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「全員プロダクト開発エンジニア」体制を支えるAIの活用

Avatar for Takumi IINO Takumi IINO
January 16, 2026
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 「全員プロダクト開発エンジニア」体制を支えるAIの活用

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Takumi IINO

January 16, 2026
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  1. 00
 自己紹介 ©Uzabase Inc. All Rights Reserved.
 飯野 卓見 株式会社ユーザベース

    NewsPicks事業部 SRE&QAチーム 2023年入社。2025年3月からSREチームのリーダー。 2026年からSREチームとQAチームが合体しました。 好きなことは依存関係更新 入社後実績 Java 8 → 11とSpring 4 → 5 @troter
  2. ©Uzabase, Inc. All Rights Reserved. 01 NewsPicksのプロダクト開発チームとエンジニア組織の概要 Uzabaseグループ(約1,200名※業務委託を含む) NewsPicks事業(約400名) NewsPicks事業

    プロダクトチーム (約80名) プロダクト開発エンジニア (10チーム約60名) プロダクト マネージャー デザイナー カスタマー サポート SRE+QAチーム Platformチーム 機械学習チーム モバイルチーム 個人課金事業 開発チーム 法人事業 開発チーム 広告事業 開発チーム Speeda事業 (約600名) Corporate他 (約200名) NewsPicks事業 のエンジニア組織 横断技術チーム
  3. ©Uzabase, Inc. All Rights Reserved. 01 プロダクト開発エンジニアは、ユーザーにはプロダクトを通じて、事業部に対しては 社内システムの提供を通じて直接的・間接的に事業に価値提供している プロダクトチーム ユーザー

    プロダクト開発エンジニア 編集部 コミュニティ チーム 動画制作 編成チーム … 特集記事 番組 ニュース モデレーション UI/UX・ 機能性etc 社内システム NewsPicks 各事業部 (300名以上) スマホ・Web アプリ
  4. ©Uzabase, Inc. All Rights Reserved. 01 プロダクト開発エンジニアは、ユーザーにはプロダクトを通じて、事業部に対しては 社内システムの提供を通じて直接的・間接的に事業に価値提供している プロダクトチーム ユーザー

    プロダクト開発エンジニア 編集部 コミュニティ チーム 動画制作 編成チーム … 特集記事 番組 ニュース モデレーション UI/UX・ 機能性etc アプリやWebサービスだけではなく、 事業全体の問題解決をする 社内システム NewsPicks 各事業部 (300名以上) スマホ・Web アプリ 特集がわかり やすい! コメントが有益 で治安が良い! アプリが 使いやすい! 番組が おもしろい! ニュースが 役に立つ! これ全部がNPのユーザー体験
  5. 02
 NewsPicksのSREのミッション ©Uzabase Inc. All Rights Reserved.
 ミッション 誰もが安全かつ高速に開発できるインフラを提供することで、NewsPicksの企業価値を継続的に向上させる レガシーを捨てる

    エンジニアの採用の競争力としても、モダンな技術を使っ ていないと厳しい。組織がスケールするためにレガシー を捨てる 開発効率やセキュリティと重複しているが、これがないと 優先度が下がるので別軸として置く ユーザ体験を向上させる SLIの向上、それに関連する性能向上施策の実施 ユーザ視点でのパフォーマンス測定 リソース効率を高める (CPU使用率が高い状態でも高い レイテンシを保てるようにする ) メディアとしてスパイクアクセスに耐えれられる構成 開発効率を向上させる 開発体験の向上 ビルド・デプロイ頻度を上げる テストの拡充(手戻りを減少させる・大胆なリファクタリン グを確信を持って実施可能にする ) コスト・セキュリティの適正化 適正なコストでサービスを提供しダウンサイドリスクを低 減させる エンタープライズ品質のセキュリティを提供する ミッションを達成するための4つの軸
  6. 02
 NewsPicksのSREのミッション(へのAIの影響) ©Uzabase Inc. All Rights Reserved.
 遅効性の指標で優先順位があげにくい「ユーザー体験の向上」「開発効率の向上」について。 AIのサポートで改善が進むようになりました。 レガシーを捨てる

    エンジニアの採用の競争力としても、モダンな技術を使っ ていないと厳しい。組織がスケールするためにレガシー を捨てる 開発効率やセキュリティと重複しているが、これがないと 優先度が下がるので別軸として置く ユーザ体験を向上させる SLIの向上、それに関連する性能向上施策の実施 ユーザ視点でのパフォーマンス測定 リソース効率を高める (CPU使用率が高い状態でも高い レイテンシを保てるようにする ) メディアとしてスパイクアクセスに耐えれられる構成 開発効率を向上させる 開発体験の向上 ビルド・デプロイ頻度を上げる テストの拡充(手戻りを減少させる・大胆なリファクタリン グを確信を持って実施可能にする ) コスト・セキュリティの適正化 適正なコストでサービスを提供しダウンサイドリスクを低 減させる エンタープライズ品質のセキュリティを提供する ミッションを達成するための4つの軸
  7. 03
 開発でのAIの導入状況 ©Uzabase Inc. All Rights Reserved.
 提供方法 AI(エージェント) 詳細

    開発者全員にシートを提供 Github Copilot 標準配布 GitHub上でCoding Agent として利用可能 Github Copilot Claude Code Claude CodeはAmazon Bedrock経由で利用 任意で導入:費用負担あり (AIツールサポート制度 ) Claude Code Codex Cursor 1ツールまで選択可能 ※2 $22/月まで経費精算が可能。 Maxプランなどの場合は差額を精算 Slack Bot ChatGPT 全社IT部門で導入している ChatGPTと統合されたSlack Bot (最近リニューアルしたので裏側は変わっているかも、、) すぐに利用できるよう(シャドーITが発生しすぎないよう)、主要なAIについては導入の整 備を行っています※1 。 ※1:Notion AIなどSaaSのAIの活用も進んでいます。 ※2:2ツールまで選択可能になるように調整中
  8. 04
 AWSのリソースの状況を自然言語でクエリする ©Uzabase Inc. All Rights Reserved.
 aws cliって機能豊富です。自分は全然覚えられないので使い方を毎回検索しています。 •

    目的の情報を取得するためにはどのAPIを使えばいいか • 取得できたJSONのどの要素を見るべきなのか AIに問い合わせると、JMESPath付きのコマンドがすぐに得られます。 入力: aws cliを使ってelasticacheのクラスターのバックアップの保存期間を一覧したいです。 出力: aws elasticache describe-replication-groups \ --query 'ReplicationGroups[*].{ReplicationGroupId,Description,SnapshotRetentionLimit,SnapshotWindow}' \ --output table たまにしか使わない知識は「必要になって覚えて、しばらくして忘れて」を繰り返すことが多い のではないでしょうか。 利用APIやクエリのサンプルがあれば深掘りもできるので最初の一手として便利です。
  9. 04
 自動化のためのグルーコードを生成させる ©Uzabase Inc. All Rights Reserved.
 開発者がサービスレベル目標をセルフサービスで設定できる仕組みを提供しています。 Notion DBのExport&PRは触手がのびず手動での作業が必要なままでした。

    ここをAIに整備してもらいました。 リポジトリ (GitHub) CDK for Terraform New Relic アラート チームチャンネル に通知 ダッシュボード 確認 反映 Slack 開発チーム 設定 cdktf deploy • Service Levels • Dashboard • AlertPolicy • AlertConfition • Workflow SLO DB (Notion) Export&PR
  10. 04
 自動化のためのグルーコードを生成させる ©Uzabase Inc. All Rights Reserved.
 リポジトリ (GitHub) SLO

    DB (Notion) Export&PR やることは大まかに次の二つです。 1. NotionからDBの内容をExportする(必要に応じて項目の整形も行う)。 2. 1.を実行した差分から、Pull Requestを自動で作成する。 それぞれをAIにお願いしてみます。 • Claude Codeに@notionhq/clientを使うという条件でExport処理作成を依頼 • GitHub Copilot ※ にgithub actionsでのPR作成の自動化を依頼 初めて使うライブラリやCI/CDの設定は動かすまでがすこし気が重いです。 やりたいことがわかっているが最初の一歩がなかなか踏み出せない時はAIの力を借りています。 ※:「GitHubのことはGitHubが一番詳しいはずだ」という推測の元使い分けています。
  11. 04
 定義から自動生成したコードの取り込みを任せる ©Uzabase Inc. All Rights Reserved.
 何度も発生させてしまった行動ログに関する障害※1 をきっかけに、再発防止策の一環として 行動ログをTypescriptで定義し、定義からモバイルアプリ向け型定義を自動生成しています※2

    。 取り込み作業(パッケージの更新やコードの修正)をAIに任せてGitHub上で完結させようと 目論んでいます(試験運用中)。 非定型の作業でも大まかな手順が決まっているならAIにやらせてみましょう。 行動ログ定義のリポジトリ Issuesへのラベル付与をトリガーに 組み込み手順にしたがって claude codeがPRを作成 releases Issues release作成をトリガーに 変更履歴や組み込み手順を記載した Issueを登録 PR モバイルアプリのリポジトリ 開発者に通知 ※1:ログ欠損という失敗からの学びと問題解決を振り返る - Uzabase for Engineers ※2:ログ仕様書から自動生成されたJarをAIで安全にAndroidアプリに取り込む仕組みをつくった - Uzabase for Engineers
  12. 04
 軽微な修正の計画とPR作成を任せる ©Uzabase Inc. All Rights Reserved.
 様々な場所から上がってくる軽微な修正依頼の計画とPR作成を任せています。 GitHub上で実行すると過去のPRの議論なども参考にしつつ計画を立ててくれます。 計画の良し悪しは開発者が判断し、良さそうならPRの作成も依頼します。

    ダメな場合はすぐに諦めます。(GitHub上での実行にこだわりすぎない) Issues PR ラベルをトリガーに 計画を作成 ラベルをトリガーに 計画にそってPRを作成 ラベル付与 計画を確認 良さそうならラベル付与 ダメそうなら人間が対応 開発者
  13. 05
 自然言語でログ解析を行う ©Uzabase Inc. All Rights Reserved.
 アクセスログ解析などのアドホック解析において、作業を大幅に効率化できます。 • ログ収集:ログを一定期間分取得

    • データ変換:解析しやすいファイル形式に変換 ◦ Parquet形式(推奨): DuckDBからアクセス ◦ SQLite形式: 手軽に始められる選択肢※ • 解析実行:日本語でクエリを記述して解析を実行 • レポート生成:結果を自動でレポート化 ログ取得スクリプト、変換スクリプト、解析スクリプト、すべてをAIが用意してくれます。 データ処理の手間はAIに任せ、解析結果の考察や意思決定など、より本質的な業務に時間を使い ましょう! Amazon Athena ログバケット 既存のサービスを活用した 分析もできますが 日本語での対話的な解析は 体験が良いです。 claude code ※:飯野はruby+sqliteを使っていました。今ならrailsをuiとして使うのも良さそうです。db migrationで中間データ用テーブルの管理も簡単です。
  14. 06
 自分の担当領域の枠を超えた貢献 ©Uzabase Inc. All Rights Reserved.
 AIの活用により、未経験のコードベースでもバグ修正や機能追加が可能になりました。 その結果、担当領域の枠を超えた貢献が加速しています。 •

    サーバーサイドのエンジニアが ◦ iOSアプリの障害ログをAIに入力し、原因を特定 ◦ AWS CDKのインフラ管理コード、CDK for TerraformのSnowflake管理コードの改善 ▪ AIを使う上で型が大きな助けになっています。 • QA/SET(software engineer in test)のエンジニアが ◦ 不具合報告を元にバグを修正※ ▪ Web版NewsPicks(Next.js)/共通APIサーバー(Spring Framework)/分析基盤(digdag), 他 ◦ Web版NewsPicksのコンテナ・デプロイフローの最適化 • 組織の変化 ◦ サーバーサイドとモバイル間での柔軟な異動 各領域の担当エンジニアによるレビューは引き続き必要ですが、誰もがどの領域にも貢献できる 環境が整いつつあります。 ※:QAエンジニアが「AIを使って開発者になる」とバグ修正が捗る - Qiita
  15. 07
 まとめ ©Uzabase Inc. All Rights Reserved.
 • AIの普及により、未経験のツールやコードベースに対する敷居が下がりました。 •

    チームの生産性を向上させるための(AIを使った)仕組みづくりを始めたところです。 • 障害対応へのAI活用も始めています。 • しかし、現時点では仕組みづくりまでは進んでいません。 ◦ クラウドベンダーやオブザーバビリティツールのAI機能に期待しています。 ◦ 例えばAWS DevOps Agent(開発環境で検証中) ▪ ログも実行環境もDBもAWS上にある場合にアクセス管理をAWSに任せること ができセキュアです。AWSの知識も最高レベル。API呼び出し結果が思考の 内容もログとして残るので勉強にもなります。すごく良さそう。 ◦ 進化が速いので、障害対応の初手でAgentに調査をお願いする日も近そうです。 • SREもチームとしては発展的解消してしまうかも、、