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デザイナーの帽子をかぶりながら、チームとの関わり方を考えつづけている話/How does a ...

デザイナーの帽子をかぶりながら、チームとの関わり方を考えつづけている話/How does a designer fit in a Scrum Team?

スクラムフェス大阪2023登壇資料
プロポーザル:https://confengine.com/conferences/scrum-fest-osaka-2023/proposal/18545

Hiromi Morikawa

July 01, 2023
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Transcript

  1.   2 freee株式会社 プロダクトデザイナー とある大きな製造業(2009年〜)  フロントエンド開発 / UXデザイン / アジャイル推進

    freee株式会社(2021年10月〜) HCD-Net認定 人間中心設計専門家 CSPO/A-CSPO/CAL1 最近の趣味 森川 裕美(ひろみつ) Product Designer Hiromi Morikawa プロフィール画像の トリミング⽅法
  2. 5 本日お話しすること 話すこと • なぜアジャイルとデザインにこだわるのか、理由となる原体験 • 関わるうえでどんな悩みがあるか • 新しいチームのなかにどのようにデザイナーが関わっていったか •

    ひとつの事例としてのわたしの経験 話さないこと • デザインプロセスの全体像 • 具体的なデザインとスクラムのプロセスのあわせかた、⼿法、フレームワーク
  3. 10 「チームでものづくり」の原体験 • 各学科の学⽣で構成 ◦ 環境設計、⼯業設計、⾳響設計、画像設計、芸術情報設計 ◦ 各専⾨分野の学⽣が横断的に集まる • 共通⾔語は「デザイン(芸術⼯学)」

    ◦ 個々のスキルを活かしてコンセプトが形になってゆく • 「1たす1が2」ではなくて、掛け合わせて2以上のものができる…! • 熱狂!熱狂!
  4. 16 社会⼈になってこんなことをやってきました Front-end Development UI Design UX Now! + +

    Agile + 社内啓蒙 プロダクトデザイン 2009〜 2021〜 Java
  5. 19 "organizations which design systems ... are constrained to produce

    designs which are copies of the communication structures of these organizations." Conway's law - Wikipedia コンウェイの法則 「システムを設計する組織は、その構造をそっくりまねた構造の設計を生み出してしまう」
  6. 22 チームの外から中に戻る決意 • 「開発」はアジャイルになった、では事業は? • 新規事業⽴ち上げ & クローズの繰り返ししか経験のない⾃分が プロダクトづくりの⽀援をしていいのか?後ろめたさがあった •

    ユーザーに使われるプロダクトを成⻑させる経験を積もう • 再度チームの中に⼊り「プロダクトデザイナー」として経験を積むことを決意 HCD,UX + Agile + 社内啓蒙 プロダクトデザイン
  7. 23 プロダクトデザイナー? • ”デザイナー”種類が多すぎ問題 ◦ UIデザイナー、UXデザイナー、サービスデザイナー etc… • freeeには「エクスペリエンスデザイナー(XD)」「プロダクトデザイナー (PD)」がいる

    ◦ XD:ユーザーリサーチによる課題の発⾒、調査結果に基づくコンセプト検 討、およびプロジェクトの計画⽴案サポートを実施する ◦ PD:共通仕様の⽅針やプロダクトデザインの⽅針を決定する。継続して改善 し、プロダクトをより良い⽅向へ導いていく
  8. 37 繰り返す形成期と混乱期 形成期 Forming チームが 形成される 混乱期 Stoming ぶつかり合う 統一期

    Noming 共通の規範が 形成される 機能期 Performing チームとして 成果を出す 散会期 Adjourming チームの 終結 タックマンモデル
  9. 41 • 過去に仕事をしたデザイナーはどんな動き⽅をしていた? ◦ どんなプロダクトで? ◦ どんなコミュニケーションがあった? • ⾃分とのギャップ ◦

    ⾼速にルック&フィールを決めることを求められているのでは • これまでのデザイナーの印象が理解や期待値になっているのでは? ◦ 「デザイナー」という帽⼦は被り⼼地が悪いかもしれない… あとで思い直して本人に背景を聞いてみた
  10. 42 こういう距離があったのでは? 私 • プロダクトづくりの話だと思っている • 実験しながらプロダクトデザインする • 複雑なUIは技術⾯とトレードオフ •

    なぜデザイナーが外に? 開発からはじまるスクラム • 最初はつくることから • 決まったものをプロダクトバックロ グにしたい • クオリティの⾼いUI設計がほしい 期待値のすれ違い
  11. 66 スプリントレビューでやった流れ • プロダクトチーム+関係者を呼ぶ (ユーザーを良く知っている⼈ or ユーザーに近い⼈) ◦ カスタマーサクセス ◦

    マーケ • 事前の機能説明などは⾏わず、仮の状況を伝え、実際に使ってもらう • 操作画⾯をシェアしてもらい「考えていること」を声に出してもらう • メンバーはカメラとマイクをオフにして操作を観察 • ⼀通り操作が終わったら、操作中に気になった⾏動を深掘りしたり、率直な感 想を聞く
  12. 68

  13. 71

  14. 87 画面外の業務環境を知る意味 • デスクの上には何がある?どのような配置で?何のために? ◦ ディスプレイ、資料、電卓、文房具 etc… • どんなキーボードを使っている?それはなぜ? •

    入力している際のキータッチは?右手と左手はどこにある? • 画面外と画面内、どのように見ていそう? • 紙と画面をどのように行き来する? • 画面を操作する前に物理的に準備していることは? • どれくらいの速さで仕事が進んでいる? 設計のWHYがたくさん隠れている ※イメージ
  15. 88 業務を観察する • 普段業務を行っているデスクの近くにお邪魔する • 見せていただきたい業務を再確認する • 普段通り業務を進めてもらう ◦ 黙って見る

    ◦ 普段の作業を解説するデモにならないように注意する • ひとかたまりの業務を見せていただいた後に、気になる 行動などをインタビューする
  16. 90 Human Centered Design(HCD) 人間中心設計の計画 利用状況の把握と 明示 ユーザの要求を満たす解決策の 作成 ユーザの

    要求事項の明示 要求事項に対する 設計の評価 解決策がユーザーの 要求事項を満たす 「ISO 9241-210」で国際規格化されている インタラクティブシステムの⼈間中⼼設計に関する規格
  17. 94 続く個人的な「もやみ」 • 「課題」は聞いても出てこない、⾒るべきはユーザーのAs-Is • 開発するのはたった1画⾯だが… ◦ 複数パターンの業務プロセス上で使われる ◦ 複数の役割のユーザーが利⽤する

    ◦ モデル化していないとチームで同じものを⾒れないのでは? • 設計上のトレードオフが複数発⽣するということ ◦ ⽬先の要望をフラットに扱っているとゴールを⾒失う ◦ 設計の優先度に影響する ◦ ゴールに向かうために検証すべき問いか?
  18. 98 開発者の⼀員として「チームでものづくり」の旅はつづく • デザイナーと協働するときに出てくるフレームワークの話もあるけれど… • デザイナーの守備範囲もチームの理解もその現場次第 • プロセスを取り⼊れることに意識がいくと⽬の前の課題がみえなくなる学び • ⽬の前のチームと課題に⽬を向けるのが先かも

    • デザインのプロセスを巻き戻してさかのぼらせていく • 最終的に融合した状態を⽬指すのはあり • 「みんなで」っていうのはどういうことだろう? ◦ 合議ではない ◦ 全員が同じことを同じレベルでできる必要はない、では協働って?