Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
デブサミ福岡: CI/CDを使い倒して数段上のソフトウェア開発をしよう
Search
Kim, Hirokuni
August 29, 2019
Programming
0
500
デブサミ福岡: CI/CDを使い倒して数段上のソフトウェア開発をしよう
Kim, Hirokuni
August 29, 2019
Tweet
Share
More Decks by Kim, Hirokuni
See All by Kim, Hirokuni
How We Migrated K8S Without Downtime
kimh
0
180
エンジニアが起業する意味: 起業経験ゼロから電動キックボード 事業を創る話
kimh
0
1.1k
K8sとTraefikでつくるマイクロフロントエンド
kimh
14
2.7k
CI/CDを使い倒して数段上のソフトウェア開発をしよう (デブサミ関西)
kimh
2
920
CircleCI 2.0を支える2つの コンテナクラスターとSRE
kimh
6
6.1k
なぜ今CI/CDがアジャイル組織に必要とされるのか?
kimh
0
330
CircleCI 2.0を支える2つのコンテナクラスター
kimh
2
4.4k
CircleCI 2.0を支えるインフラとSREの役割
kimh
5
2.2k
Orbsを使ってAWSへ簡単デプロイ
kimh
1
1.6k
Other Decks in Programming
See All in Programming
The Efficiency Paradox and How to Save Yourself and the World
hollycummins
1
440
DevFest Tokyo 2025 - Flutter のアプリアーキテクチャ現在地点
wasabeef
5
910
PHPで作るWebSocketサーバー ~リアクティブなアプリケーションを知るために~ / WebSocket Server in PHP - To know reactive applications
seike460
PRO
2
370
rails stats で紐解く ANDPAD のイマを支える技術たち
andpad
1
290
create_tableをしただけなのに〜囚われのuuid編〜
daisukeshinoku
0
250
快速入門可觀測性
blueswen
0
360
Mermaid x AST x 生成AI = コードとドキュメントの完全同期への道
shibuyamizuho
0
160
命名をリントする
chiroruxx
1
410
testcontainers のススメ
sgash708
1
120
テストコードのガイドライン 〜作成から運用まで〜
riku929hr
4
490
これでLambdaが不要に?!Step FunctionsのJSONata対応について
iwatatomoya
2
3.6k
Spatial Rendering for Apple Vision Pro
warrenm
0
110
Featured
See All Featured
A designer walks into a library…
pauljervisheath
204
24k
10 Git Anti Patterns You Should be Aware of
lemiorhan
PRO
656
59k
Being A Developer After 40
akosma
87
590k
Creating an realtime collaboration tool: Agile Flush - .NET Oxford
marcduiker
26
1.9k
The Invisible Side of Design
smashingmag
298
50k
No one is an island. Learnings from fostering a developers community.
thoeni
19
3k
Cheating the UX When There Is Nothing More to Optimize - PixelPioneers
stephaniewalter
280
13k
4 Signs Your Business is Dying
shpigford
181
21k
Thoughts on Productivity
jonyablonski
67
4.4k
Code Review Best Practice
trishagee
65
17k
RailsConf & Balkan Ruby 2019: The Past, Present, and Future of Rails at GitHub
eileencodes
132
33k
Evolution of real-time – Irina Nazarova, EuRuKo, 2024
irinanazarova
5
450
Transcript
1 CI/CDを使い倒して数段上の ソフトウェア開発しよう #devsumi #circlecijp
2 CI/CD 戦国時代 Google GCP Cloud Build Microsoft Azure Pipelines
AWS CodeBuild GitHub Actions
3 CI/CD 戦国時代
4 最初の疑問 なぜCI/CDへの関心がこれほど高まっているのか?
5 自己紹介: Kim, Hirokuni (金 洋国) - 元CircleCI 開発者 -
CircleCI Japan TechLead - CircleCI SRE
6 モチベーションについて
7 このセッションの基本の流れ What Why Why Not Beyond
8 宣伝 (会社) • 日本語サポート • ドキュメントの日本語化 • ユーザーコミュニティー CircleCI初の海外支社
@CircleCIJapan FB Community Group
9 CI / 継続的インテグレーション
10 What is CI?
11 その前に確認 もちろんテストは書いてますよね?
12 なぜテストを書くべきか • 何度も同じ手順を繰り返さないといけない • 人の目や手に頼ると必ず見落としが発生する
13 なぜテストを書くべきか • 何度も同じ手順を繰り返さないといけない • 人の目や手に頼ると必ず見落としが発生する それコンピューターにやらせようよ!
14 CIとはテストを自動で実行する仕組み 開発者のコード変更に対して • 常に • 同じ環境で テストを実行してくれる
15 CIとはテストを自動で実行する仕組み 開発者のコード変更に対して • 常に • 同じ環境で テストを実行してくれる ※ テストは自分たちで用意する必要がある
16 Why CI?
17 ただテストを書くだけでは不十分 • テストがあるけど実行し忘れた • 昔書いたテストが壊れていて動かない • テスト結果が環境依存
18 ただテストを書くだけでは不十分 • テストがあるけど実行し忘れた • 昔書いたテストが壊れていて動かない • テスト結果が環境依存 テストの信頼性がない
19 問題: テストの実行忘れ • リリース前にテストをしわすれる • バグを見落とす • 修正でリリースが遅れる
20 解答: 常にテストを回す • GitHub (VCS)の変更をCI/CDが検知 • 全変更に対してテスト実行
21 問題: テストが壊れてしまう • 古いテストが壊れている • テストが悪いのかコードがわからない
22 解答: 壊れたテストを素早く検知 • テストが壊れた時点で検知 • 直さないとマージできない (後述)
23 使われていない自動化は壊れていく “サイボウズを支える CircleCI”より
24 問題: テスト結果が環境依存 僕のマシンだとテスト通ってます (`・ω・´) キリッ
25 例: テスト環境の差異による問題 CreateNewBook 古いBookレコード CheckNewBookCreated テストPass バグ False Negative
テスト対象 テスト ローカルDBに残っているデータのせいで CreateNewBookのバグを検知し損ねる
26 解答: CIを唯一のテスト環境にする • 毎回同じテスト環境が構築される • まっさらな環境でテストを実行 • いつ実行しても同じテスト結果になる
27 CIの目的 テストの新陳代謝を高めて信頼性をあげる
28 Why NOT CI?
29 CI導入を妨げる問題 • テストがない • メンテナンス
30 問題: テストがない • CIを始めたい • でも実行するテストが存在しない • テスト文化の布教にはコストと時間がかかる CIを導入する上でいちばんやっかいな問題
31 テストがない状態からCIを始める5ステップ Step 1: お好みのCI/CDツールを選ぶ Step 2: タスクの自動化 Step 3:
可視化する Step 4: マージブロック Step 5: テストを追加していく
32 Step 1: お好みのCI/CDツールを選ぶ
33 ステップ2: 様々なタスクを自動化しよう テスト以外のタスクを自動化 • 構文チェック(linting) • カバレッジ計測 • 循環的複雑度のチェック
• ドキュメントの自動生成
34 ステップ3: 可視化しよう CI結果を可視化しよう • ステータスバッジ • ダッシュボードの作成 • メール・チャットでの通知
35 CIやってる感が出てくる ”お、俺たちCIしてるっぽい”
36 Step 4: マージブロック有効化 マージするための条件をブランチごとに 指定できる機能 • CIが通らないとマージできない • 管理者しかマージできない
• Force Push禁止 • Etc, etc CircleCIが通らないとマージできない
37 Step 5: テストの追加 少しずつテストを追加していく • ユニットテストはとりあえず後回し • 最も大事なビジネスロジック •
この時点では無理は禁物....
38 CI導入を妨げる問題 • テストがない • メンテナンス
39 問題: メンテナンス • CI/CDツールのメンテナンスは大変 • 通常専任のエンジニアが必要 • CircleCIのようなクラウド型がおすすめ
40 クラウド型 VS オンプレミス型 クラウド型 オンプレミス型 AWS CodeBuild CircleCI GCP
Cloud Build Travis CI Jenkins Concourse CI
41 CIのまとめ • テストの信頼性と品質を向上させる • テストがなくてもCIは始めれる • できる自動化からはじめよう • クラウド型のツールで運用コストを下げる
42 Beyond CI
43 開発フロー コードをPush
44 開発フロー コードをPush CIでテスト
45 開発フロー コードをPush CIでテスト masterへマージ
46 開発フロー コードをPush CIでテスト masterへマージ 自動
47 開発フロー コードをPush CIで自動テスト masterへマージ 自動 リリース 手動
48 CD / 継続的デプロイメント
49 What is CD?
50 CDとは? Continuous Deployment (継続的デプロイメント) 自動でステージング・本番環境へデプロイ Continuous Delivery (継続的デリバリー) 常にリリース可能な状態を維持する
51 Continuous Delivery (継続的デリバリー) リリース作業に人間の意思が介在する コードプッ シュ JARファイル CI Dockerイメージ
ステージング 本番環境 人間が 決定 CD Continuous Delivery
52 Continuous Deployment (継続的デプロイメント) リリースに人の意思が介在しない コードプッシュ JARファイル Dockerイメージ ステージング 本番環境
Continuous Delivery CD CI CD Continuous Deployment
53 Why CD?
54 リリース後に発覚する仕様バグ • リリースして実際に使ってみた • ユーザーの要求を満たしていない • 仕様が全然間違っていた
55 なぜこのようなことが起こるのか 本当に必要な機能はクライアント/ユーザー にも使ってみないとわからない
56 解答: フィードバックループを使おう • 細かい単位でリリースする • フィードバックを早めに得る • カイゼンする
57 CDなしだとだとループが回らない • リリースの許可が必要 • ヒューマンエラー フィードバックループが回 らない
58 CDなくしてフィードバックループなし No CD, No Feedback Loop
59 最初の疑問 なぜCI/CDへの関心がこれほど高まっているのか?
60 Why NOT CD?
61 Why NOT CD? • 技術的な問題 • 組織的な問題 CDを始める上での2つの問題
62 CD導入の技術的な問題 • エンタープライズなアーキテクチャー • レガシー (技術的負債が多い)アーキテクチャー そもそもシステムがCDに向いてない
63 CD導入の組織的な問題 CDするには不向きな組織 • 官僚的な組織 • 失敗に対する許容が低い組織
64 解答: 時間をかけてアップデート • サービスの疎結合 • 徐々にモダン化 • チームのDevOps化を進める CD導入の銀の弾丸はない
65 新システムにはまずCI/CDを導入しよう 家永 英治さんのブログより
66 CircleCIでの事例 Before: • 常に200台以上のビルドマシンからなるフリート • Chat Ops (hubot)でデプロイ •
およそ2日で完全に入れ替わる • しばらく古いコードと新しいコードが混在する問題
67 CircleCIでの事例 1年かけて以下を実施した • DockerとKubernetesの導入 • マイクロサービス化
68 CDのまとめ • CDが回るとフィードバックループも回る • CDに向いていない技術・組織はある • 既存システムに導入が無理なら新システムから
69 Beyond CD
70 CI/CD完全に理解した
71 左CEOのJim, 右CTOのRob
72 CDのその先1: 迅速なロールバック $ git revert CD 修正完了
73 CDのその先2: 本番環境でのテスト
74 テスト環境での失敗例 1週間テスト環境でテスト
75 テスト失敗例 1週間テスト環境でテスト ↓ リリース (完璧だ!)
76 テスト失敗例 1週間テスト環境でテスト ↓ リリース (完璧だ!) ↓ 本番環境のDockerのバージョンが古くて バグを踏む
77 テスト失敗例 Dockerのバージョンも同じにした!
78 テスト失敗例 Dockerのバージョンも同じにした! ↓ リリース (今度こそ完璧だ!)
79 例 2 Dockerのバージョンも同じにした! ↓ リリース (今度こそ完璧だ!) ↓ GitHubのAPI使用制限にひっかかる
80 なぜこんなことが起こるか? テスト可能部分 外部サービス ビジネス要求 仕様 トラフィック・負荷 テスト可能な部分はとても小さい!
81 なぜこんなことが起こるか? テスト可能部分 外部サービス ビジネス要求 仕様 トラフィック・負荷 テスト可能な部分はとても小さい!
82 僕たちの重大な学び リリースしてみないと結局わからない!
83 CDのその先3: 高度なリリース手法 • カナリーリリース • ブルー グリーン デプロイ
84 CDをつかいこなすと、、、 • 迅速なロールバック • 本番環境でのテスト • 高度なリリース手法 これらがもたらすものは、、、
85 CDをつかいこなすと、、、 • 迅速なロールバック • 本番環境でのテスト • 高度なリリース手法 これらがもたらすものは、、、 プログラミングに対する
圧倒的な心理的安全
86 Why CD? CI/CD Makes Programming FUN!!
87 CI/CDの未来
88 CI/CDはどこへ向かうのか? CI
89 CI/CDはどこへ向かうのか? CI CDelivery
90 CI/CDはどこへ向かうのか? CI CDelivery CDeployment
91 CI/CDはどこへ向かうのか? CI CDelivery CDeployment ????
92 CI/CDはどこへ向かうのか? CI CDelivery CDeployment ???? 自動化 自動化 自動化 CI/CDの歴史は自動化の歴史
93 確実な自動化の未来 今手動でやっていることを意識しなくてもいい時代 • CIやCDの設定 • モニタリング • デプロイ環境の構築
94 CI/CDの未来 $ git commit -m “First commit” && git
push 最初からクライマックス!!
Thank you. 95
96 デプロイとリリースの違い デプロイ コードを本番環境に配置すること リリース 配置したコードでトラフィックをさばくこと