Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
igaiga Ruby Association Activity Report 2025 LT
Search
Kuniaki IGARASHI
August 28, 2025
Technology
1
100
igaiga Ruby Association Activity Report 2025 LT
Ruby技術書執筆助成金プロジェクトの紹介
ガーネットテック373株式会社 五十嵐邦明 / igaiga
2025/08/28 Ruby Association Activity Report LT
Kuniaki IGARASHI
August 28, 2025
Tweet
Share
More Decks by Kuniaki IGARASHI
See All by Kuniaki IGARASHI
roppongirb_20250911
igaiga
1
510
KaigiOnRails2024
igaiga
11
19k
RuboSensei
igaiga
0
310
Shibuya.rb-2023-04-27-igaiga
igaiga
1
540
Ginza Rails27 igaiga
igaiga
9
14k
tork09igaiga
igaiga
2
360
Road to white mages
igaiga
1
720
Road to white mages
igaiga
8
4.1k
dive_into_code_rails_ruby_books
igaiga
0
270
Other Decks in Technology
See All in Technology
ソフトウェア品質を支える テストとレビュー再考 / 吉澤 智美さん
findy_eventslides
1
930
品質保証の取り組みを広げる仕組みづくり〜スキルの移譲と自律を支える実践知〜
tarappo
2
800
フライトコントローラPX4の中身(制御器)を覗いてみた
santana_hammer
1
130
MCP サーバーの基礎から実践レベルの知識まで
azukiazusa1
27
14k
隙間ツール開発のすすめ / PHP Conference Fukuoka 2025
meihei3
0
240
re:Invent完全攻略ガイド
junjikoide
0
160
LLM APIを2年間本番運用して苦労した話
ivry_presentationmaterials
16
11k
お試しで oxlint を導入してみる #vuefes_aftertalk
bengo4com
2
1.4k
今のコンピュータ、AI にも Web にも 向いていないので 作り直そう!!
piacerex
0
770
マイクロリブート ~ACEマインドセットで実現するアジャイル~
sony
0
150
Dart and Flutter MCP serverで実現する AI駆動E2Eテスト整備と自動操作
yukisakai1225
0
110
エンジニアにとってコードと並んで重要な「データ」のお話 - データが動くとコードが見える:関数型=データフロー入門
ismk
0
390
Featured
See All Featured
GitHub's CSS Performance
jonrohan
1032
470k
Designing Dashboards & Data Visualisations in Web Apps
destraynor
231
54k
Making the Leap to Tech Lead
cromwellryan
135
9.6k
Refactoring Trust on Your Teams (GOTO; Chicago 2020)
rmw
35
3.2k
Designing for humans not robots
tammielis
254
26k
Writing Fast Ruby
sferik
630
62k
The Language of Interfaces
destraynor
162
25k
Docker and Python
trallard
46
3.6k
What's in a price? How to price your products and services
michaelherold
246
12k
How to train your dragon (web standard)
notwaldorf
97
6.4k
ピンチをチャンスに:未来をつくるプロダクトロードマップ #pmconf2020
aki_iinuma
127
54k
Exploring the Power of Turbo Streams & Action Cable | RailsConf2023
kevinliebholz
36
6.1k
Transcript
Ruby技術書執筆助成金プロジェクトの紹介 ガーネットテック373株式会社 五十嵐邦明 / igaiga 2025/08/28 Ruby Association Activity Report
LT
Ruby技術書執筆助成金プロジェクトとは https://github.com/igaiga/ruby_tech_book_author_grant Ruby技術書の執筆を対象として採択されたプロジェクトに10万円を助成 『 「日々の仕事や生活に役立つRubyの技術を学ぶ文書」を増やすため、執筆プロジ ェクトを募集し、Ruby技術書執筆助成金を交付します。 』 弊社ガーネットテック373株式会社が主催 Ruby Associationの開発助成金を参考にしています
でもRuby Associationとは関係なく私が勝手にやっています 2025年4月に初実施 応募8件、2件を採択(後述)
自己紹介 五十嵐邦明(igaiga) ガーネットテック373株式会社 代表取締役 フリーランスのRailsエンジニア プログラミングスクール「フィヨルドブートキャンプ」顧問 https://x.com/igaiga555 RA Rubyセミナー Online
『Rubyを学ぶポイントとコツ』 著書 ゼロからわかる Ruby超入門 Railsの練習帳 Railsの教科書 パーフェクトRuby on Rails[増補改訂版] RubyとRailsの学習ガイド ほか
開催趣意書 私はいろいろな本でRubyを学びました。Rubyについて詳しくなるにつれ、Rubyをさら に好きになっていきました。ありがたいことに、たくさんのRubyの本と出会い、読む ことができました。 本は新しく書かれて増えていく一方で、さまざまな理由で更新が行われず、書かれたま まの古い内容ではその技術をつかえなくなってしまった本もたくさんあります。新し い本が増えないと、読める本の数を現状維持することはできません。 Rubyの技術を学ぶ文書が増えて、日々の仕事や生活に役立つ技術を学ぶ環境が豊かに なり、習得した技術でたのしくRubyのコードを書く、そんな世界がくればとても嬉し く思います。この執筆助成金がそんな世界をつくる一助になればと考えています。
Ruby 商業書籍 紙版(Ruby3.2以降対応) Ruby コードレシピ集 山本浩平、下重博資、板倉悠太著 技術評論社 Ruby 3.3 https://gihyo.jp/book/2024/978-4-297-14403-6
研鑽Rubyプログラミング Jeremy Evans 著、角谷信太郎 訳 ラムダノート Ruby3.2 https://www.lambdanote.com/products/polished-ruby ゼロからわかる Ruby 超入門 五十嵐邦明,松岡浩平 著 技術評論社 Ruby 3.2 https://gihyo.jp/book/2018/978-4-297-10123-7
Rails 商業書籍 紙版(Rails7.0以降対応) Ruby on Rails アプリケーションプログラミング 山田祥寛 著 技術評論社
Rails7.1(7.2も検証済み) https://direct.gihyo.jp/view/item/000000003602 Ruby on Rails 7 ポケットリファレンス 山内直 著、山田祥寛 監修 技術評論社 Rails7.0 https://gihyo.jp/book/2022/978-4-297-13062-6 はじめてつくるWebアプリケーション 江森真由美、やだけいこ、小林智恵 著 技術評論社 Rails7.0 https://gihyo.jp/book/2023/978-4-297-13468-6
個人書籍はたくさんある 技術書典の功績が大きい 例: 技術書典オンラインマーケットにて「Ruby」 で検索した結果 https://techbookfest.org/market/search? q=ruby
Ruby技術書執筆助成金 応募一覧 https://github.com/igaiga/ruby_tech_book_author_grant/pulls?q=is%3Apr asonas: 「Rubyでつくる楽器(仮)」 msykd: 「Ruby on Railsアプリケーション健康診断ガイド〜課題を診る技術〜」 youchan:
「CRuby quest(仮)」 chobishiba: 「Rubyと楽しむクリエイティブコーディング」 yuuu: 「MQTTクライアントを作りながら学ぶソケットプログラミング入門」 isaka1022:「0から始めるmruby」 tdakak: 「Rubyで仲良くなるオブジェクト指向」 kishima: 「Deep Dive into mruby」
選考 選考後記: https://github.com/igaiga/ruby_tech_book_author_grant/blob/main/projects/202504/ post_selection_note.md 「Ruby技術書執筆助成金公募 2025年4月」は全8件のご応募をいただきました。初回 にも関わらず、多くの方から多様な応募をいただきました。どの本も読んでみたくなる 魅力があり、選考は難しい作業でした。
「Ruby on Railsアプリケーション健康診断ガイド〜課題を診る技 術〜」 msykd(クドウマサヤ)さん 概要: Ruby on Rails アプリケーションを対象に、ディレクトリ構造の把握・コードの静
的解析・パフォーマンスのプロファイリング・セキュリティスキャンなど、各種gemや ツールを駆使して 計測 → 診断、そして継続的改善を行う手法を解説します。健康診断 になぞらえた章構成で、コードベースの“現在の健康状態”を可視化し、優先度の高い課 題を導き出す技術を紹介します。 選考コメント: Rubyistの大多数が仕事でつかっているRailsですが、本のようなある程度 のまとまった量で提供されているスキルアップの資料は少ないのが現状です。この本 は、Railsエンジニアとしてスキルアップしていく中で1つ上のレベルに上がるために良 い課題である、Railsアプリのコード全体から観点のことなる様々な問題点をみつけ、 どれから直していくかを設計することを教えてくれるのではないかと思います。多くの Railsエンジニアのレベルアップに有用で意義のある点を評価して採択しました。
「CRuby quest(仮)」 youchanさん 概要: 「CRuby quest」はCRubyのソースコードのぼうけんのしょです。RubyKaigiなど でパーサーやJITの話題が盛んに行なわれます。しかし、それらの話題は高度で理解す るにはコンピューターサイエンスなどの多くの知識を必要とします。 「CRuby quest」
では、CRubyのソースコードをRPGのマップに撫ぞらえ「ぼうけんのしょ」として CRubyの実装に関する高度な知識を平易に解説するものです。(略) 選考コメント: 「RubyKaigiの講演をもっとわかるようになりたいのですが、何からは じめると良いでしょう?」という質問を受けることがありますが、それに対する答え となる最初の1冊として大変有意義だと感じました。また、個々の技術を説明する資料 はあっても、それぞれの技術のつながりを把握できる資料はあまりなく、全体像を俯 瞰的に把握できるという点でも有意義だと感じました。多くの方が参加するRubyKaigi をより楽しむための手助けとなること、また、この本からRuby本体や周辺技術に興味 を持って開発をはじめる方が増えるであろうことを評価して採択しました。
採択後の活動 稲尾さんと私でメンターをやっています メンター一覧 稲尾尚徳: SmartHR所属。元WEB+DB PRESS編集長。担当書籍『Webを支える技 術』ほか。 五十嵐邦明: 本執筆助成金発起人。著書『ゼロからわかるRuby超入門』ほか。 採択者とのやりとり
月1回30分打ち合わせ 現在は公開へ向けて執筆していただいている
やってみてわかった課題 どういう世界をつくりたいのかがわからない 「Rubyの本が増えていく」以上の構想ができない 商業誌の出版は難しいし、たいへん この助成金が商業誌を増やす方向に舵をきろうとすると工夫が必要 メンター業につかえる時間が限られているのでスケールは難しい お金があればもっと採択数を増やせるというわけでもない 私も執筆したいので、自分の時間をつかうと執筆時間が減る 共同開催やメンターにご興味のある方いましたらご相談ください 課題について考えつつ、来年も(弊社の売上が順調なら)やりたいです
お仕事募集 (弊社売上が執筆助成金の原資となっております!) Railsの業務委託の仕事(いわゆる技術顧問)を月1〜4日程リモートで承っています ↓ 業務内容の例( 「こんなこともできる?」とご相談いただけましたら) RubyとRailsのバージョンアップ実装作業、レガシーコード改善実装 著書 パーフェクトRails や
Railsの練習帳 などをつかった読書会、講義 ペアプロ屋、開発技術相談、CTO経験を活かした経営相談 入社後の研修育成体制を構築して、採用できるエンジニア範囲を増やす コードを健康診断して課題をレポート ガーネットテック373株式会社 業務内容詳細ページ、問い合わせページ ← こちらから気軽にご相談ください
応募一覧と選考コメント 出資したい書籍がありましたら直接コンタクトしてみてください
asonas: 「Rubyでつくる楽器(仮)」 RubyKaigiでの講演で、Rubyで音を鳴らすことはミームとなり、今後のRubyKaigiなどの イベントで広く愛好者を増やすと思います。始めてみたい人たちへ向けた最初の1冊に なり得る本だと思いますので、この本でRubyで音をたのしむ世界を広げていって欲し いと期待しています。
chobishiba: 「Rubyと楽しむクリエイティブコーディング」 Kaigi on Railsほかでのワークショップもあり、クリエイティブコーディングをRubyでは じめたい人たちは増えているかと感じています。講演やワークショップに加えて、書籍 でも入門できる入り口が増えことは愛好者を増やすことに貢献すると思いますので、 Rubyでのクリエイティブコーディングの第一人者であるchobishibaさんによる本をた のしみに待っています。
yuuu: 「MQTTクライアントを作りながら学ぶソケットプログラミ ング入門」 ソケットプログラミングだけでもRubyやOSの有用な基礎知識になる上に、さらにC言 語で解説することでRuby本体コードやRubyKaigiの講演を学びたい人へ向けた良い入門 書になる本だと感じました。
isaka1022: 「0から始めるmruby」 mrubyだけにとどまらず、マイコンボードやLED、センサーといった外部機器の説明に も触れることでこれからマイコンボードで何かをつくりたい人への最初の1冊になり得 る良い本だと感じました。
tdakak: 「Rubyで仲良くなるオブジェクト指向」 フィヨルドブートキャンプを見ていてもオブジェクト指向の知識をつかったプログラ ミングの重要さがわかりますので、Rubyとその周辺の文脈でのサンプルコードで学べ るこの本は、大いに有意義な1冊だと感じました。
kishima: 「Deep Dive into mruby」 mrubyで何かをつくった本や、つくる方法の本は増えていてmrubyの世界が広がってい るところで、mrubyの言語実装について深く学べるこの本はとても意義のある1冊であ り、mrubyの世界を発展させていく上でも重要な立ち位置である本だと思います。ま た、mrubyもバージョンアップによる進化が進んでいるので、以前のバージョン向けに 書かれた本を継続的に改訂していくことも大切な作業だと思いますので、応援したい
です。
None