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新規事業立ち上げ期におけるプロダクトマネージャーの役割 / Role of product m...

freee
June 06, 2024
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新規事業立ち上げ期におけるプロダクトマネージャーの役割 / Role of product managers in the start-up phase of a new business

freee

June 06, 2024
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  1.   事業フェーズ アイデアについて検証 し、どれが筋が良いか⾒ 極めをする。 筋の良いアイデアを形 にして、継続性、再現 性を持った形にする。 ( =

    事業化する) 対象ユーザーや提供で きる機能など、事業の 幅を広げ拡⼤する。 【0→1】 【1→10】 【10→100】
  2.   事業フェーズ(プロダクトマネージャー) アイデアについて検証 し、どれが筋が良いか⾒ 極めをする。 筋の良いアイデアを形 にして、継続性、再現 性を持った形にする。 ( =

    事業化する) 対象ユーザーや提供で きる機能など、事業の 幅を広げ拡⼤する。 【0→1】 【1→10】 【10→100】 プロダクトマネージャー
  3.   事業フェーズ(Bizdev) アイデアについて検証 し、どれが筋が良いか⾒ 極めをする。 筋の良いアイデアを形 にして、継続性、再現 性を持った形にする。 ( =

    事業化する) 対象ユーザーや提供で きる機能など、事業の 幅を広げ拡⼤する。 【0→1】 【1→10】 【10→100】 Bizdev
  4.   事業フェーズ(Bizdev) アイデアについて検証 し、どれが筋が良いか⾒ 極めをする。 筋の良いアイデアを形 にして、継続性、再現 性を持った形にする。 ( =

    事業化する) 対象ユーザーや提供で きる機能など、事業の 幅を広げ拡⼤する。 【0→1】 【1→10】 【10→100】 Bizdev兼プロダクトマネージャー
  5.   実際の取り組み事例(本⾳) 新事業、住所貸しサービス”バーチャルオフィス”リリース! (2024.02) ChatGPT⼤活⽤!新プロダクト”freee補助⾦” リリース! (2023.09) 事例① 事例② →

    この事業は⼤成功!でもこの事業は考えて試した事業 20個のうちの1つなんだよな。他は事業化できてないのも 多い.... →リリースは爆速の企画から1.5ヶ⽉でリリース 出来た!でもリリースした後はどうするの?? でめちゃくちゃ時間かかって⼤変だった...
  6.   ロゴ xxxx xxxx 名刺 取引先紹介 xxxx 家具 ドメイン HP

    リース xxxx xxxx パソコン xxxx オフィス xxxx 内装 設備 広告掲載 メディア露出 生産性向上 検討した事業一例 事例① なぜこの事業を選んだのか? • とにかくたくさん試して、、、
  7.   • とにかくたくさん試して、ユーザーの反応がよかったものを選んだ。 ロゴ xxxx xxxx 名刺 取引先紹介 xxxx 家具

    ドメイン HP リース xxxx xxxx パソコン xxxx オフィス xxxx 内装 設備 広告掲載 メディア露出 生産性向上 検討した事業一例 ロゴ xxxx xxxx 名刺 取引先紹介 xxxx 家具 ドメイン HP リース xxxx xxxx パソコン xxxx オフィス xxxx 内装 設備 広告掲載 メディア露出 生産性向上 実際の事業化完了 事例① なぜこの事業を選んだのか?
  8.   • とにかくたくさん試して、ユーザーの反応がよかったものを選んだ。 ロゴ xxxx xxxx 名刺 取引先紹介 xxxx 家具

    ドメイン HP リース xxxx xxxx パソコン xxxx オフィス xxxx 内装 設備 広告掲載 メディア露出 生産性向上 検討した事業一例 ロゴ xxxx xxxx 名刺 取引先紹介 xxxx 家具 ドメイン HP リース xxxx xxxx パソコン xxxx オフィス xxxx 内装 設備 広告掲載 メディア露出 生産性向上 実際の事業化完了 事例① なぜこの事業を選んだのか? 事業化されていない案件に対してユーザーの声 • 既に他で調達している事項である • その事業を実は必要としていない etc...
  9.   • とにかくたくさん試して、ユーザーの反応がよかったものを選んだ。 ロゴ xxxx xxxx 名刺 取引先紹介 xxxx 家具

    ドメイン HP リース xxxx xxxx パソコン xxxx オフィス xxxx 内装 設備 広告掲載 メディア露出 生産性向上 検討した事業一例 ロゴ xxxx xxxx 名刺 取引先紹介 xxxx 家具 ドメイン HP リース xxxx xxxx パソコン xxxx オフィス xxxx 内装 設備 広告掲載 メディア露出 生産性向上 実際の事業化完了 事例① なぜこの事業を選んだのか? 実際にユーザーが「何」を求めているのか 試してみないと分からない。 ⇩ 「とにかくたくさん試して確かめる」 (実ユーザーの声をたくさん聞く)
  10.   • LP上で事業内容だけ記載し、実際にユーザーが申し込める導線を⽤意。 問い合わせが実際に⽣まれるか確認してみる。  LP(ランディングページ)だけ出してみる 1 実際に試した(仮説を検証した)⽅法 • ⼀部のセールスのメンバーに、試しに実際のお客さんに提案してもらう。 実際のものがあれば⼩さく仕⼊れて、実際に提案、販売してみる。

     システムは作らずセールスなどの⼈の⼿のみで売ってみる 2 • ⾃社ですぐサービス提供できない内容で他社が解決できる事項については、 ユーザーにその他社の事業を紹介してみる。 x 同じ事業をしている他社をまずはユーザーに提案してみる 3
  11.   • LP上で事業内容だけ記載し、実際にユーザーが申し込める導線を⽤意。 問い合わせが実際に⽣まれるか確認してみる。  LP(ランディングページ)だけ出してみる 1 実際に試した⽅法 • ⼀部のセールスのメンバーに、試しに実際のお客さんに提案してもらう。 実際のものがあれば⼩さく仕⼊れて、実際に提案、販売してみる。

     システムは作らずセールスなどの⼈の⼿のみで売ってみる 2 • ⾃社ですぐサービス提供できない内容で他社が解決できる事項については、 ユーザーにその他社の事業を紹介してみる。 x 同じ事業をしている他社をまずはユーザーに提案してみる 3 仮説が間違っているかもしれないので 試⾏結果が良くなければ撤退する必要がある ⇩ 「とにかく⼩さく試す」 (試し⽅を可能な限り簡単にする)
  12.   事例② ”freee補助⾦”の魅⼒ AI を活⽤した情報収集により、他社類似システムを圧倒する情報の量、 網羅性、最新性 を持ったデータベースを実現!  AI(ChatGPT)活⽤による収集されたデータベース 1 複数の条件検索に加え、キーワード検索機能

    を搭載。 ユーザーは⾃⾝にマッチした補助⾦情報へのアクセスが可能!  ⾃分にあった情報にアクセスできるキーワード検索機能 2 直感的に理解しにくい補助⾦等の 情報をAIで要約 して提供することで、 ユーザーの負荷を軽減 A AIによる情報要約機能で難しい要件も要約可能 3
  13.   事例② ”freee補助⾦”の魅⼒ AI を活⽤した情報収集により、他社類似システムを圧倒する情報の量、 網羅性、最新性 を持ったデータベースを実現!  AI(ChatGPT)活⽤による収集されたデータベース 1 複数の条件検索に加え、キーワード検索機能

    を搭載。 ユーザーは⾃⾝にマッチした補助⾦情報へのアクセスが可能!  ⾃分にあった情報にアクセスできるキーワード検索機能 2 直感的に理解しにくい補助⾦等の 情報をAIで要約 して提供することで、 ユーザーの負荷を軽減 A AIによる情報要約機能で難しい要件も要約可能 3 とりあえずAIを活⽤した 最新鋭の便利そうなシステム?
  14.   事例② ”freee補助⾦”の魅⼒(リリース後起きていたこと) データベースがあってもユーザーは補助⾦を活⽤し ようとする意識がないので使わない  AI(ChatGPT)活⽤による収集されたデータベース 1  ⾃分にあった情報にアクセスできるキーワード検索機能 2 A

    AIによる情報要約機能で難しい要件も要約可能 3 どんなキーワードで検索すべきかユーザーは分から ないのでこの機能を使いこなせない 要約は⾒やすいが、申請するのが複雑で難しいの で、ユーザーは結局⾃分で解決できない 実際 実際 実際
  15.   事例② ”freee補助⾦”の魅⼒(リリース後起きていたこと) データベースがあってもユーザーは補助⾦を活⽤し ようとする意識がないので使わない  AI(ChatGPT)活⽤による収集されたデータベース 1  ⾃分にあった情報にアクセスできるキーワード検索機能 2 A

    AIによる情報要約機能で難しい要件も要約可能 3 どんなキーワードで検索すべきかユーザーは分から ないのでこの機能を使いこなせない 要約は⾒やすいが、申請するのが複雑で難しいの で、ユーザーは結局⾃分で解決できない 実際 実際 実際 ユーザーの課題を根本的に 解決できていなかった
  16.   結果どうなったか? リリースできた(0 → 1)けど、ユーザーの課題が特定できず、事業化 (1 → 10)の案がまとまらない先に進めない状態が続いた。 具体的には以下のような状態 •

    ユーザーの課題を解決しきれないままサービスを提供してしまう ◦ ユーザーに本質的な価値を提供できていない • その間も維持コストがかかる(運⽤保守、AI活⽤費⽤) • 維持費から追加投資もしづらい → 事業化を⽬指しづらい
  17.   反省 ◦ 事前にもっと試せる事項は存在したのに試さなかった。 ▪ ユーザーの声をもっと聞いて、仮説を検証しておくこと はできた。 ◦ そもそも顧客⽬線で考えれていなかった。 ▪

    「誰」の「何」を解決するのかが全く考えられてな かった。 ChatGPTという”技術を使う”ことを 意思決定の理由にした。 具体的な反省点
  18.   新しい事業を始める際に意識したこと(伝えたいこと) • 「何」は実際にユーザーに提案するまで確らしさは分からない。 • 「何」を知っているのはユーザーのみ。とにかくユーザーの声を聞く。 • ユーザーの課題が無い場所に事業を作っても失敗する。  新規事業は「誰」の「何」を解決するかから始める 1

    • 簡易なプロトタイプで顧客に提案する。システム化は最後の⼿段。 • プロトタイプを試す前に継続 / 撤退条件と試⾏期間を決定する。 • 仮説はおおよそ間違っている。試⾏結果から仮説を修正できるのが⼤切。  新規事業はとにかく、たくさん⼩さく試す 2