タイトル
Matlantisによる複雑現象解明と材料スクリーニング:潤滑油設計への応用
講演者
ENEOS株式会社 小野寺 拓 様
略歴
2008年4月-2011年3月:東北大学大学院工学研究科応用化学専攻 博士課程
各種計算化学手法を用いた環境対応エンジンオイル添加剤の研究に従事
2008年4月-2011年3月:日本学術振興会特別研究員(DC1)
2011年3月:博士(工学)の学位取得
2011年4月-2021年1月:株式会社日立製作所 日立研究所 材料イノベーションセンター
実験と分子シミュレーション両輪で材料開発に従事
2021年2月-現在:ENEOS株式会社 中央技術研究所 入社
従来経験活かし分子シミュレーションとMIを活用した材料設計に従事
講演概要
地球温暖化がグローバルな課題となっている昨今、自動車や家電などのプロダクトに加え、それらを製造する産業機器や製造プロセスにも省エネルギー化や高効率化が求められている。そのため、機器を構成するコンポネントの摺動部や、機械加工における摩擦損失の抑制に資する材料ニーズが高まっている。我々の周囲に散在するアルミニウム製品の塑性加工も例外ではなく、加工に用いる潤滑油には低摩擦や焼付き防止など各種性能の向上が求められている。本講演では、Matlantisを用いて潤滑油の複雑な界面現象を明らかにし、それに基づき膨大な化合物群の中から低摩擦化に資する潤滑油の分子構造を選定した成果について報告する。