Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
第6回ゆるふわオンサイト解説
Search
forcia_dev_pr
February 10, 2024
0
180
第6回ゆるふわオンサイト解説
コンテストページ
※
https://mofecoder.com/contests/yurufuwa_onsite_06
forcia_dev_pr
February 10, 2024
Tweet
Share
More Decks by forcia_dev_pr
See All by forcia_dev_pr
第7回ゆるふわオンサイト解説
forcia_dev_pr
0
140
よくわかるFORCIAのエンジニア旅行SaaSプロダクト開発編
forcia_dev_pr
0
530
よくわかるフォルシアのエンジニア 新卒採用編
forcia_dev_pr
0
2.8k
第5回ゆるふわオンサイト解説
forcia_dev_pr
0
120
よくわかるフォルシアのエンジニア 旅行プラットフォーム部編
forcia_dev_pr
0
5.1k
React hooks を気合で理解する
forcia_dev_pr
0
330
k8sマニフェストを Typescriptで管理したい― cdk8s+を導入してみました ―
forcia_dev_pr
0
310
第4回ゆるふわ競技プログラミングオンサイト解説
forcia_dev_pr
0
500
フォルシアのフレームワークとTypeScript
forcia_dev_pr
0
290
Featured
See All Featured
Bash Introduction
62gerente
608
210k
The Illustrated Children's Guide to Kubernetes
chrisshort
48
48k
The Cost Of JavaScript in 2023
addyosmani
45
7k
Building an army of robots
kneath
302
44k
GraphQLとの向き合い方2022年版
quramy
44
13k
Site-Speed That Sticks
csswizardry
2
190
A designer walks into a library…
pauljervisheath
204
24k
Unsuck your backbone
ammeep
669
57k
Documentation Writing (for coders)
carmenintech
66
4.5k
Docker and Python
trallard
42
3.1k
Cheating the UX When There Is Nothing More to Optimize - PixelPioneers
stephaniewalter
280
13k
Distributed Sagas: A Protocol for Coordinating Microservices
caitiem20
330
21k
Transcript
第6回ゆるふわオンサイト 解説スライド 1 writer/tester: dokin, Tallfall, ayaoni, prd_xxx, tempura0224, momohara
他1名(黄色コーダー)
目次 2 • A - Gachi Onsite • B -
Yurufuwa Teaming • C - 153 • D - Bbubel oSrt • E - Parenthesis Candidate • F - n!+(n+1)!+(n+2)! • G - Koiwai Coffee • 各問題FA・AC数 • writer/tester
A - Gachi Onsite 問題概要 与えられる長さ N の文字列 S に含まれる
gachi の部分を、すべて yurufuwa に 置換してください。 例 gachionsite → yurufuwaonsite gachigachionsite → yurufuwayurufuwaonsite 3
A - Gachi Onsite 解法(C++) 4
A - Gachi Onsite 解法(Python) 5
B - Yurufuwa Teaming 問題概要 ゆるふわコンテストはN人1組ででて、N問題が出題され、1人1問を担当して解 いて合計点数を競います。 問題iをときたい希望者がAi人いるので、ΣAi/Nチーム作ることにしました。 できるだけ希望が叶うようチーム分けしてください。 6
B - Yurufuwa Teaming 例 N=3, A={3,2,1} 7 問題1希望! 問題2希望!
問題3希望! 問題1 問題2 問題3 チーム1 チーム2 5人希望がかなう!
B - Yurufuwa Teaming 解法 各問題について、チーム数分担当者がいます チーム数までなら希望を叶えられます - チーム数 M=ΣAi
/N - 希望が叶う数 Σmin(M, Ai) 8
C - 153 問題概要 1, 2, …, 9 からなる文字列の l_k
文字目から r_k 文字目までを抜き出した数は 「十進法で表した各桁の三乗和をとる」という操作を何回繰り返せば 153 にで きるか? 例 9 24 → 2^3 + 4^3 = 72 → 7^3 + 2^3 = 351 → 3^3 + 5^3 + 1^3 = 153 3回! 2 → 2^3 = 8 → 8^3 = 512 → 5^3 + 1^3 + 2^3 = 134 →… 153に到達しない!
C - 153 問題の背景 ayaoni の大学時代、学祭の学科ブースにて・・・ 10 ブースに来てくれたおじさん 153 は凄い数なんだよ~
C - 153 解法 • 2回の操作後、M は 10000 未満になる ◦
1回の操作後、M は高々 9^3 * N ≦ 1.0935 * 10^8 になる ◦ よって2回操作すれば、M は高々 9^3 * 8 = 5832 < 10000 になる • 10000 未満の数を操作をしても 10000 以上になることはない ◦ 9^3 * 4 = 2916 < 10000 であるため 以上より、10000 未満の正の整数について調査すればよいが 実験すると高々13回で循環し始めることが分かる。 11
C - 153 解法 • 部分点解法 ◦ 循環するまで愚直にシミュレーションし続ければ良い ▪ 循環し始めたとき、M
が 153 でなければ永遠に 153 には辿り着かない • 153 は操作を加えても 153 であることに注意 ▪ 逆に M が 153 になっているときは、それまでの step 数を答えればよい • 満点解法 ◦ 愚直にやると1回目の操作に O(N) かかってしまい TLE になる ◦ 予め O(N) かけて三乗和の累積和を求めておくことで、1回目の操作を O(1) で行えるように なる ◦ 残りは部分点解法に同じ 12
C - 153 補足 • 任意の正の3の倍数は、操作を有限回繰り返すと 153 に行きつきます! ◦ 10000
以上の場合は操作後に M が減少することと、10000 未満の数が 153 に行きつくこ とから示せます • また、3の倍数以外は決して 153 には辿り着きません ◦ 操作前後で 3 で割った余りが不変であることから示せます ▪ 10^i * a ≡ a ≡ a^3 (mod 3) から分かります • 10000 未満の結果を下計算しておくと、より早く実行できます ◦ この下計算をせずとも、多くの言語で AC できる想定です 13
D - Bbubel oSrt 問題概要 A[i] > A[i+1] なところを swap
できる A を B にできるか? A = (9, 4, 3, 1, 5, 1, 2) ↓ B = (3, 1, 4, 1, 5, 9, 2) 14
D - Bbubel oSrt 解法 B の先頭から順に、A から持ってくることができるか?を順次判定していく A =
(9, 4, 3, 1, 5, 1, 2) A = (9, 4, 1, 3, 5, 1, 2) 1 を越えることができない B = (3, 1, 4, 1, 5, 9, 2) B = (3, 1, 4, 1, 5, 9, 2) 単純にシミュレーションすると O(N²) (TLE) 15
D - Bbubel oSrt 解法 前から決めていく 次にBに置きたい要素をXとして、XがAで最初に出てくるindexをiとすると、 • X より小さい全ての値について、
その値が最初に出てくる index が i より大きい が成立していれば OK 16
D - Bbubel oSrt 解法(部分点) 1, 2, 3 が出てくる最初の index
I[1], I[2], I[3] を管理する。 B を前から見て行って、2 を置きたい場合は • I[1] < I[2] なら無理 • そうでないなら、2を置けて、I[2] を次に2が出てくるindexに更新 のような操作を繰り返せばいい。 O(N) 17
D - Bbubel oSrt 解法(満点) 部分点の操作のうち、判定の部分はそのままやると O(値の種類数)かかるが セグメントツリー(1点更新、区間 max)で高速に判定可能 O(N
logN) (セグメントツリーを使う判定方法なら、A そのものをセグメントツリーに載せて も解くことができるはず) 18
E - Parenthesis Candidate 問題概要 ( と * からなる文字列が与えられる。* を
( or ) にいい感じに変更して、正規 な括弧列になるものを「括弧列の候補」という。 連続部分文字列で括弧列の候補となるものを数えよ 19 (***(* ( ( ) ) ( )
E - Parenthesis Candidate 解法 20 「括弧列の候補」であるための必要十分条件 ・長さが2以上の偶数 ・(を1,*を-1に置き換えて累積和を取ったときに、末尾が最小になる 0
1 0 -1 -2 -1 -2 ( * * * ( *
E - Parenthesis Candidate 証明 偶数が必要条件に含まれるのは明らか ある位置の*を(にすることは、累積和の配列で、自身以降に+2することに同じ これを繰り返して、累積和の配列の全ての要素を0以上かつ末尾を0にできればよい 最後尾の値から、( にできる数は一意に定まり、最後尾は必ず+2されるので、最小
が必要 逆にそれさえ満たせば、手前から ( にしても破綻しない場所をひっくり返せばいい 21
E - Parenthesis Candidate アルゴリズム 22 ・長さが2以上の偶数 ・(を1,*を-1に置き換えて累積和を取ったときに、末尾が最小になる 数列Aの各index iに対して、j<iで、A[i]未満となる最大のjを求められれば良い。
の2条件を満たす部分文字列の数え上げをする。 [l,r) が条件を満たす ⇔ r - lが偶数かつ、累積和の配列で、lからrの中でrのとこで最小値 ⇒ stackなどを使って O(N) 詳細なアルゴリズムは 蟻本第2版 4-4 最大長方形のアルゴリズムなどを見よう!
F - n!+(n+1)!+(n+2)! 問題概要 非負整数 N, A が与えられます。次の式を満たす整数 の個数を 998244353
で割った余りを求めてください。(T ケース) 制約 • 1 ≦ T ≦ 20 • 0 ≦ N ≦ 10^8 • 0 ≦ A ≦ 10^5 23
F - n!+(n+1)!+(n+2)! Step1: ビットに関する式に変形する となるため、与えられた式は と変形できる。ここで となるので、 となり、ビットに関する式に変形できた。 24
F - n!+(n+1)!+(n+2)! Step2: 式を変形し数え上げられる形にする n が奇数のときは比較的容易なため、以下 n が偶数とする。 とおくと
と変形できる。 25
F - n!+(n+1)!+(n+2)! Step2: 式を変形し数え上げられる形にする さらに とおき、m + 1 を次のような形で表す。
このとき m は次のような形になる。 26
F - n!+(n+1)!+(n+2)! Step2: 式を変形し数え上げられる形にする ゆえに となるので、与式はさらに次のように変形できる。 であったことを思い出すと、求める値は次の通り。 27
F - n!+(n+1)!+(n+2)! Step3: 計算量がNに比例しないようにする この式をそのまま計算しようとすると、1ケースあたり O(N + A) の計算量が必
要であり、TLE してしまう。 そこで求める値を次のように差の形で書いてみる。 28
F - n!+(n+1)!+(n+2)! Step3: 計算量がNに比例しないようにする ここで第一項に注目し、非負整数 i に対して とおくと が成立する。(フィボナッチ数列)
ゆえに第一項の値 は O(log(N + A)) の計算量で求められる。 一方第二項は O(A) で求められるため、最終的に O(log(N) + A) で求められた。 29
G - Koiwai Coffee 問題概要 32 コ イワ イ コ
ー ヒ ー コ * ワ イ * ー * * これ何通り?
G - Koiwai Coffee 解法 (簡単のため、全て-1の場合) 33 なぜこの問題は難しいのか? 区切り方を全探索して両方を回文にすればいいのでは? ⇒
以下のようなパターンでダメ ABABABAB ABABABAB 4回数える!! ABABABAB ABABABAB
G - Koiwai Coffee 重要な性質 34 ・ある文字列が周期的かつ、回文 + 回文の形で書けるとき、その 文字列の1周期も、回文
+ 回文の形で書ける ・ある文字列が周期的かつ、回文 + 回文の形で書けるとき、0文字 以上の回文 + 1文字以上の回文に分ける分け方は、文字列の最大の 周期数に等しい。特に最大周期1なら分け方は一意 ABABABAB ABABABAB ABABABAB ABABABAB ABABABABの1周期 (AB) は回文 + 回文と書ける 周期4だが、分け方は4通り
G - Koiwai Coffee 解法 (全て-1のケース) 35 Nの約数dに対して、長さdで周期的でない文字列で、回文 + 回文と表せ
るものを数える。区切り方を全探索すればよい。(分け方が一意なので) ま たそれを、N/d倍したものが長さNのものに対応。(この対応関係は実は一 意) 約数包除をすることで、上手く周期的でないものを数える (周期的なのも のを取り除くイメージ) ・ABABABABを数えるときには、代わりに1周期分のABを数える。 ・長さ4の周期的でないものを数えるときに、ABABとかは数えたく ないが、長さ2の周期的でないものを引けばよい。 N=8, K=2のとき (1をA,2をBにエンコード)
G - Koiwai Coffee 解法 (-1以外も含む) 36 本質的にやることは同じ ・Nの約数dに対して、長さdで周期的でないもので、回文 +
回文と書けるものを数え て約数包除 一方で、長さdから長さNが必ず復元できるとは限らない ・A*AB*Bが入力されたときに、長さ3の文字列を2つつなげた文字列は元の 数列と絶対に一緒にならない (元の数列が周期的ではないため) 長さdのものが回文 + 回文でかけないケースもある ・ABCA*Cが入力されたときに、長さ3の数列 (ABC) は回文 + 回文の形で書 けない。
G - Koiwai Coffee 解法 (-1以外も含む) 37 ・文字列の前d文字をN/d個つなげたものが、周期的になるように、長さd の文字列を構成する。(確定する部分とwild cardな部分が出るはず)
・この文字列に対して、(区切り方,回文 + 回文となる文字列) の組は何通 りか?を数えて約数包除をする 2番目の操作はwild card matchingなどのたたみこみで行える Nの約数dに対して、長さdの列のたたみこみを行うので、 全体の計算量はO((Nの約数の総和)logN)になる。
各問題のFA・AC数 38 問題 オンサイトFA オンラインFA AC数 A - Gachi Onsite
seekworser 51 B - Yurufuwa Teaming seekworser 50 C - 153 chaemon m_99 31 D - Bbubel oSrt PCT 15 E - Parenthesis Candidate toam m_99 5 F - n!+(n+1)!+(n+2)! potato167 1 G - Koiwai Coffee 0 ※オンラインFAはオンサイトより速かった場合のみ表記しております。
39 問題 writer tester A - Gachi Onsite momohara prd_xxx
B - Yurufuwa Teaming momohara Talfall C - 153 ayaoni prd_xxx D - Bbubel oSrt tempura0224 E - Parenthesis Candidate momohara F - n!+(n+1)!+(n+2)! ayaoni Talfall G - Koiwai Coffee tempura0224 writer/tester