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【 #jawsugchiba 】AWS BuilderCards 日本語版開発に向けた思い

【 #jawsugchiba 】AWS BuilderCards 日本語版開発に向けた思い

AWS BuilderCards は、AWSが提供するサービスを組み合わせたアーキテクチャを学べるカードゲームです。2023年のre:Inventで英語版が、今年3月に開催されたJAWS DAYSでは、日本語版が配布されました。このセッションでは、AWS BuilderCards 日本語版を開発するに至った、開発メンバーの思いと、日本語版完成までのストーリーをお話いたします。
https://aws.amazon.com/jp/builders-flash/202405/japanese-builder-cards/

Kosuke ENOMOTO

June 22, 2024
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Transcript

  1. 本日お話すること Takeaway 2 • AWS BuilderCardsの概要 • 日本語版開発という経験を通じた工夫 点や苦労 お話しないこと

    • AWS BuilderCardsの具体的な遊び方 • Summit会場でAWS BuilderCardsの 配布予定はありません! 󰢛󰢛󰢛
  2. JAWS-UG 千葉支部の紹介 JAWS-UG 千葉支部は、千葉在住、千葉にゆかりにある方、 千葉が好きという方のための AWSユーザグループです。 JAWS-UG千葉支部では、東京にアクセスが難しい地域、運営メンバーの地元地域 (船 橋、千葉、松戸、我孫子、柏など )でAWSに興味がある方、

    AWSを学びたい方が集まり 情報交換を出来る場にしたいと考えています。 楽しく、ワイワイしながら一緒に AWSを勉強している支部です。 勉強会は、千葉県内に限らず、東京都内や遠くアメリカ東海岸・フィラデルフィア、そし て、オンラインで開催しています。 5
  3. AWS Community Builder (Serverless) 都内の住宅設備メーカーに所属。また、副業でプロダ クトマネジメントの支援を実施。 IBMでインフラエンジニアとしてWeb基盤構築や運用 保守を経験。その後SESで金融機関のWeb基盤運用 担当、スタートアップでのスクラムマスター、カスタ マーサクセス担当を経て、現職の住宅設備メーカー

    へクラウドエンジニアとして参画。現在はデジタル(IT) 部門のプロダクトオーナー兼ガヤ芸人として、新規事 業の企画や開発に携わりつつ、社内でAWSやアジャ イル開発の楽しさを広める活動をしています。 IBMで の新人時代にお世話になった千葉で、千葉の皆様と ともにAWSの楽しさを分かち合いたい! 7 榎本 航介(Kosuke Enomoto) @coosuke
  4. フォージビジョン株式会社所属 AWS Community Builders(DevTools) 2023 AWS All Certifications Engineer 2020,2021,2023

    APN AWS Top Engineers コミュニティにおいては、JAWS-UG千葉支部、 JAWS-UG配信支部の二本柱で活動しています。 JAWS SONIC、JAWS PANKRATION、JAWS DAYS 2020、JAWS DAYS 2021、JAWS DAYS 2022では Amazon WorkSpaces を利用した OBS による物理 配信、StreamYardを使ったオンライン配信のオペ レーション、設計を担当していました。 好きなAWSサービスは「Amazon WorkSpaces」、で す。「感謝、謙虚、前向きに」 8 北原 雅人(Masato Kitahara) @masara0803
  5. フォージビジョン株式会社所属 JAWS DAYS 2021 実行委員長、AWS Community Hero、 AWS Samurai 2020であり、AWS

    Ambassador/AWS Gold Jacket Club。 AWS APAC Community Award 2022受賞。 #コミュニティ界の三冠王 JAWS-UGには2018年から参加。JAWS SONIC 2020の配信 をリードした実績からJAWS DAYS 2021 実行委員長を務め る。その後、アウトプットとコミュニティ活動の 実績を評価されAWS Community Heroに認定される。 仕事ではAWS事業責任者・技術責任者をしている。 千葉みなさんとAWSを楽しく学びたいと思います! 千葉を元気に! 9 山口 正徳(Masanori YAMAGUCHI) @kinunori
  6. 2021 APN AWS Top Engineers AWS Community Builder(Security & Identity)

    株式会社エス・エム・エス所属。フリーランスを含めて 複数社を経て、2024年5月から現職。 好きなAWSサービスは「営業」「Security Hub」 「Security Lake」です。 自称Security Hub芸人。現在は全社SREロールで活 動中。 10 山口 隆史(Takashi Yamaguchi) @yamaguchi_tk
  7. 2021 APN AWS Top Engineers AWS Community Builders(Serverless) SORACOM MVC

    2022 「基礎から学ぶ サーバーレス開発」執筆者の一人 アイレット株式会社所属。中堅Slerでアプリケーション エンジニアを経て、2016年9月から現職。 AWSは前 職時に東京リージョン来る前に北米リージョンにEC2 のインスタンス立てたのが最初。 現在は社内の業務 システム改修をしつつ、AWS Lambdaのアップデート を追っかけ、検証する日々を過ごしてます。 JAWS-UG千葉を通して、千葉の皆さんにAWSの良さ を届けたいと思っています 11 和田 健一郎(Kenichiro Wada) @Keni_W
  8. JAWS-UG 千葉支部最近の活動 2023/08/30 JAWS-UG千葉支部オンライン#22 Verified Permissionsを触ってみよう 2023/10/16 JAWS-UG コンテナ支部 ×

    JAWS-UG 千葉支部 #1 今知りたいコンテナセキュリティ 2023/11/10 JAWS-UG 東京・横浜・千葉支部合同 IVS Meetup 2024/01/29 JAWS-UG千葉支部 #35「AWS BuilderCards」体験会 2024/03/26 JAWS-UG千葉支部 #36(オフライン開催) 第2回「AWS BuilderCards」体験会 2024/06/13 JAWS-UG千葉支部#37(オンライン) 世界最速 re:Inforce re:capイベント 2024/06/20 Media-JAWS x JAWS-UG千葉支部 #1 幕張でコラボLT大会! 12
  9. JAWS-UG 千葉支部最近の活動 2023/08/30 JAWS-UG千葉支部オンライン#22 Verified Permissionsを触ってみよう 2023/10/16 JAWS-UG コンテナ支部 ×

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  10. ・AWS BuilderCardsをプレイするためにテーブルを囲めば会話のきっかけになる ・プレイ中に自分の考えなどを共有し、他のプレイヤーからフィードバックを得る  ことができる ・プレイ中にはアーキテクチャを説明する場面もあるため、自分の知らない知見に  触れることもできる ・ AWS BuilderCards でテーブルを共にしたことを繋がりに、別のJAWS-UG勉強会

     などで会話するきっかけになる 「このサービスを先日触ったことがあって便利だった」、「このアーキテクチャはこういう使い 方もできるのではないか」などコミュニケーションが生まれ、 情報交換のきっかけになることを期待しています。 AWS BuilderCardsを会話のきっかけにしたい 20
  11.  ・英語では、カードに表記されている効果や説明などをもとに議論できる   シーンが限定的になる  ・英語では、理解できる人が説明やプレイをリードをして、英語が苦手な人は   置き去りになってしまう可能性がある より多くの方に AWS BuilderCards で遊んでもらい、コミュニケーションの きっかけにするには日本語化は必須と判断し、翻訳プロジェクトを実行。 AWS

    BuilderCards の日本語化は千葉支部 山口 正徳、AWS Security Hero の吉江さん にて企画し、翻訳作業を同じく山口 正徳、千葉支部の榎本さんにて対応しました。 そして、多くの方に知っていただくための活動を千葉支部メンバー や 初心者支部 尾谷さんで実施しています。 日本で遊ぶなら日本語であった方が良い 21
  12. 日本語版開発の流れ 28 企画 翻訳 Review 装丁 Review BuilderCardsを翻訳するのではなく、日本へローカライズする。 • 英語→日本語へ翻訳するだけなら、翻訳ツールや生成AIで十分

    • 単に翻訳するのではなく、日本へローカライズされたものを開発することで、よりゲー ムを楽しんでいただけるのではないか 、という仮説 • この仮説のもと、大まかなローカライズの方針を以下に(自分の中で)設定 ◦ ゲームのルールや流れで重要な役割を担う、ビルダーカード および Well-Architectedカードは、なるだけオリジナルに忠実に ◦ スターターカードは 、オリジナルは英語のことわざだったりITあるあるだったりした ので、直訳するよりは日本のシステム運用あるあるを混ぜると、より楽しめるので はないか
  13. 日本語版開発の流れ 33 企画 翻訳 Review 装丁 Review 装丁はドイツで実施。日本メンバーはドイツから共有される装丁をレビュー • 改行位置の調整

    • フォントの調整 日本人としてスラスラ読める体裁になるまで、装丁とレビューを繰り返し…
  14. - 初回は英語版で体験会を実施 - 現在では無いと困るプレイマットもまだ 生み出されてない状態 2024/01/29 JAWS-UG千葉支部 #35「AWS BuilderCards」体験会 36

    https://twitter.com/masara0803/status/1751985044728742312 - 参加者がカードの英語を読むので(日本 語より)時間がかかる - 解釈の議論が発生しやすい - カードの配置や、使用後にどこに置くか (再使用する捨て札、再使用できない捨 て札)で右往左往 - アーキテクチャの解説したり等の余裕が なくゲームをこなすだけの状態
  15. 2024/03/02 JAWS DAYS 2024 「AWS BuilderCards 体験会」 37 改善、検討を重ねて、今年のJAWS DAYS

    2024 で日本語版での体験会 がはじめて実施されました! また、その際にAWS BuilderCardsで 利用するプレイマットも 初披露させていただきました。 作成にご協力いただいた 初心者支部 尾谷さん ありがとうございます!!
  16. 2024/03/02 JAWS DAYS 2024 「AWS BuilderCards 体験会」 38 また、JAWS DAYS

    2024 には AWS BuilderCards開発者のDavid Haidt さんも駆けつけていただきまし た。 AWSシニアエバンジェリストJeff Barさ ん、今回の日本語版作成に注力した 千葉支部 山口さん、榎本さんの4名で イベント成功の記念撮影をしました!
  17. JAWS Daysからのフィードバックを元にプレ イマットが劇的に進化 2024/03/26 JAWS-UG千葉支部 #36(オフライン開催 ) 第2回「AWS BuilderCards」体験会 39

    https://twitter.com/awscloud_jp/status/1763785814800994509 https://twitter.com/numaguchi/status/1772561512034619443 JAWS Daysでプレイマット登場
  18. - 日本語化とプレイマットにより、ゲームを プレイする際に基本的なルールや動作 で迷うことが劇的に少なくなった 2024/03/26 JAWS-UG千葉支部 #36(オフライン開催 ) 第2回「AWS BuilderCards」体験会

    40 https://twitter.com/kinunori/status/1772591836789408056 - ゲームでAWSのアーキテクチャを学び 合い、解説しあうことが可能に - このサービスとこのサービスは直接 は繋がないよね - いや、こういう設定入れたら繋がる からアリだよね
  19. AWS BuilderCardsの楽しみ方(基本的情報) 41 • ゲームの特性 ◦ プレイヤー間の干渉や駆け引き要素がなくソロプレイ気味 ◦ カードをオープンしてプレイするため、ボードゲーム特有のブラフ、偽装、推測といっ たテクニックも不要

    ◦ プレイヤーの意思決定を求められる要素は、購入フェーズでWell-Archtected Cardを購入するか、Build Cardを購入するかに集約される • 皆がゲームを楽しむためには ◦ ゲームの目的が「AWS のサービスやアーキテクチャを楽しみながら学ぶ 」なこと、 及びプレイヤー間での駆け引き要素がないので、何をしたらいいか迷っているプレ イヤーがいたら、プレイヤー同士でどんどんアドバイスしましょう ▪ これとこれを組み合わせたらXXというアーキテクチャになって何ポイントになる からNNが購入できる
  20. AWS BuilderCardsの楽しみ方(発展編) 42 • ゲームの進行に慣れていない間は、適当な要素を組み合わせてビルドしがちです • ゲームの目的が「AWS のサービスやアーキテクチャを楽しみながら学ぶ 」ことなの で、慣れてきたらビルドされたアーキテクチャが有効なものなのかのレビューをしてみ

    ましょう ◦ 例 ▪ EC2とRDSだけだと存在できないよね、VPCがいるよね ▪ KinesisとXXは直接は繋がらないよね ▪ このアーキテクチャだとIAMないとなんもできないよね • 指摘されたプレイヤーは、反論してみましょう ◦ 例 ▪ いや、こういう設定入れたら繋がるよ ▪ この前のアップデートでできるようになったよ • どのあたりまでの解像度が必要なアーキテクチャにするかはプレイヤー同士で決めま しょう