$30 off During Our Annual Pro Sale. View Details »
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
あとはAIに任せて人間は自由に生きる
Search
Kentaro Kuribayashi
August 21, 2025
Technology
4
1.8k
あとはAIに任せて人間は自由に生きる
大AI時代の航海術のヒント?「コードが書けなかった僕たちが技術を武器にするまで」@2025年8月21日
https://findy.connpass.com/event/365162/
Kentaro Kuribayashi
August 21, 2025
Tweet
Share
More Decks by Kentaro Kuribayashi
See All by Kentaro Kuribayashi
社会人力と研究力ー博士号をキャリアの武器にするー
kentaro
3
240
IoTシステム開発の複雑さを低減するための統合的アーキテクチャ
kentaro
2
2.1k
Bidirectional Quadratic Voting Leveraging Issue-Based Matching
kentaro
2
630
大高生へのメッセージ(令和6年度「大高未来塾」) / Messages to Current Students
kentaro
0
320
「始め方」の始め方 / How to Start Starting Things
kentaro
5
970
Dynamic IoT Applications and Isomorphic IoT Systems Using WebAssembly
kentaro
1
1.6k
わたしがこのところハマっている「ライセンスフリー無線」のご紹介 / An Invitation to License-Free Radio
kentaro
1
700
先行きの見えなさを楽しさに変える ーVUCA時代のキャリア論と絶対他力主義ー / How to develop your career in the VUCA era
kentaro
8
6.5k
組織の生産性を高める意思決定の構造と方法 / How to do make decision rapidly and effectively
kentaro
45
25k
Other Decks in Technology
See All in Technology
Bedrock AgentCore Memoryの新機能 (Episode) を試してみた / try Bedrock AgentCore Memory Episodic functionarity
hoshi7_n
2
1.3k
20251222_サンフランシスコサバイバル術
ponponmikankan
2
130
【U/Day Tokyo 2025】Cygames流 最新スマートフォンゲームの技術設計 〜『Shadowverse: Worlds Beyond』におけるアーキテクチャ再設計の挑戦~
cygames
PRO
2
1k
プロンプトやエージェントを自動的に作る方法
shibuiwilliam
15
15k
Amazon Bedrock Knowledge Bases × メタデータ活用で実現する検証可能な RAG 設計
tomoaki25
6
1.8k
AI-DLCを現場にインストールしてみた:プロトタイプ開発で分かったこと・やめたこと
recruitengineers
PRO
2
200
ESXi のAIOps だ!2025冬
unnowataru
0
150
「もしもデータ基盤開発で『強くてニューゲーム』ができたなら今の僕はどんなデータ基盤を作っただろう」
aeonpeople
0
110
AI時代の新規LLMプロダクト開発: Findy Insightsを3ヶ月で立ち上げた舞台裏と振り返り
dakuon
0
360
AWS re:Invent 2025 re:Cap LT大会 データベース好きが語る re:Invent 2025 データベースアップデート/セッションの紹介
coldairflow
0
130
Identity Management for Agentic AI 解説
fujie
0
320
Snowflakeで実践する、生成AIを活用した「自然言語によるデータとの対話」
nayuts
0
150
Featured
See All Featured
Visualization
eitanlees
150
16k
Build your cross-platform service in a week with App Engine
jlugia
234
18k
Bioeconomy Workshop: Dr. Julius Ecuru, Opportunities for a Bioeconomy in West Africa
akademiya2063
PRO
0
26
Ethics towards AI in product and experience design
skipperchong
1
140
AI Search: Implications for SEO and How to Move Forward - #ShenzhenSEOConference
aleyda
1
1k
We Analyzed 250 Million AI Search Results: Here's What I Found
joshbly
0
220
Beyond borders and beyond the search box: How to win the global "messy middle" with AI-driven SEO
davidcarrasco
0
22
Building an army of robots
kneath
306
46k
How To Stay Up To Date on Web Technology
chriscoyier
791
250k
The Psychology of Web Performance [Beyond Tellerrand 2023]
tammyeverts
49
3.2k
Primal Persuasion: How to Engage the Brain for Learning That Lasts
tmiket
0
180
What does AI have to do with Human Rights?
axbom
PRO
0
1.9k
Transcript
1 あとはAIに任せて ⼈間は⾃由に⽣きる GMOペパボ取締役CTO‧栗林健太郎 ⼤AI時代の航海術のヒント?「コードが書けなかった僕たちが技術を武器にするまで」 2025年8⽉21⽇
2 ⾃⼰紹介 GMOペパボ株式会社 取締役CTO 栗林 健太郎 Kentaro Kuribayashi GMOペパボ株式会社取締役CTO、⽇本CTO協会理事。博⼠ (情報科学)。情報処理安全確保⽀援⼠(登録番号
:013258)。東京都⽴⼤学法学部政治学科卒業後、奄美市 役所勤務を経て、2008年より株式会社はてなでソフトウェ アエンジニアとして勤務。2012年よりGMOペパボ株式会社 勤務。現在、同社取締役CTOとして技術経営、新規事業創 出に取り組む。2025年、北陸先端科学技術⼤学院⼤学にて 博⼠号を取得。https://kentarokuribayashi.com/
3 本イベントの背景 近年、AIの台頭によりエンジニアを取り巻く環境は多様化し、「技術 ⼒」における概念が変わりつつあります。 そんな中、唯⼀変わらないことはキャリアのスタート地点に関係な く、「学び続けられるかどうか」「学び続けられる環境を作れるかど うか」が成⻑の鍵を握ります。 本イベントの紹介ページ(https://findy.connpass.com/event/365162/)より
真っ当な考え⽅ 4 例:学び続けるために効率的に考える 義務 理想 苦役 趣味 興味がある 役に⽴つ できること
やりたいこと 需要のあること 理想
そういうのはどうだっていい! 私は計画しない、自己投資しない、何も考えない 5
成⻑する⼈の特徴 • デフォルト値=選択肢の初期設定 ◦ 例:臓器提供の同意⽅式(初期値を「同意」にすると提供率↑↑) • 「やる‧やらない」なら考えるまでもなく「やる」 • 習慣よりも低レイヤーで⾛る原始的な意思決定⽅式 デフォルト値こそが⾏動と積み重ねに⼤きく寄与する
(良くも悪くも。だから「良いデフォルト値」としている) 成⻑する⼈は良いデフォルト値を持つ 6
デフォルト値の起源 • 環世界:感覚⼊⼒と出⼒(⾏動)との固有の組みによる固有な世 界の⽴ち現れ • 例:マダニの環世界 ◦ 光 → 草に登る
◦ 酸の匂い → 哺乳類を検知 ◦ 触覚刺激 → 落下して吸⾎ ⾃分に固有の「環世界」を豊かにし、それに従い躊躇なく⾏動する ⾃分なりの感覚を研ぎ澄まし⾏動する 7
感情の理性への優先 • ダマシオの「ソマティックマーカー仮説」 ◦ ⼼拍‧内臓感覚などの⾝体シグナルが意思決定に影響する • フリストンの「⾃由エネルギー原理」 ◦ ⽣物は感覚⼊⼒と予測の誤差を最⼩化するように⾏動する 感覚に基づく感情は⾮合理ではなく、合理的な判断をサ
ポートする重要な機構である。 理性より感情こそを涵養‧育成する 8
システム1∕システム2 ⾃⼰に関する選択はシステム1に従う 9 システム1 直感的‧⾃動的‧⾼速 ↓ デフォルト値の即決 マダニ的環世界 システム2 意識的‧論理的‧低速
↓ 効率を求めて ⾃分に線引きする
AI時代の⽣き⽅ • ⼈間は本来、誰もが超多次元空間に存在す る。同時に、誰もがそんな無⽅向性には耐え られない • だから⾃⼰を効率的に把握可能な軸に矮⼩化 し、それが理性だとすら考える(システム2) 効率で勝負するならAIの⽅が良くないすか? 効率的な⾃⼰把握はAI時代の悪⼿
10
本発表のメッセージ • 良い「デフォルト値」を涵養し、考 えなしに即決し続ける • 感覚‧感情を育て、本来的に豊かな 世界を丸ごと感得する • あらゆる⽅向にむかって、⾃らの可 能性を制約なく広げる
あとはAIに任せて⼈間は⾃由に⽣きる 11