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IETF118参加報告 ~dmm wg, cats wg最新動向~

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February 05, 2024
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IETF118参加報告 ~dmm wg, cats wg最新動向~

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  1. 自己紹介 • 石原 匠 / takuan ◦ 所属 : 慶應義塾大学大学院

    政策・メディア研究科 修士1年 / WIDE Project ◦ 研究テーマ : Multi-access Edge Computingのアーキテクチャ ▪ keyword : MEC, 5GC, ULCL, LADN ◦ 趣味 : 旅行, ももいろクローバーZ (赤推し), 阪神タイガース ◦ IETF参加経験 : IETF113(online), IETF116, IETF117, IETF118 3 @takuan517
 https://github.com/ takuan517

  2. IETF118 プラハ • 日程 : 11/4 ~ 11/10 • 会場

    : Hilton Prague • 参加人数 : 1060人(on-site),688人I(remote) 4
  3. 参加セッション • dmm : Distributed Mobility Management • sml :

    Structured Email • jmap : JSON Mail Access Protocol • dtn : Delay/Disruption Tolerant Networking • mls : Messaging Layer Security • lamps : Limited Additional Mechanisms for PKIX and SMIME • coinrg : Computing in the Network Research Group • cats : Computing-Aware Traffic Steering …. 5
  4. Distributed Mobility Management (dmm) WG モバイルと通信対応ノード間のトラフィックが最適なルートを取るためのIPネットワーク向 けのソリューションを検討するWG • Internet Area

    • SoftBank 松嶋さんがWG Chairを務める • モバイルのセッション情報をIPネットワークへ透明化するモデルやそのシナリオ • モバイルのアンカーを分散できるようなプロトコル RFC • On-Demand Mobility Management (RFC 8653) • Distributed Mobility Anchoring (RFC 8818) • Segment Routing over IPv6 for the Mobile User Plane (RFC 9433) 7
  5. IETF118での議論 議題 • Adoption call ◦ draft-kohno-dmm-srv6mob-arch ◦ draft-zzhang-dmm-mup-evolution •

    Presentation ◦ Mobility Aware Transport Network Slicing for 5G ▪ draft-ietf-dmm-tn-aware-mobility ◦ Computing aware traffic steering use case of mobile user plane ▪ draft-duongph-dmm-computing-aware-ts-mup-sr ◦ SRH Reduction for SRv6 End.M.GTP6.E ▪ draft-kawakami-dmm-srv6-gtp6e-reduced 8
  6. Mobility Aware Transport Network Slicing for 5G • 5Gにおけるネットワークスライシング ◦

    同じインフラ上で複数の5G顧客のための論理ネットワークをサポート • 5GスライスのIP/L2トランスポートへのマッピング ◦ このdraftでは,5Gスライスが対応するIPトランスポートネットワークスライスまたはレイヤー 2トランスポートネット ワークスライスにどのようにマッピングされるかを説明 ◦ 提案されたスライスマッピングは, UEが5Gアタッチメントポイントおよびセッションアンカーを越えて移動する際に 透過的にサポート → WGレビューとlast callの依頼がされた 議論 • スライシングのためのUDPソースマッピングの実装はあるか? ◦ ない • C-Planeのスライスは対応しているか? ◦ draftではC-Planeのスライスもカバーしている • プライベートネットワークは対象か? ◦ パブリック/プライベートの両方をカバーすることを考えているが,この点に関しては WGで議論が必要と考える 9 draft-ietf-dmm-tn-aware-mobility
  7. Computing aware traffic steering use case of mobile user plane

    10 • モバイルユーザープレーンのためのコンピュー ティング認識型トラフィックステアリング(CATS)を 提供するためにセグメントルーティングの使用を 提案 ◦ コンピューティングおよびネットワーキングリソースの両 方を考慮して,モバイルユーザートラフィックを最適な エッジサイトに動的にルーティングすることを目指す ◦ SRv6アンダーレイを介してネットワーク要素とエッジサ イト間でパケットをルーティングするために SRゲート ウェイを使用し,変更なしで既存の 3GPPモバイルネット ワークとSRを統合 draft-duongph-dmm-computing-aware-ts-mup-sr
  8. Computing aware traffic steering use case of mobile user plane

    11 議論 • データパスへの要求は?また,5GCへの影響は?5GCへの期待は? ◦ 5GCに変更を加えるつもりはない • CATS-MUP-Cを5GCのアーキテクチャにハックして,AMFなどで処理されてい るUEの位置情報などを取得することができる.これは5GCに多くのことを要求 していることになるのでは? • このdraftは,5GC/CATSの議論に混乱をもたらす可能性がある.パス/トラ フィックステアリングは,特定のモビリティシステムから独立しているべきであ る. • CATSを採用したルートの広告方法は? ◦ ルートはCATSメトリックを用いて広告される draft-duongph-dmm-computing-aware-ts-mup-sr
  9. SRH Reduction for SRv6 End.M.GTP6.E 12 • モバイルユーザープレーン内のSRv6ネットワークとGTP-Uネットワーク間の相互運 用に対する新しいアプローチを提示 ◦

    既存のEnd.M.GTP6.E動作を改善することを目的とした,よりハードウェアフレンドリーな動作である End.M.GTP6.E.Redを導入 ◦ 元のEnd.M.GTP6.E動作では,2つのSIDを必要としていたが, End.M.GTP6.E.Redでは動作を単一 のSID内にカプセル化することで SRHを削減することが可能 議論 • SRHを調べるより効率的ですか? ◦ SRHを削除する場合,これは通常の IPv6と同じです. • prefixが長い場合のアドレッシングはどのように行われますか? ◦ MUP-SAFIルートのInterwork segment routeとSession transform route-1を使用してアドレスと SID をアドバタイズする. draft-kawakami-dmm-srv6-gtp6e-reduced
  10. Computing-Aware Traffic Steering (cats) WG 14 ネットワークエッジがクライアントとサービス提供サイト間のトラフィックを誘導する方法の 問題を検討するWG • Routing

    Area • サービスのパフォーマンスはネットワーク指標(帯域幅,レイテンシなど)とコン ピューティング指標(処理能力,ストレージ能力,容量など)の両方に依存するため ,これらの指標に基づいてネットワークエッジノードがトラフィックを誘導する最適化 ソリューションが必要 ◦ 理想的には,既存の技術を使用して実装できるアーキテクチャ
  11. IETF118での議論 議題 • Use cases and requirements ◦ AI4ME and

    BBC CATS use cases ◦ Compute-Aware Metrics Working with ALTO ▪ draft-rcr-opsawg-operational-compute-metrics ◦ CATS Problem Statement, Use Cases, and Requirements ▪ draft-ietf-cats-usecases-requirements ▪ draft-an-cats-usecase-ai ◦ Problem Statement and Requirements of end-to-end CATS ▪ draft-yuan-cats-end-to-end-problem-requirement • Framework and architecture ◦ Hybrid Computing and Network Awareness and Routing Solution for CATS ▪ draft-yi-cats-hybrid-solution ◦ Computing and Network Information Awareness (CNIA) system architecture for CATS ▪ draft-yao-cats-awareness-architecture • Gap analysis ◦ draft-yao-cats-gap-analysis • Open Discussion and Next Steps 15
  12. Hybrid Computing and Network Awareness and Routing Solution for CATS

    • 集中化されたコンピューティング情報の認識と分散,集中化されたルーティング決 定を組み合わせたハイブリッドソリューションを提案 ◦ コンピューティング認識型トラフィックステアリングを強化することに焦点にしている ◦ サービス要件に応じて、分散または集中化されたルーティング決定のオプションを提供 16 draft-yi-cats-hybrid-solution ワークフロー概要 1. サービスインスタンスはコンピューティング情報をクラウド管理プラット フォームに報告 2. プラットフォームはこの情報を処理し,ネットワークコントローラーに送信 3. ネットワークコントローラーは,コンピューティングおよびネットワーク情 報の両方を収集・処理し,ルーティングモードを決定 4. 分散ルーティングの場合,コンピューティング情報は決定を下すために 入口ルーターに送信,集中化ルーティングの場合、コントローラーが決 定を下し.入口ルーターに通知 5. 入口ルーターはそれに応じてトラフィックをステアリング https://datatracker.ietf.org/meeting/118/materials/slides-118-cats-3a-hybird-computing-and-network-aware ness-and-routing-architecture-for-cats-00より引用
  13. Computing aware traffic steering use case of mobile user plane

    17 議論 • 遅延に敏感なサービスやアプリケーションには分散アーキテクチャを提案し,リ ソースの割り当てには集中アーキテクチャを提案するということか? ◦ はい • さまざまなサービスフローに対して,デバイス,オーケストレーター、ユーザーが 同じような機能を共有できるような統一されたアーキテクチャがあった方が良 い.これは次のステップで. draft-yi-cats-hybrid-solution
  14. Computing and Network Information Awareness (CNIA) system architecture for CATS

    • 既存のCATSフレームワークに加えて,コントロールセンターコンポーネントを導入 ◦ コントロールセンターは,コンピューティング情報の認識やサービススケジューリングなどコンピュー ティング管理および制御機能を担当 • コントロールセンターによるコンピューティングおよびネットワーク情報の収集を提 案 ◦ この情報に基づいてサービスをスケジュールし,スケジュールされたサービスに基づいてデータパ ケットを転送 18 draft-yao-cats-awareness-architecture
  15. まとめ • 1年を通してIETFに参加する機会をいただけた ◦ NOCボランティア,ハッカソン, WGへの参加 ▪ 初めての国際的なコミュニティ活動 ◦ 継続参加することで,

    WG内の議論について行けるようになったり,知り合いも増えた • I-Dを執筆する ◦ ある程度自分の興味を持つ WG/分野が定まってきた ▪ 過去のドラフトやメーリングリストでの議論もある程度追えた ◦ モバイルが研究テーマなのでそこと絡めていく 参加にあたり,支援していただいたWIDE Project,現地でサポートをしてくださった皆様 に感謝を申し上げます 19