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fs2-io を試してたらバグを見つけて直した話
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Chen
December 13, 2024
Programming
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370
fs2-io を試してたらバグを見つけて直した話
Chen
December 13, 2024
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Transcript
fs2-io を試してたらバグを見つけて直した話 by Chen (@Chen__TS) Scala わいわい勉強会 #4 / 2024-12-13
君だれ? 通称 : ちぇん Twitter : @Chen__TS GitHub : @ChenCMD
趣味 : プログラミング お仕事: バックエンドエンジニア ハイトラフィックを捌くサービス を主に Scala で運用保守する人
fs2-io って? fs2 というライブラリの一部 fs2-io ファイルやネットワークの操作を簡単に行える拡張 fs2 って? ストリーム処理のライブラリ データを少しずつ処理する仕組みを提供
大量のデータや非同期処理を効率よく安全に扱える 3/18
とある日の出来事・・・ 「fs2-io、業務で使えないかなぁ」 と思い、趣味の開発プロジェクトで使う スクリプトにお試し利用していた スクリプトはざっくり言うと みたいな処理 i. 特定のファイルを読み込んで ii. データを特定の規則に沿って加工して
iii. 別のファイルに書き込む 4/18
fs2-io でスクリプトを作る fs2-io には Files というファイル IO を扱うモジュールがある 特定のファイルを読み込んで の関数でファイルの中身を行単位で読み込める
def readUtf8Lines(path: Path): Stream[F, String] 別のファイルに書き込む の関数でファイルに行単位で書き込める def writeUtf8Lines(path: Path): Pipe[F, String, Nothing] 5/18
fs2-io でスクリプトを作る fs2-io には Files というファイル IO を扱うモジュールがある 特定のファイルを読み込んで の関数でファイルの中身を行単位で読み込める
def readUtf8Lines(path: Path): Stream[F, String] 別のファイルに書き込む の関数でファイルに行単位で書き込める def writeUtf8Lines(path: Path): Pipe[F, String, Nothing] 諸事情で writeUtf8Lines の実装では足りない部分があった 6/18
じゃあコードを読んで自前で実装してみよう writeUtf8Lines のコードは のような感じ def writeUtf8Lines(path: Path, flags: Flags): Pipe[F,
String, Nothing] = in => in.pull.uncons .flatMap { case Some(_) => in.intersperse(lineSeparator).append(Stream[F, String](lineSeparator)).underlying case None => Pull.done } .stream .through(writeUtf8(path, flags)) 7/18
「これ、やっちゃダメな処理してね・・・?」 8/18
念の為検証してみる 「でもユーザー数も多いライブラリだし、まさかなぁ」 念の為、ざっくり Minimum な検証用コードを書いて検証してみる @main def main: Unit =
{ val program = Stream .eval(IO { println("side-effect 1"); "out1" }) .append(Stream.eval(IO { println("side-effect 2"); "out2" })) .through(Files.forIO.writeUtf8Lines(Path("text.txt"))) .compile .drain program.unsafeRunSync() } 9/18
「バグった!!!!!!!」 10/18
バグを見つけた!! 念の為既知のバグかどうか を調べた が、特に見当たらない なので Issue を建てた 恥ずかしながら英語に めっぽう弱いので機械 翻訳を使った
最近の機械翻訳はまぁ まぁ伝わるので助かり ますね
「これ・・・私でも直せるんじゃね?」 12/18
れっつ修正 - テストを書く まずはテストを書いた テストを書くことで、バグの修正前と後で問題が起きなくなっていること を保証できる 将来的にバグが再発しないことも保証できる 大体の場合他のテストケースを参考にすると書きやすい 今回の場合は 10
分程度で書けた 13/18
れっつ修正 - バグ修正 テストを commit / push して CI に落ちることを確認したあと、バグ修正
を行った 実際の修正内容は説明するとそれだけで 5 分以上かかるので省略 今回の場合 30 分程度で修正出来た 14/18
れっつ修正 - バグ修正 修正内容 15/18
PR を作成する 修正が終わったので PR fs2 リポジトリには PR テ ンプレートが無かった ざっくりとバグ報告
Issue の番号と原因 を書いておいた というわけで出来た
まとめ みんなが使ってるようなライブラリにも案外バグがある 直感は大体当たる 違和感を感じたら検証してみるのがおすすめ Issue は大体の場合テンプレートに沿って書くだけで OK 最近の機械翻訳は程々に伝わるので英語が苦手でも大丈夫 行けそうだなと思ったら PR
も出してみるのがおすすめ 17/18
fs2-io を試してたらバグを見つけて直した話 by Chen (@Chen__TS) Twemoji : CreativeCommons-BY-4.0 Scala わいわい勉強会
#4 / 2024-12-13 18/18