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Databricks Lakebaseを用いたAIエージェント連携

Databricks Lakebaseを用いたAIエージェント連携

2026年3月24日にJEDAI - Japan Databricks User Groupにて登壇した資料となります
https://jedai.connpass.com/event/385691/

複数の自律的なAIエージェント同士の連携を考えた際に、ステータス情報を保持するデータベースが必要となります。またAIエージェント同士の高速な処理を考えた場合、OLAPではなくOLTPのデータベースである必要があります。Lakebaseをこのデータベースとして採用し、AIエージェント同士が連携するシステムを構築してみます。

YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=TdqIPO6UuHU

#Databricks #AIエージェント #黒板モデル

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Daiki Akimoto NTTD

April 02, 2026

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Transcript

  1. © 2026 NTT DATA Japan Corporation 1 © 2026 NTT

    DATA Japan Corporation 2026年03月 JEDAI Meetup! Lakebaseを用いたAIエージェント連携 株式会社NTTデータ 秋本大樹 2026年03月24日
  2. © 2026 NTT DATA Japan Corporation 2 自己紹介 ▪氏名:秋本 大樹(あきもと

    だいき) ▪会社:株式会社NTTデータ ▪部署:ソリューション事業本部 デジタルサクセスソリューション事業部 AI&データアナリティクス統括部 ▪役職:テクニカルグレード ◆ 出身地: 岩手県盛岡市 ◆ 経歴: ➢ 東北大学大学院情報科学専攻 (専攻: 量子情報科学) ➢ SIer (システム基盤PM) ➢ ゲーム会社 (データエンジニア; Netezza, Redshift) ➢ ネットサービス会社 (データエンジニア&データスチュワード; BigQuery) ➢ AIベンチャー (データサイエンティスト; 製造×需要予測, 小売×マーケティング) ➢ NTTデータ (データサイエンティスト; 保険×需要予測, 製造×Databricks活用) ◆ 趣味/プライベート: ☆ 育児 (9歳長男、4歳長女) ☆ 野球観戦 (大谷翔平、佐々木朗希) ☹ 明日Databricks Championの認定試験!!!
  3. © 2026 NTT DATA Japan Corporation 3 1. AIエージェント構築におけるLakebase 2.

    Lakebaseを用いたAIエージェント連携 3. まとめと今後の展望 Agenda
  4. © 2026 NTT DATA Japan Corporation 10 そもそもデータベースは何のためにあるのか? データベースがない未来店舗 データベースがある未来店舗

    ハンバーガーください できました パン焼いて 肉焼いて 仕上がり確認して 管理エージェントがロボットエージェントにタスクを割り振り • ロボットを増やしたい場合の対応が困難(拡張性✕) • エージェント間のセッション内に情報が閉じる(可観測性✕) ロボットエージェント 管理エージェント ハンバーガーください パン 肉 確認 できたから取りに行きます やること 書きました 自分 やります! ロボットエージェントが中央の黒板(DB)を見て自発的にタスク実行 • 独立してロボットを簡単に増やすことができる(拡張性〇) • 黒板で現在の進捗状況を見ることができる(可観測性〇) 確認完了! 書き込みます
  5. © 2026 NTT DATA Japan Corporation 11 そもそもデータベースは何のためにあるのか? 二つのモデル データベースがない未来店舗

    データベースがある未来店舗 ハンバーガーください できました パン焼いて 肉焼いて 仕上がり確認して 管理エージェントがロボットエージェントにタスクを割り振り • ロボットが増えた場合の対応が困難(拡張性) • 管理エージェント内のセッション内に情報が閉じる(可観測性) ロボットエージェント 管理エージェント ハンバーガーください パン 肉 確認 できたから取りに行きます やること 書きました 自分 やります! ロボットエージェントが中央の黒板(DB)を見て自発的にタスク実行 • 独立してロボットを簡単に増やすことができる • 黒板で現在の進捗状況を見ることができる マスタースレーブ モデル 確認完了! 書き込みます 黒板(Blackboard) モデル
  6. © 2026 NTT DATA Japan Corporation 13 黒板モデルのメリット・デメリット メリット 疎結合性

    各エージェントはお互いの存在を知る必要がなく、 黒板のデータ形式さえ知っていれば動ける。 拡張性 途中で新しい能力を持つエージェントを 簡単に追加・削除できる。 可観測性 「誰がいつ何を書き込んだか」がすべてログに残る。 デメリット ボトルネック すべてのエージェントが一つのデータベース(黒板)に アクセスするため、アクセスが集中すると 書き込み待ち(ロック)が発生しやすくなる。 制御の難しさ エージェントが勝手に書き込むため、全体の処理順序を 制御する「コントローラー」を しっかり設計しないと、収束しなくなる。
  7. © 2026 NTT DATA Japan Corporation 17 以下のような構成でLakebaseとDelta tableでのエージェント動作を比較 Overview

    Streaming table Streaming table order_stream order_silver Delta table Delta table blackboard_delta blackboard_for_sync Lakebase table blackboard_sync_lakebase spark.readStream .format("rate") .option("rowsPerSecond", 1) Delta Toast Agent Delta Grill Agent Delta Check Agent Lakebase Toast Agent Lakebase Grill Agent Lakebase Check Agent Jobs Dashboards Lakeflow SDP Lakebase
  8. © 2026 NTT DATA Japan Corporation 18 以下のような構成でLakebaseとDelta tableでのエージェント動作を比較 Points

    Streaming table Streaming table order_stream order_silver Delta table Delta table blackboard_delta blackboard_for_sync Lakebase table blackboard_sync_lakebase spark.readStream .format("rate") .option("rowsPerSecond", 1) Delta Toast Agent Delta Grill Agent Delta Check Agent Lakebase Toast Agent Lakebase Grill Agent Lakebase Check Agent Jobs Dashboards Lakeflow SDP Lakebase 1秒に1回注文 Pipelineを用いて 注文を黒板形式に 整形 Point① GUIを用いて Delta tableを Lakebaseに同期設定 各エージェントは 対応する黒板を監視し タスク実行 Point② タスク状況は 黒板を通じて 確認可能 Point③
  9. © 2026 NTT DATA Japan Corporation 19 以下のような構成でLakebaseとDelta tableでのエージェント動作を比較 Future

    works Streaming table Streaming table order_stream order_silver Delta table Delta table blackboard_delta blackboard_for_sync Lakebase table blackboard_sync_lakebase spark.readStream .format("rate") .option("rowsPerSecond", 1) Delta Toast Agent Delta Grill Agent Delta Check Agent Lakebase Toast Agent Lakebase Grill Agent Lakebase Check Agent Jobs Dashboards Lakeflow SDP Lakebase Zerobus Ingestで 実際の注文を 取込可能にする 通常では10秒程度の 同期遅延があるが lakebase_foreachwriter を用いて改善可能 Model Servingを使って LangGraphを外部に出し 拡張性と追跡性を 向上可能 Building a near real-time application with Zerobus Ingest and Lakebase | Databricks Blog
  10. © 2026 NTT DATA Japan Corporation 20 Point① Pipelineを用いて注文を黒板形式に整形 •

    各エージェントのstatus • 各エージェントのresult • 各エージェントのtimestamp を記載する列を追加 statusは初期状態として PENDING(待ち)にしておく
  11. © 2026 NTT DATA Japan Corporation 21 Point② 各エージェントは対応する黒板を監視しタスク実行 Jobs内のタスクで連続的に

    実行を行う。 拡張したい場合には タスクまたはジョブのクローンで 簡単に対応可能。 burger_toast_agent_lakebase.pyの構成 0. Lakebaseコネクションプールの作成 1. エージェント(LangGraph)の構築 2. 黒板を検索し、PENDING状態の注文があればRECEIVEDに変更(ロック取得) 3. 注文に対してエージェントを実行すると同時にresultとstatusを変更
  12. © 2026 NTT DATA Japan Corporation 22 Point③ タスク状況は黒板を通じて確認可能 Check

    Agentはパンと肉の ステータスが「最高」であれば 「最高」を返す決定的なエージェント (※LLMは用いていない)
  13. © 2026 NTT DATA Japan Corporation 24 結果: 黒板モデルとして活用した場合Lakebaseは滞りなく処理を実行できる オーダー数とLakebaseの処理数に

    若干の開きがあるのは Lakebaseへの同期遅延が原因。 lakebase_foreachwriter を用いることで改善可能。
  14. © 2026 NTT DATA Japan Corporation 27 まとめと今後の展望 ▍マルチエージェントシステムにおける黒板モデル 今後フィジカルAIなどの単一タスクをこなすエージェントを大量に制御する必要がある場合、従来の中央集権的なマスタースレーブ

    モデルと比較して、拡張性と可観測性が高い。 ▍黒板モデルへのLakebaseの適用 Lakebaseを用いることで従来のDelta tableでは成しえなかった黒板モデルを採用することが可能になった。また、黒板モデルの 拡張性は、容易にスケーリングができるDatabricksの思想と非常に相性が良い。 ▍Lakehouseとの統合による注文処理の分析 黒板をLakehouseとの統合を用いて分析することで「不良品が多いエージェント」や「注文が完了するまでにかかった時間の分 析」などが容易になるはず。 ▍Lakebaseのブランチの可能性を探りたい 例えばマルチエージェントによる分析を行う際に、管理エージェントが「学習データをここに置いておいたから各自機械学習回してお いて」と指令したら、各エージェントが学習データをブランチングして作業を実行する環境が作れるのではないか。