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ユーザー候補を目の前にすることでわかること/freee Design Night in Fuk...
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Hiromi Morikawa
August 22, 2022
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ユーザー候補を目の前にすることでわかること/freee Design Night in Fukuoka
2022年8月19日実施のfreee Design Night in Fukuokaの発表スライドです。
https://freee.connpass.com/event/255107/
Hiromi Morikawa
August 22, 2022
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Transcript
freee Design Night in Fukuoka ユーザー候補を目の前にすることでわかること 2022.08.19
2 〈略歴〉 香川県生まれ デザインを学びに福岡の大学へ(6年間) 大手印刷会社(2009年〜) フロントエンド開発/UXデザイン/アジャイル推進 freee株式会社(2021年10月〜) 〈freeeでの役割〉 プロダクトデザイナー
HCD-Net認定 人間中心設計専門家 CSPO/A-CSPO/CAL1 森川 裕美(ひろみつ) Product Designer Hiromi Morikawa プロフィール画像の トリミング方法
3 スモールビジネスを、世界の主役に。 3
4 スモールビジネス向けに統合型クラウド(1)ERPを提供 統合型クラウド会計ソフト 統合型クラウド人事労務ソフト 請求書 | 経費精算 | 決算書 |
予実管理 ワークフロー | 内部統制 2013年3月~ 日本のクラウド市場 シェアNo.1 (2) 勤怠管理 | 入退社管理 | 給与計算 | 年末調整 マイナンバー管理 2014年10月~ 日本のクラウド市場 シェアNo.1 (3) その他サービス 会社設立 開業 税務申告 受発注 クレジットカード プロジェクト管理 電子契約 注: 1. クラウドサービス:ソフトウェアやハードウェアを所有することなく、ユーザーがインターネットを経由してITシステムにアクセスを行えるサービス 2. シミラーウェブ、株式会社ローカルフォリオ「クラウド会計主要3社のユーザ数推計」(2019年10月実施) 3. クラウド給与計算ソフトの市場シェア:株式会社MM総研「日本におけるクラウド給与計算ソフトの利用状況調査に関するWeb調査(2016年3月実施)」(N=4,168) 勤怠管理 (中堅企業向け) 経費精算
5 自動化・可視化を実現する これまでにない統合型クラウド会計ソフト
6 私が担当している領域 ・対象ユーザー:会計士さん/税理士さん向け ・法人や個人事業主から通帳や領収書などを預かり、記録を代行することがある ・この「記帳」の業務が主に担当範囲
7 freeeが向き合う中小企業や、個人事業主のかたたち。 なかには、ひとりでは壁にぶつかってしまうユーザーもいるはず… そんな時、隣に専門家がいてくれたら安心。 会計事務所で働く人たちの大変さを解決すると、 その先にいるスモールビジネスの方々にも 良い影響を届けることができるはず。 スモールビジネスと、会計事務所どちらにも向き合うことがだいじ! スモールビジネスだけではなく、会計事務所にも
士業という専門領域の人たち向けに設計するうえで、 実際に会計事務所・税理士事務所に訪問してリサーチしてみた話をします
9 ・ユーザーイメージとユーザーが働いている場所の雰囲気 ・画面外で何をどのように見ているか? ・ユーザーの操作の速度感などの、文字にできない感覚 ・業務に画面以外のどんな道具をどのように使っているか? ユーザー候補を目の前にすることで「わかること」とは?
10 freeeに触れた直後のユーザーさんの感想… 使い勝手が良くない部分もあり、 freeeを使う気が薄れてし まった… 自社の会計ソフトに比べて チェックや修正が手間 現状の会計ソフトと 入力操作があまりに違 いすぎる
11 会計事務所へ伺ってリサーチをするに至ったわけ ・プロダクトマネージャーやビジネスの担当者は、現場を見たことがある or 現場上がり ・一方、エンジニアとデザイナーは、関係者からのインタビューベースの理解だった ・現在開発しているものは実地で使い物になるかが重要。現場で観察したい! ・機会が作れそうなので、社内の専門家の助けをもとにオフラインで観察をすることに
12 プロダクト担当のデザイナーが関わるリサーチの種類 ユーザビリティテスト 設計したUIを利用が想定される人に試しに使ってもらい、UIの操作性上の問題を発見すること 業務観察 「人々の実践(していること)のありのまま」を、おもに観察とインタビューを組合せて体感・ 理解しようとすること ※エスノグラフィを応用したリサーチをfreeeではこう呼んでいます プロダクトデザイン ユーザビリティ
テスト 業務観察 設計を 検証する 得たヒントを 活かす 設計を修正する
13 ① 現場を見て業務を理解する ② 現在設計しているあるべき姿の妥当性を確かめる 今回行った業務観察の目的
14 ・プロダクトマネージャー ・エンジニア ・[オンライン参加] QA ・プロダクトデザイナー(私) ・エクスペリエンスデザイナー/デザインリサーチャー freeeからの参加者
15 画面外の業務環境を知る意味 ・デスクの上には何がある?どのような配置で?何のために? -ディスプレイ、資料、電卓、文房具 etc… ・どんなキーボードを使っている?それはなぜ? ・入力している際のキータッチは?右手と左手はどこにある? ・画面外と画面内、どのように見ていそう? ・紙と画面をどのように行き来する? ・画面を操作する前に物理的に準備していることは?
・どれくらいの速さで仕事が進んでいる? ※イメージ
16 「バチバチうつ、だーーーーっとうつ」 ・ほとんど画面を見ずに、資料だけを見て情報を入力している状態 ・入力はリズム(テンポよく打てること)という感覚 ・慣れ親しんだソフトでの入力はものすごく早い ・「そこまでいったら使いこなせているという状態です」 ユーザーの感覚を知り、当たり前品質を知る
17 プロダクトマネージャーやエンジニア、QAが同席したことによって… ・普段の操作の速度感など業務プロセス中の文字にできない感覚が共有できた - あの機能や対応はやっぱり必要だ、という肌感が持てた ・同じイメージで議論できるようになった ・「◯◯(機能)が欲しい」という発言が何故出てきているのか、業務イメージに紐づけ て考えられるようになった よかったこと
リサーチの準備の裏側
19 ・4月末〜計画・リクルーティング、6月初旬〜実査 ・ビジネスの担当者経由で会計事務所さま側の担当の方に相談 ・内諾が取れたら、freeeの窓口の方と責任者の方に向けて口頭での趣旨説明の場を設ける ・習熟度別に3種類の職員の方に、1名ずつご協力いただきたい旨を説明 ・結果4社、各社4名ずつ実施できることに リクルーティング
20 半日×2日間のスケジュール 実査当日の予定 実施事項 時間 場所 協力者 Day 1 責任者の方へのご挨拶
15min 会議室 責任者の方、freeeの窓口になってくれている方 ユーザビリティテスト 1.5h/人 会議室 リサーチ協力者の方 フロアの下見 30min フロア freeeの窓口になってくれている方 Day 2 インタビュー 1h/人 会議室 リサーチ協力者の方 観察 2h フロア リサーチ協力者の方 ※1日目のユーザビリティテストが延長した場合は、2日目に追加実施
21 業務観察の事前準備 ・伺う日に観察したい業務の予定があるかどうかを確認 ・オフィスの様子を見学させていただき、観察者が居れる余裕 があるかを確認しておく -観察対象のユーザーの席はどこ? -デスクの横に座らせてもらえそうな場所はないか -後ろに立った際に他の従業員の通行の妨げにならないか -カメラで録画する際に物々しくならないか ・あとで確認できるようカメラを準備(事前説明&NDA締結)
22 実査当日 ・普段業務を行っているデスクの近くにお邪魔する ・見せていただきたい業務を再確認する ・普段通り業務を進めてもらう - 黙って見る - 普段の作業を解説するデモにならないように注意する ・ひとかたまりの業務を見せていただいた後に、気になる
行動などをインタビューする
23 師匠と弟子のように https://www.amazon.co.jp/dp/4274214834 インタビュアーを弟子、ユーザーを師匠 と見立てて、師匠の体験を弟子に継承 するイメージ
24 最後に 1/2 ・チームのメンバーが同じシーンを目撃することによって、コミュニケーションしやすくなる ・実際に訪問して観察することで、感覚も含めた大量のヒントが手に入る ・一方でオフラインでの調査は、協力者・観察者双方にとってオンラインよりもコスト高 - 移動、訪問、他の従業員への配慮、記録 etc… -
先方がいつも働いている環境に「お邪魔する」という意識 普段訪問しているビジネス職のメンバーに事前確認して、現場に溶け込む服装に 2日間ご迷惑をおかけするので、お土産を持参したりも どんな業界で、何が気をつけるべきことなのか?意識するのが大事
25 最後に 2/2 ・オンラインとオフラインの使い分けと組み合わせ - すでにいくつかの現場のイメージがある / 画面内で行われている操作が重要:オンライン 「イメージ」:ドメイン理解が一定程度進んでいる状況 -
画面外の資料などとの関係や手元操作に設計のヒントがある:オフライン 見たこともないドメインを見たことがあるにすることそれ自体に大きな意義がある
26 スモールビジネスを、世界の主役に。 26