Upgrade to Pro — share decks privately, control downloads, hide ads and more …

新規ゲーム開発におけるAI駆動開発のリアル

Sponsored · Your Podcast. Everywhere. Effortlessly. Share. Educate. Inspire. Entertain. You do you. We'll handle the rest.

 新規ゲーム開発におけるAI駆動開発のリアル

Other Decks in Technology

Transcript

  1. © ENSAPIA Engineering 趙 訓濟 Cho Hunje I ❤ :

    ⾃⼰紹介(趙 訓濟) 2 ENSAPIA (ココネ) 11年 • ⼤型IPサービス開発に参画 • 基盤システムの開発 • 新規サービスの⽴ち上げ、Web3事業 推進 • エンジニアのAI導⼊促進‧⽣産性向 上加速 • グローバル開発組織の推進 • 現在:Head of AX Division
  2. © ENSAPIA Engineering 自己紹介(倉 秀一) 倉 秀⼀ KURA Shuichi 3⼈の⼦どもがいます

    I ❤: お酒, ⾳楽(中⽥ヤスタカ), CLI, Vim, SF コナミデジタルエンタテインメント (7年) • ネットワーク対応の業務⽤ゲーム開発 • サーバーエンジニア + クライアント通信ライブラリ • ディレクターも担当 GREE(5年) • ウェブソーシャルゲームアプリの開発 サーバーエンジニア • テックリードやエンジニアリングマネージャーを担当 ENSAPIA (ココネ) (11年) • ポケコロ、⼤型IPタイトル、ポケコロツイン、リヴリー アイランド等の新規サービス⽴ち上げ • 2度ほど CTO やってました • 現在:LIVING with LIVLIES クライアントエンジニア
  3. © ENSAPIA Engineering ENSAPIA Engineeringが開発するサービスについて ポケコロ 2400万⼈以上のお客様に愛される アバター着せ替えアプリ。8万点以 上のアイテムからファッションや インテリアなどをコーディネート

    して、感性のままに⾃分を表現す ることを楽しめます。 ポケコロツイン ふたごのアバター「ココロン」の 多彩なコーデを楽しめる着せかえ アプリ。着飾るアバターを増やし た斬新なコンセプトによって、アバ ターサービスの新たな可能性を提 案します。 リヴリーアイランド 不思議な⽣き物「リヴリー」と暮 らす箱庭アプリ。個性的な世界観 が話題になり、Google Play Best of 2021で受賞するなど多⽅⾯から ⾼い評価を得ています。 Hello Sweet Days サンリオキャラクターたちと⼀緒 に暮らせる、サンリオ公式着せ替 えアプリ。ハローキティやマイメ ロディなどサンリオの⼤⼈気キャ ラクターとお話したり、アバターの コーディネートを楽しめます。
  4. © ENSAPIA Engineering ENSAPIA Engineeringが開発するサービスについて 累計登録者6000万⼈の オンラインゲームポータ ル。アバターでの⾃⼰表 現や、気軽〜本格派まで 多種多様なタイトルを提

    供しています。 LIVING with LIVLIES ※2026年5⽉リリース New 不思議な⽣き物「リヴリー」の からだを借りて終末世界を探索し、素材を 集めて錬成‧拠点づくりを楽しむゲームラ イクアプリ。アイテム錬成や冒険など、多 彩な遊びで⾃分だけのスローライフを満喫 できます。 こちらについて今回の登壇でお話しします 気軽に「ちょこっと」遊べる 王道ファンタジーMORPG。 1000種超のモンスター、 7000種超の装備、500種超の ペット等、膨⼤なコンテンツ をPCやスマホで楽しめま す。 ピュアニスタ ⼤⼈も楽しめる新感覚き せかえアプリ。 「きせかえ」を追求し、 お客様に「⾃分らしくい られる居場所」を提供し ます。 チョコットランド hange ポケコロユニバース ※2026年3⽉リリース New お客様総数4,000万DL超のポケコロシリーズ新 作となる、次世代アバターSNS。 ⾃由度の⾼いカスタマイズに加え、AIによるア イテム制作やボイスチャットなど、⾃分らしさ を多彩に表現できる新しい体験を提供します。
  5. © ENSAPIA Engineering 本セッションは 2 部構成 9 後半 AI を組織のスタンダー

    ドに • 全社的アプローチ • 仕組み × 全社展開 前半 MCP から Unity CLI へ の意思決定の裏側 • 技術判断 × 組織のパターン
  6. © ENSAPIA Engineering 本セッションは 2 部構成 10 後半 AI を組織のスタンダー

    ドに • 全社的アプローチ • 仕組み × 全社展開 前半 MCP から Unity CLI へ の意思決定の裏側 • 技術判断 × 組織のパターン
  7. © ENSAPIA Engineering Tokyo Seoul Fukuoka Busan 1. サービス紹介 2.

    Act1 MCP → CLI 3. Act2, 3 4. まとめ コンテンツ 12
  8. © ENSAPIA Engineering サービスの紹介: LIVING with LIVLIES: もしもの世界 14 LIVING

    with LIVLIES:もしもの世界 2026/05/07 リリース スローライフ × 終末世界 • 「リヴリー」との⽣活を楽しむ • ゲームライク スマホアプリ
  9. © ENSAPIA Engineering Act 1 | 内製 Unity MCP サーバー

    16 v0.1 → v0.4.2 3 週間で 5 リリース 70+ ツール 580+ テスト (100% pass) 4 layers アーキテクチャ 社内セキュリティ制約 → OSS MCP を使えず、⾃前 C# 実装で構築 正直、それなりの⾃信作。 Claude Code に慣れるための『習作』でもあった
  10. © ENSAPIA Engineering Act 1 | MCP が重かった 2 つの原因

    17 1 コンテキスト負荷 Opus 4.6 / 200K window 推定 ~20K トークン (コンテキストの約 10% を占有) → 作業を始める前に消費される 2 セキュリティ運⽤コスト • プロンプトインジェクション対策 • アクセスディレクトリの制限 • Non-Goals の継続維持 機能を増やすたびに膨らむ防御 機能を増やす⽅向と、AI が賢く動く⽅向が、⽭盾していた
  11. © ENSAPIA Engineering Act 1 | そして、PR #5350 18 refactor(tools):

    Unity MCPをunity-cliに移⾏ Author ccn-son-sehyup Date 2026-03-30 ← 新メンバー セヒョプさんチームジョイン⽇ Diff 6 files, +77 / -71 Merged 同⽇ 「.mcp.json の MCP サーバー設定を削除(CLI は設定不要)」 3 週間 の投資が、+77 ⾏ で置き換わった瞬間
  12. © ENSAPIA Engineering Act 1 | Push モデル と Pull

    モデル 19  MCP モデル Push Tool def 1 / 2 / 3 ... Tool def 70+ 常時ロード  CLI モデル Pull $ unity-cli status ↑ 使ったときだけ オンデマンド 機能を増やしても、AI の作業空間が圧迫されない
  13. © ENSAPIA Engineering ズームアウト | 実はこのパターン、初めてではなかった 20 2026-02 2026-03 2026-04

    02-19 Multi-AI Review 内海さん 03-11 pr-review tool 樺⼭さん 03-30 Unity CLI 移⾏ セヒョプさん 3 ⼈ × 3 ボトルネック × 1 つのパターン
  14. © ENSAPIA Engineering Act 2 |「気づいた⼈頼み」の GitHub レビュー運⽤ 22 PR

    を出す 誰かが Skill で レビュー 指摘される 修正する また 「⾒てください」 ↻ 繰り返し ボトルネック 「気づいた⼈頼み」のレビュー運⽤に、 待ち時間が積み重なっていた。
  15. © ENSAPIA Engineering Act 2 | Multi-AI Review CI (内海さん∕2026-02-19)

    23 AI 指摘の集約と投稿 Claude / Copilot / Codex の指摘を  Claude が 1 件の サマリーに集約 → PR コメントに⾃動投稿 初回レビュー応答 0.1 h ≈ 約 6 分 (全期間 ⼀定) 「誰かに⾒てもらう」というボトルネックが、 CI (GitHub Actions) に肩代わりされた
  16. © ENSAPIA Engineering Act 3 | pr-review tool (樺⼭さん∕2026-03-11〜) 24

    NEW  STEP 1  AI レビュー STEP 2  修正‧再レビュー DONE ✓ Approved ⾃動進⾏: AI レビュー → 修正 → 再レビュー → ⾃動 Approve クリティカル指摘ゼロ ➜ ⾃動 Approve
  17. © ENSAPIA Engineering Act 3 | ⼈間の役割はこう変わった 25 ⼯程 Before

    After PR 作成 ⼈間 ⼈間 変わらず 修正⽅針の判断 ⼈間 ⼈間 変わらず コード変更 ⼈間 ⼈間 変わらず レビュー実⾏ ⼈間 reviewer AI / CI 消滅 Approve ⼈間 reviewer ⾃動 消滅 agency(判断‧実装)は残る process(レビュー‧承認)は消える
  18. © ENSAPIA Engineering メタ | 3 ⼈の異なるアクター、3 つの異なるボトルネック 26 2026-02-19

    内海さん 成果物 Multi-AI Review 解消したボトルネック 初回レビュー待ち 2026-03-11〜 樺⼭さん 成果物 pr-review tool 解消したボトルネック Approve 待ち 2026-03-30 セヒョプさん 成果物 Unity CLI 移⾏ 解消したボトルネック AI のコンテキスト負荷 1 つのパターン
  19. © ENSAPIA Engineering まとめ 28 AI 駆動開発で ⼀番効くテコは AI そのもの

    ではなく 「ボトルネックを感じた当事者が、 解決の裁量を持っている組織」 である(たぶん) 
  20. © ENSAPIA Engineering そして、それを成り⽴たせる 4 つの条件 29 01 ストレスを可視化 できる⽂化

    02 解決の権限の分散 03 Agent による業務両⽴ (仕組み改善が本業を逼迫させない) 04 ⼈間の役割の集中 (認識‧設計‧スコープに) 個別の動き  組織のスタンダード(後半セッションへ)
  21. © ENSAPIA Engineering 「推奨」では組織は動かない 32 AIは効率化ツールから、共同開発者へ 数千万⼈のユーザーがアバターを通 じて⾃分らしく居られるデジタル ワールド。 この巨⼤な世界を作り続けるには、

    AIを単なるツールとして使う段階か ら脱却する必要がありました。 「AIをパートナーとして開発する」 時代への転換点。これが私たちの出 発点です。
  22. © ENSAPIA Engineering 組織のAI導⼊、本当の課題 33 Before: 活用が偏在する組織 「AIツールを配布したのに、 ⼀部の熱⼼な⼈だけが使い、 他の現場には全く届かない」

    という壁。 現場のリアルな悩み 推奨レベルでは現場は動かない。 ⽇常の業務フローにAIが組み込ま れていないことが、浸透を妨げる 最⼤の要因でした。
  23. © ENSAPIA Engineering 解決策:CEO直下のAI導⼊チーム 34 ① AI専門部署 CEO直下に新設。 組織図の中⼼にAI推進 のハブを配置。

    ② AIエバンジェリスト 現場とAIを繋ぐ 新しい役割を定義。 ナレッジの架け橋に。 ③ AIハッカソンの開催 定期開催により、AI活⽤ を「当たり前」の⽇常に 変える強制⼒。
  24. © ENSAPIA Engineering 評価制度の根本転換 35 評価軸 旧制度 (Before) 新制度 (After:

    AX Focus) 成果の定義 個⼈の成果物 + プロジェクト貢献 AIとの協働の質 + プロジェクト貢献 必須スキル ⾔語‧フレームワークの習熟度 プロンプトエンジニアリング 業務プロセス 従来通りのマニュアル開発 AI組み込みによるプロセス改善 評価の核 実装のスピードと品質 AI⽣成結果の批評‧解釈‧調整能⼒
  25. © ENSAPIA Engineering トップダウン × ボトムアップ トップダウン ビジョン‧環境整備 (AX Division

    設⽴) ボトムアップ 現場の成功事例共有や AIハッカソンの開催 初期フェーズ AX Division 設⽴ 現在 (成功事例の爆発) 環境整備(上)と、現場の成功事例(下)が噛み合い、爆発的な進化へ。 36
  26. © ENSAPIA Engineering AX-Tagの導⼊ 38 AI活用を"データ"にする 1. コミット単位の追跡 全エンジニアのAI貢献を以 下の3区分で可視化します

    • ai-work • ai-cowork • human-work 2. 組織的なデータ活⽤ 部署ごとのAI活⽤⽐率を、 客観的な「データ」として 算出。 感覚ではなく数値で組織の 状態を把握します。 3. 経営への接続 可視化されたデータを経営 判断に直接反映。 テクノロジーによる進化 を、組織運営の基盤へと昇 華させました。
  27. © ENSAPIA Engineering ありがとうございました < エンジニア採⽤中 > - AI前提の開発組織で、 前例のないデジタルワールドを創る

    - ENSAPIA Engineeringでは、 AIを開発プロセスや組織‧サービスに取り⼊ れながら デジタルワールドの創造に挑戦するエンジニ アを募集しています カジュアル⾯談も 積極的に⾏っています! 40