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アジャイルで広がる感謝の輪
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Motoki Nakamura
October 15, 2025
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アジャイルで広がる感謝の輪
Motoki Nakamura
October 15, 2025
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Transcript
アジャイルで広がる感謝の輪
自己紹介 • 中村 元揮 • クリエーションライン株式会社:SRE • 建設業や製造業などを経験 • 2022年10月:エンジニアに転職
• 2025年8月:クリエーションラインに入社
今回お話しするのは、前職での経験談です。
本日の流れ • 組織構成 • 課題 • 原因 • 行動 •
結果 • 学んだこと • 最後に
組織構成 • 開発チーム:5チーム(各チームにPO・SM配置) • 保守運用チーム:1チーム(SM不在)← 私のチーム • 私がメンバー兼スクラムマスターの役割を担っていた
直面した課題 • スクラムを『やっている』だけだった ◦ デイリースクラムが形式的な進捗報告の場になっている ◦ スプリントレビューが完了報告のみになっている ◦ レトロスペクティブを実施していない •
メンバーの疑問 ◦ 「なぜスクラムをやっているのか?」 ◦ 疑問に対して答えられなかった
なぜ答えられなかったのか(原因) • 自分自身がスクラムの本質を理解していなかった ◦ アジャイル・スクラムに出会って半年程度 ◦ ある程度基礎知識はあるが、実体験に基づいて話せない ◦ 教科書的な説明しかできない ◦
問題は自分にあった • 解決すべき課題 ◦ 「スクラムとは何か?」 「なぜスクラムが良いのか?」という疑問に、自分自身が答 えを持つ必要があった ◦ 成功体験を積む必要があった
行動① 研修を通してアジャイルの本質を学ぶ • Scrum Inc. 認定スクラムマスター研修に参加 ◦ 永和システムマネジメントさんが主催するアジャイルアンギャサポートパスに参加 ▪ 一定の条件を満たした場合、研修に無料で招待していただける制度
▪ 参加者同士でチームを組み、ワークや座学に取り組みながら実践的なスクラ ムを体験できた • 気づき:改善サイクルを回すこと自体が楽しかった ◦ メンバー同士で協力して改善出来ることの喜び ◦ 試行錯誤のプロセスが価値のあるプロダクトを生む
行動② 「感謝」から始めるふりかえり • チームにレトロスペクティブを導入 ◦ ふりかえることで、成果や課題が目に見えるようになった • 問題発見:ふりかえりが暗い雰囲気で始まる ◦ 解決策:「感謝したいこと」セクションを追加
なぜ「感謝」を取り入れたか • 感謝の力 ◦ 利他的行動が増える、人間関係の改善、ストレス軽減、判断精度アップ ◦ 幸福度アップ、よく眠れるようになる ◦ 職場の無礼、陰口、侮辱がなくなる、うつ対策 •
組織への効果 ◦ 協力行動が促進される ◦ 信頼関係が強化される ◦ 組織全体の雰囲気が改善 • 情けは人のためならず
行動③ 組織全体への展開 • アジャイル・スクラム関連の勉強会を開催 • 各チームをごちゃ混ぜにした交流会を開催 • スクラムマスター同士の定例会を実施(隔週) ◦ 勉強会や組織に対する施策の立案、計画
• スクラム関連の情報共有チャンネル開設
結果① チームの変化 • 効果 ◦ ポジティブな雰囲気で建設的な対話ができるようになった ◦ チームメンバー間の信頼関係が強化された ◦ チームで問題に向き合うようになった
• メンバーが改善サイクルに主体的に参加 • スプリントごとにチームが成長することで、より価値のあるプロダクトを作るには?と考えられるように なった
結果② 組織の変化 • スクラムガイドなどの輪読会が複数チームで発生 • 組織横断的なコミュニケーション活性化 • 改善文化が組織全体に定着 • 一人の成長
→ チームの成長 → 組織の成長
学んだこと • 一人の成長が組織を変える • 形式的なスクラム→自分自身が本質を理解→チームに実践→組織全体に広がる • アジャイルの真の価値 ◦ スプリントごとに個人、チーム、組織が少しずつでも成長することで価値あるプロダクトを作れる
最後に • スクラムを「やっている」だけになっていませんか? • もし形式的になっていると感じているなら、まずは自分自身がスクラムの本質を理解することから始 める • 一人の変化がいずれ組織を変える • 目標
◦ 自分たちのチームや組織をより良くしていきたい ◦ 組織改善を牽引する人材へと成長したい ▪ そのために必要なことを探求していく
ご静聴ありがとうございました。