Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
NestJS-tRPCと戦術的DDDのいいとこどりをしてバックエンドTypescriptの設計...
Search
与謝秀作
March 17, 2025
Technology
0
150
NestJS-tRPCと戦術的DDDのいいとこどりをしてバックエンドTypescriptの設計をした話
与謝秀作
March 17, 2025
Tweet
Share
Other Decks in Technology
See All in Technology
日本MySQLユーザ会ができるまで / making MyNA
tmtms
1
230
Engineering Managementのグローバルトレンド #emoasis / Engineering Management Global Trend
kyonmm
PRO
6
940
これからクラウドエンジニアになるために本当に必要なスキル 5選
hiyanger
1
450
SpannerとAurora DSQLの同時実行制御の違いに想いを馳せる
masakikato5
0
500
技術好きなエンジニアが _リーダーへの進化_ によって得たものと失ったもの / The Gains and Losses of a Tech-Enthusiast Engineer’s “Evolution into Leadership”
kaminashi
0
180
移行できそうでやりきれなかった 10年超えのシステムを葬るための戦略 / phper-kaigi-2025-ryu
carta_engineering
0
680
製造業の会計システムをDDDで開発した話
caddi_eng
3
810
Keynote - KCD Brazil - Platform Engineering on K8s (portuguese)
salaboy
0
120
3/26 クラウド食堂LT #2 GenU案件を通して学んだ教訓 登壇資料
ymae
1
160
DIってなんだか難しい? 依存という概念を「使う・使われる」 という言葉で整理しよう
akinoriakatsuka
1
750
Restarting_SRE_Road_to_SRENext_.pdf
_awache
0
100
RubyKaigi 2025でプロポーザルが初めて採択されるまでにやったこと
yuuu
1
290
Featured
See All Featured
Testing 201, or: Great Expectations
jmmastey
42
7.4k
Rails Girls Zürich Keynote
gr2m
94
13k
Mobile First: as difficult as doing things right
swwweet
223
9.5k
[Rails World 2023 - Day 1 Closing Keynote] - The Magic of Rails
eileencodes
33
2.1k
Improving Core Web Vitals using Speculation Rules API
sergeychernyshev
11
610
Faster Mobile Websites
deanohume
306
31k
StorybookのUI Testing Handbookを読んだ
zakiyama
28
5.6k
How to Ace a Technical Interview
jacobian
276
23k
Embracing the Ebb and Flow
colly
84
4.6k
ピンチをチャンスに:未来をつくるプロダクトロードマップ #pmconf2020
aki_iinuma
117
51k
Art, The Web, and Tiny UX
lynnandtonic
298
20k
GraphQLの誤解/rethinking-graphql
sonatard
69
10k
Transcript
NestJS-tRPCと戦術的DDDのい いとこどりをしてBackend Typescriptの設計をした話 by Ficilcom CEO YOSA
自己紹介 東京大学工学部システム創成学科卒業 日鉄ソリューションズ(SIer) :システムエンジニア bestat(松尾研系スタートアップ) :機械学習エンジニア ZOZO(自社サービス) :推薦エンジニア 独立、現在2個目のプロダクトを開発中(今日はここの話) ←Web
DB Press vol.129 「レコメンドエンジン総実装」 ↓ https://zenn.dev/yosashusaku
祝!2年ぶりの開催 この2年でNestJSの(個人的に一番の)大きな変化といえば、、、
NestJS tRPCのローンチ(2024/06) https://www.nestjs-trpc.io/ tRPCの作者(KevinEdry) が開発 →Monorepo内のBackend Typescriptとして有力 な 候補に
tRPCとは client/serverでTS の型を共有 Monorepo前提 →とにかく開発体 験がいい!!
前提条件:Turborepoを使った開発 https://turbo.build/repo/ Vercel製のTS/JS専用Monorepo管理ツール - リモートキャッシュ - タスクの依存解決 - テストやビルドの並列実行 Monorepo開発における強力な機能が多い
(Full TS前提だと特におすすめ) pnpm workspaceの拡張で右図のような ディレクトリ構成になっている
NestJS tRPCの設定 apps/api/src/app.module.ts packages/trpc/@generatedに自動生成 →フロントから呼び出せる
NestJS tRPCの実装例 NestJS tRPC専用のデコレータ DTOの代わりに Zodでスキーマ定義 (InputとOutputに使う フロントと型を共有) このサンプルでは1ファイルに 書いているが、実際に
Module内は Router / Schema / Service で構成される。
NestJS tRPCのその他のメリット Validationの違い:Zodになったことでフロントと共有できるテクニックが使える class-validator → Zod
おまけ:tRPC-Panel Swagger UIのtRPC版 APIエンドポイントの Documentを自動生成
NestJSでもMonorepo構成を 活かしたtRPCによる開発体験を 得ることができるゾ さて、 NestJSを使った開発に入る前に
NestJSは巷で言われているように too much なフレームワークなのだろうか?
APIサーバの役割をDDDの層に分解すると
NestJSの機能を当てはめると Controller / Router DTO / Schema Service
Serviceファイルに詰め込み過ぎじゃない? Serviceファイルにドメイン層・ユースケース層・インフラ層の責務を持たせる (Fat Service問題)のは無謀ではないか →改修困難なコード、人によってバラツくコーディングルール NestJSがtoo muchというのは嘘だと思う ※むしろnot enoughに感じた
NestJSで足りない部分は戦術的DDDで補う DDDの部分はpackages/coreに切り出そう! →ドメイン層とユースケース層はapps/apiを離れて packages/coreに移動する。 apps/api:NestJS(DI、デコレータなど) packages/core:DDD(domain、usecase、error) それぞれの文脈で開発を言葉を分けられる
戦略的DDDの構成要素 ドメイン層 - ビジネスロジックをエンティティや値オブジェクトに閉じ込め、純粋なビジネスルール として実装します。 - entity / value-object /
aggregate / domain-service / repository(I/F) ユースケース層 - ユースケースに沿った処理を実装し、ドメイン層のオブジェクトを組み合わせてビジ ネスプロセスを実現します。 インフラ層 - 永続化や外部サービスとの連携など、技術的な実装を担います。ここでは、Prisma などのORMが利用され、実際のデータアクセスを管理します。
ドメイン駆動設計における依存の方向 api:ライブラリや外部アクセス (ORM等)に依存する core:純粋なビジネスロジックを表現 ライブラリ等に依存しない PureなTypescriptで実装する apiはcoreに依存する。 それぞれ分離することで、TestableでSOLIDな構成になる。
Turborepoを使った依存関係の管理 packages/core/package.json 余計なライブラリを入れない apps/api/package.json dependenciesでcoreへの依存を定義 core → api の順にtestやbuildを実行 DDDの依存関係をpackageで管理できた
依存方向のディレクトリ構成対応 ① ② ③ ① ② ③ ※依存元→依存先
依存性逆転の法則(実例) インフラ層を リポジトリに注入 (=依存性逆転) Repository(I/F) を使ってusecase を定義
依存性逆転の法則(実例解説) 前ページの実装例では AuthJSを活用して認証を行っているため、api配下ではAuthというModuleに属してい る。 ところが、core配下ではAuthJSというライブラリには依存したくないため、 ”createUser” といったビジネスドメインでの定義をしている。 ↓ core配下をPureなTypescriptを使って(=外部ライブラリやサードパーティに依存せず) ビジネスドメインを表現している。
いつでもNestJSを剥がせる (↑NestJSのmeetupで言うことじゃない!)
まとめ Tureborepoの性質をフル活かすことで、 ①NestJSでもtRPCという極上の開発体験を得られる ②NestJSとTS DDDのいいとこどりをした開発ができる
告知①:エンジニア募集中 Typescript DDDだけじゃなくて おもしろい技術スタック使ってるよ! 募集職種:Typescript芸人 プロダクトエンジニア 建設業というドメイン (→DDDを使いたかった)
告知②:TSKaigi 2025開催
ご清聴ありがとうございました