncf.io/ja/platform-engineering/ Platform Engineering とは 17
  14. © Dress Code Inc . All rights reserved. “ プラットフォームエンジニアリングとは、ソフトウェア開発者を支援するツールとプロセスを構

    築する技術です。 開発者がソフトウェアを作る過程全体で必要とするものを満たすように設計され たセルフサービスステーションを作るようなものです。 (中略) “ 開発者が革新的なコードを書くという本質的な作業に集中できるようにします ref. https://glossary.cncf.io/ja/platform-engineering/ Platform Engineering とは 18
  15. © Dress Code Inc . All rights reserved. “ プラットフォームエンジニアリングとは、ソフトウェア開発者を支援するツールとプロセスを構

    築する技術です。 開発者がソフトウェアを作る過程全体で必要とするものを満たすように設計され たセルフサービスステーションを作るようなものです。 (中略) “ 開発者が革新的なコードを書くという本質的な作業に集中できるようにします ref. https://glossary.cncf.io/ja/platform-engineering/ Platform Engineering とは 19
  16. © Dress Code Inc . All rights reserved. “ プラットフォームエンジニアリングとは、ソフトウェア開発者を支援するツールとプロセスを構

    築する技術です。 開発者がソフトウェアを作る過程全体で必要とするものを満たすように設計され たセルフサービスステーションを作るようなものです。 (中略) “ 開発者が革新的なコードを書くという本質的な作業に集中できるようにします ref. https://glossary.cncf.io/ja/platform-engineering/ Platform Engineering とは 20 チームの開発に関する課題全般を 解決するプロセスにフォーカス -> スタートアップでもできそう
  17. © Dress Code Inc . All rights reserved. 1. 「引き算思考」による意思決定の効率化

    2. 「ADR」 による意思決定の資産化 3. 「こまったときの巻物」によるチーム横断での問題解決 弊社における主な取り組み 21
  18. © Dress Code Inc . All rights reserved. - ラストムーバー・アドバンテージ

    x AI時代の恩恵を受ける - 理想・集合知を元に、 - 車輪の再発明を可能な限り回避 - 落とし穴/アンチパターンを先回りで回避 - 輪読会による集合知の獲得と実践知の融合 - トピックに対して複数人で知見を共有 - 要約した内容 / 議論はそのままあとで読み返せるドキュメントに - NotebookLMを活用してトピックの深掘り 1. 「引き算思考」による意思決定の効率化 22
  19. © Dress Code Inc . All rights reserved. - のちのち負債となりそうな領域には先回りできた

    - アンチパターンは避けられていそう - ベストプラクティス / 巨人の肩にのっている - IaC / CI / CD / Observability 等の非機能要件に投資 - 試行回数を減らしつつ80点を取れた - 「ADR」を早くから導入 - 意図を残せるように 1. 「引き算思考」による効率化 23
  20. © Dress Code Inc . All rights reserved. - Architecture

    Decision Record は主に設計の意思決定を文書化 - 形式的すぎて読み書きのハードルがある - Any Decision Record として決定事項はなんでも文書化 - 設計以外の開発に関することもADR - あえて雑多にすることで書くハードルを下げる - LLM活用によって読み書きのハードルを下げる - Cursor でコンテキストを共有しつつ支援してもらう - Notion AIで議事録を要約 / 文書を要約 2. 「ADR 」 による意思決定の資産化 24
  21. © Dress Code Inc . All rights reserved. - オンボーディング用のコンテンツになった

    - Notion AIによって参入者のメンタルモデルのギャップを埋められるようになった - とりあえず探せば出てくる場所があることの安心感を得られた - わからないことがあったらSlackで人に聞くよりも先にNotionでAIに聞く - 直接関わりがないプロダクトでも何が起こっているのか追えている - モノリポ構成かつコンパウンドだと隣のプロダクトも気にしておきたい - 特に複数人が触る領域はADRを残すような力が働く - 全員がADRを見聞きしている状態になっているので「それADRにしよう」が言いやすい 2. 「ADR 」 による意思決定の資産化 25
  22. © Dress Code Inc . All rights reserved. - オンボーディング用のコンテンツになった

    - Notion AIによって参入者のメンタルモデルのギャップを埋められるようになった - とりあえず探せば出てくる場所があることの安心感 - わからないことがあったらSlackで人に聞くよりも先にNotionでAIに聞く - 直接関わりがないプロダクトでも何が起こっているのか追える - モノリポ構成かつコンパウンドだと隣のプロダクトも気にしておきたい - 特に複数人が触る領域はADRを残すような力が働く - 全員がADRを見聞きしている状態になっているので「それADRにしよう」が言いやすい 2. 「ADR 」 による意思決定の資産化 26 河村の発表もご参照ください ドキュメントはAIの味方!スタートアップのアジャイルを加速するADR
  23. © Dress Code Inc . All rights reserved. - 困っていること+困りそうなこと、理想について議論する場を設ける

    - Elephant in the room を避ける - 目先の課題解決だけでなく、目指すべき方向性を見据えてチーム全員で議論する - 議論するだけでなくネクストアクションまで 3. 「巻物」によるチーム横断での問題解決 27
  24. © Dress Code Inc . All rights reserved. - 全員がPlatform

    Engineeringを実践し、開発効率を下げない文化へ - 困りごとを認知できる、解決を図る場が整っている - 心理的にも安心できる - 先回りして困りごとを考えられるようになった - 特に、エンタープライズ向けの案件が取れるようになってくるとパフォーマンス・セ キュリティは課題になりがち・・・ - ↑に対して早期に手が打てる 3. 「巻物」によるチーム横断での問題解決 29
  25. © Dress Code Inc . All rights reserved. - Platform

    Engineeringとは - ツールとプロセスで生産性を下げない技術 - 弊社におけるPlatform Engineeringの事例 - 世のベストプラクティスから学習し「引き算」で考える - 「文書化 x AIの支援」で意思決定を資産化 - 全員がチーム全体の課題に取り組む文化を作る まとめ 30
  26. © Dress Code Inc . All rights reserved. 技術ブログやってます https://zenn.dev/p/dress_code

    ご清聴ありがとうございました 31 採用してます https://herp.careers/v1/dresscode/