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旭化成は新規事業開発にどうやってアジャイル手法を導入したのか / Asahi Kasei ...

旭化成は新規事業開発にどうやってアジャイル手法を導入したのか / Asahi Kasei - Agile methods for new business development Webinar 20250122

2025年1月22日(水)に実施されたアトラシアン主催のWebセミナー『旭化成は新規事業開発にどうやってアジャイル手法を導入したのか』で使用されたスライドです。

本ウェビナーでは、旭化成株式会社の⻄野様をお招きし、どのようにアトラシアン製品を用いて新規事業開発にアジャイル手法を適用されているかの事例をご紹介いただきます。

ご関心のある方は、是非アーカイブ動画と合わせてご覧ください。

アーカイブは、こちらからご視聴いただけます(要登録)
https://go.atlassian.com/fy25-jan-webinar-sd

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Transcript

  1. 1998 共同創業者マイクとスコットがニュ ーサウスウェールズの大学で出会う 2001 アトラシアンが法人 として登録される 2002 JIRA 1.0をリリース 2003

    CONFLUENCE 1.0をリリース 2005 顧客数が 1,000社に達する 2006 PLEDGE 1% および アトラシアン基金を創設 2011 CONFLUENCE および JIRA のクラウド版をリリース 2017 TRELLO が 製品ファミリーに加わる 2020 JIRA SERVICE MANAGEMENTをリリース 2021 JIRA WORK MANAGEMENT をリリース 2022 ATLASSIAN20 歳になる 2015 NASDAQにTEAMとし て株式公開される アトラシアン22年の歴史 2013 日本法人を設立 JIRA WORK MANAGEMENT アトラシアン株式会社10周 年 2023 2024 ROVOをリリース ATLASSIAN INTELLIGENCE 発表 AIと共に創る 明日のチームの働き方 を支援するSaaS企業へ
  2. 2 経歴紹介 西野大介 | Daisuke Nishino @nishino_chekhov 旭化成株式会社 デジタル共創本部 DX経営推進センター

    デジタルタレント戦略部 企画推進グループ長 / 高度専門職(エキスパート) グループのデジタル開発支援や開発標準策定、デジタル人材育成企画、DXコ ミュニティ運営など組織横断でのデジタル推進・組織変革を担当する。 過去には大手損害保険会社にてアジャイル開発推進(スクラムマスター統括 / 先進技術開発チームリーダー)およびグループ全社の大規模DX人材育成の企 画・推進を担当するなど、事業会社のデジタル変革における幅広い実績を持つ。 登壇: Developers X Summit ベストスピーカー, ITmedia DX Summit , @it Cloud 資格:日本 ディー プラー ニング 協会 E(Engineer)資格, 高度 情報処 理 (DBスペ シャリ スト, Native Week (2021 –) , IBM THINK, Java Day Tokyo , CNBF Meetup 他 2 プ ロジ ェク トマ ネー ジ ャ), 認 定ス クラ ムプ ロ フェ ッシ ョナ ルス ク ラム マス ター 他
  3. 3 INDEX • 会社紹介 • Introduction - 本日の趣旨 • 本編

    - 新規事業開発におけるスクラム適用
  4. 会社概要 5 社名 社長 旭化成株式会社 49,295人 従業員(連結)* 創業 1922年 本社

    資本金* 東京都千代田区 1,034億円 工藤 幸四郎 2023年度業績(連結) 売上高 * 2024年3月末時点 2兆7,849億円 東京本社(日比谷) 営業利益 1,407億円
  5. 事業体制 6 旭化成グループは、事業持株会社である旭化成と、7つの事業会社を中核に、 「マテリアル」「住宅」「ヘルスケア」の3領域で事業を展開している総合化学メーカーです。 持株機能 旭化成株式会社 マテリアル領域 住宅領域 ヘルスケア領域 事業機能

    環境ソリューション事業 モビリティ&インダストリアル事業 ライフイノベーション事業 旭化成エレクトロニクス株式会社 旭化成ホームズ株式会社 住宅事業 旭化成建材株式会社 建材事業 旭化成ファーマ株式会社 医薬事業 旭化成メディカル株式会社 医療事業 ZOLL Medical Corporation クリティカルケア事業 Veloxis Pharmaceuticals, Inc. 医薬事業
  6. はじめの問い 新規事業開発、こんなことに困っていませんか? ✓ 優秀な要員(外力含む)が参画しているのに、 スキルが活かされていない… ✓ 実績のあるプラクティスを導入しているのに、 うまく活用できていない… ✓ 入念に計画した上で進行しているのに、

    成果が出ないまま遅延… なぜか成果につながらない チーム運営がうまくいかない ✓ 同じ課題を繰り返す 振り返りをしても改善に活かされない… ✓ 稼働状況をコントロールできない 顧客や上位層の要望にあわせて残業… ✓ リサーチ結果を活用できない 進行、分析が不適切なまま迷走… 11
  7. 現状よくある課題と解決に向けた方法 個々の 活動 プロジェクト マネジメント 活動の全体像 大 中 小 ✓個々の活動に最適な

    プロジェクトマネジメント手法の適用 ✓適用した手法の運用に対するチームの確信 ✓学びをチームの血肉とするサイクルの確立 12
  8. 活動(イベント)定義 役割定義 成果物定義 スクラムについて(前提知識の統一) スクラムの周辺関係と特長整理 スクラムの構成要素 ✓ アジャイルの実現手法 (役割 /

    活動 / 成果物) ✓ 公式ガイドにて提供 Extreme Programming ユーザー機能駆動開発 スクラム ソフトウェア開発の “具体的な手法” ・ ・ ・ 4つの定量評価 世界最大シェア 81% 品質向上 250% 生産性向上 最大 400%UP ワークライフ改善 85% 固定サイクル (1〜4w)で繰り返す “要件”と“タスク” をチームで整理 日次で状況共有、 軌道修正しながら開発 “成果物”と“活動”を それぞれ確認、修正 どういう単位で 作ればいい? 優先度は誰がどう やって決めるべき? 状況はどう 管理すべき? 遅延していたら どうすべき? レビューの進め方と 確認の観点は? 振り返りはどう やって何を活かす? プロダクト責任者 スクラム責任者 担当者 要件リスト (ユーザーストーリー) タスクリスト プロダクト アジャイル ソフトウェア開発の “マインドセット” アジャイルソフトウェア 開発宣言(抜粋) • プロセスやツールよりも 個人と対話を • 包括的なドキュメントよ りも動くソフトウェアを • 契約交渉よりも 顧客との協調を • 計画に従うことよりも 変化への対応を 価値とする。 すなわち、左記のことがら に価値があることを認めな がらも、私たちは右記のこ とがらにより価値をおく。 シンプルかつ明快な 責務の定義 サイクルに最適な 成果物定義 データ参照元:2023年におけるスクラムの最も重要な20以上の統計 (echometerapp.com) | https://echometerapp.com/ja/%E3%82%B9%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%83%A0%E7%B5%B1%E8%A8%88/ 13
  9. スクラムと新規事業の親和性 Biz / Dev 比率イメージ Business Develop 活動例 Business Develop

    環境調査・分析 仮説構築 課題検証 MVP構築 UIデザイン リリース ✓ 素早くとりかかる ✓ 日々の状況変化にあわせ柔軟に適応する ✓ 無駄を排除 ✓ チームとプロダクトを着実に成熟させていく プロジェクト マネジメント 上の関心事 ✓ 素早くとりかかる ✓ 日々の状況変化にあわせ柔軟に適応する ✓ 無駄を排除 ✓ チームとプロダクトを着実に成熟させていく (*1)起業の科学 スタートアップサイエンス(日経BP)記載のステージ構成をもとに作成 一般的な 成果物例 新規事業開発 ステージ例 スケールする ための変革 人が欲しがる ものを作る ソリューション の検証 課題の質を 上げる 最善の仮説を 作成する Idea Verification Customer Problem Fit Problem Solution Fit Product Market Fit Transition To Scale ① ② ③ ④ ⑤ Plan A リーンキャンバス ペルソナシート カスタマージャーニー ブループリント プロトタイプ MVP (*1) 14
  10. ソフトウェア開発との違いとアレンジ この講演で お伝えすること 講演後の姿 プラクティスの活用 アレンジのポイント 実践に向けて そのまま適用する アレンジ適用する ×安易なアレンジ

    理解した上で適用 製品レベルで理解 始めるための土台を 身につける 誤ったやり方を 避けて進めることができる 今すぐ着手できる 実践力が身につく リスク回避 新規事業開始時から、スクラムで“迷わず”、“無駄なく”、進めましょう! 作るもの 関係者 実施内容 ソフトウェア開発と 新規事業の違い ソフトウェア 多様 開発関連 多岐 開発 リサーチ 15
  11. 一般的な 成果物例 新規事業開発 ステージ例 スケールする ための変革 人が欲しがる ものを作る ソリューション の検証

    課題の質を 上げる 最善の仮説を 作成する Idea Verification Customer Problem Fit Problem Solution Fit Product Market Fit Transition To Scale ① ② ③ ④ ⑤ Plan A リーンキャンバス ペルソナシート カスタマージャーニー ブループリント プロトタイプ MVP (*1) 想定ステージ 想定ステージ (*1)起業の科学 スタートアップサイエンス(日経BP)記載のステージ構成をもとに作成 当ステージで 行う主な活動 課題仮説構築 顧客が抱えているで あろう課題を言語化 する 課題の検証 顧客が本当にその課 題を持っているかを 検証する (決済者の承認) このステージ で目指す状態 不確実性を 克服する 準備は手早く すべきことを意思 決定してから動く ただし 変化に柔軟な活動を 行き当たりばったり は避ける ただし 周囲の知見を吸収 顧客や有識者に 振り回されない ただし 世の方法論を活用 チームのやり方を 確立し改善する ただし 17
  12. 各イベントと個別の留意点 プロダクトの姿がきまっ ていないため、要件リス トの作成そのものが難し い 要件作成をマイルストン 設定に読み替える シンプルな要件リストを 全員で作成 新規

    事業に おける 課題 主な 対応策 主な 作業 要件リスト作成 / 修正 タスクリスト作成 / 修正 朝会 成果物レビュー 振り返り 事前 / 随時 Product Backlog Refinement 要件リスト作成 / 修正 Day x Day 1 Sprint(1wの場合) Day 2-4 Day 5 Sprint Planning タスクリスト作成 / 修正 Daily Scrum 朝会 朝会 成果物レビュー 振り返り Sprint Review Daily Scrum Retrospective 18
  13. 各イベントと個別の留意点 Sprint Planning タスクリスト作成 / 修正 Daily Scrum 朝会 Day

    1 Sprint(1wの場合) Day 2-4 Day 5 プロダクトの姿がきまっ ていないため、要件リス トの作成そのものが難し い 要件作成をマイルストン 設定に読み替える シンプルな要件リストを 全員で作成 役割が多様であるため全 員で同じようにタスク化 するのが難しい タスクリスト作成の場は 全員で共有しつつ作成は 分担する 今回対象とする要件を決 め、短時間でタスク化 役割によって観点が多彩、 報告が増え時間がかかる ツール(コメント)活用 による報告の時間短縮と 粒度統一 ゴール達成に向けた状況 確認と軌道修正(15分) 動くプロダクトがなく、 リリースも行われない。 その結果曖昧なレビュー になりがち 完成の定義等のプラク ティスをアレンジ活用す ること、チケットと完全 に紐づけて確認すること プロダクトに着目して今 回の成果をジャッジ 役割が多様であるため目 線が揃いにくく、価値あ る振り返りの実施と改善 案への到達が難しい 趣旨と進行を詳細に説明 した上で理解できる仕組 みを作成し適用する プロセスに着目して活動 の改善サイクルを回す 新規 事業に おける 課題 主な 対応策 主な 作業 要件リスト作成 / 修正 タスクリスト作成 / 修正 朝会 成果物レビュー 振り返り 事前 / 随時 要件リスト作成 / 修正 Day x 朝会 成果物レビュー 振り返り Sprint Review Daily Scrum Retrospective Product Backlog Refinement 20