Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
fs2-io を試してたらバグを見つけて直した話
Search
Chen
December 13, 2024
Programming
0
680
fs2-io を試してたらバグを見つけて直した話
Chen
December 13, 2024
Tweet
Share
More Decks by Chen
See All by Chen
約 5 年のゲーム開発 ~リリースまでがこんなに大変でした~
chencmd
1
640
Scala におけるコンパイラエラーとの付き合い方
chencmd
2
1.3k
Language Server Protocol の歴史について (a.k.a. 考古学者になる方法)
chencmd
1
120
Other Decks in Programming
See All in Programming
Register is more than clipboard
satorunooshie
1
390
HTTPじゃ遅すぎる! SwitchBotを自作ハブで動かして学ぶBLE通信
occhi
0
190
Making Angular Apps Smarter with Generative AI: Local and Offline-capable
christianliebel
PRO
0
110
GitHub Copilotを使いこなせ!/mastering_github_copilot!
kotakageyama
2
760
AkarengaLT vol.38
hashimoto_kei
1
130
マイベストのシンプルなデータ基盤の話 - Googleスイートとのつき合い方 / mybest-simple-data-architecture-google-nized
snhryt
0
130
釣り地図SNSにおける有料機能の実装
nokonoko1203
0
200
AIと人間の共創開発!OSSで試行錯誤した開発スタイル
mae616
2
880
ネストしたdata classの面倒な更新にさようなら!Lensを作って理解するArrowのOpticsの世界
shiita0903
1
260
予防に勝る防御なし(2025年版) - 堅牢なコードを導く様々な設計のヒント / Growing Reliable Code PHP Conference Fukuoka 2025
twada
PRO
13
3k
マンガアプリViewerの大画面対応を考える
kk__777
0
450
はじめてのDSPy - 言語モデルを『プロンプト』ではなく『プログラミング』するための仕組み
masahiro_nishimi
4
18k
Featured
See All Featured
RailsConf 2023
tenderlove
30
1.3k
Why Our Code Smells
bkeepers
PRO
340
57k
4 Signs Your Business is Dying
shpigford
186
22k
Documentation Writing (for coders)
carmenintech
76
5.1k
Practical Tips for Bootstrapping Information Extraction Pipelines
honnibal
PRO
23
1.5k
Rebuilding a faster, lazier Slack
samanthasiow
84
9.2k
The Cult of Friendly URLs
andyhume
79
6.7k
Designing Dashboards & Data Visualisations in Web Apps
destraynor
231
54k
Being A Developer After 40
akosma
91
590k
Bash Introduction
62gerente
615
210k
Music & Morning Musume
bryan
46
6.9k
Product Roadmaps are Hard
iamctodd
PRO
55
11k
Transcript
fs2-io を試してたらバグを見つけて直した話 by Chen (@Chen__TS) Scala わいわい勉強会 #4 / 2024-12-13
君だれ? 通称 : ちぇん Twitter : @Chen__TS GitHub : @ChenCMD
趣味 : プログラミング お仕事: バックエンドエンジニア ハイトラフィックを捌くサービス を主に Scala で運用保守する人
fs2-io って? fs2 というライブラリの一部 fs2-io ファイルやネットワークの操作を簡単に行える拡張 fs2 って? ストリーム処理のライブラリ データを少しずつ処理する仕組みを提供
大量のデータや非同期処理を効率よく安全に扱える 3/18
とある日の出来事・・・ 「fs2-io、業務で使えないかなぁ」 と思い、趣味の開発プロジェクトで使う スクリプトにお試し利用していた スクリプトはざっくり言うと みたいな処理 i. 特定のファイルを読み込んで ii. データを特定の規則に沿って加工して
iii. 別のファイルに書き込む 4/18
fs2-io でスクリプトを作る fs2-io には Files というファイル IO を扱うモジュールがある 特定のファイルを読み込んで の関数でファイルの中身を行単位で読み込める
def readUtf8Lines(path: Path): Stream[F, String] 別のファイルに書き込む の関数でファイルに行単位で書き込める def writeUtf8Lines(path: Path): Pipe[F, String, Nothing] 5/18
fs2-io でスクリプトを作る fs2-io には Files というファイル IO を扱うモジュールがある 特定のファイルを読み込んで の関数でファイルの中身を行単位で読み込める
def readUtf8Lines(path: Path): Stream[F, String] 別のファイルに書き込む の関数でファイルに行単位で書き込める def writeUtf8Lines(path: Path): Pipe[F, String, Nothing] 諸事情で writeUtf8Lines の実装では足りない部分があった 6/18
じゃあコードを読んで自前で実装してみよう writeUtf8Lines のコードは のような感じ def writeUtf8Lines(path: Path, flags: Flags): Pipe[F,
String, Nothing] = in => in.pull.uncons .flatMap { case Some(_) => in.intersperse(lineSeparator).append(Stream[F, String](lineSeparator)).underlying case None => Pull.done } .stream .through(writeUtf8(path, flags)) 7/18
「これ、やっちゃダメな処理してね・・・?」 8/18
念の為検証してみる 「でもユーザー数も多いライブラリだし、まさかなぁ」 念の為、ざっくり Minimum な検証用コードを書いて検証してみる @main def main: Unit =
{ val program = Stream .eval(IO { println("side-effect 1"); "out1" }) .append(Stream.eval(IO { println("side-effect 2"); "out2" })) .through(Files.forIO.writeUtf8Lines(Path("text.txt"))) .compile .drain program.unsafeRunSync() } 9/18
「バグった!!!!!!!」 10/18
バグを見つけた!! 念の為既知のバグかどうか を調べた が、特に見当たらない なので Issue を建てた 恥ずかしながら英語に めっぽう弱いので機械 翻訳を使った
最近の機械翻訳はまぁ まぁ伝わるので助かり ますね
「これ・・・私でも直せるんじゃね?」 12/18
れっつ修正 - テストを書く まずはテストを書いた テストを書くことで、バグの修正前と後で問題が起きなくなっていること を保証できる 将来的にバグが再発しないことも保証できる 大体の場合他のテストケースを参考にすると書きやすい 今回の場合は 10
分程度で書けた 13/18
れっつ修正 - バグ修正 テストを commit / push して CI に落ちることを確認したあと、バグ修正
を行った 実際の修正内容は説明するとそれだけで 5 分以上かかるので省略 今回の場合 30 分程度で修正出来た 14/18
れっつ修正 - バグ修正 修正内容 15/18
PR を作成する 修正が終わったので PR fs2 リポジトリには PR テ ンプレートが無かった ざっくりとバグ報告
Issue の番号と原因 を書いておいた というわけで出来た
まとめ みんなが使ってるようなライブラリにも案外バグがある 直感は大体当たる 違和感を感じたら検証してみるのがおすすめ Issue は大体の場合テンプレートに沿って書くだけで OK 最近の機械翻訳は程々に伝わるので英語が苦手でも大丈夫 行けそうだなと思ったら PR
も出してみるのがおすすめ 17/18
fs2-io を試してたらバグを見つけて直した話 by Chen (@Chen__TS) Twemoji : CreativeCommons-BY-4.0 Scala わいわい勉強会
#4 / 2024-12-13 18/18