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コンパウンドスタートアップにおけるQAの成長戦略

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September 25, 2025

 コンパウンドスタートアップにおけるQAの成長戦略

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September 25, 2025
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  1. コンパウンドスタートアップにおけるQA組織の課題 © LayerX Inc. LayerXのコンパウンド戦略 複数事業の "品質" という礎を、いかに守り機能させていくか? 事業の多角化 それを支える圧倒的な開発スピード

    QA組織の課題 事業の増加 ≠ QA組織のリニアな拡大は不可能 プロダクトごとの品質プロセスのサイロ化 全社共通の品質文化の維持・醸成 8
  2. 2つの側面からアプローチ © LayerX Inc. LayerX QAの「成長戦略」 個人の成長 AIとの協業で作る品質保証の新モデル AIに"任せる"領域:反復的・構造的な"作業"の自動化 人間が"主導する"領域:思考力・複数のコンテキスト理解が求められる"活動"へのシフト

    組織の成長 コンパウンドを加速させる成長のループを創出する チームの品質保証プロセスを定量的に評価し改善を促す チームのフェーズに応じてQAの役割を戦略的に変化させる 個人の経験と組織の仕組みで新たな0→1の立ち上げに再投資する 10
  3. AIに"任せる"領域 反復的・構造的な"作業"の自動化 ※ 活用AIツールの例:Claude code, Cursor, GitHub Copilot, Zapire AI,

    Gemini © LayerX Inc. LayerX QAの「成長戦略」 AIによるテストコードの自動生成 使い捨てのプロンプトを頑張って書かずに 「質の高いテストケース(日本語の指示書)を書く」 ことに集中 テストケースとテストコードのトレーサビリティを維持しながら、テスト自動化を進められる PR差分からテスト観点の自動生成 AIがコードの変更点を解析し、影響範囲に基づいたテスト項目を提案する 仕様のドキュメントからテスト観点の自動生成 Notion等のドキュメントから、テストケースを自動で生成する 12
  4. 人間が"主導する"領域 思考力・複数のコンテキスト理解が求められる"活動"へのシフト © LayerX Inc. LayerX QAの「成長戦略」 高度な品質保証活動 探索的テスト ユーザビリティや想定外の不具合発見

    テスト戦略策定 複雑なプロダクト間(機能間)連携のインテグレーションテスト設計 バグ・リスク分析 データに基づき、潜在的な不具合を予測・防止 チームとプロセスへの働きかけ 品質文化の醸成 チーム全体の品質意識を高めるコーチング活動 プロセス改善 スクラムイベント等を通じたプロセス改善活動 シフトレフト 仕様レビューなどを通じて上流から品質を担保 13
  5. 目指す品質保証のAIと人の役割 © LayerX Inc. LayerX QAの「成長戦略」 マイクロな品質保証 AIが担う「品質の土台」 リグレッションテストは100%自動化されている状態が前提 事前に設計できるスクリプトテストはAIが設計・自動化し、メソッド・機能単位での最低限の品質

    を常時担保す る マクロな品質保証 人間が主導する「品質の向上」 AIが担保したマイクロな単位の品質の上で、人間はユーザーの体験価値を最大化する品質を検証する 探索的テストを通じて、機能間やプロダクト間などより大きな範囲 での体験や想定外の問題をプロアクティブに 発見する 14
  6. 勤怠プロダクトのテストプロセス 現在 未来 設 計 人間が主体となり、テスト戦略(自動 化レイヤーの最適化など)を策定。 大規模機能追加時は、単体テストのテ ストケース設計。 AIが仕様書やPR差分を読み解き、テスト観点やテストケ

    ースの草案を自動生成。 人間はAIの生成結果をレビュー し、より戦略的な観点を加える役割へ。 実 施 構造的なスクリプトテストは自動テス トでカバー。 手動テスト工数の80% は、人間にしかできない探索的テスト に集中。 AIによるテスト設計・実装がテスト自動化そのものを加 速させ、ほぼ全ての構造的テストが自動実行される。 人 間は、探索的テストやAIが出したテスト結果の高度な分 析など、最終的な意思決定に集中。 © LayerX Inc. LayerX QAの「成長戦略」 15
  7. QAの提供価値の変化 © LayerX Inc. LayerX QAの「成長戦略」 これまでの活動 テストの実行と管理に多くの時間を費やす 品質を守る「ブロッカー」としての側面 これからの活動

    AI活用による品質保証の価値最大化 プロセス改善などチームと事業に支援する 品質保証の自己組織化を目指しQAコーチの役割へシフトする 組織全体の品質文化を醸成する「エバンジェリスト」 16
  8. リニアな拡大からの脱却 これまで これから © LayerX Inc. LayerX QAの「成長戦略」 構造 事業が増えるたびに、QAも

    1:1で増員が必要 課題 QAの採用が事業拡大のボトルネックになるリスク。個人の経験に依存し、品質の 「型」が組織に蓄積されない 構造 チームの自律を促し、QAは 1:Nで複数チームを支援 目指す姿 成熟したチームから新規事業へ、人と仕組みを再投資する 18
  9. 個人の経験や勘に依存せず、 「仕組み」でスケールするQA組織を創る 3つのステップで成長のループを実現する © LayerX Inc. LayerX QAの「成長戦略」 可視化と評価 チームの品質保証プロセスを定量的に評価し、現在地を可視化する

    役割の変化 チームの習熟度フェーズに応じて、QAの役割を戦略的に変化させる 経験の再投資 成熟したチームから新たな事業へ、人と仕組みを再投資する 19
  10. Agile TPIをベースとした評価基準で、どのフェーズにいるかを判断 © LayerX Inc. LayerX QAの「成長戦略」 初期フェーズ 0→1プロダクト 役割

    インプロセスQA 活動内容 開発チームの一員としてテスト実務を主体的に実行し、品質文化の土台を築く 移行フェーズ 1→10プロダクト 役割 インプロセスQA + QAコーチ 活動内容 テスト実務と並行し、チームへの知識・スキル移転を開始。品質の仕組み化を推進する 自律フェーズ 10→Nプロダクト 役割 QAコーチ 活動内容 チームの品質自律を側面支援。QAはより横断的なプロセス改善や新規事業へ注力 20
  11. チームが自律フェーズに到達した時、成長のループが回る この①〜③のループを回し続けることで、QAはボトルネックにならず、むしろ新規事業の成 功確率を高めるアクセルとなる © LayerX Inc. LayerX QAの「成長戦略」 ①可視化と評価 Agile

    TPIをベースとした評価基準でチームの品質プロセスを定期的に評価し、その習熟度を可視化する ②役割の変化 成熟した事業のチームは、QAコーチの支援のもと品質活動を自律的に運営できる状態になる ③経験の再投資 成熟したチームからインプロセスQAが卒業し、次の新規事業(初期フェーズ)の支援にアサインされる 21
  12. LayerX QAの成長戦略 © LayerX Inc. LayerX QAの「成長戦略」 個人 AIとの協業による価値の最大化 QAエンジニアは「作業者」から、AIを使いこなす「品質設計の専門家」へ

    組織 「仕組み」と「ループ」による成長のスケール 属人的な対応から脱却し、再現性のある仕組みを創る 事業貢献 QAを「コスト」から「投資」へ 品質保証をコンパウンド戦略を加速させるエンジンへ 23