Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
20230930 - OSC Fall - Motivate your contribution
Search
技術書同人誌博覧会
September 29, 2023
Technology
0
190
20230930 - OSC Fall - Motivate your contribution
https://event.ospn.jp/osc2023-online-fall/session/1177878
技術書同人誌博覧会
September 29, 2023
Tweet
Share
More Decks by 技術書同人誌博覧会
See All by 技術書同人誌博覧会
技術同人誌のすすめ / Write a tech book
gishohaku
0
880
gishohaku2-circle-appeal
gishohaku
0
21
Other Decks in Technology
See All in Technology
ノーコードデータ分析ツールで体験する時系列データ分析超入門
negi111111
0
420
AWS Lambdaと歩んだ“サーバーレス”と今後 #lambda_10years
yoshidashingo
1
180
rootlessコンテナのすゝめ - 研究室サーバーでもできる安全なコンテナ管理
kitsuya0828
3
390
誰も全体を知らない ~ ロールの垣根を超えて引き上げる開発生産性 / Boosting Development Productivity Across Roles
kakehashi
2
230
Platform Engineering for Software Developers and Architects
syntasso
1
520
New Relicを活用したSREの最初のステップ / NRUG OKINAWA VOL.3
isaoshimizu
3
630
DynamoDB でスロットリングが発生したとき_大盛りver/when_throttling_occurs_in_dynamodb_long
emiki
1
440
組織成長を加速させるオンボーディングの取り組み
sudoakiy
2
220
アプリエンジニアのためのGraphQL入門.pdf
spycwolf
0
100
Introduction to Works of ML Engineer in LY Corporation
lycorp_recruit_jp
0
140
【令和最新版】AWS Direct Connectと愉快なGWたちのおさらい
minorun365
PRO
5
760
リンクアンドモチベーション ソフトウェアエンジニア向け紹介資料 / Introduction to Link and Motivation for Software Engineers
lmi
4
300k
Featured
See All Featured
A Philosophy of Restraint
colly
203
16k
The Straight Up "How To Draw Better" Workshop
denniskardys
232
140k
Being A Developer After 40
akosma
87
590k
KATA
mclloyd
29
14k
Rebuilding a faster, lazier Slack
samanthasiow
79
8.7k
Building Flexible Design Systems
yeseniaperezcruz
327
38k
Documentation Writing (for coders)
carmenintech
65
4.4k
10 Git Anti Patterns You Should be Aware of
lemiorhan
655
59k
Faster Mobile Websites
deanohume
305
30k
Build your cross-platform service in a week with App Engine
jlugia
229
18k
CoffeeScript is Beautiful & I Never Want to Write Plain JavaScript Again
sstephenson
159
15k
Keith and Marios Guide to Fast Websites
keithpitt
409
22k
Transcript
MOTIVATE YOUR CONTRIBUTIONS
/ 47 うまくできているわけではなく、 私自身があらゆる失敗を繰り返しながら 主にコミュニティ代表という立場で 学んできたことをお話します。 2
/ 47 誰かに貢献すること、何かを継続すること、 それはめんどくさいことの連続です。 でもきっとコミュニティ活動を通じて、 あなたの日々が豊かになります。 勇気をもって立ち向かってほしい、 歩みはじめてほしい、歩み続けてほしい、 今日はそんな想いを込めました。 ariaki
3
/ 47 4 About Me
/ 47 5 前回の技書博、 OSC名古屋と併催しました!
モチベが上がる瞬間は限られる はじめに知ってほしいこと
/ 47 あなたはITカンファレンスの実行委員長です 今日は待ちにまった開催当日!無事大成功しました! モチベーションぶち上がったぜ! でも次また準備するのに1年かかる… 想像してください 7
/ 47 • 🔼 上がる瞬間(嬉しい瞬間) ◦ イベント日、リリース日(いわゆるハレの日) ◦ 感謝される、褒められる、認知される、など •
🔽 下がる瞬間 ◦ 日常、何もないとモチベは下がる(いわゆるケの日) ◦ ちょっとしたネガティブイベントで大きく下がる • モチベを上げる活動&下げない活動をおこなう必要がある 自分のモチベーションがいつ上下するかを知る 8
/ 47 • 実績や頑張りを認知されなければ何も起こらない ◦ きちんとアピールしない人が多い ◦ 慎ましさを美徳にすると栄養不足で力尽きる ◦ 他者だけ感謝されると感じたら”妬み”の原因になる
• 人は「感謝したい」と思う人のところに集まる ◦ 「感謝され上手」になる必要がある ◦ 誰かに「感謝される」=「感謝させる」こと 感謝されることを得意にする 9
/ 47 • 思いや成し遂げたことを大げさなくらいわかりやすく伝える ◦ やりすぎなければ疎まれたりしない ◦ 普段から小出しにアピールを続ける ◦ 人は頑張っている姿を応援したくなる
• やってることを認知されることからはじめる ◦ =認知してもらうための活動 感謝させる仕組みをつくる 10
/ 47 • 自分を見てくれる人=自分の近くにいる人 • 自分に近づける=自分のファンを作る • 感謝を巻き込む力に変える ◦ 応援してくれる人
◦ 協力してくれる人 ◦ 教えてくれる人 ◦ 一緒にやり遂げてくれる人 巻き込む力に変える 11
/ 47 • 活動内容を感動的なストーリーにしたてる ◦ どんな思いで活動を始めた・続けているのか? ◦ 何を解決したいと思っているのか? ◦ 今後どうしていきたいのか?
◦ 自分を表す、印象に残るフレーズを作る ◦ 活動を継続させるため、ピエロにもパンダにもなる • 定期的に考え、思いを言語化してまとめる ◦ 誰もが最初に質問してくる 活動のストーリーを作っておく 12
/ 47 • まず自己肯定する ◦ リスクを背負って戦い続けている ◦ 自腹をきっているシチュエーションもある ◦ 誰でもできることではない
◦ どんな辛いときでも自分だけは自分を認められる 3回言おう、自分はすばらしいことをしている 13
/ 47 あなたが歩く道すがら募金活動をする人たちがいます 勇気をだして、なけなしの1000円札を投入! おっと誰も気づかないか?お礼もなく無視されました そんなとき、あなたはどう感じますか? 想像してください 14
/ 47 • 人は良いことをしたら感謝を「当然」だと期待する ◦ 予想した「当然の範囲」を超えることはめったにない ◦ 感謝に気づくアンテナを張らないと気づけない • 人は良いことをしても感謝が少ないと「裏切られた」と感じる
◦ 「良いことをしてるから◦◦だろう」と期待しすぎない ◦ でも心の底から期待しないことは難しい ◦ 期待を拠り所にしすぎると大きくモチベが下がる原因に 自身が「感謝を期待している」ことを知る 15
/ 47 • 感謝や評価を期待しすぎないようにする • 誰かを賞賛したり感謝を伝える人は少ない ◦ ポジティブな声は小さく、ネガティブな声は大きくなる ◦ 最近誰かを褒めたり感謝を伝えた記憶ないのでは?
• 評価を「減点方式」でつける人がおおい ◦ 絶対に100点を取れない環境にいる事を認識する ◦ 「期待を込めてマイナス」をつける人もいる 期待とうまく付き合う 16
モチベが落ちたらどうなるか 〜 の事例 〜 誰もが一度は経験するはず
/ 47 • 開催3回目にしてコロナ禍が直撃 ◦ 来場者数800名→200名まで減少 ◦ 緊急事態宣言で計3回の開催中止 ◦ 運営資金を集めづらい(次ページ参照)
◦ やりたいことがやれない • オフライン開催を継続しつづけてきた ◦ くわしくはこちらの発表資料を参照 予測不能な原因でどん底に落ちる 18
/ 47 • 中止するとすべて水の泡になる ◦ 中止に伴う作業は労力だけで何の価値も生み出さない ◦ 中止しても固定費はかかるため赤字が続く • 協賛を打ち出しづらい
◦ コロナ禍に協賛を求めてもよいか(心理的ハードル) ◦ 協賛企業の期待を満たせない ◦ 協賛企業の資金状況もよくない コロナ禍で虚無感に絶望する 19
/ 47 「協賛してください」と言えない個人的感情 VS それでも言わないと継続できない運営状況 20
/ 47 • もともと協賛で”儲けを出したくない”という方針 • 軌道に乗る前にコロナ禍になり内部留保もない • スタッフが減り、負担が増え、時間が限られる • 当然協賛企業が離れていく
• 協賛企業への不義理の申し訳なさで恥じるような状況も • モチベもお金もどん底になりネガティブループ 運営にまったく自信をもてない 21
/ 47 それでも 続けたい 22 続けるための言い訳を無限に繰り返す…
/ 47 「自分からはじめたことだから」 「誰かのためになることだから」 「文化が続いてほしいから」 23
/ 47 • 辛い状況になって止めるのは当然 ◦ 逃げ出すことは恥じゃないし、逃げ出せないことはない ◦ 撤退基準をあらかじめ決めておくと気持ちが楽になる ◦ 進むも戻るも判断を迷うことがいちばんのストレス
• もっとも重要なのは”自分自身”の生活 ◦ 体や精神の健康を害さない・家族に迷惑をかけない ◦ 時間・金銭などで負担になりすぎない ◦ あなたの拠り所になる価値は?それをどうしたら守れる? 最終決断は自分次第だと知る 24
/ 47 • 自分の活動に価値を感じてくれる人が絶対にいる • 困ったら発信すればいい ◦ 失敗談にだって耳を傾ける人はいる ◦ 相談するだけでいい考えが浮かぶかも
◦ 事態が好転するきっかけになるかも • どこからでもやり直せるし挑戦し直していい • もし批判されてもその人の声が大きいだけ 孤独を抱え込まない 25
熱量の違いに焼かれない 複数人で関わるとき
/ 47 • できることから順番に消化されている ◦ 得意なこと、やりたいこと、やりやすいこと ◦ 残るものが絶対に発生する • 残るものに押しつぶされる瞬間がくる
◦ 誰もやりたがらないことばかりやってない? ◦ 最近自分しか手を動かしてない? ◦ これの進捗ってどうなってるんだろう? 貢献は「行動」の積み重ね 27
/ 47 「協力関係」を理解する • 全員が自分ごとにするのは難しい ◦ 「全員で作り上げていく」を理想にしすぎない ◦ 「手伝っている」と思う人が大多数 •
割り切らなければならないこともある ◦ メンバー全員にとってその活動が最優先ではない ◦ 何か得意なことひとつから協力関係を築く ◦ 相互に長く続けていけるように努力する 28
/ 47 • 全部自分がやっていると錯覚する ◦ どうしても作業が集中しがち ◦ 「意見を出すより手を動かして」と思うと危険サイン ◦ 「意見を出すならそれやってよ」はかなり危険サイン
• 全部自分でやらなきゃと錯覚する ◦ 自分以上に品質にこだわれる人はいない ◦ 全部チェックする?だめ出しする?やり直す? • どこかで妥協しないと破綻する リーダーは抱え込みがち 29
/ 47 • 「どんな成果を出しているか」を相互に仲間に伝えていく • 妥協しやすいところから委譲範囲を広げる • 妥協できないところがどこかをしっかり考える • 委譲できる環境を作っていく
• 具体的な指示を出せる状況を作っていく • 誰がいつ抜けてもいい心構えと状況を作っておく 「想い」を委譲していく 30
/ 47 思い悩んだとき、 「マネジメントの修行だと思う」 31
/ 47 • 人がやめる理由は無限にある ◦ ライフステージが変化した ◦ 他にやりたいことがある、時間が作れない ◦ 作業が難しくてできない、期限を超えて報告しづらい
◦ 人間関係が気まずい ◦ モチベーションが途切れた • 逆に人はなかなか増えづらい 組織は移り変わる 32
/ 47 • 責任感が自分を辛くする瞬間がある ◦ 自分だけは逃げちゃだめだ ◦ 何かあったら責任をとらなきゃ ◦ 誰もやらないから自分が全部やらなきゃ
◦ 協賛金をもらってるから最後までやらなきゃ ◦ 誰かに迷惑がかかるから最後までやらなきゃ • 周囲との温度差が増えると自身の熱量で焼ける • マイルストーンに最低限必要なことを定めよう 「自分だけ普遍」に陥らない 33
/ 47 • 金銭報酬がない活動でも感情報酬は存在する ◦ ワクワクできる、幸せを感じられる、達成感がある ◦ 活動によって得られる感情が報酬になる • 個人ごとに異なる感情報酬の期待値を知ることが大切
◦ 活動によってどんな成果を得たいのかを知る ◦ 可能な限り対話の機会や探る手段をつくる ◦ 達成、親和、権力、回避(マクレランドの欲求理論) 感情報酬を理解する 34
/ 47 • 世の中は2つの事象にわかれる ◦ 自分ではどうしようもできないこと ◦ 自分でどうにかしなくてはならないこと • 自分でやるべきことだけに力を注げる状態にする
◦ 自分が注力すべきことを考え優先順位をつける ◦ 自分でやりきれないことは”どうしようもないこと” • 最悪逃げ出せないことなんてない マインドセットを変える 35
貢献を継続するために チップ&ノウハウ
/ 47 • 小さな成功体験の積み重ねが自信につながる ◦ たとえばドキュメント修正でも貢献の実績になる ◦ 小さい単位で挑戦すると高い壁に心を折られない ◦ 少しずつ大きなことに挑戦できるようになる
• やってみないと得意かどうかわからない ◦ すべては未知な体験だからまずはやってみる 成功体験を作ろう 37
/ 47 • 大事なのは「どう成功するか」ではなく「どう貢献するか」 • 成功と思えるようなロールモデルはだいたいキラキラ事例 ◦ 大きなインパクトを与える貢献ばかりが重要ではない ◦ 成功の定義を大きく持ちすぎないようにしよう
• 貢献の考え方は人それぞれ ◦ 多くの人に小さな価値を届けるのか ◦ 誰かひとりに大きな価値を届けるのか 大きな成功を価値基準にしないでおこう 38
/ 47 • 経験のないことに失敗を恐れない ◦ やらない→とりあえず挑戦してみる ◦ 挑戦できる環境=失敗を恐れなくていい状態にする ◦ 何があっても支えてもらえると思わせる状況を作る
• 継続するとあらゆる予測不可能な事態が起こりえる ◦ すべてにあらかじめ対応できない ◦ 柔軟に適応しようと構えておくといい 挑戦を楽しいと思おう 39
/ 47 • 品質の谷 ◦ 品質がある点より低い→応援したい ◦ 品質がある点より高い→アラが気になる • 形ができていくほど批判しやすくなる
◦ 「ここが足りない」「自分ならこうする」 ◦ 「こうしておけばよかったのに」 ◦ 逆に形がみえない間はなにも言われない • 周囲の声に振り回されない、完璧なんて存在しない 完璧を目指さないようにしよう 40
/ 47 • 自分にとって過剰な力はかけ続けられない ◦ 継続=持久走、力の配分を考えよう ◦ 人や金が減ればその分できることが減る ◦ 人や金が増えてもリニアにはスケールしない
• 自然と最低限やるべきことに落ち着いていく ◦ 極力省コストでできることを考える ◦ 自分たちにとって大切にしたい部分を優先する 消費カロリーを抑えよう 41
/ 47 • 人は頼られると嬉しい ◦ どんなつながりでも頼ってみよう ◦ 悩む=真剣に向き合っているということ • 発信しつづけよう
◦ 発信していれば人と話す機会が増える ◦ 話す機会が増えれば相談できる相手が増える ◦ 相談できれば解決に近づく 人を頼ろう 42
/ 47 • どんなに正しいことを続けても失敗を経験する ◦ 人間は誰だって絶対に間違える ◦ 苦手でやりきれないこともある ◦ 些細なことが大きな問題に繋がることもある
• むしろ間違えなければ成功できない • 間違いを犯した自分を許容しよう 間違いを許容しよう 43
/ 47 • 人は”できなかったこと”に後悔する ◦ あのときにこれをやっていれば… ◦ あのときにこれに気づいていれば… ◦ あのときにこれをやる余裕があれば…
• 無理せずできることから始めよう ◦ 絶対に「やりたいこと>やれること」になる ◦ 「検討する」「諦める」「後悔するなら次回やる」 できることから始めよう 44
/ 47 • 認知は時間とともにずれる 📝 時間があまった時用のネタ帳 45
/ 47 • 感謝されるための認知向上活動をしよう • 感謝に期待しすぎないように注意しよう • 妥協できない範囲と優先順位を決めておこう • 自分ではどうしようもないことに心を痛めないようにしよう
• 諦めたり間違った自分を責めないようにしよう • 孤独にならないように自己開示して周囲を頼ろう • こだわりを残しつつ完璧を目指さないようにしよう • ずっと走り続けるためにカロリー消費を抑えよう 📝 まとめ 46
/ 47 マネジメントのプロじゃない、 イベント専業でもない、 どちらかといえばコミュ能力が低い エンジニアたちが作り上げています! ぜひ暖かい目で見守ってください 47
#技書博 を続けたいので 皆さま協賛をご検討ください https://gishohaku.dev