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KINTO FACTORYから学ぶ生成AI活用戦略

KINTO FACTORYから学ぶ生成AI活用戦略

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KintoTech_Dev

August 25, 2025
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  1. 自己紹介 上原直希 経歴 2024 年7 月にKINTO テクノロジーズ JOIN KINTO FACTORY

    でバックエンドエンジニアとして 開発・保守運用やっています 得意領域 好きなもの バックエンド Rust Go NeoVim Claude Code パフォーマンスチューニング 2
  2. チーム体制 メンバー構成 マネージャ - 1 名 ディレクタ - 1 名

    PdM - 1 名 フロントエンド - 4 名 バックエンド - 3 名 QA エンジニア - 1 名 協力会社 - 数名 4
  3. バックエンドで使用されている技術領域 技術スタックの特徴 BFF + マイクロサービスで構築 その他バッチ処理や管理ツールも存在 使用技術 AWS Cloud BFF/API

    バッチ処理 ECS Lambda SQS S3 Step Functions BFF Aurora MySQL いくつかの マイクロサービス EventBridge Factory User gRPC GraphQL Kotlin Go Rust Docker AWS サーバレス 5
  4. Factory で活用しているAI ツール Claude Code エージェント型コーディングツール 特徴 人間との対話を通じてタスクを遂行 高度な思考力による調査・設計・コー ド開発に強み

    使い所 新規機能開発などの比較的難易度の高 いタスク インターフェース CLI GitHub Devin AI ソフトウェアエンジニア 特徴 自律的にタスクを遂行 複数のリポジトリを跨いだ調査・分 析・コード開発に強み 使い所 既存のコード改修といった簡単なタス ク 複数レポジトリにまたがるタスク インターフェース ブラウザ Slack GitHub 6
  5. 事例1: サービスグロースで増えていくタスク vs 少人数チーム 何が大変だったか 新規機能開発のため、設計や実装をやるのに考慮点が多く時間がかかる そのようなバックエンドのタスクを、エンジニア3 人 + 協力会社で捌くため余裕がない

    解決アプローチ Claude Code を活用 Claude Code の高度な思考力を借りて、調査・設計・コード開発を高速化 新規機能開発だとビジネス的な要求をどうコードに反映するか絶えず意思決定をする必 要がある 人間とAI で壁打ちしながら進める方がやりやすい 9
  6. 活用フロー 5/6: PR 作成 PR 提出 Claude Code でPR を自動作成

    PR テンプレートに基づいて説明文を自動で作成させる 14
  7. 事例2: 複数レポジトリを横断するコード調査が大変 何が大変だったか インシデント発生時の影響範囲の調査に時間がかかる マイクロサービス & サービスごとにレポジトリが分かれている バックエンドだけで15 個のGit レポジトリが存在

    ついでに改修も大変 解決アプローチ Devin を活用 複数レポジトリ+ 既存のコードベースの調査はDevin が得意 自律的に調査して対応内容を判断、コードを修正してくれるので楽 勝手に色々やった結果、思いもよらぬ修正をされてしまうリスクも低い 17
  8. 事例3: 技術負債の蓄積への対応 何が大変だったか 技術負債や改善点は改善タスクとして切られる 日々のタスクで忙殺され改善の時間が取れない 解決アプローチ 改善DAY を作って、Devin + Claude

    Code と一緒に改善する 改善DAY: 週に1 日、改善タスクに集中する日を作る 予定管理アプリにもMTG が入らないようブロックしておく 24
  9. なぜ改善DAY が必要か? 改善していくには人間の意識が重要 日々のタスクに取り組んでいると、改善へ意識を向けることは難しい 近視眼的になり、長期的にメリットのある改善へ意識が向かない 現状、AI が完全に自律的に動くことはない 人間がAI にタスクを依頼しないと、AI は動かない

    ただAI を手元に置くだけでは、何も変わらなない 改善DAY があることで、チームとして改善に集中する雰囲気を作れる 「この日は改善DAY だから〜を直そう」という会話が生まれる 人間とAI が協働することで、初めて歩みを進められる 25
  10. まとめ AI ツールを導入するだけでなく、それを活用する仕組みと文化づくりが成功の鍵 課題1 サービスグロースで増えて いくタスク 解決策 Claude Code 高度な思考力で機能開

    発を高速化 課題2 複数レポジトリを横断する 開発・調査 解決策 Devin 自律的な調査・分析を 担わせる 課題3 技術負債の 蓄積 解決策 改善DAY + AI 改善タスクへ意識を向 ける仕組みづくり 28
  11. 29