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日本初のスクラム本「アジャイルソフトウェア開発スクラム」から20年の節目に翻訳者にいろいろ聞く

@ orinbou
October 01, 2023

 日本初のスクラム本「アジャイルソフトウェア開発スクラム」から20年の節目に翻訳者にいろいろ聞く

XP祭り2023
2023/09/30(土)
https://confengine.com/conferences/xp2023/proposal/18857/20
セッションのスライドです。

@ orinbou

October 01, 2023
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Transcript

  1. 1
    日本初のスクラム本「アジャイルソ
    フトウェア開発スクラム」から20
    年の節目に翻訳者にいろいろ聞く
    XP祭り2023
    2023/09/30(土)

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  2. 2
    自己紹介(インタビュアー)
    会 社 : 株式会社ビッグツリーテクノロジー&コンサルティング(略称:BTC)
    氏 名 : 砂田 文宏(Sunada Fumihiro)
    資格など :
    • AWS Certified Solution Architect Professional
    • AWS Certified DevOps Engineer Professional
    • Kubernetes技術者認定 CKA(Certified Kubernetes Administrator)
    • Kubernetes技術者認定 CKAD(Certified Kubernetes Application Developer)
    • Kubernetes技術者認定 CKS(Certified Kubernetes Security Specialist)
    • 認定スクラムマスター(Certified Scrum Master)
    • 認定プロダクトオーナー(Certified Scrum Product Owner)
    • 情報処理技術者試験:いろいろ
    執筆など :
    • Agile Japan 2016 公認レポーター(ManasLink ONLINE)
    http://www.manaslink.com/articles/14786
    • ぼくのアジャイル100本ノック(親方Project & あじゃてく)
    執登壇など :
    <講演登壇>
    • DevLOVE現場甲子園2013(団チーム)
    • XP祭り2014&2021LT、2019登壇、他
    Recently
    Expired!!! 🥺
    X : @orinbou

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  3. 3
    自己紹介(インタビュイー)
    会 社 : 株式会社ビッグツリーテクノロジー&コンサルティング(略称:BTC)
    氏 名 : Atsushi Kon-no, Ph.D.
    資格 :
    • 第一級陸上無線技術士
    • 電気通信主任技術者(第一種)
    • オンライン情報処理技術者(ネットワークスペシャリスト)
    執筆など :
    • 書籍監訳、共訳、共著、六十数冊
    • 雑誌記事執筆多数
    執登壇など :
    <講演登壇>
    • Scrum Regional Gathering Tokyo 2013
    • Garther Summits 2018 https://amzn.to/3rsgZlh
    🍷ざんまい
    I love it!

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  4. 4
    本日のアジェンダ
    1. セッション概要
    2. 本日のスコープ
    3. インタビュー
    4. おまけ

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  5. 5
    ■はじめに
    日本初のスクラム本が発売されてから今年でちょうど20年。その節目に、翻訳者のひとりで
    ある今野睦さんにBeyond The Timeということで、当時のことをエピソードなどを交えて、
    いろいろと質問しちゃおうという企画です。セッションはいくつか用意した質問をインタビュー形
    式で話をお伺いする予定です。当日の流れ次第では話が脱線してあらぬ方向へ行くかも
    しれませんがそれも含めてゆるくお楽しみいただければと思います(笑)
    ■本の情報
    名称:アジャイルソフトウェア開発スクラム(アジャイルソフトウェア開発シリーズ)
    作者:ケンシュエイバー,マイクビードル,テクノロジックアート,Ken Schwaber,Mike Beedle,
    長瀬嘉秀,今野睦,スクラムエバンジェリストグループ
    出版社/メーカー:ピアソンエデュケーション
    発売日:2003/09
    セッション概要

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  6. 6
    本日のアジェンダ
    1. セッション概要
    2. 本日のスコープ
    3. インタビュー
    4. おまけ

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  7. 7
    本日のスコープ

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  8. 8
    アジャイル開発関連日本語書籍年表(広域)
    https://speakerdeck.com/takaking22/agile-and-scrum-and-us?slide=15
    https://bit.ly/3iTDYxA
    詳細は次
    ページ参照
    日本でインター
    ネット接続サービ
    ス開始
    Windows
    95発売
    Java
    登場
    Linux
    登場

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  9. 9
    アジャイル開発関連日本語書籍年表(西暦2000年前後) https://bit.ly/3iTDYxA







    日本初の
    スクラム本
    :今野さんが関わった書籍

    凡例
    Windows
    95発売
    Java
    登場

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  10. 10
    本日のアジェンダ
    1. セッション概要
    2. 本日のスコープ
    3. インタビュー
    4. おまけ

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  11. 11
    インタビュー

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  12. 12
    i := 0. “はじめに(超高速静止)”
    アジャイルコミュニティでは久々の登壇(アジャイル系10年ぶ
    りの登壇)だと思うのですが少しだけ心境をお伺いしてもよいで
    すか?
    https://confengine.com/conferences/xp2023/schedule https://www.amazon.co.jp/dp/4571410697
    日本初の
    スクラム本
    の翻訳者
    の方たち

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  13. 13
    i := 1. “はじめに”
    アジャイルコミュニティでは久々の登壇(アジャイル系10年ぶ
    りの登壇)だと思うのですが少しだけ心境をお伺いしてもよいで
    すか?
    • とのこですが、温故知新といいますので少しだけ過去の話を

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  14. 14
    • 当時、最新情報はネット(newsgroup)で得るのは難しかったので、洋書を読むしか
    なかった。「せっかく読んでいるなら、訳してよ」みたいなノリ
    • 儲かるならプロの翻訳が受けてくれている
    • 下世話な回答ですが、SNSの普及していない時代でしたので、
    • 個人では宣伝できないので売れない、売名にもならないのでやりたがらない。
    儲かりません。
    日本初のスクラム本を翻訳することになった経緯について教え
    てください。
    また(非常に下世話な質問ですが)翻訳って儲かりますか?
    i := 2. “スクラム本を翻訳した経緯など”

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  15. 15
    • 訳したい書籍がない & 陳腐化した情報を提供して対価を得る気まずさ
    • SNSの普及?によって売名できるようになり、翻訳権の取り合いになって嫌になった
    • 国際競争力の低下
    • 翻訳しただけでその道の大家でもないのにちやほやされるなぞ
    i := 3. “最近、翻訳されない理由について”
    最近、翻訳されないのはなぜですか?

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  16. 16
    • 新しいものに対して保守的な人たちはいつでもいる。
    – 0-1の人種は、どうしたら新しいものが役に立つかを考える
    – 10-100の人種は、どうしたら新しいものを使わないでいいかを考える。
    • そもそも、
    組織が未熟。
    そもそもアジャイル「開発」に限らず、ソフトウェア開発自体がうまくいっていない
    私は時々「日本のコンテキストだとアジャイルやスクラムがう
    まくいかない」というような意見を見かけることがあるのです
    が、そのような意見についてどう思われますか?
    i := 4. “アジャイルやスクラムは日本でうまくいかないのか?”

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  17. 17
    • 企業がITセントリックになっていない。つまり、アジリティに欠けている。
    • たとえば、SDN(Software Defined Network)みたいに製造業でラインを変えることは難しい。
    • →いきなり、ギガファクトリは辛いからじゃぁソフトPLCからみたいな
    ソフトウェア開発のコンテキストではなく、組織がティール
    組織のようでないとアジャイルは開発のみにとどまる。
    組織が未熟とはどうゆうことでしょうか?
    i := 5. “アジャイルやスクラムは日本でうまくいかないのか?#2”

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  18. 18
    未来の話を伺う前に
    i := 6. “未来の話をの前に”
    未来の話を伺う前に...
    ちょっとそのまえに、、、

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  19. 19
    セレンディピティ
    Silicon Valley is a mindset, not a place.
    ときどき渡米されていますが、主にどちらへ行かれています
    か?また、現地へ行くことの利点や得られる刺激や情報などに
    ついて教えてください。
    i := 7. “ときどき渡米する理由”
    https://akon.hatenablog.com/archive/2021/04/14

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  20. 20
    • (すごく狭い範囲の見聞ですが)DXとかアジャイルとか当たり前すぎて、
    あえていわない。
    デザインシンキングの後にソフトウェア開発
    シリコンバレーのスタートアップはアジャイルなんでしょうか?
    i := 8. “シリコンバレーのアジャイルについて”

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  21. 21
    • やっと、未来のことについてお聞きします
    i := 9. “未来のことについて”
    やっと、未来のことについてお聞きします

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  22. 22
    • IDEF0+仕様記述→プロンプト・エンジニアリング→超高速停止
    • Leon J. Osterweilのプロセスプログラミング+プロセスマイニング→プロンプト・
    エンジニアリング→超高速停止
    • 直観フェーズのサポート
    40年以上かわっていないのですが
    i := 10. “未来のことについて(特別な思い入れがあるもの)”
    今野さん自身は、アジャイルやスクラムなど、特別思い入れのあ
    る開発手法やフレームワークなどありますか?
    https://ja.wikipedia.org/wiki/IDEF0

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    • 触媒→CO2からメタン&メタノール燃料、タンパク、ダイヤモンド、エチレン(ポリマー)
    • →H2Oから水素と酸素→人工光合成(光触媒)
    • プログラマブル・マテリアル
    • CO2 + 4H2 → CH4(メタン) + 2H2O
    古典コンピュータの1000万倍のマシンパワーでなにをしょうか
    i := 11. “未来のことについて(今最も興味があること)”
    日本のIT黎明期を駆け抜けてきた今野さんですが、今最も興
    味を持っていることはなんですか?
    (※一旦、呑み/食べ歩き以外でお願いしますw)

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  24. 24
    • ソフトウェア開発におけるプロセスとは、定義されたプロセス「ではなく」、予測不可能な経験的なプ
    ロセスであり、予測することをあきらめなければならない→プロセスプログラミング
    • XP準拠やスクラム準拠などの厳格なプロセス症候群に冒されないでほしい
    i := 12. “未来のことについて(「監訳者あとがき」より)”
    日本初のスクラム本の「監訳者あとがき」をふまえて、参加者へ
    メッセージをいただけますか?
    http://akon.my.coocan.jp/book/agile2.htm
    「スクラム」という用語を逆輸入することになったことを日本のソフトウェア業界で糊口する者として恥ている。しかし、すばらしいメタファであ
    る(開発プロセスには、デザインパターンと異なり、建築のメタファが当てはまらないことを忘れてはならない)。ラガーマンがラグビーボールの
    バウンドが予測するように、我々もソフトウェア開発において予測したいものである。しかし、本書で書かれているように、ソフトウェア開
    発におけるプロセスは、定義されたプロセス「ではなく」、予測不可能な経験的プロセスであり、あきらめなければならない。憂いたう
    えで、確率の高い油田探索プロジェクトとしなければならない。その方策の一つが本書の主題である、スクラムである。
    アジャイル開発としてXPが有名であることもあり、どちらがよいかという議論がされているが、このような愚行はやめてほしい。どちらがよいか
    でなく、どのプラクティスが目の前のプロジェクトに最適かを判断してほしい。そのためにもいろいろな方法論を学んでほしい。読者の労力
    を軽減するために、少しだけXPと違いにふれると、スクラムは管理的である。そして、ミーティングのプラクティスがシンプルで明確である。こ
    んな観点で、本書を読み、読者のプロジェクトで利用できるプラクティスが本書で見つかれば幸いである。間違ってもXP準拠とかスクラ
    ム準拠などという厳格なプロセス症候群には冒されないでほしい。
    余談であるが、本書の著者がはじめてスクラムを組んだEasel社はSmalltalkベンダでもあった。XPのKentもSmalltalkで開始した。
    これは偶然ではないだろう。ちなみに、断るまでもないが、当時、Smalltalkがメジャーな言語であったわけではない。もし読者が他の言
    語とうまくいかないようならばSmalltalkで試みることを勧める。Just kidding!
    最後であるが、日本を代表するアジャイリストたちによって、本書が訳されたことをここに記して筆を置く。
    「監訳者あとがき」
    全文

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  25. 25
    Slow Food, Slow Living, and Slow Development.
    ♪スローなブギにしてくれ♪

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  26. 26
    ここで、皆さまへお願い
    本日お伝えしたような
    ITやアジャイルの黎明期の歴史話を
    もっといろいろと聞いてみたいな...
    という人は、Discordのスレ(#eトラック)に
    感想やご希望のコメントを
    ご記入いただけると幸いです。
    今後の企画の励みになりますので是非お願いします

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  27. 27
    本日のアジェンダ
    1. セッション概要
    2. 本日のスコープ
    3. インタビュー
    4. おまけ

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  28. 28
    おまけ

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  29. 29
    • 英語の情報をとっているひとは少数だったのではないかな
    • SNSが普及していない時代だったので、一部のコミュニティ限定
    2001年にアジャイルソフトウェア開発宣言が発表されました。も
    のすごくセンセーショナルな出来事だったと思うのですが、当時の
    日本ではどんなムーブメントを巻き起こしていましたか?
    omk := 1. “アジャイルソフトウェア開発宣言の発表について”
    https://agilemanifesto.org/iso/ja/manifesto.html

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    OMTのときのようなインパクトはなかった
    • XPってケント・ベックがもっともらしくまとめたけど、当時のSmalltalkerにとっ
    て当たり前
    omk := 2. “アジャイルソフトウェア開発宣言の発表について#2”
    (上記に続けて)上記のムーブメントを今野さんはどう受け止めて
    いましたか?また、それは今野さんにどんな影響を与えましたか?
    https://agilemanifesto.org/iso/ja/manifesto.html

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  31. 31
    • 着手がはやかったのは「オブジェクト指向開発のプロジェクト管理 : ケーススタディとフレーム
    ワーク:Succeeding With Objects」
    • 出版されたのは,遅いですが,実はこれが初めての翻訳でした.Adeleに指名していただけなけ
    れば,このような名著の翻訳にかかわれなかったでしょう.
    omk := 3. “はじめて翻訳/執筆した本について”
    日本初のスクラム本をはじめ、アジャイル関連だけでなく、数多く
    の翻訳をご経験されていますが、一番最初に翻訳/執筆した
    書籍はどんな本ですか?
    http://akon.my.coocan.jp/book/swo.htm
    https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/0201628783/objectsmallta-22

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  32. 32
    古い
    新しい
    omk := 4. “今野さんにいただいた書籍たち(年代昇順Sort)”

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