Upgrade to Pro — share decks privately, control downloads, hide ads and more …

社内勉強会でOOPとCleanArchitectureとDDDを勉強し始めたというお話

 社内勉強会でOOPとCleanArchitectureとDDDを勉強し始めたというお話

BASE, Inc. で社内勉強会を開くときに考えた、僕らの学習アプローチと勉強会設計について話しました。

Satoshi Kawashima

October 12, 2019
Tweet

More Decks by Satoshi Kawashima

Other Decks in Technology

Transcript

  1. © - BASE, Inc. これは何? • 社内で勉強会とか始めた話 • 何持ち帰れるの? •

    弊社のOOP/CleanArchitecture/DDDに対する学習アプローチ と勉強会を設計について考えたことを共有 • OOP/CleanArchitecture/DDDそのものについては話しません • 開催して間もないため結果などはほとんど話せません
  2. © - BASE, Inc. オブジェクト指向設計実践ガイド • 単⼀責任のクラスを設計する • 依存関係を管理する •

    柔軟なインターフェースを作る • ダックタイピングでコストを削減する • 継承によって振る舞いを獲得する • その他
  3. © - BASE, Inc. たくさんのものに繋がっている CleanArchitecture XP TDD パタン‧ランゲージ DDD

    デザインパターン OOP リファクタリング マイクロサービス
  4. © - BASE, Inc. ⼈がたくさん集まると、知識も集まる • ⼀⼈ひとりが部分領域をカバーしあえば、全体としてある程 度の網羅率が獲得できる • 完璧でなくて良い

    • OOPだけでは語れない現実の開発を、語れるだけの知識を ⽤いて具体的な開発を1回やってみるという内容なので、広く て薄い感じで良い • 輪読会してから実践だといつ終わるか分からない
  5. © - BASE, Inc. • 給与システムのケーススタディ • システム開発の例題として、給与システムの要件と ユースケースが書かれている章 •

    本当はその後の章でデザインパターンを使って実装 するための題材 • 要件定義やらユースケース分析などをスキップして いきなり開発をスタートできそうだった
  6. © - BASE, Inc. 要件(というかユーザストーリー) • 従業員の⼀部は時給である。彼らの給与は、従業員レコードが持つフィールド項⽬の ⼀つに登録されている時給をベースに⽀払われる。給与は毎週⾦曜⽇に⽀払われる。 • 従業員の⼀部は固定給である。彼らの給与は⽉末に⽀払われる。⽉給の額は、従業員

    レコードのフィールド項⽬の⼀つである。 • 固定給の従業員の⼀部は、営業成績に応じて成功報酬を受ける。彼らは、売上⽇と 売上⾦額を記録したレシートを提出しなければならない。成功報酬額は、彼らの従業 員レコードのフィールド項⽬の⼀つに登録されている。彼らの給与は隔週⾦曜⽇に⽀ 払われる。 • ………(続く)
  7. © - BASE, Inc. ユースケース • 新しい従業員を追加する • 従業員を削除する •

    タイムカードの処理を要請する • 売上レシートの処理を要請する • 組合サービス料の処理を要請する • 従業員レコードの詳細を変更する(例:時給や組合費) • 当⽇の給与⽀払い処理を⾛らせる
  8. © - BASE, Inc. 参加者のロール • タイピストの役割 • モブがしてくれと頼んだことを理解すること •

    モブを信頼し、⾃分では試さないことも試す • モブの役割 • 問題解決につながる論理的ステップを⾒つける⼒になること • モブ全体の理解の⽔準を上げるため貢献すること
  9. © - BASE, Inc. 曖昧で点と点でしか無い理解 Specificationύλʔϯ υϝΠϯϞσϧ Entity ValueObject ڥք͚ͮΒΕͨ

    ίϯςΩετ ⾔語化出来ない ⾔語化出来る Repositoryύλʔϯ ϢϏΩλεݴޠ
  10. © - BASE, Inc. ⾔語化し、⼈に教える • ⼈に教えることで⾔語化が強制される • ⾔語化によって以下の効果が期待できる •

    ⾃分の知識を体系的に整理 • ⾜りなかった知識の発⾒ • 他の⼈からフィードバックがもらえる =>より深い理解へ
  11. © - BASE, Inc. 教えられた⼈は • おそらく⾔語化されてもそんなに理解できない • 書籍だけでも難しい概念なので •

    しかし⽬の前には具象となるコードもあるので、コードと のセットによってある程度の理解が出来る • @nrslibさんのボトムアップDDDに近いアプローチ • 本を読んでなくてもこれまでの⾃分の経験と整合性のある 知識に出会えると感動する(かも)
  12. © - BASE, Inc. 参加者の感想 メンバーと共通の⾔語や知識ができたのでよかったです。 ずっとひとりでやっていたので、学ぶ過程で得られる知識の多さや、 気付きの多さに感動しています。 ⾃分の知識を伝えたり、伝えることで、知識が深まったりしてよいです。 参加者各⼈の⾔語化をフックに、⾃分の中で違う概念とつながり、「あっということはあれはこ

    う考えられるのでは」という思考の深みを掘り下げる機会になりました。 ⾔語化した結果を踏まえて、実際のコードベース内でOOPを実践しました。CakePHP の中でや るのはそれなりにフレームワークといかに付き合う必要があるかという考えを深めるきっかけに もなりよかったです ひとの操作を⾒るのはおもろい 仕事でアプリケーション開発したことがほとんどないので、ドメインモデリングみたいなことを 考えたことがそもそもないな みんなの⾔語化能⼒が⾼い ※SRE
  13. © - BASE, Inc. モブプロ駆動学習(造語) • みんなで同じコードに向き合う • コードが問題に衝突するたび書籍の知識を使⽤し、 参加者の学習のサイクルが回る

    • 先⾏者は⾔語化とコーディングによるモデル検証 • それ以外の⼈はコードとセットになった情報収集と モデル化が促進される
  14. © - BASE, Inc. 課題 • 参加者が互いに信頼してないと成⽴しない(重要) • 曖昧な知識のまま実践している、という前提でやって いるのでお互い技術的な弱みを⾒せあっている状態

    • ⼈の気持ちや状況を汲み取らない⼈が仮に1⼈いるとし たら、それだけ全てが根本から崩壊してしまう • 今はいません