クラウドを利用するIoTサービスが一般的になってきている。しかし既存のアーキテクチャは、現場に複数のIoTデバイスが存在するときにもそれらはクラウドを介してしか通信することはできないなど、システム構成や機能配備が固定的である。Fogコンピューティング、エッジコンピューティングと言われる、面的な広がりを持つ次世代のIoTコンピューティング環境が求められる。IoTデバイス間の連携や、データ処理タスクの柔軟な配備などを実現するために、IoTデバイス、エッジノード、クラウドノード間でシームレス(に近いかたち)で接続・通信が可能なアプリケーション実行環境が必要である。筆者らは、分散性とスケーラビリティ性能に優れた関数型言語Elixirに注目しており、Elixir言語環境にクラウド・エッジ・デバイス間のシームレス接続・通信環境を構築する検討を進めている。本発表では、Elixir環境向け分散型通信ミドルウェアの1構成要素となる、DDS(Data Distribution Service)によるIoTデバイス・エッジノード間接続方式について紹介する。
(本資料は、ITRC Meet50 RICCセッションでの発表資料です。)