Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
データドリブン組織の継続的拡大のためのヒント
Search
阿部 昌利
June 27, 2024
3
730
データドリブン組織の継続的拡大のためのヒント
阿部 昌利
June 27, 2024
Tweet
Share
More Decks by 阿部 昌利
See All by 阿部 昌利
全社横断データ活用推進のコツと その負債とのつき合い方
masatoshi0205
0
160
大規模データに集まるみんなの負債!との付き合い方
masatoshi0205
3
1k
ヤプリ社の症例から考えるtrocco依存症
masatoshi0205
0
66
Yappli Data Hubの顧客データ連携の仕組み
masatoshi0205
0
1k
Featured
See All Featured
The Myth of the Modular Monolith - Day 2 Keynote - Rails World 2024
eileencodes
15
2k
The Cost Of JavaScript in 2023
addyosmani
45
6.7k
Side Projects
sachag
452
42k
Bootstrapping a Software Product
garrettdimon
PRO
305
110k
Principles of Awesome APIs and How to Build Them.
keavy
126
17k
個人開発の失敗を避けるイケてる考え方 / tips for indie hackers
panda_program
92
16k
Code Reviewing Like a Champion
maltzj
520
39k
JavaScript: Past, Present, and Future - NDC Porto 2020
reverentgeek
47
5k
ReactJS: Keep Simple. Everything can be a component!
pedronauck
665
120k
Unsuck your backbone
ammeep
668
57k
[RailsConf 2023 Opening Keynote] The Magic of Rails
eileencodes
28
9.1k
Designing for Performance
lara
604
68k
Transcript
2022.12.09 データドリブン組織の 継続的拡大のためのヒント 2024.06.27 Data Engineering Study #24 「データドリブン組織を支える技術」 株式会社ヤプリ
技術戦略室 データサイエンスG マネージャー阿部 昌利
本発表での「データドリブン組織」とは 出典:実践的データ基盤への処方箋〜ビジネス価値創出のためのデータ・システム・ヒトのノウハウ( 2021) 下図に相当する体制が構築されている組織
本発表での「データドリブン組織の継続的拡大」とは 出典:“DX担当者が知っておきたい、データドリブン経営を阻む 4つの障壁と、それを乗り越える方法 ”. IT Leaders. 2022-04-27. https://it.impress.co.jp/articles/-/22987 (参照2024-06-17) 下図の高次へのステージ移行を目指すこと
1. データ活用ステージとハードスキル 2. データ活用ステージ 4到達の難しさ 3. データ活用ステージ 4へのヒント Today’s AGENDA
<主業> 2011〜2014 2014〜2017 2017 2018〜2020
2020〜 <副業> 2021〜2023 株式会社ヤプリ プロダクト開発本部 データサイエンスG マネージャー 阿部 昌利 @ABE_Masatoshi データ活用組織の 立ち上げ期にJOIN (所属部門は プロダクト開発、 経営企画、 マーケティング、 新規事業室 など まちまち)
データ活用ステージと ハードスキル
データ活用ステージとハードスキル 出典:“DX担当者が知っておきたい、データドリブン経営を阻む 4つの障壁と、それを乗り越える方法 ”. IT Leaders. 2022-04-27. https://it.impress.co.jp/articles/-/22987 (参照2024-06-17) ステージ4から急激に難易度があがる
データ活用ステージとハードスキル 出典:“DX担当者が知っておきたい、データドリブン経営を阻む 4つの障壁と、それを乗り越える方法 ”. IT Leaders. 2022-04-27. https://it.impress.co.jp/articles/-/22987 (参照2024-06-17) ステージ4から急激に難易度があがる
データ技術者としての、一般的な ハードスキルがあれば到達しやすい • BIツールを導入・運用する • マネタイズポイントに統計モデルを導入・運用する • 安定的にデータのアウトプットが得られるように データのデータ基盤を導入する
データ活用ステージとハードスキル 出典:“DX担当者が知っておきたい、データドリブン経営を阻む 4つの障壁と、それを乗り越える方法 ”. IT Leaders. 2022-04-27. https://it.impress.co.jp/articles/-/22987 (参照2024-06-17) ステージ4から急激に難易度があがる
データ技術者としての、一般的な ハードスキルがあれば到達しやすい • BIツールを導入・運用する • マネタイズポイントに統計モデルを導入・運用する • 安定的にデータのアウトプットが得られるように データのデータ基盤を導入する データ技術者としての、 一般的なハードスキルだけでは 到達できない • 予算獲得のためのデータ戦 略を策定する • 部署をまたいで実行する • チームで成果を得て取組を 継続する • 上記サイクルを改善する
データ活用ステージとハードスキル 出典:“DX担当者が知っておきたい、データドリブン経営を阻む 4つの障壁と、それを乗り越える方法 ”. IT Leaders. 2022-04-27. https://it.impress.co.jp/articles/-/22987 (参照2024-06-17) ステージ3でマンネリ化したり、ステージ
4への途上で挫折しやすい。 データ活用人材の転職につながるケースもある データ技術者としての、一般的な ハードスキルがあれば到達しやすい • BIツールを導入・運用する • マネタイズポイントに統計モデルを導入・運用する • 安定的にデータのアウトプットが得られるように データのデータ基盤を導入する データ技術者としての、 一般的なハードスキルだけでは 到達できない • 予算獲得のためのデータ戦 略を策定する • 部署をまたいで実行する • チームで成果を得て取組を 継続する • 上記サイクルを改善する
過去所属企業 ・・・ 在籍中にはステージ4に到達できなかった ※あくまでも私個人の見解です ・・・ ステージ4以上いけるかも? 2011〜2020 2020〜 これまでの経験から、
ステージ4に到達するためのヒントを考えてみます データ活用ステージとハードスキル
データ活用 ステージ4到達の難しさ
データ活用ステージ 4到達の難しさ 出典:“DX担当者が知っておきたい、データドリブン経営を阻む 4つの障壁と、それを乗り越える方法 ”. IT Leaders. 2022-04-27. https://it.impress.co.jp/articles/-/22987 (参照2024-06-17)
疑問:ステージ 1〜3でやったことを、 横展開すればステージ 4にいけるんじゃない? データ技術者としての、一般的な ハードスキルさえあれば到達しやすい データ技術者としての、 一般的なハードスキルだけでは 到達できない
データ活用ステージ 4到達の難しさ 時考そ 期えん がてな いふ たう に あ俺 りに
まも し た
ステージ4以上の難易度は、「期待値と不確実性の高さ」にある データ活用ステージ 4到達の難しさ ステージ3まで • 自分の所属の担当領域 • 不確実性が低い • 期待値調整しやすい
ここでデータを こう料理すれば、 みんなハッピー! ステージ4以上 • 自分の所属の担当外の領域 • 不確実性が高い • 予算が大きく、期待値も高くなりやすい • というHARDモードながら、横断PJメンバーの 育成も求められるケースが多い どうやって 戦えばいいんだ!!!
これまで見聞したステージ 4以上になるためのアクション データ活用ステージ 4到達の難しさ • 役員以上の推進役と、トップダウンで進める ◦ pro:プロジェクト推進をコントロールしやすい ◦ con:社内政治に巻き込まれやすい。早期の成果を求められやすい
• CDPなど時流に乗ったデータ統合プロジェクトを始める ◦ pro:予算承認を得やすい ◦ con:手段ありきになり価値に結びつけにくい。壮大なおもちゃと化しやすい • ラボなどの研究開発機関を設立して、ムーンショットな計画に取り組む ◦ pro:中長期的に取り組みやすい ◦ con:現場の目標と乖離が生じ、協力関係を築きにくい • データの民主化を掲げ、ボトムアッププロジェクトを立ち上げる ◦ pro:現場目線のデータ活用を推進しやすい ◦ con:時間がかかる。関係者がスキルアップして転職しやすい など
私には難しかった な ん の 成 果 も !! で得 しら
たれ !! ま せ ん ※経験値はたくさん得られました。 これまでお世話になった皆さま、本当にありがとうございます。
データ活用 ステージ4へのヒント
------------ <ココカラ> ------------ 会社紹介
None
None
None
None
None
None
19 ※2024年6月時点
データ組織はココ。現在4名 2020年4月からの毎年の人数推移は、 [1名 → 1名 → 1名 → 3名 →
4名]
会社紹介 ------------ <ココマデ> ------------
Yappli 導入顧客へのアナリティクスサービスの提供が中心 データ活用ステージ 3として実施していること 無償 有償 CMS ダッシュボード Yappli 管理画⾯のトップに
表⽰されるダッシュボード Yappli Analytics アプリログを網羅した分析や、 機能別に特化した分析が可能な ダッシュボード。CRM版もあり Yappli Data Hub アプリ内の⾏動データや属性データを ユーザ単位で分析するためのデータ連携や、 カスタムダッシュボードのサービス 内製のデータ送信機構 & 内製
ヤプリ社員 顧客 データ活用ステージ 3として実施していること 業務系データ サービスDB アプリログ データプロダクト ※前ページ参照 社内⽤ダッシュボード
‧各種データ提供 DSグループ BigQuery TROCCO dbt 顧客へのサービス提供 + 全社的なダッシュボード運用やレポーティングも担当 ※活用ステージ 4とも言えるかもしれないが、ビジネス貢献に向けて戦略的に活動するには至っていないためステージ 3とする
データ活用ステージ 4にいけそうな気配 CRMチーム お客さまのPOSデータを 連携できそう。機能や 施策に活かせない? CS担当 アプリの管理画面や ポータルサイトのログから、 お客さまにお声がけするタイミングを
Slackで通知できない? 管理画面のトップに、 エンゲージメントスコアを 表示し、ネクストアクション 提示したい。これまでの カスタマーサクセス活動の 資産もフル活用して CxO モテ期到来!!! 筋が良さそうな部署横断案件がいっぱい
どうしてこうなったのか?の考察 • 主要プロダクトの開発部門にいた ◦ 昔の自分へ)データのアウトプットをプロダクト /サービスに組み込めるポジションを確立しろ • 主要プロダクトがSaaSだった ◦ 昔の自分へ)データは継続的な活用と相性がよい。お客さまとの中長期的な関係を前提に、ビジネス
をしている場所へ行け • データに関わる部門が 1つだった(多様な相談を統合して解決策を考えることができる) ◦ 昔の自分へ)データ周りのことは何でも相談してもらえるように徳を積め。お客さまと直接関わる部門 なら尚更だ。他にデータ関連部署があるなら密に情報共有しろ • データと親和性が高いけど、データを活用しなくても成長可能なプロダクトだった ◦ 昔の自分へ)データドリブン組織になることで価値が生まれる場所ならば、データ活用のターンはいつ か来る。そのときを狙ってデータを仕込め データ活用ステージ 4へ進むためのヒント
顧客 プロダクト / サービス データの アウトプット データ組織 カスタマー サクセス担当 前ページの事項が満たされると、顧客からのフィードバックを基に
継続的に学習できる形になる。プロダクトベースでの価値提供が主軸となり、 データドリブン組織として拡大しやすい。 データ活用ステージ 4へ進むためのヒント
以上のように。 「データドリブン組織を支える技術」の重要ポイントには、「サービス 構造的 / 組織的な力学を見抜き、データドリブン領域の拡大に向 けて自然と作用させる技術」 が あると考えています
最後に
なぜステージ 4以上を目指すのか? 出典:“DX担当者が知っておきたい、データドリブン経営を阻む 4つの障壁と、それを乗り越える方法 ”. IT Leaders. 2022-04-27. https://it.impress.co.jp/articles/-/22987 (参照2024-06-17)
ステージ3まで引き上げる力があれば、 データ活用人材として十分に食っていけると思います。
それでもなぜ ステージ4以上を目指すのか?
なぜステージ 4以上を目指すのか? みデ ん なタ でを 軸 に か感 ら動
じし ゃた いい !! ー
Data Tech for All