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ユーザによるセルフマネージ可能なネットワークサービス運用システムの事例

tjmtrhs
November 01, 2019

 ユーザによるセルフマネージ可能なネットワークサービス運用システムの事例

ONIC 2019
スライス提供型のネットワークサービスを提供するにあたり、オンデマンド提供などの利点を活かしつつ実装を抽象化できる運用システムの開発が重要です。 運用システムでは、技術を理解しているNWエンジニアだけでなく、ユーザーのセルフポータル利用や他システムからの連携を考慮に入れる必要があるためです。 本セッションでは我々が開発したWeb UIを例にシステム開発の事例を紹介します。

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November 01, 2019
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  1. Copyright © NTT Communications Corporation. All rights reserved. ユーザによるセルフマネージ可能なネットワーク サービス運用システムの事例

    NTTコミュニケーションズ株式会社 技術開発部 田島 照久 ONIC 2019@軽井沢大賀ホール 2019/11/01 1
  2. Copyright © NTT Communications Corporation. All rights reserved. ◼ スライス提供型のネットワークサービスを提供

    ◼ オンデマンド提供などの利点を活かしつつ実装を抽象化できる 運用システムの開発が重要 • 技術を理解しているNWエンジニアだけでなく • ユーザーのセルフポータル利用や他システムからの連携 ◼ 我々が開発したWeb UIを例にシステム開発の事例を紹介 発表概要 2
  3. Copyright © NTT Communications Corporation. All rights reserved. ◼ こんなネットワークサービスは嫌だ

    • リードタイムが長い • 技術ベースのオーダーは難解 • サービスを追加しようにも改修しづらい ◼ サービスデリバリを短くするのは確かに大切 • 拡張性や開発を続けられるのも大事 ◼ ユーザーフレンドリーなサービスは、オペレータにもフレンドリー 使いやすいネットワークサービス 4 ?
  4. Copyright © NTT Communications Corporation. All rights reserved. 実現へのアプローチ 5

    全自動化 直感的な GUI サービスモデル定義 CICD ユーザへの価値提供 API リードタイム削減 継続的な開発 平易なオーダー システム連携 オペレータへの価値提供
  5. Copyright © NTT Communications Corporation. All rights reserved. 制御対象のNW 6

    木村 安宏, SR-MPLSの導入事例と今後の展望について, MPLS JAPAN 2019, Oct. 2019. 一部加筆 6 関西エリア 関東エリア P PE P P P PE PE PE PE PE PE PE PE PE PE PE PE PE SR/MPLSで転送 L3VPN スライス1002 (VRF 1002) スライス1001 (VRF 1001) L2VPN スライス2002 (EVI 2002) スライス2001 (EVI 2001) ツール類 設定 投入
  6. Copyright © NTT Communications Corporation. All rights reserved. システム全体像 7

    GUI ユーザ or オペレータ API デプロイ システム API 監視 システム API restconf ポータル オーケストレータ NW網 netconf 階層ごとに分けてコンポーネント化 永続層は各コンポーネントの 標準的な構成で拡張性を優先
  7. Copyright © NTT Communications Corporation. All rights reserved. 1. サービスモデル定義

    • サービス仕様をデータ構造に落とし込む 2. 全自動化 3. GUI作成 4. API連携 5. システムのCI/CD アプローチ 8
  8. Copyright © NTT Communications Corporation. All rights reserved. ◼ モデル化できないサービスは機械化できない

    • サービス仕様である程度正規化 ◼ サービス仕様 → 抽象化 • 正規化はこだわらない ✓ 過度な正規化は理解の妨げ ✓ 一方、正規化しないフィールドは1トランザクションで変更が必要 • モデルからconfigを生成 ✓ 正しく抽象化されたモデルでは設定箇所以外に影響を及ぼさない ✓ configからモデルを作ると失敗しがち ◼ yangで記述 サービスのモデリング 9
  9. Copyright © NTT Communications Corporation. All rights reserved. ◼ L3VPNサービス仕様

    • static or BGP • subIFの有無 • 経路上限 • QoS (tos) ◼ L2VPNサービス仕様 • LACP接続必須 • QoS (cos) サービス仕様からサービスモデルへ 10 ◼ L3VPN • スライスID • 接続拠点とポート ✓ 接続=BGP ✓ AS番号 ✓ P2Pの/30が2つ ✓ 接続=static ✓ VRRPの/29 ✓ VIP ✓ 静的経路 ✓ 経路数上限 ✓ QoS ◼ IF • テナントID • 速度 • L2用orL3用 ✓ L2の場合 LAG-IFのID
  10. Copyright © NTT Communications Corporation. All rights reserved. ◼ L3VPN

    • スライスID • 接続拠点とポート ✓ 接続=BGP ✓ AS番号 ✓ P2Pの/30が2つ ✓ 接続=static ✓ VRRPの/29 ✓ VIP ✓ 静的経路 ✓ 経路数上限 ✓ QoS ◼ ・・・ サービスモデルからconfigへ 11 vrf 1000 description Test-vrf address-family ipv4 unicast import route-target 64639:1000 ! export route-target 64639:1000 interface TenGigE0/0/0/12 description Cat9300#2_L3VPN vrf 1000 ipv4 mtu 1500 ipv4 address 172.17.1.254 255.255.255.252 router bgp 64639 vrf 1000 rd 10.0.0.1:1000 address-family ipv4 unicast redistribute connected redistribute static ! neighbor 172.17.1.253 remote-as 65000 timers 30 90 address-family ipv4 unicast route-policy OCEAN-IN-v4 in maximum-prefix 51 80 route-policy OCEAN-OUT-v4 out as-override next-hop-self soft-reconfiguration inbound always site-of-origin 10.0.0.1:1000
  11. Copyright © NTT Communications Corporation. All rights reserved. ◼ 各モデルの実装時にレコードのCRUDをどう扱うか

    レコードの論理削除・物理削除問題 12 論理削除 = 削除フラグ 物理削除 = レコード削除 メタな情報を含む、モデル 削除履歴もモデル内に保存可 キーが値重複できることが大事 • オーダーの情報 • ユーザーの情報 物理層 現実世界と一対一対応なもの • 拠点情報 • 機器情報 • 物理インターフェースの情報
  12. Copyright © NTT Communications Corporation. All rights reserved. 1. サービスモデル定義

    2. 全自動化 • 工程の一部ではなく、ツールで完結させる 3. GUI作成 4. API連携 5. システムのCI/CD アプローチ 13
  13. Copyright © NTT Communications Corporation. All rights reserved. 全自動化:新旧のフロー比較 14

    NW管理者 ユーザ 事前コンサル 申請書記入 申請書受領 チェック 設計 作業計画 作業レビュー 設定作業 NW管理者 ユーザ 事前コンサル オーダー投入 ユーザ登録 ポート登録 設定作業のみを自動化しても効果は薄い 全体のフローを自動化
  14. Copyright © NTT Communications Corporation. All rights reserved. 全自動化:新旧のフロー比較 15

    NW管理者 ユーザ 事前コンサル 申請書記入 申請書受領 チェック 設計 作業計画 作業レビュー 設定作業 NW管理者 ユーザ 事前コンサル オーダー投入 ユーザ登録 ポート登録 ワークフローエンジンはスコープ外 • 開発要件が決まりにくい • システムの複雑化・肥大化 • 業務フローの追従が必要 ユーザ登録とポート登録作業で 利用承認フローと分離
  15. Copyright © NTT Communications Corporation. All rights reserved. 全自動化:新旧のフロー比較 16

    NW管理者 ユーザ 事前コンサル 申請書記入 申請書受領 チェック 設計 作業計画 作業レビュー 設定作業 NW管理者 ユーザ 事前コンサル オーダー投入 ユーザ登録 ポート登録 申請書チェックで問題があれば再提 出・チェックで時間がかかる システム的に即時チェック
  16. Copyright © NTT Communications Corporation. All rights reserved. 自動化することとしないこと 17

    自動化 する 自動化 しない サービスオーダー全て • 頻度とリードタイム 故障復旧 • 定型作業化が重要 • 既存configを再投入なので 影響範囲限定 拠点増設 • 台数と頻度が(今のところ)少 • 影響範囲が大きい オーダーのキューイング • 開発規模を大きくする • オーダー頻度に依存
  17. Copyright © NTT Communications Corporation. All rights reserved. 1. サービスモデル定義

    2. 全自動化 3. GUI作成 4. API連携 5. システムのCI/CD アプローチ 18
  18. Copyright © NTT Communications Corporation. All rights reserved. ◼ フレームワークで標準的に(魔改造せずに)実装

    • Python Django ✓ フロントエンド開発よりフレームワーク維持が楽 UI/API開発 19 $ curl -H 'Authorization: JWT xxx’ http://xxx/so-portal/api/so/l2vpn | jq . [ { "uuid": "a6532db9-34a6-4434-93b3-6c25a848f2dc", "tenant": 3, "vlan": 1000, "be_membership": [ { "uuid": "4679e43f-f166-414f-beb9-6699f56bd6ce", "bundle_ether": { "uuid": "96eebba4-233c-4a57-b2fc-388db5827267", "per_pair": "OCNWAKBEGRT01-OCNWAKBEGRT02", "bundle_id": 1008 }, "qos": null } ],
  19. Copyright © NTT Communications Corporation. All rights reserved. 1. サービスモデル定義

    2. 全自動化 3. GUI作成 4. API連携 5. システムのCI/CD アプローチ 20
  20. Copyright © NTT Communications Corporation. All rights reserved. ◼ NW技術の発展で次々新しい機能が利用可能に

    ◼ 運用システムもそれに追従する必要あり ◼ 例:QoSサービス追加 1. サービスモデルに追加、config作成 2. UI作成 3. テスト 4. デプロイ サービス拡張に伴う改修 21
  21. Copyright © NTT Communications Corporation. All rights reserved. 1. サービスモデルに追加、config作成

    2. UI作成 3. テスト 4. デプロイ サービス拡張に伴う改修例:QoSサービス追加 22 ◼ L3VPN • 接続拠点とポート ✓ QoS ◼ QoSプロファイル • 各cos/tosの上限値 policy-map test-L3VPN-ToS-POLICY-2 class MATCH-L3-ToS-67 set precedence 0 ! class MATCH-L3-ToS-5 police rate 100 mbps ! priority level 1 ! class MATCH-L3-ToS-4 bandwidth 80 mbps ! class MATCH-L3-ToS-1 bandwidth 50 mbps ! class class-default bandwidth 10 mbps ! end-policy-map
  22. Copyright © NTT Communications Corporation. All rights reserved. 1. サービスモデルに追加、config作成

    2. UI作成 3. テスト 4. デプロイ サービス拡張に伴う改修例:QoSサービス追加 23
  23. Copyright © NTT Communications Corporation. All rights reserved. 1. サービスモデルに追加、config作成

    2. UI作成 3. テスト 4. デプロイ サービス拡張に伴う改修例 24 ?
  24. Copyright © NTT Communications Corporation. All rights reserved. ◼ アプリケーション自体のテスト

    • 例: flake8による型チェック • 例: cypressによる自動UIテスト ✓ スクリーンショットを自動で取る ✓ 手順書も自動で更新可能 ◼ NW機器との統合テスト • 例: エミュレータ利用 ✓ yangのnetconf部分 • 例: VNF利用 運用システムのCI/CD 25 開発者 検証環境 SaaS
  25. Copyright © NTT Communications Corporation. All rights reserved. ◼ システムのデプロイも自動化

    • ansible • 作業者に依存しない、実施漏れ・設定齟齬の防止 ✓ 本番環境は開発したコンポーネント以外にいろいろ必要 ✓ proxy、ntp、syslog、dns・・・ ◼ 自動化できない手順 • 自動復旧しにくいインパクト大な手順 • 例: モデル変更に伴う ALTER TABLE 運用システム自体のデリバリ 26
  26. Copyright © NTT Communications Corporation. All rights reserved. ◼ NW技術の発展で次々新しい機能が利用可能に

    ◼ 運用システムもそれに追従する必要あり ◼ 例:QoSサービス追加 1. サービスモデルに追加、config作成 2. UI作成 3. テスト 4. デプロイ サービス拡張に伴う改修(再掲) 27 各手順をやりやすい 周辺ツールも同時に 開発することが鍵
  27. Copyright © NTT Communications Corporation. All rights reserved. ◼ ユーザーがセルフマネージできる運用システムを開発

    ◼ サービスモデルの定義で使用技術を隠蔽 ◼ 全自動化でデリバリを短縮 ◼ 技術アップデートに追従できるよう継続的な開発 まとめ 28