Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
MugenFS: クラウドストレージ利用時におけるキャッシュ戦略
Search
Kazunori Jo
February 03, 2017
Programming
0
160
MugenFS: クラウドストレージ利用時におけるキャッシュ戦略
Kazunori Jo
February 03, 2017
Tweet
Share
More Decks by Kazunori Jo
See All by Kazunori Jo
ビデオ会議の音をよくする / Making Sound Better with Video Conference
itochan
0
400
我々はいかにして安全な 名前解決を手に入れるか / How do we get secure name resolution
itochan
0
130
PacketFS: ファイルシステムによるバックアップの自動化
itochan
0
120
おはようのとりかた
itochan
0
190
うごいてるコードレビュー
itochan
1
810
高校生におけるソーシャルメディア適正利用を奨励する活動について
itochan
0
380
Bitcoinでお金を稼ぐ #dentoolt
itochan
0
690
ラブアンドルビー
itochan
0
1.4k
冬に必見!Advent Calendar の書き方
itochan
1
2.5k
Other Decks in Programming
See All in Programming
脱Riverpod?fqueryで考える、TanStack Queryライクなアーキテクチャの可能性
ostk0069
0
570
MCPで実現できる、Webサービス利用体験について
syumai
7
2.2k
AI Agent 時代のソフトウェア開発を支える AWS Cloud Development Kit (CDK)
konokenj
6
1k
CLI ツールを Go ライブラリ として再実装する理由 / Why reimplement a CLI tool as a Go library
ktr_0731
3
760
Claude Code で Astro blog を Pages から Workers へ移行してみた
codehex
0
170
構文解析器入門
ydah
7
1.9k
PHPカンファレンス関西2025 基調講演
sugimotokei
6
1k
[SRE NEXT] 複雑なシステムにおけるUser Journey SLOの導入
yakenji
0
850
[DevinMeetupTokyo2025] コード書かせないDevinの使い方
takumiyoshikawa
2
230
The Modern View Layer Rails Deserves: A Vision For 2025 And Beyond @ RailsConf 2025, Philadelphia, PA
marcoroth
2
830
Vibe Codingの幻想を超えて-生成AIを現場で使えるようにするまでの泥臭い話.ai
fumiyakume
20
9.6k
バイブコーディング超えてバイブデプロイ〜CloudflareMCPで実現する、未来のアプリケーションデリバリー〜
azukiazusa1
2
740
Featured
See All Featured
Imperfection Machines: The Place of Print at Facebook
scottboms
267
13k
CSS Pre-Processors: Stylus, Less & Sass
bermonpainter
357
30k
The MySQL Ecosystem @ GitHub 2015
samlambert
251
13k
個人開発の失敗を避けるイケてる考え方 / tips for indie hackers
panda_program
110
19k
The Psychology of Web Performance [Beyond Tellerrand 2023]
tammyeverts
48
2.9k
Fireside Chat
paigeccino
37
3.5k
Designing for Performance
lara
610
69k
The Power of CSS Pseudo Elements
geoffreycrofte
77
5.9k
JavaScript: Past, Present, and Future - NDC Porto 2020
reverentgeek
50
5.5k
I Don’t Have Time: Getting Over the Fear to Launch Your Podcast
jcasabona
33
2.4k
Site-Speed That Sticks
csswizardry
10
730
How to Create Impact in a Changing Tech Landscape [PerfNow 2023]
tammyeverts
53
2.9k
Transcript
[WIP] MugenFS: クラウドストレージ利⽤時に おけるキャッシュ戦略 Arch B2 itochan 1
背景 • 今⽇では数多くのクラウドストレージサービスがある • Dropbox, Google Drive, iCloud Drive, OneDrive,
etc... • いくつかのサービスではローカルにファイルを同期をせずオン ライン上に置いたままローカルのファイルブラウザから閲覧で きるものが存在する • そこでファイルの種類に応じてキャッシュをすることで、適切 にアクセスを考慮できればオンライン上にあるファイルのアク セスを⾼速化できるのではないかと考えた 2
背景 • クラウドストレージのPCにあるストレージとの統合が進む • iCloud Drive • ローカルにあるディレクトリの同期 • リモートにあるファイルをローカルにあるかのように振る舞
う • iCloud DriveはmacOSの機能であるためmacOSでのみ提供 3
先⾏事例 • iCloud Drive1 • “デスクトップ” と “書類” ディレクトリをiCloud上に同期 •
リモートにあるファイルをローカルにあるかのように振る舞う • macOSの機能であるためmacOSでのみ提供 • Dropbox: Smart Sync2 • 個別のファイル単位でオンラインのみ、ローカルに保存を選択 • ファイルサイズなどの情報はローカルにキャッシュ • macOSではカーネル拡張を使⽤ 4 1 https://www.apple.com/jp/icloud/icloud-drive/ 2 https://www.dropbox.com/help/9293
先⾏事例 • rclone3 • クラウドストレージでファイルの操作やローカルとの同期を⾏ うCUIツール • マウントポイントにリモートのファイルをマウントするモード が存在 •
ファイル情報のキャッシュは⾏うがプロセスを終了すると破棄 5 3 http://rclone.org/
⽬的 • アクセスパターンを考慮したプリフェッチやキャッシュ戦略を⾏う • 低速なネットワーク回線でも快適に利⽤できるようにする 6
⼿法 7 Client 指定したマウントポイントにFUSEのファイルシステムをマウン ト (e.g. ~/drive) ~/drive FUSE Filesystem
mount
⼿法 8 Client このとき、ファイルシステム上にはクラウドストレージに置かれ ているファイル・ディレクトリを表⽰ FUSE Filesystem ~/drive Cloud Storage
request
⼿法 9 Client FUSEを通してREADがあればクラウドストレージ上の ディレクトリ内にあるデータをキャッシュ 動画や⽂書などファイルの種類によってキャッシュ戦略を変える FUSE Filesystem ~/drive response
Cache Cloud Storage store read
⼿法 10 Client ⼀度アクセスしたメタデータ・ファイルはキャッシュから参照 FUSE Filesystem ~/drive Cache Cloud Storage
exist? read hit!
成果: MugenFS • Google DriveのREST APIを⽤いて認証 • Google Driveに格納されているファイルのディレクトリの メタデータは⼀度取得されたらKVSにキャッシュする
• ファイルの属性の取得など何度も呼ばれることがある • 毎度APIを叩いていてはAPIの制限にも達する可能性がある 11 1 https://github.com/hanwen/go-fuse 2 https://github.com/boltdb/bolt https://github.com/itochan/mugenfs
成果: MugenFS • Goを⽤いて実装 • ファイルシステムを扱うため、オーバーヘッドを最⼩限にす ることがねらい • FUSEにgo-fuse1を使⽤しているが、Cのlibfuseと⽐較しベンチ マークでは5%程度の差で済んでいる
• キャッシュシステムにBoltDB2を採⽤ • KVS • SSDに最適化されている 12 1 https://github.com/hanwen/go-fuse 2 https://github.com/boltdb/bolt https://github.com/itochan/mugenfs
実装 13 Client MugenFS BoltDB Google Drive exist? hit! FUSE
Filesystem run REST API read
今後の展望 • マルチプラットフォーム対応 • Goにはクロスコンパイラが搭載されている • メタデータをキャッシュする際パージするタイミングを決める • 単純な時限キャッシュであればリモートとの整合性が壊れる •
キャッシュ戦略 14
キャッシュ戦略 • クラウドストレージ上にあるファイルのキャッシュ • ⼀度アクセスしたものをキャッシュする(LRU) • 拡張⼦で判定 • READしようとしているファイルの先読み機能 •
例: 動画の次を読み込む 15
キャッシュ戦略例: 動画先読み • ファイル名などで判定 • シリーズであれば 第1話, ep.1 といった類似したファイル名 で複数のファイルが存在
• 次に開かれるファイルを予測 し、あらかじめダウンロード 16 Client hogehoge 第1話.mp4 hogehoge 第2話.mp4 hogehoge 第3話.mp4 MugenFS …