Upgrade to Pro — share decks privately, control downloads, hide ads and more …

0からはじめるWeb3入門(WEB1.0 / WEB2.0 / BLOCKCHAIN / Bi...

0からはじめるWeb3入門(WEB1.0 / WEB2.0 / BLOCKCHAIN / Bitcoin / Smart contract / DeFi / NFT / DAO…)

- WEB1.0とは
- WEB2.0とは
- Web3とは
ブロックチェーンとは
ブロックチェーンウォレットとは
ブロックチェーン~Web3まで
Web3によるWEB2.0の課題解決
Web3における課題

KAYATO

June 10, 2022
Tweet

More Decks by KAYATO

Other Decks in Technology

Transcript

  1. 目次 ◼ WEB1.0 ◼ WEB2.0 ◼ Web3 ⚫ ブロックチェーンとは ⚫

    ブロックチェーンウォレットとは ⚫ ブロックチェーン~Web3まで ⚫ Web3によるWEB2.0の課題解決 ⚫ Web3における課題 @_KAYATO 3
  2. WEB1.0 ~ WEB3の大まかなトレンド WEB1.0 インターネットにより、世界中の情報を低コストで発信できるようにした (情報の民主化 / 一方通行の静的発信) WEB2.0 GAFA等のソーシャルメディア及びクラウドサーバー、スマートフォンの発展により、

    ユーザー自身がサーバー構築しなくても気軽に双方向発信ができるようになった Web3 ブロックチェーンを使った分散型アプリケーション(Dapps)の登場により、 ユーザー自身がデジタル上の資産を自由に動かせるようになった @_KAYATO 5
  3. WEB2.0の課題①:制限されたデジタル資産の移動 ◼ デジタル資産の囲い込み(二次流通ができない) ⚫ Kindleなど購入したデジタルアセットの囲い込み ⚫ ソーシャルゲームにおける個別アイテムのRMT(リアルマネー トレード)の禁止 → アカウント単位での規約違反売買

    ◼ 個人情報やログイン認証の独占化 ⚫ 広告マネタイズのために個人情報を保持し続ける ⚫ Google認証 / Facebook認証 など各テックジャイアントが規格 を乱立し、自社プラットフォームへの囲い込を行っている @_KAYATO 16
  4. WEB2.0の課題③:テックジャイアントによる検閲(安全性の裏返し) ◼ AppStore / Google Playなどアプリ ◼ YoutubeやTwitter、Facebook等のコンテンツ ◼ 各プラットフォームにおける広告出向の掲載可否

    不透明な掲載可否 ◼ SEOランキング ◼ AppStore / GooglePlay ランキング ◼ Amazon / PayPay / 楽天などECモールにおけるランキング ◼ 食べログ / カカクコム などランキングサイト ブラックボックス化しているアルゴリズム @_KAYATO 18
  5. WEB2.0とWeb3の構造的な違い @_KAYATO 26 サービスが契約している クラウドサーバー① サービスが契約している クラウドサーバー② アプリ① アプリ② プラットフォーム毎に分断しているためデジタル資産の移動ができない

    サービスが契約している クラウドサーバー① サービスが契約している クラウドサーバー② アプリ① アプリ② パブリックブロックチェーン デジタル資産の所有権情報がサービス横断のパブリックブロックチェーンに 刻まれている限り、ユーザーの意思でデジタル資産を管理できる ブロックチェーンの技術によって本当の意味でのデジタル資産の所有権という概念が生まれ、 サービスを超えたデジタル資産の移動ができるようになった
  6. デジタル資産(データ)の所有権を管理するデータベースとは @_KAYATO 29 「所有」 = 誰が何を持っているか データベース : 誰が誰にいつ何を譲渡したのかの履歴 いつ

    誰が 誰に 何を 2022/06/09 Aさん Bさん 100万円 2022/06/09 Bさん Cさん 靴 2022/06/10 Cさん Bさん 靴 2022/06/10 Bさん Aさん 10万円 2022/06/11 Cさん Dさん カード 2022/06/12 Dさん Aさん 米 2022/06/12 Aさん Dさん 20万円
  7. 中央集権的な管理における課題 改ざん耐性 中央管理 ≒ 中央を乗っ取りすることで改ざんできてしまう (中央集権管理による単一障害点の発生) 安定性 中央管理でシステム異常が発生した場合、取引全体が停止してしまう (銀行のATM停止の例) 管理・取引コスト

    中央集権管理を行うためにセキュリティや取引監視など管理コストが高く、 結果として取引手数料が高くなってしまう ※ また国際送金の場合は複数の中央集権管理の取引所を経由するためコストが高い 発展性 それぞれ中央集権管理しているシステムに互換性が低いため、 相互運用を行うための開発が難しく発展性に乏しい トレーサビリティ 中央集権管理によってデータベースの内容は非開示になっており、 その国家 / 企業などの組織外部の人は内容を確認・検証することができない @_KAYATO 31
  8. 暗号資産ウォレットとは何か 41 @_KAYATO • BitcoinやEthereumなどの暗号資産やNFTを管理するもの • 自分のウォレットの宛先を示す公開鍵と資産を動かす鍵である秘密鍵の2種類の鍵で成り立つ • インターネットに接続できるホットウォレットと接続していないコールドウォレットの2種類が存在 •

    ホットウォレットは手軽に活用できるが、ハッキングリスクも一定量存在する • コールドウォレットはネットワークから隔絶されているため、利用の不便さはあるがハッキングリスクを減らせる • 秘密鍵を知っていれば、公開鍵も復元できる • 暗号資産ウォレットを使うことで様々なブロックチェーン / Web3サービスにログインできる
  9. 公開鍵と秘密鍵の違い 42 @_KAYATO ◼ 世界中に公開されている財布の住所 / アドレス ⚫ 暗号資産やNFTを送るときに送り先として指定する文字列 ⚫

    メールアドレスのようなイメージ ⚫ 資産を送って欲しいときに相手に教えるのはパブリックキー 公開鍵:パブリックキー ◼ 公開鍵に保存されている資産を送付するためのパスワード ⚫ 公開鍵に紐づいている暗号資産やNFTを送るときに必要な文字列 ⚫ 秘密鍵を知っている人はその公開鍵に紐づく資産を動かすことができる ⚫ 銀行口座のパスワードのイメージ ⚫ しかしパスワード違って変更することができない(公開鍵と対の存在であるため変更できない) ⚫ 秘密鍵は絶対に第三者に教えてはいけない 秘密鍵:プライベートキー
  10. 暗号資産取引所と暗号資産ウォレットの違い 45 @_KAYATO ◼ 暗号資産取引所 ⚫ 日本円などの法定通貨とBitcoin / Ethereumなどの暗号資産 を両替することができる場所

    ⚫ ユーザーの代わりに取引所が暗号資産を管理 / 保管を行うカ ストディ業務を行う ⚫ bitFlyer / Coincheck / GMOコイン・・・ ◼ 暗号資産ウォレット ⚫ ユーザー自身が暗号資産を保有するために使うお財布 ⚫ 利用する暗号資産によって異なる規格のウォレットになる ⚫ Ethereum:METAMASK… ⚫ Solana:Phantom…
  11. ブロックチェーンが影響を及ぼす所有権の例 貨幣 仮想通貨 / 暗号資産 ビットコイン / ステーブルコイン ・・・ デジタルファイル

    デジタルデータの所有権の証明 NFT(Non-Fungible Token) 金融商品 株式 / 社債 / 不動産 DeFi(Decentralized Finance) / DEX(Decentralized Exchange) … 身分証明証 ワクチン接種証明 / チケット Decentralized Identity 意思決定の権利 投票 / 投票権の移譲 DAO(Decentralized Autonomous Organization) @_KAYATO 48
  12. ① Bitcoin:ブロックチェーンにおける通貨の誕生 @_KAYATO 51 繰り返される規制がありながらも、ブロックチェーンにおける基軸通貨のポジションを確立 2014 国内取引所 マウントゴックスの経営破 綻 2017

    改正資金決済法 (世界初の仮想通貨法律) 2018 各SNSによる広告禁止 バブル崩壊 2020年 コロナショックから 資金流入 2021年 テスラ大量購入 2021年 中国規制強化
  13. ② Ethereum:汎用性が高いブロックチェーンの誕生 ◼ ブロックチェーン上にプログラムを使った 取引契約を書き込むことができる機能 ⚫ 例) 10ETH支払いをしたら、ある場所の鍵を開ける ◼ 事前に設定された契約条件が満たされる

    と自動的に契約の執行がされる ◼ Ethereumが稼働し続ける限り、半永久的 に契約執行が可能なコードも作れる @_KAYATO 52 Ethereumのスマートコントラクトの登場により様々な条件での価値移転が可能となった →後に続くDeFi / NFT / DAOの技術基盤となる https://www.sbbit.jp/article/fj/40394#&gid=null&pid=1
  14. ③ DeFi × NFT× DAOの勃興(トークノミクス) DeFi Decentralized Finance スマートコントラクトを活用することで、 様々な種類のトークン(暗号資産)やそれらを取引するためのサービスが登場

    NFT Non-Fungible Token 所有権をBitcoinなどのトークンだけではなく、デジタルデータそのモノに付与 するための規格が登場 DAO Decentralized Autonomous Organization スマートコントラクトを活用した株式会社に変わる新しい組織形態 トークンを株券のように活用することで、細部の意思決定まで参加できるようになる @_KAYATO 53
  15. ③-2.NFT(Non-Fungible Token)の登場 @_KAYATO 57 EthereumのERC-721というNFTの規格が登場したことにより 全てのデジタルアセットに所有権を示すことができるようになった トークン種別 英語表記 日本語表記 説明

    役割 具体的な事例 暗号資産 (通常のトークン) Fungible Token 代替性トークン 同じトークンが存在 する 通貨 / ポイント 10BTC / 20ETHなど 数字で量を示せるも のに付与する Bitcoin / Ethereumなどの暗 号資産 NFT Non-Fungible Token 非代替性トークン 同じトークンが存在 しない デジタルデータに対 して唯一無二の識別 子を付与する (個別ファイルを複 製してもオリジナル の所有者がわかる) デジタルアート / ゲーム内のアイテム / ブロックチェーンの ドメイン(DNS) / メ タバース空間の土 地 NFTはデジタルデータの所有権を示す技術で、そのデータの所有権が唯一無二のものであることを示す。 例え、参照先のデータを複製したとしても、ブロックチェーン上に刻まれた取引履歴にはオリジナルの所有者デー タが残り続ける。 (日本の法律ではデジタルデータは無形資産の扱いのため、法的な所有権は存在しない)
  16. ③-3.DAO(Decentralized Autonomous Organization)とは @_KAYATO 61 スマートコントラクトによるシステマティックなアプローチをとることで 株式会社と比較すると不特定多数のトークンホルダーが細部の意思決定まで参加できます https://nirolution.com/decentralized-autonomous-organization/ ブロックチェーン上で自律的に運営されている組織です。 DAOはスマートコントラクトを利用し、組織の運営内容を定義してい

    ます。 スマートコントラクトのソースコードを介することで、参加者の投票に よる意思決定や作業のプロセス、報酬などのルールを実装していま す。 トークンを所有する全ての人が投票権利を持ち、スマートコントラクト の記載されたルール変更へ投票で参加することができます。 またDAOへの貢献度によってトークンインセンティブが付与され自 律的に動く組織形態が作られています。
  17. ④ Ethereumの課題を克服するためのマルチチェーン共創/競争 @_KAYATO 64 取引量の拡大&ユースケースの多様化に伴いEthereumでカバーしきれない需要が生まれた ハイスペックチェーン間の競争 / 役割特化したチェーン同士での共創時代へ突入 ▪ Ethereumが抱える課題

    1. 大量のトランザクションを消化できない(秒間15件) 2. DeFi/NFTの登場により取引需要があがったことで取引時のガス代が高騰した 3. 1~2の課題が個別利用ケースでの新規参入する際のハードルになる ▪ Ethereumの課題に対するアプローチ A:Ethereumに接続するサイドチェーンで課題解決する(Layer2) ┗Arbitrum / Polygon / Immutable X B:Ethereumに変わる全く新しいチェーンで課題解決する ┗Solana / Avalanche / Cardano C:役割別の特化チェーンを作る ┗Internet Computer(ICP) / Filecoin / Arweave D:マルチチェーンを前提として各チェーンとつなげるためのチェーンを作る ┗Polkadot / Kusama / Cosmos https://www.reddit.com/r/solana/comments/ms0hfn/solana_vs_ethereum_vs_binance_smart_chain_vs/
  18. Web3におけるソリューション 課題① 制限されたデジタル資産の移動 → ブロックチェーンによるデジタル資産に対する所有権の付与 課題② フリーミアム×広告収益依存の深刻化 → トークノミクスを活用した新しいマネタイズ 課題③

    テックジャイアントによる検閲 → DAOによる分散型のガバナンス(Community is King) 課題④ オープンソースの貢献リターンが少ない → プロトコルレイヤーはトークノミクスによりマネタイズが可能に @_KAYATO 70
  19. 日本におけるブロックチェーン参入障壁 81 @_KAYATO ◼ 日本の法律上の参入障壁 ⚫ トークンセール時の売上課税(原価0の100%売上計上) ⚫ トークン期末保有時における含み益課税 ⚫

    パブリックチェーン開発における国際競争力の低下 ⚫ 取引所 / NFTビジネスなどエコシステムのアプリケーションレイヤー(上モノ)参入しかできない状況 ⚫ トークノミクスを活かそうとするプロジェクトはシンガポール / ドバイなど海外法人での設立が増加 ◼ 上場企業における参入障壁 ⚫ 暗号資産ウォレット所有する際のリスクケア体制の構築 ⚫ 管理ツールに乏しく新しいブロックチェーンウォレットを上場企業のガバナンスに対応させるまでの時間軸が長い ⚫ ストックオプション的なトークン付与など新しい人材採用へのインセンティブ設計への対応(採用優位性の担保) ⚫ 既存組織構造があるためDAOなど新しい組織形態への適応難易度が高い ⚫ レピュテーションリスク ⚫ ① 有事の際の既存事業への影響 ⚫ ② クリプトネイティブ / 原理主義者からの厳しい目線
  20. 補足資料 82 The Power of PowerPoint - thepopp.com ◼ ブロックチェーン&WEB3.0の歩き方(調査ノウハ

    ウ / 情報ソースなど) ⚫ https://note.com/_kayato/n/nf93f01d8096a ◼ 暗号資産ウォレット入門(MetaMaskの入門~ NFTの購入~詐欺の注意事項など) ⚫ https://speakerdeck.com/kayato/an-hao-zi-chan- uoretutoru-men-metamaskfalseru-men-nftfalsegou-ru- zha-qi-falsezhu-yi-shi-xiang-nado