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GSF MeetUp Tokyo 2023 - マイクロソフト各製品サービスに見るGSF 実装例

GSF MeetUp Tokyo 2023 - マイクロソフト各製品サービスに見るGSF 実装例

SCI や Carbon Aware SDK など、GSF で議論されている仕様やSDKなどは、抽象的なものも多いです。また、カーボン排出の根拠となるデータがかなり曖昧なところもあり、いざ実装しようとなると躊躇することも多いと思います。
そんな中で、Microsoft は各種製品・サービスに既に Carbon Aware のためだったり、また、GHGプロトコルの一部にも使えそうなデータソースとなるような実装を幾つか始めています。ここでは、それらの実装例を製品機能を知るのではなく、実装の実体を見ていく事で、自分たちがどのように今取り組めるのかの参考にします。Product Manager の気持ちで一緒に見ていきましょう。

イベントサイト:
https://www.meetup.com/ja-JP/gsf-tokyo/events/292676506/

Green Software Foundation (GSF):
https://greensoftware.foundation/

More Decks by Daiyu Hatakeyama | @dahatake | 畠山 大有

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Transcript

  1. Microsoft の GSF 実装例から学ぶこと - とにかく始める事です😊 - 畠山 大有 |

    Daiyu Hatakeyama | @dahatake Microsoft Japan /dahatake @dahatake /in/dahatake /dahatake /dahatake [email protected] /dahatake
  2. Carbon 2030年までに カーボンネガティブ Water 2030年までに ウォーターポジティブ Waste 2030年までに 廃棄物ゼロ Ecosystem

    プラネタリー コンピューターの構築 • 2025 年までに直接排出 量をほぼゼロにする • 2030 年までに スコープ 3 の排出量を 半分に削減する • 2050 年までに 創業以来のCO2 排出量を 削減する • 水の使用量を削減する • 水ストレスの 高い地域に水を補給する • より多くの水へのアクセスを 確保する • 水データのデジタル化 • Microsoft Circular Center でデバイスを 再利用および リサイクルする • 使い捨てプラスチックを 排除する • 従業員の参加により 廃棄物を減らす取り組み • ビッグデータとテクノロジーを 使用して自然界を監視、 モデル化、管理する • 2025年 までに使用する 土地よりも多くの土地を 保護する Microsoft Commitment
  3. ビジネス、法務、政策渉外の専門家チームを指揮。 また、サイバーセキュリティ、プライバシー、人工知能、環境の持続可能性、人権、移民、慈善活動など、 テクノロジと社会の接点となる重要な問題に取り組むマイクロソフトの活動を主導する上で重要な役割を 果たしている。 マイクロソフトのキャロル アン ブラウンと共著し、最近ベストセラーとなった著書 「Tools and Weapons:

    The Promise and the Peril of the Digital Age」 の中で、 テクノロジ業界により大きな責任を担うよう促すとともに、新しいテクノロジが生み出す課題に 迅速に対応するよう各政府に呼びかけています。 「ツールが強力になるにつれ、そのツールがもたらす可能性のある利益や被害もそれだけ大きくなります... テクノロジ イノベーションが速度を緩めることはありません。ツールの管理をスピードアップすることが 必要です」 Brad Smith | @BradSmi, President and Vice Char Brad Smith - News Center Japan (microsoft.com)
  4. • 持続可能なソフトウェアは、新しい考え方を必要とする新しい考慮事項 • ソフトウェアをより持続可能なものにすることは、必ずしも同じではありません... グリーンソフトウェアはどう違うのか? コストの最適化 サーバー容量をまとめて購入する方が 安価。ただ、エネルギーの節約は 出来ない。浪費することさえある パフォーマンスの最適化

    研究によると、パフォーマンスの向上は より多くのエネルギーを消費する アプリケーション速度を上げると、 使用量とエネルギー消費量の増加に よるリバウンド効果が生じる可能性が ある バッテリ寿命の最適化 ソフトウェアを最適化してバッテリー寿命 を改善することは、ソフトウェアを持続 可能なものにすることとは異なる 多くのバッテリ駆動デバイスは、 顧客体験を向上させるために適応する ため、プラグを差し込むと より多くの電力を消費する
  5. • 方法論: Green Software Foundation’s Software Carbon Intensity specification •

    sci/Software_Carbon_Intensity_Specification.md at dev · Green-Software- Foundation/sci (github.com) • 炭素強度データ: WattTime など • #1 テレメトリ: 現在の電源からの炭素排出量プロファイルを報告 • #2 タイムシフト: 特定のウィンドウで最も環境に優しい時間に ワークロードを自動的にスケジューリング • #3 ロケーション (場所)のシフト: 排出量が最も少ない場所で実 行するようにワークロードを自動的にスケジューリング GSF - Carbon-Aware Core SDK
  6. Microsoft 製品・サービスへの 初期の Green Software Engineering 実装例 注: Carbon Aware

    SDK をそのまま実装しているわけではない Windows カーボン対応の 更新プログラム ローカルグリッドでより多くの再生可能 エネルギーが利用可能になったときに 発生するタイムシフト更新を含め、 Windowsをより持続可能なものに することに焦点を当てている Azure最適化 コアプラットフォーム 開発者向けのカーボンアウェア ダッシュボードを開発。Azure プラットフォームのリアルタイムの ロケーションベースのスコープ2エネルギー 使用量を推定。 Microsoft 365 や Dynamics 365 でもリリース済み Azure ML エネルギー使用量 Azure ML チームは、ユーザーが Azure ML ワークロードのエネルギー使用量を kWh で確認できるようにする機能を 発表。チームはまた、顧客と協力して、 彼らが開発しオープンソース化した Carbon Aware SDK を活用してタイ ムシフトワークロードを実験しています aka.ms/AMLEnergy #2 タイムシフト #1 テレメトリー #1 テレメトリー
  7. SCI計測の例 – eShoponWeb and Case Study dotnet-architecture/eShopOnWeb: Sample ASP.NET Core

    6.0 reference application, powered by Microsoft, demonstrating a layered application architecture with monolithic deployment model. Download the eBook PDF from docs folder. (github.com) sci-guide/msft-eShoppen.md at dev · Green-Software-Foundation/sci-guide (github.com) • シンプルな eコマースサイトの例 SCI score = SCI for the client device + SCI for Web App server + SCI for DB Server + SCI for Networking infrastructure = 156.9586 gCo2e per R (500 users in 1 hour)
  8. #1 - テレメトリとレポート • グリッドベースの炭素強度 (Carbon Intensity) データを AZ リージョンにマッピング

    (WattTime API) • エネルギー消費量に基づいてロケーションベースの炭素排出量を計算 Example: East US 2 region CO2 emitted: 326 lb Energy Used: 244.7 kWh Observation Time: (04/01/21) 23.5hr Peak Emissions: 9:45AM – 8:00PM レポートのサンプル
  9. Emission Impact Dashboard Microsoft Cloud 利用時のCO2 排出量 • Azure, Microsoft

    365 及び Dynamics 365 と関連付けられた 現在および今後の推定の CO2 排出量を算出 • オンプレミスと比較した節減量を算出 • 排出量の削減をビジネス上の利益に換算 • Power BI のアプリケーションとして提供 すべてのお客様が使用可能 組織内で持続可能性に関するレポートと推進を担当する ユーザーは、Microsoft Cloud の各加入契約の炭素排出量を 定量化し、Azure とオンプレミスのデータセンターでワークロードを 実行した場合の推定 CO2 削減量を比較することができます https://www.microsoft.com/ja-jp/sustainability/emissions-impact-dashboard
  10. 例 - バッチ推論の実行= 13.8 kWh/million inferences Greenhouse Gas Equivalency per

    million inferences: • 24マイル走行 • 11ポンドの石炭が燃やされた • 1.1ガロンのガス Model Framework GPU Precision Batch Size # requests Duration (hours) Throughput (inf/sec) Energy (kWh) CPMI ($USD) BERT Tensor-flow V100 FP32 16 100,000 2.5 11.4 1.38 537.55 Experiment Link Model Configuration Standard GPU: NVIDIA V100 ND40rs v2 @$22.061/hr pay-as-you-go price https://techcommunity.microsoft.com/t5/green-tech-blog/charting-the-path-towards-sustainable-ai- with-azure-machine/ba-p/2866923
  11. 利点: • モデルの同時実行性 • 動的バッチ処理 • 重み精度 • 混合重量の精度により、コストを50%以上削減 NVIDIA

    Triton 推論サーバー (repo) Model: BERT *From on-prem V100 PCIe 12G GPU Triton Backend Precision Best Throughput (inf/sec) GPU Utilization (%) GPU Memory (MB) GPU Power (W) CPMI ($) ORT-TRT FP32 224 34.1 2542 77.5 3.79 ORT-TRT FP16 720 23.9 2036 59.6 1.18
  12. タイムシフト の例: Windows Update • Windows Update の実行を再生可能なエネルギーで 作られた電源供給時に実行 •

    パートナー連携 • electricityMap • WattTime • Insider Build 22567 より Announcing Windows 11 Insider Preview Build 22567 | Windows Insider Blog 測定
  13. • 最近の調査によると、北米内でも約40倍の違いがある • ケベック州、カンダ (20g CO2eq/kWh) vs. アイオワ州、米国 (736.6g CO2eq/kWh)

    • いくつかの研究は、これらの行動が45%から99%もの炭素削減をもたらすことが できることを示す • Putting a CO2 figure on a piece of computation | IEEE Conference Publication | IEEE Xplore #3 - ロケーションシフト 地域別の世界中のサーバーの炭素強度の変動。1 本のバーは 1 つのデータ ポイントを示す [1910.09700] Quantifying the Carbon Emissions of Machine Learning (arxiv.org)
  14. 不完全でも始める事の価値 • リリースしているが、プロトタイプの域 は出ていない • ユーザーのフィードバックとともに改善 • 世に出すからこそデータが集まる • Product

    Teams など人が強くなる! • そして、GSF へのフィードバックにも • Carbon だけの取り組みではない • 省エネ、コスト、パフォーマンス、可用性、モビリティ など Computing の永遠の改善テーマ • 1つの施策で複数の効果が出る期待が大きい
  15. Green Software Tools 炭素排出量の少ないアプリケーションを構築するための研究、ツール、コード、ライブラリ、トレーニング(GitHub Awesome Green Software) Code Based codecarbon.io

    Python:コンピューティングからのCO2排出量を追跡して削減 energyusage Python:計算の環境への影響を測定するパッケージ。関数を提供。別の機能のエネルギー使用量と関連する炭素 排出量を評価する carbontracker Python:トレーニングのエネルギー消費量と二酸化炭素排出量を深く追跡および予測する学習モデル Cloud Based AWS: Green Cost Explorer AWSの気候関連支出分析 Microsoft: Microsoft Emissions Impact Dashboard Azure および M365 用のアプリ Google: Cloud Jewels Blog – Cloud Jewels: Estimating kWh in the Cloud Multicloud: Cloud Carbon Footprint オープンソースのクラウドエネルギーおよび炭素排出量測定ツール AI Carbon Experiment Impact Tracker Library: MLジョブの炭素コストを計算 Scaphandre: 電力測定(ベアメタルホスト、プロメテウス、Dockerコンテナ内) Energy Beaker (Allen Institue For AI) コンテナ内のGPUパワーをキャプチャ carbontracker RAPL in Action: Experiences in Using RAPL for Power Measurements Tool for tracking and predicting the energy consumption and carbon footprint of training deep learning models as described in Anthony et al. (2020) OS based Linux FreeIPMI: DCMI経由でベアメタルマシンの消費電力を取得(IPMI extension) Ipmitool: DCMI経由でベアメタルマシンの消費電力を取得(IPMI extension) PoweerTOP: 消費電力と管理に関する問題を診断するためのLinuxツール Turbostress このツールは、負荷を生成し、この負荷のコンピューター電力メトリックを出 力 Web Carbonalyser – TheShiftProject Carbon Footprint of Sending Data: Shiftプロジェクトリーンに基づいて、ネットワーク トラフィックからの炭素排出量を推定するためのオンライン計算機情報通信レポート Clickclean.org: 一般的に使用されるアプリケーションのエネルギーフットプリント EcoGrader.com: オンラインウェブサイトの炭素推定器 EcoMeter.org: ウェブサイトのエコデザインの成熟度を分析する GreenFrame.io: ウェブサイトのカーボンフットプリントを計算する GreenSpector Website Carbon Calculator: オンラインウェブサイトの炭素推定器 WeDeex – Chrome WeDeex – Edge Windows Powercfg Blog: アプリケーションの電力と炭素への影響の測定 WeDeex Blog: エネルギー転換を容易にするために電気用のユカが必要です 免責事項:このリストは情報提供のみを目的として作成されており、リンクは承認または推奨を構成するものではありません
  16. Learn More: Research Articles GitHub – Green-Software-Foundation/awesome-green-software Artificial Intelligence Energy

    and Policy Considerations for Deep Learning in NLP Energy-Efficient AI | Vivienne Sze | TEDxMIT Quantifying the Carbon Emissions of Machine Learning SECure: A Social and Environmental Certificate for AI Systems The AI Gambit — Leveraging Artificial Intelligence to Combat Climate Change: Opportunities, Challenges, and Recommendations Computation A Comparative Study of Methods for Measurement of Energy of Computing An experiment-driven energy consumption model for virtual machine management systems Quantifying the Carbon Emissions of Computation Emissions A Framework for Collective Carbon Neutrality Methodological Guide – Bilan Carbone (French) Putting a CO2 figure on a piece of computation The energy and carbon footprint of the ICT and E&M sector in Sweden 1990–2015 and beyond The Most Important GHG Accounting Concept You May Not Have Heard of: The Attributional Consequential Distinction Programming Languages Energy Efficiency Across Programming Languages Google Apps: Energy Efficiency in the Cloud Green and Sustainability in Software Development Lifecycle Process GreenC5: An Adaptive, Energy-Aware Collection for Green Software Development Software development methodology in a Green IT environment Streaming DImpact Articles Assessing the suitability of the Greenhouse Gas Protocol for calculation of emissions from public cloud computing workloads Estimating the marginal carbon intensity of electricity with machine learning How to incorporate carbon free energy for Google Cloud regions How we’re making Dropbox data centers 100% carbon neutral