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業務を効率化するのではなく、 業務をなくすDXプロダクトへ
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ysk_ur
December 05, 2025
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業務を効率化するのではなく、 業務をなくすDXプロダクトへ
ysk_ur
December 05, 2025
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Transcript
10X, Inc. ALL RIGHTS RESERVED 業務を効率化するのではなく、 業務をなくすDXプロダクトへ 株式会社10X 浦祐介 pmconf 2025
10X, Inc. ALL RIGHTS RESERVED 自己紹介 浦 祐介 @ysk_ur 株式会社10X
プロダクト本部副本部長 プロダクトマネージャー 2021年4⽉より10Xでプロダクトマネージャーをやってます。 1⼈⽬のプロダクトマネージャーとして⼊社しStailer NSの⽴ち上げおよび その後の各種開発案件やプロダクトマネジメント部の部⻑を担当。 2024年12⽉より新規事業のプロダクトマネジメントを兼務にて担当。 複数のメガベンチャーでデータアナリスト、プロダクトマネージャー、新 規事業責任者等を経験。 ⻑崎出⾝、⽝‧バスケ好き 2
10X, Inc. ALL RIGHTS RESERVED 3 目次 1. 業界の構造と業務のリアル 2.
業務の効率化の限界 3. 業務を再定義するプロダクト設計 4. 成功の定義を統合する「問い」のデザイン
10X, Inc. ALL RIGHTS RESERVED 本セッションのターゲットとお伝えしたいこと 4 • 業務効率化の成果と向き合っている方 •
業務系プロダクトに関わる方 • AIの実務への導入・活用に取り組んでい る方 • 求められる効率化へ到達するための思考 法 • 現場の暗黙知・ハック運用を構造化する プロセス • 経営と現場の課題を同時に解消する、 AIプ ロダクトの設計 ターゲット お伝えしたいこと
10X, Inc. ALL RIGHTS RESERVED 5 業界の構造と業務のリアル
10X, Inc. ALL RIGHTS RESERVED 6 業界の構造と業務のリアル 今、スーパーは2つの大きな課題に同時に直面 粗利圧迫 人手不足
課題 1 課題 2
10X, Inc. ALL RIGHTS RESERVED 7 業界の構造と業務のリアル スーパーマーケットのDXに求められるのは「労働生産性の改革」 労働生産性 (粗利/労働投入量)
の改革 新たな付加価値の創出 労働投入の抑制 = ÷ 課題に対応する Stailer プロダクト ネットスーパー ・ OMNI AIプライシング MD AI発注 データストア スーパーマーケットにおける実課題 デジタル 売上創出 商品価格 最適化 バイヤーや 本部業務の 効率化 店舗業務の 効率化 基幹システム・POSデータの低可用性
10X, Inc. ALL RIGHTS RESERVED 8 • ネットスーパーの運営に必要なすべての機能を提供してい る、国内トップクラスのネットスーパープラットフォーム •
様々な業態・規模・地域のネットスーパー事業を支えてい ます 8 業界の構造と業務のリアル ※2025/06/16時点でレビュー件数が100件以上、複数のアプリを提供している場合はレビュー数の加重平均で比較 導入企業
10X, Inc. ALL RIGHTS RESERVED 9 AI需要予測型アルゴリズムと、誰でも簡単に使える発注要モバ イルアプリを提供 • AI需要予測型アルゴリズム
◦ 最適な発注方式の選択 ◦ 客数予測 ◦ 需要予測型による発注勧告数の推定 • 発注アプリ ◦ 片手で発注ができるモバイルアプリ • AIにより、単品毎に商品特性に応じた最適な発注方式を選 択 9 業界の構造と業務のリアル
10X, Inc. ALL RIGHTS RESERVED • スーパーには約1万SKUの商品がある • 商品ごとに、翌日納品、2日後納品などリードタイムが異なる •
注文するのは1ケース単位。12個入ってたり24個入ってたり • ベテランのパートさん、社員さんがやる仕事 • 競合の状況、周辺イベントなど複合的な判断が必要 • メーカー・卸への伝達の関係で作業の終了時間が厳しい • 何をどのくらい仕入れるかを考えるのは楽しいという意見も 10 業界の構造と業務のリアル スーパーの発注業務とは 考慮すべき情報が非常に多くベテランの業務かつ属人化しやすい仕事。
10X, Inc. ALL RIGHTS RESERVED 11 業界の構造と業務のリアル 現場と経営 • 発注に関わる時間を極限まで圧縮したい
• 属人化を解消したい • 在庫量の適正化をしたい • 発注業務を便利に行いたい • 精度の良い発注数予測をしてほしい • 突然過剰な量の納品が発生することは避 けたい 経営(意思決定者)の達成したいこと 現場のやりたいこと 発注という仕事を限りなくなくす前提で考えている経営(意思決定者)と便利に発注という仕事を 行いたい現場という微妙なすれ違いが存在している。 プロダクトに求められるのはふわっとした効率化ではなく、配置転換できるレベルの自動化。
10X, Inc. ALL RIGHTS RESERVED 12 効率化の限界
10X, Inc. ALL RIGHTS RESERVED ふわっとした効率化は期待されていない 13 効率化の成果が、「1人の作業時間を10%減少」では、経営の期待する労働投入の抑制にはならない。 「1人の作業時間を50%減少」から逆算する必要がある。 アウトカムとして、1人が2人分の仕事をし、1人を別の仕事へアサインできる状態を目指す。
業務効率化の限界 効率化の限界 効率化の先へ
10X, Inc. ALL RIGHTS RESERVED 実現に向けた習慣・暗黙のオペレーションの実態把握 14 業務効率化の限界 • 既存システムでは運用に応えることがで
きずに正規外の使い方をしている • 自身が休みの場合、予測で先の発注を入 力 • 通常棚のみだけでなく、平置きの売場へ の拡大 • ハック運用の構造化と正規化への取り組 み • 属人化を排除するシステム設計 • 自動化と人手介入の責任分界の設計 現場に潜む暗黙の運用 プロダクトでの対応視点 行く、見る、聞く、整理する。運用を言語化し、標準化するために徹底した観察とヒアリング が必要。
10X, Inc. ALL RIGHTS RESERVED 現場での「見る」、「聞く」だけでは原因には辿りつけない 15 業務効率化の限界 現場の担当の方は、「how」は知っていても「why」は知らないことが多い。 •
システム導入時の制約 ◦ 当時の様々な事情で、導入されたオペレーションフローのため、現場の方はその ルールに従っているのみ • 他部署や他システムとの暗黙的な依存関係 ◦ システム的な不足や組み込まれた業務プロセスなどの依存によるしわ寄せ • 過去からの運用の積み重ね ◦ 運用ルールの見直し機会や依存が重く、運用が継続されている
10X, Inc. ALL RIGHTS RESERVED 16 業務を再定義するプロダクト設計
10X, Inc. ALL RIGHTS RESERVED 業務フローの再設計を通じた「やめる」選択肢 17 業務を再定義するプロダクト設計 本部と店舗のコミュニケーションのラリーが発生 し、確定までのリードタイムが長い
「当日のみ入力可能」な仕様にし、未来発注は禁 止。欠勤時はAIの予測に委ねる ワークフローを定義し、誰が何をすべきかを明示 したフローに再設計 発注担当の「経験と勘」で先の入力が行われてい た 必要な設定は許容し、修正が必要な商品の検知・ フィルタ設計を追加 AI発注は信頼したいが、例外対応は必要 暗黙的な当たり前を見直し、やめる判断をした業務再設計の事例。 暗黙的な運用課題 プロダクトの解決アプローチ
10X, Inc. ALL RIGHTS RESERVED ワークフローの変更例 18 業務を再定義するプロダクト設計 本部と店舗のラリーや確認が多く発生している経緯等を明らかにして、「発注工数の圧縮」に 向けた業務フローの見直しとプロダクトでの実現に着手。
業務フローの見直しにより削除
10X, Inc. ALL RIGHTS RESERVED 本部での発注や客注等がある場 合に重複して多めに発注してし まうことを避けてもらう。 AI導入で求められた役割の再定義とプロダクト設計の工夫例 業務を再定義するプロダクト設計
いきなり業務をなくすと現場は不安が大きい。まずは、AIの提案を確認するというフェーズを挟 み、信頼が醸成されたら自ずと確認すらしなくなるというステップを描いている。 多めに入ってるケースが複数発 注されてる、過去の推移から多 めでは?少なめでは?等を検知 し、気付けるようにする。 納品時に期待とと違う場合に、 人の発注なのか、AIの発注なの かの確認ができる。 発注数の多め/少なめ検知 人の入力orAIの入力の確認 定常外発注がある場合の通知
10X, Inc. ALL RIGHTS RESERVED 業務KPIの可視化を通じて経営と現場をつなぐ 20 業務を再定義するプロダクト設計 • 発注作業時間
• AI推薦される発注数を変更した商品の数 • 在庫数の推移 • 個人単位の業務KPIを取得するためのアカウント 体系 業務をなくす提案や結果をKPIで可視化し、経営の期待と現場の実態をつなぐ。
10X, Inc. ALL RIGHTS RESERVED 業務再定義のステップ 21 業務を再定義するプロダクト設計 PdMは効率化が好きな人が多いはずなので現場運用への違和感から解決の糸口を探す。 現場のハック・手間になっている運用を見つける
ハック・手間が発生している「原因(システム制約や恐怖心)」を特定する プロダクトや事業成果のKPIにブレイクダウンし、達成したい状態を定義する ①観察 ②構造化 ③KPI設計 KPIから逆算し、プロセスごと削除したり、代替手段を検討する ④再設計
10X, Inc. ALL RIGHTS RESERVED 22 成功の定義を統合する「問い」のデザイン
10X, Inc. ALL RIGHTS RESERVED 成功の定義を統合する「問い」のデザイン 23 1. 現場と経営の両者の成功をどのように整理するのか? 2.
どういった指標で現場と経営の成功を同時に計測するのか? 3. 人とAIの役割分担をどのように設計するのか? 成功の定義を統合する「問い」のデザイン
10X, Inc. ALL RIGHTS RESERVED 現場と経営の両者の成功の整理 24 成功の定義を統合する「問い」のデザイン 現場と経営は成功の定義が異なっており、そのずれを放置したままDXを推進しても成果には繋 がりにくい。両者の成功をどのように整理するのか?
経営(意思決定者)の成功 現場の成功 • 発注業務時間の圧縮 • 属人性の低下 • KPI可視化によるマネジメント容易化 • 品切れを起こさず売場を守れる • 過剰発注で業務負担が増えない • 判断できる/理由がわかる発注業務 • 楽に発注できる
10X, Inc. ALL RIGHTS RESERVED 現場と経営の成功の計測 25 成功の定義を統合する「問い」のデザイン 両者が成功している状態をどういった指標を元に計測するのか? 経営の成功指標
現場の成功指標 安定した売場実現のために行ったAI提案の変更数 在庫数、在庫回転率 作業時間の圧縮 欠品発生率・廃棄率
10X, Inc. ALL RIGHTS RESERVED 人とAIの役割分担の実現 26 成功の定義を統合する「問い」のデザイン プロダクト成果を実現するための、AIと人の役割分担を前提としたユーザー体験や業務フローは どうやったら実現できるのか?
AIの強み 人の強み • 大量なデータに対しての自動化 • 属人性やバイアスの排除 • イレギュラーの検知支援 • 違和感 / イレギュラーへの対応 • リアル空間の把握 • 即時性 • 最終的な納得感
10X, Inc. ALL RIGHTS RESERVED まとめ 27 1. 効率化で満足しない ◦
既存業務を速くするのではなく、目標を達成するために業務そのものを「なくす(再設計す る)」ことを選択肢として持っておく 2. ハック運用や繰り返し運用の真因を明らかにする ◦ 現場の欲しいをそのまま作るのではなく、歴史的経緯や制約を解き明かす ◦ 現場の工夫や無理やりな運用の中にこそ、システムが解決すべき課題のヒントがある 3. 自動化と安心の両立 ◦ 経営が求める自動化と、現場が求める納得感の間にある解をデザインする ◦ コスト削減と現場の納得感を対立させず、双方の成功をKPIとUXで定義する まずはユーザーが『工夫していること・繰り返していること』を探すところからスタートす る。それがプロダクトの改善の種になり、そこに問を重ねていく。
10X, Inc. ALL RIGHTS RESERVED おわり 28 ご清聴ありがとうございました。 10XではSWE、PdM、BizDevなど複数の職種で絶賛採用中です。