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「ビルド」とはなにをするか?

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 「ビルド」とはなにをするか?

EEIC後期実験「大規模ソフトウェアを手探る」の授業用スライド。
分割コンパイル・ビルドツール・静的リンク・動的リンクについて。

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Makoto Shimazu

April 15, 2015
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Transcript

  1. こんぱいる!のイメージ図 ソースコード (*.c, *.cpp) オブジェクトファイル(*.o) $ gcc –c main.c $

    gcc –o main.bin main.o hello.o pyoo.o main.c hello.c pyoo.c 実行ファイル 4
  2. こんぱいる!のやることの手順 オブジェクトファイルの生成 (狭義のコンパイル) ▪ .c -> .o ▪ .oはすでにコンパイル済み(機械語)のプログラムが入っている バイナリの生成 (リンク)

    ▪ .oにあるプログラムをリンクする main.oとhello.oの関数を一つのファイルにまとめる 関数名を見て、ジャンプする命令のアドレスを決める (cf. アーキテクチャのI型の命令) $ gcc –c hello.c $ gcc –c main.c $ ls hello.c hello.o main.c main.o $ gcc –o wei.bin main.o hello.o 5
  3. ビルドツール – make, ninja, rake… make, ninja, rake ▪ ”依存関係”を解決しながらコマンドを実行してくれるツール

    ▪ ”依存”するファイルが更新されると、そのコマンドが実行される ▪ 変えたファイルに関係するコマンドだけしか実行されない! ソースコード (*.c, *.cpp) オブジェクトファイル(*.o) $ gcc –c main.c $ gcc –o main.bin main.o hello.o pyoo.o hello.c main.c pyoo.c 実行ファイル 7
  4. メタビルドシステム - autotools, cmake, gyp… ビルドに必要なファイルを生成するシステム ▪ makefileやsln(Visual Studio向けプロジェクトファイル)、xcodeなど ▪

    cmakeやgypなどではクロスプラットフォーム向けに書いたりもできる やってくれること ▪ 環境に応じていい感じのmakefileなどを作ってくれる ▪ autotoolsだと、configureしたときに環境に応じたヘッダファイルも生成してくれ る ▪ これらにより、同じプログラムをいろんな環境で簡単に動かせる よくある使い方 $ ./configure –prefix=/home/denjo/gnuplot_install makefileなどを生成! $ make gccつかったコマンドをいい感じに実行! $ make install いい感じの場所にファイルをコピー! 9
  5. ビルドシステムのまとめ 結局のところなにをやっているのか? ▪ gccやclangを動かしている ▪ そのための便利ツールがmakeやninja ▪ それを準備するための便利ツールがautotoolsやcmakeやgyp よくわからない挙動をした場合には・・・ ▪

    立ち戻ってgccなどのオプションがいい感じになっているかをチェックする ▪ どうせコマンド実行しているだけなので、表示されたコマンドを手で実行してみ るのも手 覚えておくと便利な環境変数 ▪ C_INCLUDE_PATH, CPP_INCLUDE_PATH, LIBRARY_PATH ▪ デフォルト以外のincludeパスやライブラリの検索元(後述)を追加できる 10
  6. ライブラリ ライブラリとは? ▪ 一言で言うと、オブジェクトファイルの塊 ▪ 利用しやすいように、オブジェクトファイルを一つのファイルにまとめたもの(ex. libc) 11 ソースコード (*.c,

    *.cpp) オブジェクトファイル (*.o) 実行ファイル $ gcc –c hello.c $ gcc –o main.bin main.o hello.o pyoo.o main.c hello.c pyoo.c main.c hello.c pyoo.c ライブラリ(*.a)

  7. ライブラリの操作 使い方 ▪ arコマンドで作成 ▪ コンパイル時には.oと同じようにファイルを指定して使うか、-lhogeのようにする 12 $ gcc –c

    hello.c $ gcc –c pyoo.c $ ar rsv libhello.a hello.o pyoo.o $ ls libhello.a hello.c hello.o main.c pyoo.c pyoo.o $ gcc –c main.c $ gcc –o main.bin main.o –lhello –L. libhello.a hello.c hello.o main.bin main.c main.o pyoo.c pyoo.o -lと-Lという2つのオプションは覚えておくとよい。 
 -lがライブラリ名を指定していて、-Lはライブラリの検索元を指定している。

  8. 実際の使い方 動き ▪ サーチパス(/etc/ld.so.confやLD_LIBRARY_PATH)から勝手にsoファイルを 探してくる lddコマンド:依存している共有ライブラリを見れる ▪ 実行時に探したいパスを追加するときには、ビルド時にオプションを追加 -Wl,-rpath=$PWDや-Wl,-R $PWDとか

    コマンド 15 $ cd lib $ gcc -fPIC –c hello.c $ gcc -fPIC –c pyoo.c $ gcc –shared –fPIC –o libhello.so hello.o pyoo.o $ ls libhello.so hello.c hello.o pyoo.c pyoo.o $ cd .. $ gcc –Wl,-R $PWD/lib –o main.bin main.c –lhello –Llib $ ls lib main.c main.bin ディレクトリ構成 +- main.c +- lib +- hello.c +- pyoo.c -fPICはとりあえず呪文ということで・・・
 (興味あったら聞いてください)

  9. よくあるシチュエーション ライブラリをビルドしてインストールしたいけど、 自前でビルドしたものと元からはいってるものをちゃんとわけたい! ▪ ./configure –-prefix=… をつかってインストール先を設定 ▪ LIBRARY_PATHとLD_LIBRARY_PATHの2つの環境変数を設定 LIBRARY_PATH:

    プログラムのビルド時につかうライブラリの位置 LD_LIBRARY_PATH: プログラムの実行時に含めるサーチパス 17 いろいろありそうなタイトルを付けたけど、
 個人的に思い当たるのはこれだけだった・・・

  10. まとめ ビルドツールとは ▪ gcc, clangなどをいい感じに実行してくれる便利ツール ▪ C_INCLUDE_PATH/CPP_INCLUDE_PATH/LIBRARY_PATHを使って 読み込むディレクトリを指定できる ライブラリとは ▪

    オブジェクトファイルを1つにまとめたもの ▪ 静的ライブラリを使うと最終的にできるバイナリにすべてが含まれる ▪ 共有ライブラリを使うと、実行時に検索・リンクが行われる ▪ LD_LIBRARY_PATHを使って、サーチパスを追加できる 18
  11. おまけ 僕(島津)の環境の例 ▪ 自前でビルドしたものは/home/shimazu/local以下におく つまりprefixは $HOME/local にしてる ▪ インクルードパスやライブラリのパスを環境変数で追加 ▪

    参考になれば幸いです。 19 export CPLUS_INCLUDE_PATH=$CPLUS_INCLUDE_PATH:$HOME/local/include export C_INCLUDE_PATH=$C_INCLUDE_PATH:$HOME/local/include export LIBRARY_PATH=$LIBRARY_PATH:$HOME/local/lib:$HOME/local/lib/x86_64-linux-gnu export LD_LIBRARY_PATH=$HOME/local/lib:$LD_LIBRARY_PATH export LD_LIBRARY_PATH=$HOME/local/lib/x86_64-linux-gnu:$LD_LIBRARY_PATH ディレクトリ構成
 /home/shimazu +- local +- bin +- lib +- include ...