Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
C++ MIX #9
Search
Ryo Suzuki
February 08, 2024
Programming
4
5.1k
C++ MIX #9
「C++ 開発が少し便利になる、最近の Visual Studio の機能」C++ MIX #9
Ryo Suzuki
February 08, 2024
Tweet
Share
More Decks by Ryo Suzuki
See All by Ryo Suzuki
tfcon-2022-cpp
cpp
5
7.8k
DojoCon2021-Siv3D
cpp
0
330
JSSST2021-Siv3D
cpp
1
840
CEDEC2020
cpp
54
42k
Other Decks in Programming
See All in Programming
SEAL - Dive into the sea of search engines - Symfony Live Berlin 2025
alexanderschranz
1
140
KawaiiLT 登壇資料 キャリアとモチベーション
hiiragi
0
120
サービスレベルを管理してアジャイルを加速しよう!! / slm-accelerate-agility
tomoyakitaura
1
180
AI Coding Agent Enablement - エージェントを自走させよう
yukukotani
14
6.1k
Fiber Scheduler vs. General-Purpose Parallel Client
hayaokimura
1
100
Building a macOS screen saver with Kotlin (Android Makers 2025)
zsmb
1
150
Coding Experience Cpp vs Csharp - meetup app osaka@9
harukasao
0
750
設計の本質:コード、システム、そして組織へ / The Essence of Design: To Code, Systems, and Organizations
nrslib
4
530
自分のために作ったアプリが、グローバルに使われるまで / Indie App Development Lunch LT
pixyzehn
1
160
AIコードエディタの基盤となるLLMのFlutter性能評価
alquist4121
0
210
Thank you <💅>, What's the Next?
ahoxa
1
330
ComposeでWebアプリを作る技術
tbsten
0
110
Featured
See All Featured
JavaScript: Past, Present, and Future - NDC Porto 2020
reverentgeek
47
5.3k
ReactJS: Keep Simple. Everything can be a component!
pedronauck
666
120k
Designing Dashboards & Data Visualisations in Web Apps
destraynor
231
53k
Rails Girls Zürich Keynote
gr2m
94
13k
Evolution of real-time – Irina Nazarova, EuRuKo, 2024
irinanazarova
8
660
Mobile First: as difficult as doing things right
swwweet
223
9.6k
Unsuck your backbone
ammeep
670
57k
The Cult of Friendly URLs
andyhume
78
6.3k
The Web Performance Landscape in 2024 [PerfNow 2024]
tammyeverts
5
520
The Art of Programming - Codeland 2020
erikaheidi
53
13k
We Have a Design System, Now What?
morganepeng
52
7.5k
Statistics for Hackers
jakevdp
798
220k
Transcript
C++ 開発が少し便利になる、 最近の Visual Studio の機能 鈴木 遼 2024-02-09 C++
MIX #9
• Visual Studio は頻繁にアップデート(VS 2022 17.0 → 現在 17.8) •
利用者コミュニティでの投票 (vote) にもとづく、ユーザビリティに直結 するアップデート・拡張機能も増えている • 新しい機能に気付かないままの使い方をしていませんか? • 今日から試せる、最近の Visual Studio の新機能・拡張機能を 7 つ紹介 このスライドの内容
1. コーディング用の合字フォント
• 日本語環境の VS のデフォルトのフォントは、いまだに MS ゴシック • 英語環境では、VS 2022 から
Cascadia (カスケーディア)がデフォルト • → MS が 2019 年にリリースしたフォント。合字(リガチャ)の有無に応 じて Cascadia Code と Cascadia Mono がある Cascadia Code Abcdefghijklmnopqrstuvwxyz ABCDEFGHIJKLMNOPQRSTUVWXYZ 1234567890.:,; ' " (!?) +-*/= 1. コーディング用の合字フォント (1)
• 合字は、特定の文字の組を、洗練された 1 つのグリフで表現する • 人によって好みは分かれるが、元の文字数の広さのまま 1 グリフを大きく 表現できるため、可読性が向上すると考えられている 通常
合字 1. コーディング用の合字フォント (2)
• Cascadia は日本語環境の Visual Studio 2022 に含まれている • メニュー >
ツール > オプション > 環境 > フォントおよび色 から変更 1. コーディング用の合字フォント (3)
2. ドキュメント コメントの入力補助
• 「///」を入力すると、Doxygen(ドキシジェン)や XML スタイルの ドキュメント コメントの入力が補助される • 引数や戻り値、関数の説明を記述するためのテンプレが自動的に挿入 2. ドキュメント
コメントの入力補助 (1)
• XML スタイルと Doxygen コメント、どちらの内容もツールチップによる ヒント表示に反映されるようになった(以前は XML のみ) 2. ドキュメント
コメントの入力補助 (2)
• メニュー > ツール > オプション > テキストエディター > C/C++
> コー ドスタイル > 全般 から、Doxygen または XML スタイルのコメント入力 補助を有効化 2. ドキュメント コメントの入力補助 (3)
3. コンパイラ メッセージの色分け
• C++ のコンパイルエラーや警告は行数が多く、重要な情報を見つけにくい • error や warning などのキーワードに反応して行を色付けする拡張機能 3. コンパイラメッセージの色分け
(1)
• 拡張機能 VSColorOutput64 を、Visual Studio Marketplace または Visual Studio の拡張機能マネージャーからインストール
• インストール後、メニュー > ツール > オプション > VSColorOutput64 から設定画面を開き、各項目の色を変更できる 3. コンパイラメッセージの色分け (2)
4. スペルチェッカー
• コードやコメントに含まれる英単語のスペルミスを波線で表示 • 修正候補から選択して、同じ名前を一括修正することが可能 4. スペルチェッカー (1)
• VS 2022 17.5 から標準搭載。メニュー > 編集 > 詳細 >
スペルチェッカー を切り替える から有効無効を切り替えられる • メインツールバー上のボタンからも切り替えられる 4. スペルチェッカー (2)
5. クラスのメモリレイアウト可視化
• 実装したクラスや union, ビットフィールドが、期待したメモリレイアウト になっているかを確認するのは手間がかかる • クラスのサイズとアライメントがツールチップ上に表示 • メンバのオフセットを可視化できるツールが追加 5.
クラスのメモリレイアウト可視化 (1)
struct Object2 { int b; short a; short c; double
d; }; struct Object1 { short a; int b; short c; double d; }; 5. クラスのメモリレイアウト可視化 (2)
struct Float4 { float x, y, z, w; }; struct
alignas(16) Float4A { float x, y, z, w; }; 5. クラスのメモリレイアウト可視化 (3)
union FloatUint { float f; unsigned i; }; struct HeightFieldPixel
{ int height : 16; unsigned materialIndex0 : 7; unsigned tessellationFlag : 1; unsigned materialIndex1 : 7; unsigned unused : 1; }; 5. クラスのメモリレイアウト可視化 (4)
6. 適切なインデントでのコピー
• コードをコピーして外部アプリ(Slack や Teams)に貼り付けると、 インデントがそのままコピーされて不便だった 6. 適切なインデントでのコピー (1)
• インデントの基準位置から範囲選択してコピーすると、 以降のインデントを適切に除去してコードがコピーされるように 6. 適切なインデントでのコピー (2)
7. 画像ファイルのパスをプレビュー
• 画像処理や、ゲーム・アプリのプログラムで、 画像ファイルのパスや画像の URL をハードコードすることがある • どのような画像を指しているかは、画像ファイルを開かないとわからない 7. 画像ファイルのパスをプレビュー (1)
• 拡張機能 Image Preview をインストールすると、画像のパスを指す文字 列・コメントへのマウスオーバーで、実際の画像とそのサイズを表示 現在は拡張機能だが、VS の公式機能 になることが計画されている。 7.
画像ファイルのパスをプレビュー (2)
まとめ 紹介した機能 対応バージョン 1. コーディング用の合字フォント VS 2022 2. ドキュメント コメントの入力補助
VS 2019 16.6 3. コンパイラ メッセージの色分け VS 2019- 拡張機能 4. スペルチェッカー VS 2022 17.5 5. クラスのメモリレイアウト可視化 VS 2022 17.8 (レイアウト: 17.9) 6. 適切なインデントでのコピー VS 2022 17.7 7. 画像ファイルのパスをプレビュー VS 2022 拡張機能 Visual Studio が、よりビジュアルに!