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事業価値を作る「攻めるPM、守るPM」

 事業価値を作る「攻めるPM、守るPM」

2025年7月14日に行われた「プロダクとーく#2〜技術者から転向したPMが語るプロダクト/事業における価値創造のあり方〜」のイベントで、プロダクトマネージャーの齋藤が発表した資料です。
https://cyberagent.connpass.com/event/357990/

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July 18, 2025
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Transcript

  1. 自己紹介 1 齋藤 伸吾 @shisaito 所属: - 株式会社estie - マーケットリサーチグループ

    職歴: - 2007年 ヤフー(12年+) エンジニア→企画職 - 2019年 ラクスル(4年) PdM - 2024年 estie(2年目〜) PdM プロダクトマネージャー
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  4. 私のキャリア変遷 9 toC向けサービス ユーザ数:9,800万人 従業員 :連結2.7万人以上 サービス:100+ 時価総額:3.5兆円 課題解決のための、 ウェブサービスづくり。

    検索、広告、メディアで稼ぐ 日本最大級のプラットフォーマー toC(SMB)向けサービス ユーザ数:300万人 従業員 :連結600名以上 サービス:10+ 時価総額:753億円 産業構造のバリューチェーンを 進化させる。 印刷、広告、物流の領域で稼ぐ 最近はM&Aで事業領域を拡大 toB向けサービス ユーザ数:非公開 従業員 :100人以上 サービス:10+(未公開含め) 調達額 :45億円(シリーズB) 商業用不動産を中心に SaaS/DaaSを提供。 メガベンチャー スタートアップ 大企業 ※数値は各社IR資料より独自調べ、2025/07/14時点
  5. キャリアチェンジのきっかけ 10 ヤフー時代:エンジニアから企画職への転向 - 同期入社のエンジニアが優秀だった - ものづくりするスピード、思考が違う - プロフェッショナルとして、同じ土俵で戦い続けられるのか -

    新規サービスを企画する仕事が面白いと感じた - 機能や業務設計していくことが得意になる - 当時、テクノロジー&ビジネスをディレクションできる人が少ない - 「自分ならこう作る」という想いがあった ※2010年頃の話。当時、企画職はプロデューサー、ディレクターと呼ばれていた。PdM概念はない
  6. PMスキルの増やし方 11 プロダクトを中心にできることをやってきた - ヤフー - 開発者からビジネス、顧客側に広げて1周目を経験 - 大企業のプロマネ流儀、ブランドパワーを学ぶ -

    ラクスル - ビジネス、顧客起点を中心に2周目を深堀り - 粗利を作るビジネス、オペレーション解像度を高める - estie - ビジネス、顧客起点を中心にさらにスキル深堀り - toBビジネス、スタートアップへの活用を模索 PMトライアングル / Taka Umada,2017 1 2 3 4 5 1 2 3 4 5 6 6 7 7 https://tumada.medium.com/product-management-triangle-job-description-d18d1855ef65 ※PMトライアングルは2014年発表 周回して 必要なスキルを 深めていく
  7. 価値創造とPMの仕事 13 価値とは何か?価値創造とは? - お金に換算できる価値 - 顧客にとって役立つ価値 価値の定義は様々 - 企業価値

    ┗ 事業価値 ┗ビジネス価値 ┗プロダクト価値 ┗機能的価値、デザイン価値、体験価値 など 今回は事業中心にフォーカスしてお話します ⇒ PMの仕事は、プロダクトを通じて、事業価値を高めること (=成果として売上、利益を稼ぐ)
  8. 事業フェーズの違い、成長ドライバーを見極める 15 事業フェーズは「作る、育てる、磨く」の3つ = ゼロイチ > グロース > ハイグロース -

    作る :MVP、PoCで価値を証明。本質的な課題を解く。月100万円 - 育てる:GTM(セールス&マーケ)で踏み込む。高い成長率。月1,000万円 - 磨く :仕組み、オペレーション改善で完成度を高める。月1億円 PMとして事業の成長ドライバーを見極める どの事業フェーズにおいても、どこに注力すると事業が伸びるのか? - プロダクト価値:機能、データ、デザイン、プラットフォーム - プロダクト以外の価値: - セールス、マーケティング、イベント、広告 - オペレーション、カスタマサポート、運用 など ※フェーズは、0-1 > 1-10 > 10-100 と読み替えてもOK GTM : GoToMarket 、営業コストを投下してユーザを取りに行く、認知を広げる。 ※売上金額はイメージ
  9. 事業フェーズにおけるPMの役割 16 PMはどういう役割で動くか? - ゼロイチ 〜 グロース ・事業価値を作るために何でもやる。計画性よりも柔軟性。攻めるPMが重要。 ・想像を膨らませて、トライして学び、フィードバックを回していく。 -

    グロース 〜 ハイグロース ・柔軟性よりも計画性。着実に実行していく人、守るPMも重要。 ・関係する人やレポートラインが増えて、間に落ちるボールが増える。 ・フィードバック対応や技術負債に向き合う。攻めも大事だが守りも必要。 PMは「何でも屋」と言われがちだが、フェーズによって役割が異なる。 また、攻めと守りの役割を意識して動くとバリューに繋がりやすい。
  10. 攻めるPM、守るPM、バランスPM 18 - estieのPMを「直感的 vs 論理的 , 革新 vs 保守」の2軸でプロット

    - それぞれに得意、不得意があり、担当プロダクトによって動きは異なる 10年PMをやって気付いた4つのPMタイプ, estie PM 三橋佳明, 2025 https://speakerdeck.com/estie/four-types-of-product-managers-i-realized-after-10-years-as-a-pm 攻めるPM (GOGO型) 守るPM (じっくり型)
  11. 攻めるPM、守るPM、バランスPM 19 攻めるPM (GOGO型) 守るPM (じっくり型) - estieのPMを「直感的 vs 論理的

    , 革新 vs 保守」の2軸でプロット - それぞれに得意、不得意があり、担当プロダクトによって動きは異なる 三橋さんから見た estie内PMタイプ 10年PMをやって気付いた4つのPMタイプ, estie PM 三橋佳明, 2025 https://speakerdeck.com/estie/four-types-of-product-managers-i-realized-after-10-years-as-a-pm ※原作者のイメージでプロットしたものであり、実際とは異なります プロット上の守るPMは、攻撃的守備の意味も含みます
  12. ベストなチーム構成を考える 20 いろんなPMタイプがいる中で、ベストなチーム構成は? - 攻守得意な人で組めると良い - 攻めるPMなら、守りが得意な人[BizDev, TL, EM]と組む。 -

    守るPM なら、攻めが得意な人[BizDev, TL, EM]と組む。 - 例えば、同じタイプを組み合わせるとどうなるか? - 攻めるPM x 攻めBizDev:最速スピード、品質は最小限。意見対立起きやすい。 - 守りPM x 守りTL:安心感高め、スピード遅め品質高め。平和感。 - 対策1:QCDS観点(Quality, Cost, Delivery, Service) や事業のゴールをあらかじめ握っておくと良い - 対策2:チームで意識的に役割を変えて動く。相手の範囲をカバーしにいく さらに、プロダクト外のPMやマネージャーが、外野から「バランス を崩す問い」を投げ込むことによって、いい感じになっていく
  13. まとめ:PMの価値創造 21 質問1:自分の事業フェーズはどこか? - 事業フェーズは「作る、育てる、磨く」の3つ ⇒事業の現在地とPMの役割を理解する 質問2:自分のPMタイプは? - 攻めるPM、守るPM。GOGO〜じっくり型 ⇒自分の強みを活かし、PMの役割を変える

    + PMの価値創造マインド - 自分ならこうしたいという想い、熱量。魂ドリブン - 正解が分からない中でも、やりきれる人 PMの仕事は、プロダクトを通じて、事業価値を高めること 企業価値 ┗ 事業価値 ┗ビジネス価値 ┗プロダクト価値 ┗機能的価値 ┗デザイン価値 事業価値を作る「攻めるPM、守るPM」になる