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エラーバジェット枯渇の原因 - 偽陽性との戦い -

エラーバジェット枯渇の原因 - 偽陽性との戦い -

SRE Kaigi 2025 LT 大会で登壇させていただいた際の資料です。
https://2025.srekaigi.net/

Tomonori Hayashi

January 26, 2025
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Transcript

  1. Tomonori Hayashi • NTT コミュニケーションズ ◦ ノーコード AI ツール「Node-AI」の開発/運用 ◦

    ソフトウェアエンジニア ▪ Front:TypeScript - React/Next.js ▪ Infra:Google Cloud • Google Cloud Partner Top Engineer 2024 - 2025 • Google Cloud Partner Tech Blog Challenge 2024 個人カテゴリ 優秀ブログ • Google Cloud All Certifications • コミュニティ ◦ Google Cloud 公式ユーザーコミュニティ「 Jagu’e’r」 ▪ オブザーバビリティ分科会 運営 ▪ エバンジェリスト 2 @pHaya72 @t_hayashi
  2. 改めて定義をおさらい 4 エラーバジェット とは “エラーバジェットは、 100% を信頼性の目標とすることは、基本的にいかな る場合にも間違って いるという所見から生じたもの です。

    … 企業やプロダクトは、システムの可用性のターゲットをはっきりさせなければ なりません。そのターゲットがはっきりすれば、 エラーバジェットはその可用 性のターゲットを 1 から引いたもの になります。 … エラーバジェットの利用は、開発と SRE との間の動機付けの構造的な競合 を解決します。...SRE とプロダクト開発者は、 機能のリリース速度を最大化 するためにエラーバジェットを使うことを目標にします 。” — 書籍「サイトリライアビリティエンジニアリング」 1章 イントロダクション
  3. 偽陽性のエラーがはびこっていた 8 適切なエラーハンドリングの重要性 バーンレートアラートによって、 ある程度の頻度でサービス異常に気づきデバッ グする機会を得られるようになった 一方で、挙がったエラーが必ずしも「対応すべきサービス異常」であるかというと そうではなかった → 実装の中で「

    適切でないエラーハンドリングにより 500 番台のステータス コードを挙げている 」部分が多々存在した 本来、エラーバジェットが削られるようなエラーではない( = 偽陽性のエラー ) にも関わらず、とりあえずのエラーハンドリングによりアラートが飛んでいる こ とがわかった
  4. 偽陽性のエラーがはびこっていた 9 適切なエラーハンドリングの重要性 バーンレートアラートによって、 ある程度の頻度でサービス異常に気づきデバッ グする機会を得られるようになった 一方で、挙がったエラーが必ずしも「対応すべきサービス異常」であるかというと そうではなかった → 実装の中で「

    適切でないエラーハンドリングにより 500 番台のステータス コードを挙げている 」部分が多々存在した 本来、エラーバジェットが削られるようなエラーではない( = 偽陽性のエラー ) にも関わらず、とりあえずのエラーハンドリングによりアラートが飛んでいる こ とがわかった まずはこのエラーハンドリングから 継続的に見直していく必要がある
  5. 前述したエラーバジェットの利用まだ先 10 サービス異常を検知するために 元々解決したい課題感としては、「サービスの異常を発見できない」「異常が発見で きても迅速にデバックできない」というものだった 特に前者を解決するために「 何かしらの基準でアラートを仕掛けたい 」というモチ ベーションがあった 今回は「設定した時間内にエラーバジェットを枯渇する速度

    」=「バーンレートア ラート 」を採用して「サービスの異常を発見できない」課題にアプローチ • リクエストの総数に対して、 200~400 番台のリクエストを成功 • リクエストが偽陽性を含む 500 番台をあげる たびにアラートしていてはオ オカミ少年になりかねない → サービス異常を緩く検知する意図でバーンレートアラートを利用
  6. 前述したエラーバジェットの利用まだ先 11 サービス異常を検知するために 元々解決したい課題感としては、「サービスの異常を発見できない」「異常が発見で きても迅速にデバックできない」というものだった 特に前者を解決するために「 何かしらの基準でアラートを仕掛けたい 」というモチ ベーションがあった 今回は「設定した時間内にエラーバジェットを枯渇する速度

    」=「バーンレートア ラート 」を採用して「サービスの異常を発見できない」課題にアプローチ • リクエストの総数に対して、 200~400 番台のリクエストを成功 • リクエストが偽陽性を含む 500 番台をあげる たびにアラートしていてはオ オカミ少年になりかねない → サービス異常を緩く検知する意図でバーンレートアラートを利用 リリース速度を最大化するような エラーバジェットの利用はまだまだ先になりそう
  7. CREDITS: This presentation template was created by Slidesgo, and includes

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