Upgrade to Pro — share decks privately, control downloads, hide ads and more …

「じゃあ明日から君PMね」 と急に言われた時の指南書 〜スクラムを学ぶ意義〜

「じゃあ明日から君PMね」 と急に言われた時の指南書 〜スクラムを学ぶ意義〜

社内勉強会で発表した資料を公開

▪ プロマネ経験ないけどやらなきゃいけない状況になった人
▪ プロマネやってるけど何も学んだことない人
▪ プロマネに興味ある人
向けの内容です

Katsunori Ohnishi

January 29, 2021
Tweet

More Decks by Katsunori Ohnishi

Other Decks in Technology

Transcript

  1. 4 ▪ 大西克典 ▪ 2014.4 - 2017.9: 東京大学でComputer Visionの研究して修士卒 ▪

    主な実績: CVPR16, ACMMM16, AAAI18 ▪ 2017.10 - 現在: DeNA AIシステム部 ▪ 入社即 横浜DeNAベイスターズ x AI プロジェクトを立ち上げて主導 自己紹介
  2. 5 ▪ 大西克典 ▪ 2014.4 - 2017.9: 東京大学でComputer Visionの研究して修士卒 ▪

    主な実績: CVPR16, ACMMM16, AAAI18 ▪ 2017.10 - 現在: DeNA AIシステム部 ▪ 入社即 横浜DeNAベイスターズ x AI プロジェクトを立ち上げて主導 自己紹介 ▪ 何のPM知識もない ▪ PMされた経験すらなし ▪ 人数少ない最初のうちはそれで もうまく行ってた ▪ プロマネってどう勉強したら? ▪ それもわからない…
  3. 6 ▪ でもプロマネってどう勉強したらいいの? ▪ 本はなんか役にたたなさそうなものばかりなイメージ ▪ エンジニア向けじゃなさそう ▪ 中身がなさそう ▪

    自分のケースに当てはまるものがあるのか? ▪ 社内にもそういう研修もないし、勉強方法も紹介されてない ▪ どうなってんだこの会社は プロマネ初心者のお話
  4. 10 ▪ その後新型コロナウィルスの影響でフルリモートに ▪ 生活リズムとコミュニケーション不足対策でdaily mtgやるように ▪ 切りのいいタイミングだしついでにスクラム入れてみるか ▪ 当時、各タスクの見積もりからの遅れの常態化が課題

    ▪ タイムボックス制を導入したかった ▪ 導入にあたりスクラムを改めて勉強 ▪ 多分大体わかってるとは思うが一応くらいの気持ちだった プロマネ初心者のお話
  5. 13 ▪ 今日のメッセージ先に言っておくと ▪ ×スクラムを導入しろ ▪ ◦スクラムを学べ ▪ なのでメイントピックは 「なぜスクラムを学ぶべきか」

    ▪ 以下の項目は軽い説明に留めます ▪ スクラムそのものについての詳しい説明 ▪ スクラムを導入してよかったこと ▪ 詳しくは多分誰かが技術共有会でまた紹介してくれるはず スクラムとは
  6. 17 ▪ ウォーターフォールとアジャイルの違い スクラムとは Waterfall 1 2 3 4 5

    Agile 1 2 3 4 5 ▪ 各部品をシーケンシャルに開発 ▪ 完成形のイメージを基にそれぞれ作る ▪ 各部品が完成後に結合 ▪ 最低限動くものを少しずつ作る (MVP戦略) ▪ スコープをギリギリまで絞る ▪ バケツ:まずは水を溜められる浅い桶から ▪ その後徐々に性能/機能を増やす
  7. 18 ▪ ウォーターフォールとアジャイルの違い1例 スクラムとは 1 2 3 4 5 メリット

    ▪ 開発難易度が低い ▪ スケールしやすい デメリット ▪ 結合してみるまで動くかわからない ▪ 仕様変更や障害には対応しづらい デメリット ▪ 開発難易度が高い ▪ 単純なスケールは難しい メリット ▪ 動かしてみての課題が毎週把握できる ▪ 変更や障害に柔軟に対応しやすい 1 2 3 4 5 1 2 3 4 5 Waterfall Agile
  8. ▪ 概要 20 スクラムとは 毎スプリント (e.g. 2weeks) 動く物を作ってリリース可能に 実現したい機能を 優先順位順に並べた物

    今回のスプリントで 取り組むタスク 日次の簡単な MTG • プロダクトオーナー • スクラムマスター • 開発チーム Kanban で管理 スプリント終わりに 振り返り 画像元: https://www.scrum.org/
  9. 22 ▪ もっと色々紹介したいことありますが今日は省略 ▪ スクラムでは「なぜ?」を考えるのが大切 ▪ スクラムの詳しい説明 ▪ アジャイル各種紹介 ▪

    ふりかえり ▪ 現実的にはハイブリットアプローチが多い ▪ ただスクラムベースならそれはアジャイルかつスクラムの一種…? ▪ スクラム/アジャイルの歴史 スクラムとは
  10. 24 ▪ よかったこと箇条書き ▪ MVP戦略:スコープ絞り ▪ 動く物を継続的にリリースするように開発 ▪ 最後に結合してから初めて動かないことがわかるがなくなった ▪

    スプリント制導入:見積もりからの遅れが減った ▪ 実現したい機能の明確化&優先順位付け ▪ 頻繁な共有と振り返り ▪ MTG回数は増えたが無駄は減って効率が上がった ▪ ちなみに ▪ 我々も厳密にはスクラムを型通りには実践してない/できてない スクラムを導入してよかったこと(簡単に)
  11. 26 ▪ PM入門にスクラムが最適な理由 ▪ ソフトウェア開発に特化して誕生&発展 ▪ 他でも使えますが ▪ アジャイルを学ぶのに最適 ▪

    最もメジャーかつよくまとまっている ▪ ウォーターフォールも初めてクリアに認識できるように (後述) ▪ ウォーターフォールへのアンチテーゼとして誕生 なぜスクラムを学ぶべきなのか?
  12. 27 ▪ 導入となる場合のよくある障害の1例 ▪ PO不足 ▪ ステークホルダーにPOを担ってもらおうとするも工数不足で無理な ことにすぐ気が付く ▪ ウォーターフォールを前提にした組織システム

    ▪ 社内/社外問わず組織構造やシステムがスクラム向きでないことも ▪ スクラムがトラウマなメンバー ▪ 過去にアンチパターン踏みまくったスクラム開発に参加 なぜスクラムを学ぶべきなのか?
  13. 28 ▪ 導入してからのよくある失敗事例 ▪ スクラムを教科書通りやろうとしすぎて破綻 ▪ Don’t do agile, be

    agile ▪ あくまでも手段であって目的ではない ▪ なぜを考えられない人/チーム ▪ 一方最初は型通りにやらないで失敗することも ▪ スクラムの各項目の導入目的と効果を理解するに至れない ▪ 理論と実践のバランス感覚がスポーツと似ている ▪ アンチパターンど真ん中ぶち抜いてるケースもよくある なぜスクラムを学ぶべきなのか?
  14. 29 ▪ それでも学ぶ方がよい理由 ▪ PMとしてのスタートラインに立てる ▪ その後に何を学べばよいかわかるようになる ▪ 導入するかどうかは勉強してから考えればいい なぜスクラムを学ぶべきなのか?

    26 ▪ PM入門にスクラムが最適な理由 ▪ ソフトウェア開発に特化して誕生&発展 ▪ 他でも使えますが ▪ アジャイルを学ぶのに最適 ▪ 最もメジャーかつよくまとまっている ▪ ウォーターフォールも初めてクリアに認識できるように (後述) ▪ ウォーターフォールへのアンチテーゼとして誕生 なぜスクラムを学ぶべきなのか?
  15. 30 なぜスクラムを学ぶべきなのか? 1970~1980に誕生&開発 ガントチャートのルーツは 1910年代第一次世界大戦の アメリカ陸軍 1990~2000に誕生&開発 00年代に広まり 10年代にもアップデートさ れ続けている

    無秩序な職人芸的 ソフトウェア開発 ウォーターフォールでの 失敗を元に開発 ソフトウェア開発も 工業化しよう ▪ 歴史 Waterfall Scrum
  16. 31 なぜスクラムを学ぶべきなのか? 1970~1980に誕生&開発 ガントチャートのルーツは 1910年代第一次世界大戦の アメリカ陸軍 1990~2000に誕生&開発 00年代に広まり 10年代にもアップデートさ れ続けている

    無秩序な職人芸的 ソフトウェア開発 ウォーターフォールでの 失敗を元に開発 ソフトウェア開発も 工業化しよう スクラムを学ぶことで そのアンチテーゼである ウォーターフォールも 初めてしっかり認識できる ようになる ▪ 歴史 Waterfall Scrum
  17. 32 なぜスクラムを学ぶべきなのか? 1970~1980に誕生&開発 ガントチャートのルーツは 1910年代第一次世界大戦の アメリカ陸軍 1990~2000に誕生&開発 00年代に広まり 10年代にもアップデートさ れ続けている

    無秩序な職人芸的 ソフトウェア開発 ウォーターフォールでの 失敗を元に開発 ソフトウェア開発も 工業化しよう わかってるつもりで 何も学んだことない 人は実はここ ▪ 歴史 Waterfall Scrum
  18. 33 ▪ どう学べばよい? なぜスクラムを学ぶべきなのか? 基本編 Udemy おすすめ 大体いつも95%オフの セールやってる 鉄板の入門書

    アンチパターンを 中心に解説 パターン毎にスト ーリーと解説があ って読みやすい 発展編 基本編で網羅し 切れない部分を 解説する 参考書的な本 スクラム開発者 によるスクラム 誕生の歴史 単純に面白い& ルーツがわかる と理解が深まる スクラムの ルールブック これを最初に 読んでも何も わからない おまけ
  19. 34 ▪ どう学べばよい? ▪ DeNAでは最近CTO室によりPM/スクラムマスター研修が導入 ▪ 実はこれ現場の声を反映してのもの ▪ 去年CTO室ヒアリングで僕含め何人かがPM研修を訴えたのに反応 なぜスクラムを学ぶべきなのか?

    6 ▪ でもプロマネってどう勉強したらいいの? ▪ 本はなんか役にたたなさそうなものばかりなイメージ ▪ エンジニア向けじゃなさそう ▪ 中身がなさそう ▪ 自分のケースに当てはまるものがあるのか? ▪ 社内にもそういう研修もないし、勉強方法も紹介されてない ▪ どうなってんだこの会社は! プロマネ初心者のお話 再掲